人生識字、憂患之始(2003年5月編)

大学が始まると忙しくなり、あまり読書も進みません。
電車の中が憩いの場所です。
座れたらね。

決まり文句(コピー)
このページは僕が最近読んだ本(小説中心、たまに漫画、聞いたCDも)
を紹介するコーナーです。僕の評価を客観的に把握しやすいように書名の
下に星印を書いていますが、★が1点、☆が0.5点で5点満点となっています。


『イエスタディ・ワンス・モアPart2ミート・ザ・ビートルズ』 小林信彦 新潮文庫
★★★☆
前作の続き。

今度はビートルズに会いに行きます。

それだけと言えば、それだけですが、当時、今ほどビートルズが評価されて
いなかったことなど色々と驚きの連続でしたね。そういう意味では。

あまりこの時代については詳しくないので(愛着も無いけど)新鮮でした。
(5月22日)


『名探偵は密航中』 若竹七海 光文社文庫
★★★
若竹七海お得意の連作集。

横浜を出航し、ロンドンまで行く箱根丸の船上で起きた
数々の事件をオムニバス形式で書かれています。

相変わらず若竹七海はレベルが高いので安心して
読めます。初めて読んだ時のその衝撃は薄れましたが、
それでもおすすめ。
(5月20日)


『メルサスの少年』 菅浩江 徳間デュアル文庫
★★
菅広江の過去の作品の復刻。
簡単に言うと一人のひ弱な少年の成長物語です。

この人は色白の少年がいつしかたくましくなっていく
作品が多いですね(昔の作品には)。
現実は僕のようにひ弱な奴は半永久的にひ弱であり続ける
ような気がしますが・・・。

それはともかくこのお話。
主人公は娼婦の町に生まれてしまった、「生まれるはずのない」
少年。元来、この町は過去を捨て、姿も捨て、動物などの姿と融合
している女性(亜人というやつですか)たちが住む町です。つまりは
子供を身ごもるはずのない場所で生まれてしまった少年のお話に
なります。

基本的なパターンは以前、読んだやつと一緒ですね。
(5月18日)


『闇色のソプラノ』 北森鴻 文春文庫
★★☆
というわけで北森鴻お得意の民族学ものです。
主人公は卒論を控えた大学生、という時点で北村薫を
思い浮かべてしまいますが、似たり寄ったり。それでも
作品から受ける印象が全く違うのはそれぞれの作風の
違いにつながるのでしょう。

こちらは夭折した詩人の過去を探るというのが基本的な
謎解きになります。この詩人はどうやら金子みすゝをイメージ
しているようですね。と言われても僕は詳細を知っているわけでは
ありませんが。

詩人を中心として全ての出来事が有機的に結びついていく、その
過程を楽しめるのがミステリーの醍醐味でしょうか。
(5月17日)


『惑星カレスの魔女』 ジェイムズ・H・シュミッツ 創元SF文庫
★★★
表紙は宮崎駿。
彼のイラストなので星間運行が可能な船であるはずだというのに、
そうは見えません。「うわ、この船、布でできてるよ!」

主人公は商業宇宙船の船長。
彼がとある星の奴隷であった少女3人を助けたことから事件に巻き込まれて
しまいます。なんとその少女がウイッチ(魔女)であったのです。

何ともドタバタな小説です。
ユーモアもそこそこ、ハードSFとしてもそこそこ、何とも中途半端な
作品のような気がしましたが、作者の作風なのでしょう。
(5月11日)


『デルフィニア戦記第T部放浪の戦士4』 茅田砂胡 中公文庫
★★★★
デルフィニア戦記の第一部の完結編。

これで得られたカタルシスは最高です。
例えるならワンピースのアラバスタ編と同じと言えます。

主人公は王国を追われた国王。囚われた父を救うべく、改革派
から国王の座を取り戻すために国への帰途をたどっています。

彼とともに旅をするのは金髪の美少女。別の世界から降りてきた
と言い張っており、さらにはもともと男性だったと・・・・。それはともかく
今は女性で、14歳で、力持ちで、素早く動き、誰よりも強く、主人公を
助けます。そしてそのまま国王軍の象徴として祭り上げられます。

面白いです。
全ては予定調和的に王座の復帰へと繋がっていくものであると
分かっていながら、いや分かっているからこその得られたカタルシス
でしょうか。2部の文庫を心から待っています。
(5月1日)


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