例え世界中の人が愛してくれても あなたが愛してくれないのなら意味がなかった
あなたのいないこの世には きらめきなんて何処にもなかった
耐え難いことをすべて忘却の彼方へ押しやることで
私はずっと生き延びてきたの
脆くて壊れやすく ほんの少しの隔たりで狂気と正常を分かつ境界で
けれど本当は 私はもう狂っていたのかもしれない
あなたを愛し あなたの愛を求めた
真夏の日の一瞬の幻のようにあなたに救いを求めた私
私の痛みはすべてそこに所以する
自己の尊厳をそこに置き去りにして 正常な心を最早永久に失った
愛を求めなければ 私は罪の中に揺れながら幸せな眠りにつくことができただろう
しかしそれを自らの手によって否定し 逃避の意味するものを破壊した
私を救えるのは私だけ そのきっかけをくれるのはあなただけ
しかし矛盾が存在し 私はパラドックスの中に生きねばならない
苦痛を呼び覚ましたものに救いを求めるこの愚かしさ
思考は常に欺瞞であり 記憶はすべて曖昧である
真理の道にたどり着く可能性は肯定にのみ立証される
救いは満足のうちに在り きっかけは転換にのみ存在する
転換し満足するのは自分自身であり 私以外の何ものの所産でもない
私は私によってのみ救われる
だが私は私の痛みを否定し それを知る私をも否定する
私を否定する私もまた私自身であり 否定は己が身の上に降りかかる
否定に対する肯定の末 望むものは無への回帰
すべては矛盾
世界中の愛と一人の愛を秤にかける
そこに満足が存在するか そこに自らへの許しが存在するか
ただそれだけの価値 故に私は救われない