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2002年7月某日。通勤ラッシュ時に事件は起きた。
営団地下鉄日比谷線の車内で、突然怒り出す客がいた。
何を言ってるのかまではハッキリと聞き取れなかったが、
どうやら原因は、足を踏んだか踏まないかで、
踏まれた方が一方的に怒っていた。
満員電車なので、それぐらいのことはよくあるはずだが、
踏まれたほうはよっぽど気に食わなかったのか、タチが悪いのか、
かなりしつこく絡んでいる様子だった。
あまりにもしつこすぎると、事件にまで発展しかねないと心配して
いた矢先、秋葉原駅に停車中に、その現場近くのドア付近に立って
いた女性が意を決して、ホームの駅員にこう叫んだ。
「すいません!ヤクザに絡まれてる人がいます!」
たしかにしつこく絡んでいたが、ヤクザと決めつけるのはスゴイな
と思った。もっと他に言い方なかったんかい。
だいたい「絡まれてる人がいます」って言われても、
「あぁ、そうなんですか?」ぐらいにしか伝わってこない。
絡まれてる人の紹介で終わってしまっている。
「助けてください!」のほうが効果的なのに。
まあ私がどう思ったかは別にして、その女性が叫んでどうなったか
と言うと、悲しいかな、近くに駅係員はいなかったようで、
しかも発車寸前のドアが閉まりかけの時に叫んだため、
何事もなかったかのようにドアが閉まり、電車は動きだした。
その女性が叫んだインパクトのある言葉のみが車内に残った。
それ以降、怒りの声もなくなり、何事もなく済んだが、
叫んだその女性は駅係員に声が届かないわ、発車してしまったので
次の駅まで車内にいなければならないわ、周りから注目されるわで
恥ずかしくなかったのだろうか?
もし怒っていた人が逆上して、怒りの矛先を向けてきたらどうする
つもりだったのだろうか?
ここで一句。
ドア閉まり 声は届かず 虚しけり
(これだけは絶対イヤやわ)