HOME TOP BACK
 
 

 
 
 2002年9月某日。スピッツのアルバム「三日月ロック」発売翌日は、
 オリコンのデイリーランキングが気になる日。
 
 タッキー&翼が同日にデビューアルバムを発売するが、シングルも
 出してないのに、まさかスピッツが負けることはないと思っていた。
 さらに、同じジャニーズで最近アルバムをリリースしたSMAPも
 リップスライムに負けたし、V6もあまり売れていなかったからだ。
 
 しかし、彼女や友達はスピッツ苦戦の予想。
 言われてみれば、各地の街頭テレビで公開予定だったデビュー記念
 イベントは、人が集まりすぎて混乱を避けるために中止になったり、
 いきなり東京ドームでのコンサートが決定するなど、異常な人気だ。
 マスコミも挙って取り上げているし、負けそうな気がしてきた。
 
 そして第一報は夕方、スピッツファンの子からメールで入ってきた。
 やはりデイリーランキングで負けているらしい。
 その日の夜に放送の、黒柳徹子と堂本光一が司会の特番でもゲスト
 出演し、1位になったことを祝っていた。
 
 私は気分が悪いのでテレビを消したが、元々スピッツ本人が順位に
 こだわるような人たちじゃないし、ファンもCDが聴ければ良いと
 思っているはずなので、あまり気にしないようにした。
 
 しかし、前作の「隼」はまさかの3位。曰く付きのベストアルバム
 「RECYCLE」は1位を獲得しているが、オリジナルアルバム
 では1998年3月発売の「フェイクファー」以来1位になっていない。
 マイペースで自分たちの音楽を貫く姿勢は何等変わりなく、落ち目
 でもなんでもないのに、薄っぺらい世間にはそう見られてしまうの
 がなんとももどかしいので、今回は1位になって欲しかった。
 
 ただ、発売初日だけですべてが決まったわけではない。週間1位の
 可能性は大いに残っている。噂によると、ジャニーズ系は初日しか
 売れないらしい。翌日、密かに期待してデイリーランキングを見た。
 すると、1位と2位が逆転しているではないか。
 初日しか売れないというのは本当だったようだ。
 
 そして、いよいよ週間ランキングの結果が出る日の朝。
 フジテレビ「めざましテレビ」の芸能ニュースのトップで、
 スピッツが1位になったと流れたのである。
 
 <9月23日付オリコンウィークリーアルバムチャートの結果>
  1位 三日月ロック    スピッツ     23.8万枚
  2位 HATACHI   タッキー&翼   20.0万枚
 
 順位は気にしないでおこうと思っていたが、正直嬉しかった。
 前週がhitomiとaiko、次週がGLAYと奥田民生、
 その次の週がMISIAと桑田佳祐というように、強敵がアルバム
 をリリースするので、わざと一番弱そうなスピッツにぶつけて来た
 のだろう。しかし、その野望は見事に打ち砕かれた。実に痛快だ。
 
 ちょうど中秋の名月で、夜空には三日月ではなく、
 真ん丸お月様が浮かんでいた。
 
 
 
 ここで一句。
 
  満月に 流れる音は 三日月よ
 
                (発売から2週間後にやっと聴けた…)