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2002年9月の某日。北千住ルミネの中にある新星堂で、9月11日に
発売されるスピッツの2年2ヶ月ぶりのオリジナルニューアルバム
「三日月ロック」の告知を見た。予約特典として、メンバー直筆の
ポストカードがもらえ、さらに抽選でスピッツ本人に会えるらしい。
20日に大阪に帰るので、そのときに実家の近所のCD店で買おうと
決めていた。ポイントが貯まっていて、タダで買えるからだ。
しかし、この予約特典は魅力的。ここで予約して買うか、それとも
少しでも生活に余裕を持たせるために大阪で買うか、かなり迷った。
オカンに電話して、実家の近くの店には予約特典がないのかどうか
調べてもらおうとしたが、運悪く繋がらない。後でわかったのだが、
電源を切っていたのである。電源入れへんのやったら携帯持つな!
結局、初志貫徹。予約はせずに、大阪で買うと決めた。
後でわかったのだが、タワーレコードでは缶バッジとボールペン、
HMVではマウスパッドが特典だったらしい。
このように店によって特典も違うし、まさかそのために何枚も買う
わけにはいかない。となると、もうどうでもいいやと思えたので、
ポイントでタダ買いの方向で正解だった。
しかし、発売日になるとテンションが上がってくるのがファンの性。
仕事中も、買うか待つかでずっと悩んでいた。
「やっぱり早く聴きたい」「たった10日間待つだけでタダで買える」
この相反する2つの気持ちが、心の中で葛藤する。
そして仕事が終わると、迷わずビックカメラに向かう自分がいた。
仕事に楽しみなんてない。辛いことばかりだ。それから解放された
とき、人間は自然と楽しみへと向かって走るのだと知った。
有楽町のビックカメラに到着。通称ハナアブラこと山下しげのりが
生番組の司会をしているのを見てから、地下のCD売り場へ直行。
値段を確認すると、定価2913円(税込3059円)で、割引はナシ。
ポイントカードに1割の291ポイントが加算されるだけであった。
ビックなら割引していると思って来ただけに、期待ハズレの結果だ。
HMVも行ったが、マウスパッドは付いていなかったのでやめた。
これは予約特典なので、付いてなくても仕方がない。
何となく諦めきれなくなった私は、オカンに電話した。
そもそもオカンが携帯の電源さえ入れておけば、こんなに奔走する
こともなかったろうにと思うと、どんどん腹が立ってきたからだ。
とりあえず、電源を入れてなかったことに対して説教を始めた。
ワシ 「こないだなんで携帯の電源切っててん?」
オカン「おまはんが全然電話かけてけえへんから」
ワシ 「電源入れへんのやったら、携帯持つ意味ないやんけ!」
オカン「でもいーっこもかけてけえへんからやないの」
ワシ 「そやからかかるかからん関係なしに電源入れてなかったら
持ってないのと一緒やゆーてんねん!」
オカン「こうしてたまにかけてくることもあんねんなって思とくわ」
ワシ 「ムカつく言い方やのお!」
オカン「携帯やのうて、家にかけてきたらええやないの」
ワシ 「家におったら携帯の電源切るんか、なんでやねん!」
オカン「家やったら電話あるもん、絶対出るで」
これがジェネレーションギャップであろうか。
オカンにとっては、携帯はあくまでサブ的な役割でしかないようだ。
相変わらずムカつく言い方が得意なオカンに、近所のCDショップ
でポイントで買ってくるよう命令した。
特典も何もないだろうし、10日後でも初回盤が手に入るとは思うが、
とりあえず押さえておきたかったからだ。
また、東京でお金を使わないようにするためでもあった。
こうして、結局発売日に購入。予約をしたわけでもなく、
特典を手に入れたわけでもなく、すぐに聴けるわけでもなく、
めちゃくちゃ中途半端な買い方をしてしまった。
唯一中途半端でないとするなら、ポイントでタダ買いしたことだが、
とても金を稼いでる社会人のすることとは思えない。
後日、再び北千住の新星堂に行ったが、まだ特典付きが売っていた。
「そうか、予約だけじゃなくて、先着の購入特典だったのか…。」
しかもよく見ると、ルミネカードで10%オフになるではないか。
あぁ…。でもまあいいや。タダやし。
ここで一句。
ファンなのに
金が惜しいか コノヤロウ
(だってタダで買えるねんで、タダで!)