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 5月27日(月)は椎名林檎の結婚・出産・離婚後初のアルバムとなる
 「唄ひ手冥利〜其の壱〜」の発売日。
 (其の壱ってことは、続きもあるの?)
 
 全曲カヴァーで、森俊之アレンジの“森パクトDISC”と、
  亀田誠治アレンジの“亀パクトDISC”の2枚組。
 注目すべきは“亀パクトDISC”の1曲目「灰色の瞳」で、
 なんとあの草野マサムネ(スピッツ)とデュエットしているのだ。
 
 私が一番好きなアーティストは、男性がスピッツ、女性が椎名林檎。
 お互い全く接点がなさそうに見えたので、その2人が融合するなど
 考えてもいなかった。しかし、2001年12月に発売されたスピッツの
 マキシシングル「さわって・変わって」で、林檎の才能を世に引き
 出した亀田氏が参加したのをきっかけに、このデュオが実現した。
 
 また、この2組の次に私が好きだったアーティストが、2001年3月
 解散した“JUDY AND MARY”だ。そのボーカルだったYUKIが、
 2002年3月27日に発売したファーストアルバム「PRISMIC」
 の中でも、スピッツが「愛に生きて」という曲で演奏をしている。
 私の趣味が現実でもこのように絡み合ってると、なんだか嬉しい。
 
 さて、このカヴァーアルバムの中で私の一番のお気に入りは、
 1975年に太田裕美が歌った大ヒット曲「木綿のハンカチーフ」だ。
 今回は男の歌詞を椎名林檎が、女の歌詞を松崎ナオが歌っている。
 
 就職で田舎から上京する男と、いつか元気に帰ってくることを願う
 女のやりとりを歌にした、甘く切ない恋物語で、名曲中の名曲だ。
 亀田氏のアレンジによって音に幅と厚みを増しつつも、歌詞の情景
 を壊さない見事な仕上がりになっている。
 
 それにしても歌詞を見てみると、この男はとんでもないヤツだ。
 「都会で贈り物を探す」と言った男に対し、
 「贈り物はいらないから、変わらぬままでいてほしい」と答える女。
 いじらしいではないか。そんなけな気な女に対し、
 「半年間も会えない日が続くが、都会で流行ってる指輪を贈るから
  泣かないでくれ」と男は返している。
 
 遠距離恋愛でも、半年間も会えない日が続くと、さすがに厳しい。
 本当に半年間で会える日はなかったのかと疑問に思う。でも女は、
 「いくら指輪をもらっても、あなたほど大切なものはない」と
 男に対する深い思いを告げる。
 
 その思いを知ってか知らないでか、男は自慢げに
 「都会で仕事をしているスーツ姿の写真を送る」と言う。女は、
 「それよりも都会は色々と大変だろうから、体には気をつけて」と、
 男の身体の心配をしている。
 
 そして最後。とうとう男は
 「君を忘れて変わって行く僕を許して。都会で毎日、楽しい日々を
  過ごしているのでもう帰れません」と、自分勝手なことを言う。
 
 それでも女は怒りの感情を表わすことなく、謙虚にこう伝える。
 「最後にわがままを聞いて下さい。涙を拭く木綿のハンカチーフを
  おねだりしてもいいですか?」
 
 見ての通り、都会の誘惑にあっさり負けてしまったバカ男。
 都会で他の女を作り、長年付き合った田舎の恋人を捨ててしまった
 ようにしか見えない。そう考えると、腹が立って仕方のない曲だ。
 
 しかし、美しいメロディーラインに、現在の日本では少なくなって
 しまっている純粋な恋愛描写のこの曲が耳から離れない。
 しばらくの間、夜はこの曲を聴いてから寝て、
 朝はこの曲を聴いてから会社へと向かう日々が続いた。
 
 以上、音楽の評論なんて似合わないことをやってるのが、自分でも
 笑っちゃうねプップップ!って感じの日記でした。
 
 
 
 ここで一句。
 
  恋人よ 僕は旅立つ 東へと
 
                       (向かう列車で)