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タワレコな本たち
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導入

 ホームページを始めてから、私は音楽の本をよく買うようになりました。

 それまでもよく本屋で「ロッキング・オン」とかは立ち読みしてたけど、ディスク・レビューなどに並べ立てられる数々の専門用語や人名などはチンプンカンプンだったし、そういう言葉を多用するヤツは頭の悪いヤツだと思うことにしていました(今もそう思っている)。

 しかし「タワレコな人」を運営するにあたり、「音楽」という聴かなければ何にも伝わらない代物を言葉で表現する必要が出てきました。そもそもそこに無理があると思うのですが、始めてしまったからには後には引けない。ネットに乗せる以上あまりウソもつきたくないし。

というのが音楽本を買うようになった理由です。

 さて私のようにメイン・ストリームと縁の薄い音楽を聴いてると、ミュージシャンがどこの馬の骨か分からず、ジャンルもはっきりしないことが多い(ジャンル分けの必要性についてはここでは議論しませんが)。

 もともとマイナー嗜好なだけに情報をネット上に求めてみてもほとんど有益な情報は得られない。ところが書籍に情報を求めると、これがあったりするんです。
その性格上最新の情報というのはなかなか得難いものがありますが、専門的かつ正確な情報というのはまだ紙のメディアの方が上だと思います。

 そしてこういう本を見つけると、自分の偏屈な嗜好が孤独ではないことを知ることが出来て、実は結構うれしいもんです。
特に自分が持ってる作品に対して同じような感想を持っていたりする場合などはそれだけで買ってしまうこともしばしば。

 ここでは私が音楽のウンチクを語るのに利用しているアンチョコを紹介します。
この辺の本が揃っていれば誰でも音楽のページは開設できると思うので、みなさんも一読されることをおすすめします。

一覧
 
<タイトル>
<種別>
★1
The Music Note 音楽単語解説集
事典
★2
UKロック・ファイル
ディスク・ガイド
★3
このCDを聴け!買って絶対損はない洋楽CD635枚
ディスク・ガイド
★4
WORLD FAMOUS Guitar Pop
ディスク・ガイド
★5
現代ロックの基礎知識
読み物
★6
200ロック語事典
事典&読み物
★7
音楽ジャンルって何だろう
読み物
★8
ネオ・アコースティック
ディスク・ガイド
★9
US INDIE POP MAP
ディスク・ガイド

 


★1 The Music Note 音楽単語解説集
type dictionary cover
publication 1985 4th edition
publisher リットーミュージック
supervisor 上田 力
 純然たる音楽用語事典。大学時代サークルのPAをやっていた頃に買った。
 もともと音楽理論には興味があったので、こういう本は欲しかった。事典といっても「音楽通論」のようなクラシックにしか使えない代物ではなく、ロック方面の用語も豊富に載っている。
 音楽理論用語はもちろん、パンク、ニューウェイブなどの音楽ジャンルや、シンセサイザーなどの現代(?)楽器やライトハンド奏法などの解説もあったりして、すごく重宝する。
 発行から15年経った今でも時々必要になる頼れるヤツ。

★2 UKロック・ファイル
type disc guide cover
publication 1997
publisher 音楽之友社
supervisor 大鷹俊一
 文字通りUKロックを年代と共に振り返るディスク・ガイド。ジャンルごとのレビューの他特筆すべきミュージシャンの紹介や、時代ごとのムーブメントの解説もある。装丁も美しく見やすい一冊。
 ムーブメント解説ではビートルズ誕生に始まり、ハードロック〜プログレ〜グラムロック〜ロンドン・パンク〜インディーズ〜マンチェスター〜ブリットポップに至るまでそうそうたる歴史。あらためてUKのすごさを認識せずにはいられない。

★3 このCDを聴け!買って絶対損はない洋楽CD635枚
type disc guide cover
publication 1997
publisher 宝島社
supervisor 井上弘務
 まあ、宝島社だからこの直接的なタイトルもやむを得まい。内容も「深い音楽的な知識などなくても、今何を聴いたらいいのかが手っ取りばやくわかる」ことに徹したかたひじの張らないものになっている。
 基本的にはジャンルごとにそれぞれの解説者がいておすすめのCDを紹介するというもの。クラブサウンドやブラジル音楽、ラウンジ・ミュージックを押さえているあたりはいかにもって感じだけど、プログレとかワールド・ミュージックまで網羅していて実は結構役に立つ。
 プリティッシュ・ロックの方向性について非常に明朗な分析をしているのが今は亡き“hide”。

★4 WORLD FAMOUS Guitar Pop
type disc guide cover
publication 1999
publisher 音楽之友社
supervisor 和久井光司
 「ギター・ポップ」というジャンル(?)に的を絞ったディスク・ガイド。
 この本からはパンク、ハード&ヘヴィーロック、クラブサウンドなどの極めてクセの強いサウンドは排除されている。言い換えればロック&ポップスの中で差し障りのない音楽=ギター・ポップと言えるんじゃないだろうか。
 1980年代、1990年代以降のギタポの他にはシンガーソングライターの紹介やモダン&ルーツロックのレビューもある。
 特定のジャンルとはいえ、掲載されているバンド数も多くためになる本。

★5 現代ロックの基礎知識
type reading cover
publication 1999
publisher ロッキング・オン
writer 鈴木あかね
 ロッキング・オンに「ロック広辞苑」として1年間連載されたものを再編したもの。
 タイトルからは事典めいたものを想像するが、実はそれとは裏腹にこれは非常に楽しい“読み物”である。ロックを取り巻く社会情勢をやさしい文章でひもといていく。
 内容は「ドラッグとは何ぞ?」、「ゲイとは何ぞ?」、「女とは何ぞ?」、「ロックは儲かるのか?」などなど興味をそそるものばかり。
 これを読むと少しだけ業界通になった気がする。というか少しだけミュージシャンを取り巻く環境の劣悪さが見えてくるのだ。必読。

★6 200ロック語事典
type dictionary & reading cover
publication 1998 3rd edition
publisher 立風書房
publisher 200ロック語事典編纂委員会
 これは事典と言うよりは、読み物としての要素の方が強くなっていて私としては少し不満である。最近の音楽ジャンルについて★1のようなれっきとした事典が欲しかったのだが、ジャンルという曖昧なものに対してその欲望は無謀だったようだ。
 ロックを語るには事典のような紋切り型の物言いはあわず、ダラダラと文章にするしか説明する方法がないようである。
 中途半端にまじめなので読み物としてはあまり面白くない。他の本に載っていない言葉を調べるときに使う程度。

★7 音楽ジャンルって何だろう
type reading cover
publication 1999
publisher 新潮社
writer みつとみ俊郎
 これも読み物。HPでCDをジャンル分けするたびにその矛盾を感じていた私が一つのよりどころとして読んだ本。
 どうしてジャンル分けが必要か?ロックって何?この二つを確認した後はあまり真剣に読んでない。
 さまざまなジャンルに詳しい著者だが、各々のジャンルに対してはやはり突っ込みが足りない。特にパンクやグランジなどの解釈に疑問を感じた。
 ただ、ジャンル分けという行為に真剣に取り組む姿勢は大いに共感できる。

★8 ネオ・アコースティック
type reading cover
publication 2000
publisher シンコー・ミュージック
publisher 辻口稔之
 未だに人気の根強いネオアコに焦点を絞り、現代の新たなネオアコ・ファンに向けて作られたディスク・ガイド。
 定番作品だけに止まらず、今まで埋もれていた作品も紹介している。カラーページが豊富で、読むのが楽しくなる本だ。
 ただ、ジャケ写の中にひどく解像度の低い画像データのようなモザイクっぽい写真がいくつかあるのはどうしたことか。締切にとりあえず間に合わせたのだろうか?
 また構成で「80年代ネオアコ」「80年代ギター・ポップ」というように、ネオアコとギター・ポップがそれぞれ異なるジャンルとして並列に扱われていることにすごく違和感を感じた。それぞれがどう違うかという説明も一切ない。
 レビューやディスクの選択などはいいと思うだけに、そういう細かい点が気になってしまう。

★9 US INDIE POP MAP
type reading cover
publication 2000
publisher ブルース・インターアクションズ
publisher クッキーシーン編集部&岡村詩野
 アメリカで結成されたバンド、もしくは同国で生まれた個人だけを集めたディスク・ガイド。
 面白いのは巻頭にアメリカの地図があってそれぞれの州がどの辺に位置するかが示されていることだ。構成も州ごとになっており、“アメリカ音楽”と一括りにされたくない編集側の思い入れが伝わってくる。
 扱っているジャンルはインディー・ポップ中心。グランジはあるけれどもミクスチャー・ロックやL.A.メタルなどは載っていない。
 この本を見ると出身地のミュージシャンに与える影響の大きさを感じる。
 そして普段我々が接している音楽の中にアメリカで生まれた音楽がこんなにあったのか、と再認識させられる一冊。

 

 ということで、数少ない音楽関係書籍の中味を紹介してきました。

 私自身こういった音楽評論の世界に対してなんの知識もないので、ひょっとしたら業界のカリスマの書いた本をけなしているかも知れません。
 しかし書籍が特定の目的を持った人を相手に対して、情報の提供とその対価の要求をしてくる限りは、どんな人に読まれても批評されても甘んじて受けるべきだとは思います。

 とはいえ、もともとそんなに気に入らない本だったら買うわけないんだから、ちょっとした文句っていう程度とご理解下さい。

 このページを読んだ人の中で「こういう本もあるよ」っていうのがあったら教えて下さいまし。

 
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