NEVER ENDING TOUR / BOB DYLAN
2001/02/25 sun @ OMIYA Sonic City Hall, SAITAMA

PART2 ライブ編

ソニックシティ入場
開場予定時刻の5時半少し前にソニックシティへ向かう。すぐ裏のビルが私の勤め先である。入場口まで行くとまだ開場していなかった。入場を待つ人の列が出来ている。とりあえず最後尾に付こうと辿っていくと建物をぐるりと回り込んでしまった。しかし、開場すると割とスムーズに中に入れた。YutakaさんとSUGAさんはグッズ売り場へ行き、私と☆TAKEさんは席に先に向かう。ホールの扉をくぐる。。。せ、狭い。。素晴らしく狭い。座席位置は1階中段やや後ろのステージ向かって右端だが客席全体がゆるいすり鉢状になっているのでステージ全体が余裕で見渡せる。ステージ後方、向かって左寄りにドラムセット、前方左にはラップスティールが2台。フロントにスタンドマイク3本あって右後方にG&Lのベースがありその手前にはウッドベースが倒して置いてある。今回の来日メンバーのギタリストの一人はチャーリー・セクストンである。80年代、17歳でデビューし「神童」と呼ばれたギタリスト。甘いマスクと長身細身でアイドル的に取り上げられていたがストーンズのキース&ロニーと共演したり話題も多かった。確か当時のミーハー音楽雑誌では「チャリ坊」と呼ばれていた。

いよいよ開演
開演予定時間の6時になると会場は完全に埋まっていた。時々、歓声が上がるもののみんなじっと息を飲んでディランを待っている様子である。グッズ売り場から戻ってきた両氏は「ツアーパンフがなかった」「このポスターが1000円、ステッカーが500円ですよ!」とボヤキつつちゃんと購入されていた。予定を20分ほど過ぎていきなり客電が落ちた!割れんばかりの拍手と歓声。暗がりのステージへメンバーたちが登場してくる。「Ladies & Geltlemen, Bob Dylan!」とアナウンスがあり、ライトが点く、間髪おかずに一曲目が始まる。おおお〜ディランが〜、最初からステージ真ん中にいる〜 ドラムはブラシスティック、ベースはウッドベース。カントリー調の軽快なリズムの曲だ。ディランそして二人のギタリストともアコースティックギター。ディランの両脇のギタリスト、どっちがチャリ坊だ?向かって左氏はさらさらロングヘア、右氏は短髪細身。。こっちだ!顔立ちが全然変わってない。細身で長身で短い髪に丹精な顔立ち。最近のセイン・カミュみたいだ。おお、ブレイクではギタリスト2人がバッチリコーラスを決めてくれる。チャリ坊、頑張ってるよー。
にしてもディランである。圧倒的な存在感。もじゃもじゃヘアー、黒い上下。ジャージみたいに横線(白)が入っているが上着はどうなってるのかよくわからん。いい忘れたが私自身は初のディランライブ体験である。SUGA氏は前回来日時に仙台で見ている。ディランの声。本物だ。CDで聴きなれたシワガレタ声。でも力強い。ホールの音響もいいのだろうが本当によく通る声だ。スゴイ。。。バンドの音、ディランの声、存在感すべてに圧倒されて呆然と見つめてしまう。真上の2階席の様子は見えないが1階はみんな座ったまま、ステージに集中している様子である。
1曲目が終わるとすぐさま2曲目へ突入。お、この曲は知っているぞ。「The Times They Are A-Changing」だ。またいい忘れたが私はディランの曲にそれほど詳しくはない。その楽曲にはむしろカヴァーで接することが多く、ディランのオリジナルを熱心に聴いたことはなかったのだが、半年ほど前から色んな絡みもあってオリジナルアルバムやベストを聴くようになった。といった程度なので曲解説が詳しくできないことをご了承ください。それにしてもバンドの音がタイトだ。超一流のサウンドってやつだろう。素晴らしい。そしてそれを従えたディランの声、淡々と歌っているようだがどんどん引き込まれてしまう。
2曲目が終わったところで「Thank You」とボブが言ったように記憶している。喋ったのはこれともう一回「Thank You Japan なんとかかんとか」とメンバー紹介の時だけだった。曲が終わった後も軽く会釈する程度である。1曲おいて知っている曲が続いた。「Don't Think Twice, It's All Right」「Tangled Up In Blue」である。「〜Blue」では贅沢にも目を閉じて曲を聴いてみた。ちょっと彼の声とバンドの音だけに浸ってみたかったのである。あと、最初からステージを凝視しつづけて目が乾いて痛かったのら。
次ぎの曲あたりから3人がエレキギターに持ち替えた。ベースもエレキに。ロックサウンドもビシバシ来る。やっぱりディランの声は負けていない。かすれたり、声が詰まったりも全然ない。そしてギターソロ、こいつも絶妙の間合い、少ない音数でほとんど全曲弾いている。これがまた味わい深いというか何というか心地良い。どんどん曲が進むもんだから隣の☆TAKEさんに話かける暇もない。Yutakaさん、SUGAさんも釘づけ。みんな目を合わせることさえなく、ステージに視線を注ぎリズムを取っている。怒涛のようにしかし淡々と抑えた調子でしかし熱く、1時間余りで本編は終わってしまった。楽器を置いた5人のメンバーはステージに横並びになった。客席は拍手の渦。5人でお辞儀でもするのかなと思ったが直立不動で動かない。。。客席を見回すこともせず。。。動かない。1階席のお客さんは一斉にと言った感じ「ザザー」と立ちあがった。拍手は鳴り止まない。ディランたちは動かない。30秒ほど拍手と歓声が続いただろうか、メンバーたちは舞台袖へと消えていった。

アンコール突入
場内総立ちのまま、メンバーの再登場を待っての手拍子が続いている。そしてメンバー登場。会場は興奮のるつぼと化している。すぐさま突入したアンコールは全部で7曲。私も知っている代表曲がバンバン出てくる。まずは「Like A Rolling Stone」。ストーンズが「Stripped」でやってるバージョンもいいが、むーいい曲だー。あのアルバムでは曲の後にキースが「Thank You, BOB」て言ってるんだよねー。そして「All Along The Watchtower」。この曲は大学時代にバンドで演って初めて知った。ジミ・ヘンドリックスのカヴァーも秀逸だ。「この曲をやる時はジミを意識する」とディランは語っていたはず。ジミ・ヘンばりのロックなアレンジだ。「Highway 61 Revisited」、ロックンローーールって叫びたくなるぜい!ラストは崩したアレンジで「Blowin' The Wind」だ。この曲くらいはもしかして弾き語りでやるのか?と思ったが最後までバンドでの演奏だった。しかしこれもいい曲だよなー。もう40年近く前の曲でいまだに「その答えは風の中さ」って歌われると強烈なもんがあります。

終演。帰路につく
アンコールも全曲終了。本編同様、メンバー横並びで直立不動のままの観客の熱い声援を受けている。やっぱりおじきもなしでメンバーは静かに去っていった。しばらくして客電が点いた。シートに席を下ろす。ほとんど放心状態。隣のBrother達も同様だ。「すごかったっすね」「うん」みんな言葉少なである。Yutakaさん、SUGAさんの乗る新幹線の時間が迫っているので寒空の下、トボトボと大宮駅へ向かう。「声出てましたよね」「バンドの音がめちゃめちゃヨカッタよ」「ハーモニカ鳴らなかったね(1曲だけハーモニカを手にしたがマイクが音を拾っていなかった)」ってな会話を交わして、改札でお別れ。いいもん見れたね。ほんとほんと。

ツアーは続く
それにしても初日だというのにディランもバンドも絶好調だった。今年で60歳になるっていうのに凄い人だと思った。ブルースやカントリーやフォークトラッドやなんやかんやを取り込みながら自分自身の歌をギター抱えて唄い続け、そんで世界を廻っている人がいるっていうのがタマラナク嬉しい。シンガー/ギタリスト/バンドマンとして一人のミュージシャンとして強烈な人物だと思ったな。アメリカじゃ神格化される程の扱いらしいけど、神様は埼玉くんだりまで来て、2,500人の前では唄ってくれんやろうよ。

GEN 'on bass' IKEGAMI
Feb.2001

ライブにご一緒してくれたWeb Brothers に感謝
Yutakaさん from Yesterday's Papers
SUGAさん from Me & The Devil's Music
☆TAKEさん from Rock'n' Roll People

またこのレポートを書くにあたって
西村位津子さんの素晴らしいボブ・ディランサイト
How To Follow BOB DYLAN を参考にさせて頂きました。感謝too。

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