痼り

気が付けば掌の中には痼りがあった

ウイルス感染してるのかと思った
水疱が飛び散っていた
もう片方の掌の中にも
その膿は蝕んでいった

広がる
広がる
広がる

むず痒い
指の中に虫がいるようで......

泣きそうだった。


そう例えば彼女たちのようだね
意志とは正反対にその世界だけが膨張していくのは

私は薬を塗るように決めた。

塗り続けてやる
塗り続けてやる

この殻を破り捨てるその瞬間まで......


あぁ、痼りはもうここにはないわね。



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