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藤田 誠 2000年5月11日 |
1)ジャズフェスの概況など
- 「藤井康一と行くニューオリンズ・ジャズフェス」に参加しての4回目。ツアーは5月4日_10日なんだけど、ジャズフェスのスケジュールは4月28日_5月7日。そこで、ツアーに先駆け、先発隊として4月27日出発で行ってきました。
- 今年は晴天続きで、ほんのわずかにシャワーが降ったくらいで、それはもうジャズフェス日和の2週間でした。雨が降ると結構たいへんで、毎年どっかでドッと降っちゃて、どろどろのグチャグチャになったりするんですが、そういうこともなく、実に快適なジャズフェスでしたねえ。
- さて、ジャズフェス期間の音楽の楽しみかたは人それぞれでしょうが、大きく分けると、次の様になります。
- ジャズフェス会場で気ままに野外ライブを満喫する。
ジャズフェス会場は競馬場を使います。12のステージが同時進行。いったん入場すれば、後は自分の好みでステージを選びます。ジャズフェスと言っても、ジャズは10分の1くらい。それはもういろんな音楽が楽しめます。なんて贅沢な楽しみかたでしょう。出場ミュージシャンは毎年約2000人と言われています。僕は会場では、音楽を聴きながら、ほとんど寝ちゃう人なのであります。いいなあ、この音楽、ビッグ・イージー(南部のおおらかな雰囲気をこう表現します)な、この時間。ザリガニやナマズなど、名物料理がありますから、それらをほおばり、アートな土産を買ったりして、一日一日を楽しみましょう。
- ジャズフェス主催のイブニング・コンサート(市民公会堂)でビッグネームを堪能する。
今年はエリカ・バドゥー、オールマン・ブラザーズ・バンド、ハリー・コニック・Jr、レニー・クラビッツ、ライル・ロビッツでした。実はこの市民公会堂ってのが、僕はあまり好きではなく、今回はパスしてしまいました。ハコが大きすぎて、ノリきれないんですよねえ。横浜アリーナ・武道館・東京ドームなどがお好きな方にはバッチリです。
- ナイト・ライブでのりまくる。
これがいいんですわ。ほんとに。ニューオリンズにはスケジュールが発表になるそれなりのライブハウスが30以上もあり、うちもライブやってまっせ、というようなところを入れると、どれだけあるかもう全くわかりません。ジャンルも多彩で、ニューオリンズはデキシーランドジャズでしょ、という人は驚くでしょうねえ。
- レコード店の無料インストアライブでミュージシャンをチェックする。
出演者はレコードの宣伝で出演しますから、サインがもらえます。タワーレコード、バージン、ルイジアナ・ミュージック・ファクトリーの3店でやってます。ライブに迷った時、ここで、お金を出していくべきかどうかを見極めるってこともできますねえ。
2)ライブハウス・ワンポイント紹介
- ライブハウスを分類すると、_入場料がいるところといらないところ、_座ってみれるところと立ち席のところ、_出演者やジャンルが決まっているところと決まっていないところ、などになるでしょう。それにしても、いっぱいあるんだなあこれが。
- さて、ここに紹介するのは、主なライブハウス。「藤井康一と行くニューオリンズ・ジャズフェス」の参加者がよく行くところが中心です。
3)ライブ・ドドーンと22発
- ストーリービル・ディレクトリー:ハコとして僕はここが好きですねえ。昨年オープンしたばかりです。ジャズフェスプロデューサーのキント・デイビスさんが経営してます。ライブスペースが2つあって、テーブル席で食事が出来るのがパーラー、カウンター以外は立ち席なのがアレイとなってます。入場料を15ドル払ったら、どちらに出入りしても自由です。地元のR&Bを中心としたビッグネームが多数出演します。
- ハウス・オブ・ブルース:全米に数箇所あります。ここ以外ではラスベガスでBBキングを昨年夏にみました。ニューオリンズミュージシャンに限定せず、海外のミュージシャンも演るメジャーなライブハウスです。1階は立ち席、ほとんど立ち席の2階からも見れます。ブードゥ的なごちゃごちゃしたインテリアも雰囲気があります。
- パリッシュ:ハウス・オブ・ブルースの新会場。今年のジャズフェスに合わせて、つい最近オープンした立ち席だけのライブハウスです。ステージが低く、最前列のかぶりつきで見ないとミュージシャンが見えないのが難点です。
- シム・シャム:ここもオープンしたばかり。ショウを見るにはいいハコです。出演者を見ると、何でもありのところで、なんかいかがわし系のものもあるみたいです。立ち見がメインですが、2階も席が少しあり、ちょっとおしゃれな感じがします。
- ティピティナ・アップタウン:立ち席オンリー。ハコとしては大きい方。ちょっと遠いので帰りが大変。若者で溢れるライブハウス。2階席は最前列しかステージが見えないから要注意。
- ティピティナ・フレンチクウォーター:フレンチクウォーターにあるので、年配の人でも行きやすい。基本は立ち席。昼間ブランチライブをすることもある。
- ハウリング・ウルフ:カナルストリートから歩いて5分くらい。ちょっと暗い道なのでできればタクシーで行った方が無難。帰りはみんなどっと帰るので、歩いてカナル沿いのホテルに帰ってもOK。
- パーム・コート:トラディショナルジャズ系のライブを聴くにはいいハコ。食事もできて、ちょっとシックな雰囲気もいい。
- ジミーズ:アップタウンなのでちょっと遠い。比較的こじんまりしており、ミュージシャンとの一体感は生まれやすい。インターバルに中庭でサイン会をしたりもするので、ミュージシャンと友達になれるかも。
- ファンキー・バッツ:フレンチクウォーターのコンゴ広場に面した穴場的ライブハウス。すぐ近くに黒人のオカマがたむろする辻がある。1階と2階に分かれており、別々のバンドが同時にやっている時もある。場内は狭く、L字型をしているので、死角がある。基本的にはテーブル席。客が一杯になってノリノリの曲になると、立ち見の人が割って入ってくるので、じっくり聴くライブの方が無難。
- レッド・ルーム:路面電車が走るセント・チャールズ通りに面するボウルルーム。女性なら、イブニングドレスでちょっとおしゃれをして出かけたい。赤い毛せんのようなエントランスで、入る前から雰囲気を演出している。
- ロックン・ボール:ボウリング場をそのままライブスペースとして使用。僕は行ったことがないけど、ザディコやファンク系が多い。
- マルガリータビル:フレンチマーケット近くの座って聞けるライブハウス。カントリー、ブルース、ジャズ、なんでもござれの構成。曜日によって定番バンドが入っている。名前に引かれてマルガリータを頼むと、まずかったという話を聴いている。スーベニールショップもできて、かなり観光色が強い。
- プリザベーション・ホール:ニューオリンズと言えば、デキシーランド・ジャズ。デキシーランド・ジャズと言えば、プリザベーション・ホール。というぐらい有名で由緒正しきジャズの聖地みたいなライブハウス。とってもぼろっちいハコで、えらいジッチャンが演奏してるなあなんて思ってると、すごい有名ミュージシャンが出演していたりする。入場料5ドル。リクエストは有料でOK。でも、いつもいつも観光客に聖者の行進をやれって言われてもなあ…ということで、聖者の行進はちょっと高め。
- その他バーボンストリートのライブハウス:ファンキー・パイレーツ、フェイマスドア、リズムズ、クレイジーコーナーなどなど。
- とにかく見ました聴きましたの22ライブ。すごいですねえ。日本じゃ、自分のバンドのライブを入れても、年間でこんなもんじゃないかなあ。
- では、聞いた順番にレポートしてみましょう。
4)フェアグランドトピックス
- クーバニズモ(27日・ハウス・オブ・ブルース):今年はキューバもんに期待してニューオリンズに行ったんだけど、これはスゴイ。昨年から日本でブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブがブレイクしてるけど、やっぱ本場モンは違うわ。ブエナビスタの若人バージョンってとこですか。切れのいいリズム、トランペットのハイトーン、厚みを付けるキーボード、暖かみを醸し出すギター、とにかく吹っ切れたシャープなサウンドは実に爽快だね。リーダーのヘスス・アレマニイの音作りへのこだわりは、音楽の楽しさをマシンガン的に、ストレートにぶつけてくる。初日からノックアウトされちまいました。結局、滞在中にロス・バンバンは聞けなくて、クーバニズモだけになったけど、ますますキューバに行きたくなってしまいました。なんでも、今年の8月から、日本航空でキューバ直行便がスタートするらしいけど、いいいいい行きたい。
- マーシャ・ボール(28日・ティピティナ・フレンチクウォーター):彼女を見なきゃニューオリンズに来た気がしない。ノリのいいR&Bと情感溢れるバラードを存分に伝えてくれる。キーボード弾き語りの彼女は、ミニスカートで足を組んでの演奏スタイルがトレードマーク。右足を上に組んで上下にリズムを取るんだけど、足が細くて長いから、組んだままで右足が床についてしまう。スゴイ。ちなみに、エプロンズのバンマスのジュンケに「マーシャ・ボールに似てるね」というと喜びますから、お試しあれ。で、今回のライブは、いつものマーシャがいつものように楽しませてくれたのでありました。
- ワイルド・マグノリアス(28日・ファンキー・バッツ):ファンキー・バッツでこういう盛り上がり系のライブをやると、全部テーブル席なのに、狭いハコで総立ち状態。後ろの方からはインディアンの羽がちょこっと見えるくらい。ビジュアルインパクトが結構売りなバンドでもあるので、残念無念。1曲めはアイコアイコでスタート。フェアグランドでも1曲目はこれでしたねえ。好きです。
- サム・バトラー(29日・シム・シャム):エプロンズの目指す方向性が間違ってなかったんだ、と確認できたライブ。サム・バトラーはルイ・プリマのバンドで、テナーサックスを吹いていたオッチャンなんだけど、実にジャンピン・ジャイブしてました。曲目はルイ・プリマ曲をふんだんに使って特徴を出すんだ。シング・シング・シングやジャスト・ア・ジゴロ、オー・マリーなどなど。彼はミュージシャンではあるけど、エンターティナーだね。つぼを心得た演奏と楽しいおしゃべり。客の扱いかたが実にうまい。70歳を過ぎてると思うんだけど、年齢を感じさせない若々しいステージ。「古い曲しかやらないのかって?俺は50年これをやってんだよ。」「ルイ・プリマが曲の途中で客にちょっかいを掛けろってさ。曲はぐちゃぐちゃになるけど、大いに盛り上がるからなって言ってたから俺もやるよ。」「これからミスティを歌うから照明を落としてくれ。(当然ながら照明はそのままなんだけど)OK。完璧だ。じゃあ行くよ」とか、まあいろんなことを言う訳ですわ。
- ダイアン・リーブス(29日・プラーリーン・コネクション):最高峰のミュージシャンには独特の味があるもんだけど、彼女の歌は正にダイアン・リーブスその人。誰にも真似は出来ない。素晴らしい。エキゾチックで単調なリズムが流れる。それに乗せて、「今朝、起きるとね、いつもとちょっと違うなって感じたの……」って感じで、まるで話す様に、鼻歌の様に、しかも不思議なメロディラインで、今日、今、感じることを歌い出す訳さ。即興溢れるステージで、すっかり彼女の音楽に魅了されてしまいました。恐れ入りました。
- ゴスペル・ブランチ(30日・ハウス・オブ・ブルース):昨年同様のメンバーが出演。オーストラリア帰りのマーバ・ライトをメインにした黒人3人のステージ。実は今回マーバライトを見るのが楽しみだったのであります。というのも、あの巨漢マーバが100ポンド(約40キロくらい)もやせて、げっそりとして、ズボンがはけるようになったという情報が入ったからなんですねえ。で、登場しました……。どこがや。どこがげっそりや。まんまやないか。という訳で、まあ見る人が見ればやせたのかも知んないけど、やっぱりあの大オバサマが現れたのでありました。
- ジョニー・エンジェル&スウィンギン・デーモンズ(30日・レッド・ルーム):去年、彼のステージに飛び入りで、僕が3曲歌ったので、かなり親しく感じているジョニーが、初めてのCDを出しました。で、CDリリース・パーティとなった訳であります。彼はスィング一色。ロックンローラー的なボーカルで、赤毛のジュリアとのツインボーカル。アメリカを中心にスィングが結構ブームとなっていまして、なつかし系のノリで若者がダンスを習って、踊るんですね。レッド・ルームは正にそんな社交場にはぴったりなボールルーム。で、演奏の方なんだけど、とにかく彼は初めてのCDリリースなもんで、舞い上がっちゃってて、しかも、トラがいっぱいのビッグバンドでやっちゃったもんだから、結構つらかったですねえ。でも、ジュリアは実に余裕のヨッチャン。ステージはもちろん、待ち時間の間も実にそつ無く、笑顔でこなしていたのであります。やはり女性は強い。
- ドクター・ジョン(30日・ティピティナ・アップタウン):彼の新譜「デューク・エレガント」が出たので、生でその曲が聞けるかと思えるとうれしくてうれしくて。でも、残念ながら1曲もありませんでした。この分だと、恒例のジャズフェス後の来日公演もエリントン・ナンバーの曲は聞けなさそうですねえ。いつものドクター・ジョンをいつものように楽しみましょう。
- ビッグ・アル・カーソン(1日・ファンキー・パイレーツ):こんな人がいたんですねえ。ファンキー・パイレーツ専属のミュージシャン。とにかくでかい。485ポンドっていうから、200キロは軽く超えている。その身体を見るだけでも価値がある。で、これが可愛い。表情がいいねえ。身体がでかいから、ちょっとした動きしかしないんだけど、それが笑える。場所が場所だけに観光客が多いんで、観光客が知ってそうな有名な曲で受けを狙うんだけど、結構うまい。高音は裏声を使いながら、身体を生かした余裕のあるボーカルスタイル。結局、その後計3回も行っちゃたんだけど、その最大の面白さは、エッチな歌としぐさ。ドッグ・オブ・ザ・ベイの口笛から童歌の替え歌エッチバージョンに変わるんだけどそれが抱腹絶倒モノ。ニューオリンズにいかれる際は、ぜひお立ち寄りを。店に貼ってあった「Internationally Known, Home Grown, Funky Pirate Own.」という韻を踏んだコピーも面白かったっす。
- 鍛冶屋のオヤジ(2日・バーボンストリートの東のはずれ):フレンチクウォーターはバーボンストリートが繁華街。この通りは朝まで酔っ払いの若者で実にクレイジーなんだけど、そのバーボンストリートも、東に向かって半ばを過ぎると、店も無くなって、ちょっと裏道と変わらなくなる。そのあたりにポツンとあるのがこのバー。もともとは鍛冶屋だったところをバーにしたもので、煉瓦造り。照明は電気はなく、テーブルに置いたローソクだけというなかなか個性的なお店。海外白人観光客のちょっとした溜まり場になっている。店の奥で、おじさんがピアノ弾き語りで演奏。60年代70年代のナツメロポップスで客を盛り上げる。でも、あのしわがれ声にはブルースが良く似合った。彼の名前は忘れちゃったんだけど、それには訳があって、彼が売っていたCDに、彼が入ってなかったからなんだよなあ。
- ジョニー・エンジェル(3日・マイク・デッカ):レッド・ルームでのCDリリースパーティも終わって、リラックスしたステージでした。マイク・デッカはどうも、有名なアメフトの選手兼コーチの名前で、その名前をそのまま店の名前にしているみたいですねえ。エプロンズの新曲「スパッ」のモト歌「5マンス・2ウィークス・2デイズ」をジョニーが歌っている時、途中で歌うか?と言われたんですが、今回は遠慮しちゃいました。
- ジョン・ムーニー(3日・ハウス・オブ・ブルース・パリッシュ):実は、初めて彼のライブを聞いたんだけど、実にご機嫌なサウンドです。野太く重いR&Bで、自分的には大発見って感じです。最近はスキンヘッドにサングラスをしていて、見た目もかっこいい。パーカッションのじっちゃんの音がちょっと小さかったのが残念だけど、パリッシュオープンイベントには相応しい演奏でした。
- クレアランス・ゲートマウス・ブラウン(4日・ハウス・オブ・ブルース):吾妻光良氏が「猿がピーナッツをむくみたいにギターを弾く」的な表現をしていたけど、実に器用にギターを弾く。カポなんかも平気で使っちゃう。一昨年、ジミーズやその他のライブハウスで追っかけをした時は、時々パイプを吸いながらの演奏で、パイプ置きをマイクスタンドにセットしていたけど、今回はパイプなし。ヘルスケアに入ったのだろうか?
- アール・キング(4日・ストーリービル・アレイ):昨年、フェアグランドのハウス・オブ・ブルースで見た時、なんかこう迫力もないし、ノリも今一だし、あんまりぴんとこないなあと思って途中で他のステージにいちゃったんだけど、今年のここでの演奏はもっとひどかった。ニューオリンズを代表するミュージシャンの一人なんだけど、客がどんどん引いちゃうんだよねえ。後で聞いた話だけど、どうやら彼はアル中らしいんだ。ボーカルもぼそぼそしてるし、ギターソロも、ホラ、君のソロだろ、がんばれって感じなんだねえ。
- コーリー・ハリス&ヘンリーバトラー(4日・ストーリービル・パーラー):彼らが共演のCD「ブードゥー・メンズ」を出した記念ライブ。ヘンリー・バトラーは盲目のピアニスト兼ボーカリスト。ニューオリンズR&Bからジャズ、ブルースと幅広くこなす。「ブードゥー・メンズ」ではニューオリンズ色でガンガン押してくる。今回はギターの山岸さん他もフューチャーしてのライブ。山岸さんはニューオリンズで活躍する数少ない日本人。ワイルド・マグノリアスのメンバーでもあり、昨年のブルーノートでのマグノリアスライブには凱旋したらしい。もっとその活躍ぶりが紹介されて欲しいミュージシャンだと心から思いますねえ。一方、コーリーハリスはブルース畑の人で、長髪ぐるぐる巻の頭で長身のギタリスト&ボーカリスト。来日もしており、日本人に好意的。今回のライブはH・バトラーが中心でリードしてたけど、ジャンル的にはニューオリンズR&Bで、このカップリングは大成功と言えるんじゃないかなあ。
- マーバ・ライト(4日・ストーリービル・アレイ):藤井康一氏が「いやあ、大味だねえ」と言ったマーバライトステージ。とにかくシャウトのしまくり。これでもか、これでもかの怒涛のボーカル。今回のめっけもんは、テナーのチャッキーC。彼のテナープレイもいいんだけど、ボーカルがまたいい。マーバが出てくるまで、彼の盛り上げ役としての立場は十二分に果たした。彼1本でバンドやったほうがいいんじゃないの、と言っていたら、なんと今回出してました。ほとんどカラーコピーみたいな自主制作版。タワレコでのインストアライブを見に行ったけど、こちらの方は今一、今二。今風の音楽性で、「これは君の良さが出ていない。」「ソプラノなんか吹かなくていい。」「R&Bでゴリゴリやってくれ。」と言いそうになりやした。
- リッキー・リー・ジョーンズ(5日・ハウリング・ウルフ):ジュンケがエプロンズの掲示板に「ニューヨークで聴きたかった」と書いてるけど、正にその通り。なんて、チャーミングなんでしょう。とても、○○歳には見えない。20代の声だ。ステージはベースとのデュオで最後までやっちゃいました。
- ジョン・ムーニー(5日・ストーリービル・アレイ):パリッシュで見て、気に入っての2回目。ここだとカウンター越しに座って全て見れるから、とってもいいのだ。
- ビッグ・アル・カーソン(6日・ファンキー・パイレーツ):また、来ちゃいました。
- ゴスペル・チャーチ(7日・バプテスト・チャーチ):教会のミサに参加した訳だから、ここで紹介するのはどうかとも思うんだけど、やっぱすごい。毎週日曜日に、街の信者が集っての説教と音楽。今回デビューの説教士の話が1時間以上も続いたのでさすがに疲れたけど、ゴスペルの迫力はすごい。ソリストが3人、そしてコーラス。クワイヤの教会を揺さぶるサウンドに接すると、マヘリア・ジャクソンもきっとこんな中で歌ってたんだろうななんて想像も出来て、それはそれは感動の2時間でした。
- マーバ・ライト(7日・ティピティナ・フレンチクウォーター):カーミット・ラフィンを聴きたかったんだけど、先に終わってしまってて、またもマーバ・ライトおばさま。今回のステージは、観光客向け白人みんな知ってる僕知らないバージョンだったので、あんまり面白くなかったっす。
- ビッグ・アル・カーソン(6日・ファンキー・パイレーツ):またまた、来ちゃいました。ビッグ・アル・カーソンのでかい体を見て、藤井康一氏曰く「なにこれ、どうなってんの?」
- これが、本当はジャズフェスのメインなのに、音楽的印象はライブハウスの方が強い。
- 僕的には、ライブハウスで聞けないミュージシャンを追いかける以外は、ゴロンと横になって、夜のライブに備える時間の使い方をしてしまうのであります。
- 会場内を歩いてると、聴く予定はしていなかったんだけど、なんかいいぞっていう音が聞こえてきたら、急きょ予定を変更して見てしまうってのもある。とにかく、音楽のルツボと化すんだから、僕はジャズしか音楽は聴かないとか、ブルースにこそ本当の音楽だとか言ってないで、いろんな音楽を楽しみましょう。
- そんな中でも飛びっきりのを3ステージ紹介しましょう。(少なすぎる?ごめんなさい)
という訳で、また、来年も行くぞ!来年は21世紀最初のジャズフェスだ!ビッグネームが集るに違いない!
- ビッグ・バッド・ブードゥー・ダディ(4日・アクラ・ステージ):所謂ネオ・スィング系の最高峰。映画、スィンガーズにも出演した彼らが出たのは、なんと、アクラステージ。メインステージです。崩したスーツスタイルに帽子をちょっと被り、ホーン隊は練り歩く。正しく、ネオスィングしてました。メインボーカルの声がいいですねえ。いわゆる、ビッグバンド時代の甘い声ではなく、ロック系のしゃがれ声が、音楽を懐古趣味にさせていない。新しい時代の、若者のスィングになっている訳でありました。
- ジョン・クレアリー&ザ・アブソリュート・モンスター・ジェントルメン(4日・フォックス・ステージ):写真でみるとビッグ・アル・カーソンの様に身体がタレパンダになっていなくて、かっしりしている大男。彼がジョン・クレアリーかと思ったら違うんだって。でかい奴がついメインだと思ってしまう僕でした。やってるのはR&B。良かったんだけど、でかい図体に神経を奪われて、よく覚えていません。
- ダイアナ・クラール(4日・ジャズ・テント):ああ、貴方のような方がこんな埃っぽくて汗臭いところで歌ってはいけませんわ。カクテルグラスが置いてある、高級バーでその美貌と歌声に酔わせてください……。日本のジャズメジャー誌のS誌では、かなり以前から彼女を持ち上げていた訳で、僕としては、こんな美人歌手がどうのこうのというのはいかがなものか?ジャズはもっと音楽性で評価すべきだ。メーカーの戦略には乗せられるものかとがんばっていたんだけど、彼女のライブを聴いて、僕は生まれ変わりました。ダイアナ・クラール様、あなたは素晴らしい。あなたこそ、真のボーカリストです。