前回

昔話。


俺が小学校1年生の時に小学校6年生の友達がいました。
当時は『先輩』と言う概念がないので当時の感覚で友達って事にして話を進めます。
で、その5個上の友達ですが名前を『ユキヒロ』と言いまして、俺は「ユキ」って呼んでました。
ユキと知り合ったきっかけは、双方の親が知り合いだったからで、
家族ぐるみで仲良くしていた為にユキの家にも良く遊びにいきました。
ユキはなんと言うか『つっぱり』な子だったので、ロケットカウルの付いた単車のプラモはあるわ、単車にくっ付いてるノボリに
『〜命』とか女の名前が書いてあったりしました。
『命短し恋せよ乙女』って言葉を教えてくれたのもユキでした。
そして俺に『シャコタンブギ』や『トラック野郎』のビデオを見せてくれていました。今の俺の原点はこの時だと言って間違いないでしょう。
一緒に祭りに行ってユキのおじさんに2人お揃いのデコトラのプラモを買って貰ったのですが、しばらくしてユキの家に遊びに行ったら
やたら改造されてて『ズルイ』と思った記憶があります。
ユキは小学生にして茶髪(当時は珍しい)で、オッカナイ友達(後に超有名人となる)と一緒に遊んだりしてまして、カワイイ彼女?もいたし
今俺の思う『先輩像』は恐らくユキの事だと思います。
そして良く覚えてる事件がひとつ。
その日は俺の家で遊んでいたのですが、プロレスごっこをしてましてですね、
そりゃ敵う訳がありません。速攻でボコられキャメルクラッチを食らった俺はキレちゃったんですね。
俗に言う「怒った」て意味ではなく本当にキレたのです。
台所に行くと包丁を持ち出した俺は本気でその刃をユキに向けました。『ぶっ殺してやる・・・。』って。
『うわっ!』とビックリした声を出したユキ。
するとそのユキの前に母が立ちはだかりました。
『殺すなら私を殺しなさい。』
と毅然とした態度で両手を広げユキを守る母。
俺は包丁を離し消沈しました。その後ユキは普通に帰り、俺はその事で後から怒られる事はありませんでした。
今までの人生で人に刃物を向けたのは唯一この時だけですね。
普通はありませんしね。
漫画みたいな事件を起こすのは今も昔も変わってないみたいです。
そして俺が2年に上がり、ユキは卒業して中学生に。
この頃から会う事はなくなってしまいました。
ウチの親もユキの家に連れてってくれなくなり、どうやら引っ越したみたいでして、
今思えば家庭の事情とかあったのかも知れません。
中学の時に一回だけ街で見かけて『ユキ!!』と呼んだら、ユキの友達から『何あいつ。生意気じゃねぇ?』と言われ、それをユキが
『良いんだよ知り合いだから』って言って軽く手で挨拶し颯爽と行ってしまったのを覚えています。これがユキと会った最後ですね。
今の俺の根幹とも言える『つっぱり気質』みたいな物を教えてくれて
その後の人生にとても大きな影響を与え何も言わずに消えて行った
先輩、ユキは今どうしているのだろうか・・・・。
生きてれば28歳、結婚してるのか・・・たぶんしてる。
妹は高校生位か・・・。う〜む・・・。
まぁフと思い出したんで書いてみました。
また会えたら絶対会ってみたいですね。