夢見るダンゴ虫
私の背中には白い素敵な羽が生えていて
いつだってお日様の光を感じて空を舞うの
幼い頃は小さくなって固まっていたけれど
こうやっていつか羽ばたく日が来ることを信じていたから
ずっと蹲って羽化するときを待っていたのよ
そして今が最高の瞬間
もぎ取る音が聞こえました
それはとても小さな音で誰にも聞こえないけど
私の耳には確かに響いて聞こえました
誰かが羽根をもいでいる
私の羽根を千切っている
もう 空は飛べない。
目が覚めたとき其処は暗い闇の中で
ふとわたしは自分を視たら
足が何本も生えていました
眠っていたのか 彷徨っていたのか
前世の記憶なのか
背中の痛みなど何処にもない
あるのはただ 固いこの黒い甲冑だけ
感じるのはただ 暗いこの冷たい地面だけ
もぎとられるものなど初めから無いのだと気付いて
わたしはちょっと照れくさくなり
まるくなって転がりながら
ドブへと堕ちていきました。
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