朝靄のなか

あたしは
暗闇が永遠に広がればいいのに、と思っていました。




絡まりあう足を慈しみながら
あなたは髪を撫でてくれました
手櫛でときながら
あたしのおでこにキスをくれました

あなたの髭が痛い。
この胸に寄せられるその髭が
心の一番近い部分で泣いてしまう

舌を強請ったのはあたし
腕を回したのもあたし

あなたは何もやってないよ
あなたは全然悪くないから


白んできた空に目覚めたあたしの前で

背中を向けて泣くのを

どうか
お願い

止めて






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