人魚姫
海に潜って月を見ていた
半端なわたしは陸に登れず
こぼれた月の欠片を探した
ずっと追いかけて 追い続け
足が欲しいと ヒトになりたいと
なりたくて 歌ってる
いくら鱗を矧がしても
傷ついて 傷つけたって
わたしはヒトにはなれないの?
見えない風がわたしをさらう
消えない波へうねりのまれて
魚でもないわたしはただ
苦しんで 苦しんで もがいていたの
いつかはひとになれるんだ
いつかはさかなになれるんだ
いつかはあわできえていくんだ
剥ぎ取った鱗はいくら
ふっつけようとも矧がれたままで
誰も知らないわたしの存在
秘密を知ってるあなたもきっと
わたしを殺して喰べてしまうの?
最後の願い 叶えるために。
ああ、身体が滅んでいくわ
ああ、最後の瞬間見えてきた
下半身に付いてるものは一体なあに?
十本の指と小さなかかと
曲がる膝に揺れる太股
わたしは足を手に入れた......?
あわになって消えていく夢
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