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5月から、某鉄道会社に出向することになった。
家から近く、通勤はラクチン。
2ヶ月半もの間、毎日往復で3時間半もかかる生活をしていた私に
対するご褒美だと思いながら、有り難く通勤させてもらった。
しかし、作業場所は驚くことに2階建てのプレハブ。
鉄道本社の離れにあって、貨物置場のようなところに建っている。
プレハブでの仕事と言えば事務のイメージしかなかったので、
これまた珍しい経験だと、良いように思えた。
駅から本社を通り抜けて、プレハブへ向かう。
プレハブは左に一棟、右に二棟あり、右奥が私の作業場所だ。
左のプレハブの排気口に、鳥が巣を作っている。
ひな鳥がチュンチュン鳴いていて、親鳥にエサを求める光景を毎日
目にしていた。
しかしある日の朝、いつものようにそのプレハブの横を通っても、
ひな鳥の鳴き声がしなくなっていた。
おかしいと思いながら右奥のプレハブへ向かっていると、
私が歩いている目の前2mぐらいのところに何かが落ちて、
「ボトッ!」というアスファルトに叩き付けられる鈍い音がした。
「なんや一体、まさかまた糞爆弾?
でもそれにしては大きすぎたような気がするなあ…」
おそるおそる落ちてきた物体の正体を見ると、
なんとそれは、ひな鳥の死骸であった。
それだけではなく、左側にもすでに死骸があった。
私はどこから何故落ちてきたのかが気になって、上を見た。
すると、プレハブの屋根の上で、カラスが嘲笑うかのように
「カァカァ」と高笑いを上げているではないか。
コイツが犯人か!
いや、人ではないから、犯烏。
いやいや、烏の世界に犯罪などないから、タダのカラスか…。
それにしても、憎たらしいことこの上なし。
ひな鳥の巣を襲撃するなんて。
「もしかして私の2m手前に落ちてきたのも、たまたまではなく、
カラスがゲーム感覚で私を狙って落としてきたのか!?」
とも思えてきて、余計に腹が立った。
巣があった場所では、親鳥がひな鳥を探していた。
どこにもいないので、オロオロした様子であちこち探していたのが
とても可哀相だった。
ここで一句。
殺すのは
ヘビだけにしてよ カラスさん
(アンタ、こわいねん)