Wilbury/Warner Bros. 25P2-2327 【1st album】
Traveling Wilburys Vol.1
1988
Handle With Care
Dirty World
Rattled
Last Night
Not Alone Any More
Conglatulations
Heading For The Light
Margarita
Tweeter And The Monkey Man
End Of The Line

<解説>
 正体バレバレの匿名バンド、トラベリング・ウィルベリーズのファーストアルバム。メンバーはウィルベリー姓を名乗って一族を気取ってTV出演やインタビューをこなしていても、どこから見てもロイ・オービソン、ボブ・ディラン、ジョージ・ハリスン、ジェフ・リン、トム・ペティの5人組。
 よくもまあ、こんな一見取り止めがなくなりそうな、しかもそうそうたるメンツでバンドが組めたものだ。5人すべてがビルボードの全米トップ10に何曲も送り込んできたツワモノぞろいなのだ。
 メンバー全員がボーカリスト&ギタリスト。そんな5人が集まれば、みんなてんでバラバラの曲を持ちよった、まとまりのないアルバムになるかと思いきや、非常にまとまりのあるアルバムが完成し大ヒットとなり、ついにはこのアルバムで翌年のグラミー賞の最優秀ロック・グループにも選ばれてしまった。前年の受賞者がU2で、翌年がエアロスミスだから、50代のメンバーすら存在するこのグループのこの受賞はいかに浮いているかが判る。

 元々ジョージの"Handle With Care"1曲限りの予定で集まったバンドだったが、アルバムを作り終える頃にはすでにその場限りのユニットにするつもりはなくなっていたらしく、大掛かりなツアーも予定していたが、アルバム発売直後のロイ・オービソンの急死により頓挫してしまった。もしかしたらローリング・ストーンズを超えるおっさんバンドになる可能性もあったのだが。

 メンバーが交互にボーカルを取る曲が多く、"Handle With Care"での、1本のマイクを中心に円になってボーカルをとるビデオクリップもなかなかの出来。
 誰のファン、とかそういう固定概念を捨てて、ぜひ新しいバンドに接するような気持ちで聴いてもらいたい。