阪神VS巨人 7月31日(金) 甲子園球場
球場内に足を踏み入れると、懐かしい気分になった。6月の巨人戦が雨で流れたため、
4月以来の甲子園になる。
これからTG3連戦を全部見て、盆休みは高校野球通いだ。甲子園駅への回数券
も買ったし。本格的な夏がやって来たのだ。梅雨あけがまだだろうが関係ない。
1回表。仁志ピッチャーゴロ。清水はセンターフライ。新庄がいつものように捕球する直前に
ふわっとジャンプする。ああ、阪神・巨人に帰ってきたんやなあという感慨が深まる。
ツーアウトから松井がレフト前ヒット。松井シフトの逆。「ヒットなら簡単だ」とでも
言いたげに見える。過去4度ぶつけられている藪との因縁の対決で燃えているだろう清原
は四球。チャンスになったが高橋セカンドゴロ。
1回裏。坪井のセカンドゴロをいきなり仁志がエラー。内野ゴロを打たせるタイプのガルベス
が投げるときは、守ってやらにゃあ。
2番の和田はバント。最も嫌な打者が打ってこないのだから、こんなに楽なことはない。
やはり和田は1番に置くべきや。坪井はかつての亀山のように2番で。ゲッツーもないし。
一死2塁。今岡は初球ショートゴロ。まだあまいぜ。
桧山はシンカーで追い込み、高めの直球で三振させる組み立てだったがその球を
ファールされる。これが分かれ目となり結局四球。
絶好調のハンセンに左前に落とされる。坪井ホームイン。
大豊の打球は美しい角度。高橋の守備範囲だったがひやっとした。ホームラン打者
はこれだからうそでも怖い。
2回表。元木の左中間への当たり。ぎりぎり追いついた新庄はきわどいプレーやのに
やっぱり捕る前にふわっと跳ぶ。こういうのもプロらしくていいと思うぞ。
藪に強いイメージがある村田が流し打ち。ライト前。
8番川相も流したが、大豊が動きよく捌いてダブルプレー。
2回裏。二死2塁から坪井がセンター返し。痛烈な当たり。2点目を覚悟したが、仁志が
飛びつく。内野安打になったもののナイスストップや。
二死1・3塁。3塁走者も俊足の矢野。ダブルスチールも警戒しなければならない
場面で、坪井の2盗はタダみたいなものだ。なのになぜ走らない?
和田四球で満塁も今岡はまたショートゴロ。
3回表。ガルベスの三遊間深いところへの当たりを今岡がエラー。今日は精彩がない。
仁志のバントが捕邪飛になる。一昨日も失敗したばっかりだったのだが。
清水が新人時代よく見せていたような流し打ち。よっしゃ、と思うがハンセンが
三遊間に飛び込んでファインプレー。ここんとこほんまにノってるなあ。
松井も三邪飛に倒れ、チェンジ。
3回裏。簡単にツーアウト。ところが大豊がレフトへ強い当たり。大豊の力でこんな打球を
浜風吹くレフトに運ばれては、レフトフェンスに意味はない。
4回表。清原がライトへ打つ。しかし坪井が追いついた。「あれを捕りやがったか」てな感じで
清原がのっしのっしと歩く。この前藪に詰め寄った際「巨人の番長」と書いたスポーツ紙も
あったらしいが(それにしても今どき「番長」て・笑)、今の雰囲気は「巨人の蝶野」である。
高橋の初球攻撃。3塁線を襲う。これまたハンセンがファインプレー。うーん、すごい。
あっと言う間にツーアウト。次の元木はじっくり待つのか、待つだろうと思って投げて
来た球を打ってでるのか。曲者だけに注目していた。初球のストレートを見逃し、やっぱり
見ていくのかと思いきや2球目を叩き、レフトフェンス直撃の二塁打。
藪は村田に投げにくそう。1−3から右へ狙い打ち。完全に1点返した、と思った。
が、何と大豊がジャンプしてこのライナーをキャッチ。今日は阪神の好守に阻まれるなあ。
4回裏。矢野のセーフティーバントを村田が捕るが、判定はファール。村田とガルベスが
抗議。この時はまさか後であんなことがあるとは・・・。
矢野は倒れたが、藪がヒット。坪井もセンター前へ。どうもガルベスはピシッと行か
んなあ。
和田のハーフライナーが三遊間へ。ヒットコース。これに川相がダイビングして
ダイレクトキャッチ!さすが、なのだ。
また今岡をサードゴロに打ち取る。元木がランナーを見ながらベースを踏んだ。
5回表。川相1塁内野安打。ガルベスのバントはピッチャー真正面でまた失敗だったが、
1塁セーフで最悪のダブルプレーは逃れる。ガルベスはいつも全力疾走なのだ。
仁志がライト前で1死1・2塁、絶好のチャンス。たとえ清水が倒れても、ランナー2人
置いて松井というケース。
ボール先行で0−2。次を狙いたかったが内角低めぎりぎりに決められた。
1−3となってまた狙い目。ところが、低めのスライダーでセカンドゴロゲッツー。1番
悪い形となってしまった。今日のポイントだったのだが。
5回裏。桧山の何でもないファーストゴロを清原が逸らす。足の影響か。これが2塁打に
なったのは大きい。ハンセンがまたレフト前に弾き返し、ノーアウトで1・3塁。
初球やった。打った瞬間。大豊が内角高めをポール際へ。今日2本目。流れを
決定づける3ラン。がっくり。
友寄塁審の1500試合表彰も終わった6回表。松井・清原倒れ、高橋もセンター定位置
への高いフライ。これまた新庄が余裕で、両足を浮かせて捕る・・・何と何と落球。
新庄キャッチついに失敗してしまった。レフトスタンドが湧く。さすがに新庄はずかしそう。
この回点が入らなくてさぞほっとしたことだろう。
6回裏。先頭打者坪井のカウントが2−2になったところでガルベスがマウンドを降り、
セカンドベース方向をうろつく。意味がわからない。5点差。慎重になる場面ではない。
次の緩い球を坪井がホームラン。これで6−0。
ふと見ると川相がマウンドにいる。ベンチへ手招きをして通訳とコーチを呼んでいる。
何事だ?けがでもしたのだろうか。
内野陣が集まる。様子がおかしい。もみあっている。ガルベスが内野のだれかに
つかみかかろうとしているのか?まさか。騒ぎが大きくなる。一体何をやっているのだ?
レフトスタンドからでは様子がわからない。何より事情が飲み込めない。マウンド上の
人だかりがあっちへ動いたりこっちへ動いたり。
監督が出て交代を告げる。当たり前だ。こんな状態で投げられる訳がない。
ガルベスがベンチへ向かう。ベンチ前に何人か出てガルベスをなだめにかかる。
と。ガルベスがマウンドの方へ思い切りボールを投げつけた。3人の審判が一斉に
腕を振り、退場のポーズ。一人の審判が巨人ベンチ前に走っていく。ガルベスに向かって
行く。ベンチから全員が飛び出し、大きな人のかたまりができる。ガルベスはまた暴れ
ている。かたまりが動きまわる。スタンドは騒然だ。ベンチ上の観客はみな立ち上がって
いる。
審判による場内アナウンス。
「球審の橘高です。ガルベス投手は、審判にボールを投げつけ 侮辱行為として 退場処分とします・・・」
声が震えていた。無理もない。
泣けてきた。球場で泣けてくることはあったが、情けなさから泣けるなんて初めてや。
よりによって審判にボールを投げつけるとは・・・。
「巨人軍は紳士たれ」とは、決しておとなしいプレーをせよということではない。
こういう場面でこそ生きてくる言葉ではないか。
まさか。この3年間のガルベスが思い出される。誰よりも多く完投し、味方への
ビーンボールへは先頭を切って怒った。出稼ぎの腰掛け選手ではなかった。
まぎれもなく巨人の一員だった。
どうしてこんなことを。ここ甲子園で試合前、ファンからかたことの英語で挨拶され
「Very Good」と応えていたガルベスの姿が最も印象的に甦る。あんな陽気なやつが・・・。
長期の出場停止となるだろう。当然だ。金田監督が審判を蹴って長い間出られない
ことがあったが、同じ暴力でもこっちの方がひどいといえるだろう。野球人がボールを
投げつけたのだから。あらゆるスポーツの中でも、ピッチャーが力一杯投げてくる
さまざまな球を打ち返す野球の打撃は特に難しいと言われている。その通りだろう。
飛び道具であるボールを持っている投手は、はじめからかなり有利な立場にあるのだ。
その投手が打者にビーンボールを投げるなんて卑劣な行為である。まして今回の相手
は審判。言語道断だ。弁解の余地はない。1ヶ月の出場停止でも軽すぎる。今季残り
試合に出られなくても仕方がない。永久追放と言われたって文句は言えない。
オープン戦の頃から、今年のガルベスは最多勝を獲れると思っていた。
やつが抜けることはどんなに痛いかわからない。だが、こんなことで終わっていいのか、
巨人よ!ガルベスが切れたらチームも切れるのか。優勝できなくても仕方ないと思うか。
こんなことで勝てなくなって、長嶋がやめることになっていいのかよ。
巨人の反撃は1点どまりだったが、気迫は感じられた。これで終わるチームじゃない。
奮起してみせろ。根性見せてくれ。
| G | 000000010 | 1 |
| T | 10103100X | 6 |
勝 藪(6勝7敗) 敗 ガルベス(9勝7敗)
大豊6号 7号3ラン 坪井2号
MVP 大豊(T)
優秀選手 ハンセン(T) 川相(G)
ファインプレー ハンセン(T) 大豊(T) 川相(G)
近鉄VS日本ハム 7月20日(月) 大阪ドーム
絶好調・日本ハムのビッグバン打線に立ち向かうのは、ナックルボーラー・マットソン。
生で本格的ナックル投手を見るのは初めてで、とても楽しみだ。
1回表。マットソンのナックルにビッグバン打線が襲いかかる。思い切り引きつけて、流しも引っ張りも自由自在。5安打集中で一挙4点。
近鉄は、先週見に来たときと同じ苦しい展開や。
2回表。先頭打者にまたヒットを打たれ、マットソン降板。ナックルの威力を発揮する間もなかった。
2番手は、香田!もちろん好きなピッチャーだ。88年巨人奇跡の日本一は、香田のおかげ。あれからもう10年か・・・。
しかし、香田は満塁のピンチを迎えてしまう。バッターは若き4番・西浦。ライトへ大きい強烈な当たり。
ローズが一旦グラブに入れ、大ファインプレーかと思ったのだが、フェンスに激突して落球。三塁打。走者一掃、3点追加だ。
西浦は初回のタイムリーに続く右打ち。こんなに柔軟性もあったんやなあ。想像以上にいい選手や。
3回表。右中間を破る片岡の大タイムリー二塁打。8−0。
3回裏。吉岡がレフト二階席に届くかという大ファールに続いて、レフトポール際へ二塁打。うれしかったが、この後チャンスでまわってきた打席では2回とも三振やった。
4回表。ウィルソンのファールを見て打球の速さに見とれていると、右中間スタンドへ打った瞬間それとわかる大ホームラン。きれいなアーチやった。
ウィルソンはこれで、交通事故に遭ってから4試合連続ホーマー。期待どおりの迫力に満足。
4回裏。3番に上がった中村紀洋がバックスクリーンに豪快なホームラン。
6回裏。3回以降いい当たりされっぱなしの今関から2点を奪うも、2番手・高橋憲にふんばられる。
7回表。野口がソロを放ち、追撃ムードをしぼませる。ずっと古田の控えやったのに、もう8号である。
香田が野口に打たれるとはショックだ。野口がいい選手なのは認めているのだが。
7回裏。高橋憲と、代わった島崎に中軸が4連打を浴びせるなどして、3得点。6−10の4点差。大逆転なるか?
それにしても磯部はいいバッティングをする。キャッチャーながら外野起用されるのもうなずけるし、吉岡が8番打つのもしかたない。
8回裏。下柳が見たかったが、出てきたのは西武から移籍の石井。四球ひとつ出しただけで、すんなりと8・9回を抑えた。
今日は珍プレーがふたつあった。ブルックスの空振りしたバットがふっ飛んで行き、ウェイティングサークルの上田を直撃しそうになったこと。
ウィルソンのファールフライがドームの屋根に当たってしまったこと。
近鉄は日ハムに3タテくらって6連敗。ついに自力Vが消滅。直接対決で勝てないのが大きい。
やはり日本ハムは強かった。バースがいないため85年の阪神とまではいかないが、ビッグバン打線の破壊力はすごい。キャッチャーの野口・田口にも一発がある。
長打のない金子、奈良原、井出らにはいずれも足があって小技も効く。守備にも問題はない。
上田さんの作戦も堂々としたもので、見ていて気持ちがいい。今日も、バスターエンドランあり、無死1・2塁からのランエンドヒットありやった。
強いて弱点を探せば、代打の層のうすさと投手陣の柱か。しかし、あれだけ打つのだから代打はほとんどいらないし。そして、後半戦には忘れちゃいけないエース・グロスが帰ってくるのだ。
日本ハムを倒して優勝するのは、かなりむずかしいだろう。
| F | 431100100 | 10 |
| Bu | 000102300 | 6 |
勝 今関(5勝3敗) 敗 マットソン(2勝2敗)
ウィルソン19号 中村15号 野口8号
MVP ウィルソン(F)
優秀選手 西浦(F) 金子(F) 中村(Bu)
ファインプレー 奈良原(F) 中村(Bu)
近鉄VSダイエー 7月12日(日) 大阪ドーム
ダイエーのオーダーを見て、がっかり。秋山がいない。近鉄のオーダーを見て、にっこり。吉岡がいる。
先発は、近鉄が大学の後輩・岡本。ダイエーは、父の故郷・沖縄出身の佐久本。思い入れの強さから佐久本応援を決める。それに、王が監督をしている以上、パリーグは基本的にダイエーびいきなのだ。日本シリーズでのON対決が見たい。
1回表。いきなり走者がたまり、満塁で4番・吉永。なんと、ライトへライナーの満塁ホームラン。吉永らしい、内角低めを払うような打ち方やった。1人もアウトにならないうちに4点である。この前の神戸の試合は満塁ホームランで終わったが、今日は満塁ホームランで幕開けや。
1回裏。佐久本は左腕から、ふわんと浮き上がってから沈む球を繰り出す。それでいて140キロのストレートもある。
しかし、近鉄も2死満塁のチャンスをつくる。バッターは、6番の吉岡!ここは、同点満塁弾を期待!だが、空振りの三振。
2回表。先頭打者を出したところで、早くもピッチャー交代。娘の名前が安奈の、西川投手が登板。
3回表。3番手・入来がマウンドに上がる。新人のとき寮で喧嘩騒ぎを起こした個性派。巨人・入来の兄である。
投球間隔が長すぎる!4点差やいうのに、走者が出たら、何と5球も牽制球。あげくに四球を出して塁を埋める。だれる、だれる。
吉永が、あわや2打席連発かというフェンス直撃2塁打。すごい。
その後、井口の打球をレフトがそらしたりで、この回も4点。レフトも入来のリズムにだれてたんやと思う。ここの人工芝はワンバウンドめ、あほほど跳ねるし。
8−0になったことより、入来のプレイに苛立つ。
4回表。最悪の事態。無死1・2塁から、王監督の指示はバント!打者は3番の大道である。8点差やねんで!
王さんは巨人の頃からちっとも変わってない。ここで3番に自由に打たせてやり、ファンをよろこばせることがどうしてできないのか。感動させる野球をしてくれよ。プロやろうが。みんな金はろて来てんねんで。
すると、今度は近鉄・佐々木監督の暴挙。吉永敬遠で満塁策やと。何回もいうけど、8点差やで!0−8も0−10もいっしょやろが。あほらしい。ファンがはなれるで。
7回表。吉永、2本目のソロホームラン。今度は打った瞬間わかる、高い放物線を描く打球。
ほんまにすごい。あのばかな敬遠もしかたなかったかと一瞬思わせるバッティング。今日6打点。愚かな指揮官たちに台無しにされたこのゲームを選手の素晴らしいプレイが救っている。
ダイエー打線は、このホームランから1四球をはさむ5連打を放ちまた4点追加。13−0。
この回が終わると、なんと吉永が引っ込められてしまった。まだ、もう1打席まわってくるのに!1試合3発を見る夢さえ奪うのか・・・。
8回裏。7回まで無失点の佐久本も、この回頭から代えられてしまった。何点差だろうと投手は完封めざしたいやろうに。佐久本はプロ入り初完投・初完封のとこやったのに。
子供の頃の1番のヒーローだが、今日の王監督の采配は疑問だ。
9回表。噂の新外国人投手シャウス登板。いきなり2連続奪三振で、前の登板から7者連続!楽しみなピッチャーや。
9回裏。ダイエー3番手は藤井。95年に藤井寺で好投を見たことがある。もっと伸びてほしいのだが。
そして、キャッチャーに内之倉。スタンドがどよめいた。
願いどおり吉岡までまわった。2死1・2塁から、しかし、ライトライナー。いい当たりやったけど。まあ、1本ヒット打ってくれただけでもうれしい。
今日は吉永の素晴らしさと、両監督の愚行。もう、パリーグはロッテやな。
| H | 404100400 | 13 |
| Bu | 000000000 | 0 |
勝 佐久本(4勝2敗) 敗 岡本(3勝9敗)
吉永8号満塁 9号
MVP 吉永(H)
優秀選手 井口(H) ロペス(H) シャウス(Bu)
ファインプレー 浜名(H) 大村(Bu)
オリックスVSロッテ 7月7日(火) グリーンスタジアム神戸
歴史的な試合だ。千葉ロッテは、この試合の前まで引き分け1をはさんで16連敗。
今日負ければ、プロ野球新記録の17連敗。果たして、阻止できるのか?
今のロッテは、決して嫌いなチームではない。
キャプテンのフランコは、球界一、二を争う闘志あふれるプレイヤーだ。
ロッテが勝ってもよし、負けても新記録が見られる、というくらいの気持ちでいた。
球場に着くと、やはりロッテ応援団に気合いが入っている。
「どんなときも 俺たちがついてるぜーっ」という歌が今日ほど重みを感じさせることがあっただろうか。
期待を背負っての先発は黒木。連敗中、抑えに失敗していたが、完投能力充分の投手。
ストッパー失敗は黒木のミスというより、河本・成本の強力ストッパーコンビの故障が響いた形だろう。
グリーンスタジアムのDJに、愛称の「ジョニー黒木」で紹介された黒木は、この球場が似合いそうだ。
ロッテがどん底状態なのにもかかわらず、スコアボードから異様な雰囲気を漂わせているのは、オリックスの方だった。
異形のオーダーと言ってもいいだろう。田口がセカンドを守っている。レフトはプリアム。
大島がサードにまわり、キャッチャーは若い日高。内・外野とも完璧だった日本一チーム・ブルーウェーブ、見る影もなし。
本西、馬場、中嶋らの退団が裏目に出ている。
しかし、僕は今夜オリックスを応援することに決めた。ピッチャーが木田だったからだ。
試合開始。僕はセンター左に席をとった。
グリーンスタジアムの外野とグラウンドは近い。
「小坂ーっ、走れーっ!」「ジョニーーッ!行けーっ!」というレフトスタンドの声は、選手に聞こえているだろう。
3回表。チャンスに福浦がレフトフライ。タッチアップの福澤が倒れ込むように気迫のヘッドスライデイングでホームイン。
ロッテ先制。フランコもライトフェンス直撃の2塁打で2点目。
4回裏。イチロー技ありのレフト線2塁打などで、無死2、3塁。しかし、ジョニー黒木は、ニール、谷からストレートで連続三振を奪う。
気合い充分。しかし、ツーアウトから痛恨のワイルドピッチ。1点差。
6回表。5回終了後の花火打ち上げが終わった途端、キャリオンがレフトスタンドへ花火。3−1。
9回表。いつもは、外野でキャッチボールしたボールを最終回にイチローがライトスタンドへ投げ入れる。
でも、それがなかった。負けているせいか。田口とのコンビでないからか、背面キャッチもしてくれへんし。
パも審判4人制になって、線審がファールボールを子供にあげることもなくなってしまった。
どうも、2、3年前よりもグリーンスタジアムの魅力が減ってきてる気がするぞ。
ロッテは14安打放ちながら、結局3得点のまま最後の守備へ。
フランコ、初芝、平井に守備固めが送られる。みんなそんなに守り悪くないのに。
フランコのグラブさばきなんて見事なのだ。にもかかわらず交代したのは、故障のせいらしい。
やはり、チーム事情は悪いのだ。
9回裏。ジョニー黒木は、ここまで2安打に封じる最高のピッチング。
先頭のイチローを三振に切って取る。ワンアウト。これで大丈夫だろう。
しかし、ニールがヒット。1死1塁から、谷は簡単にファーストファールフライを打ち上げる。谷にはまだ5番は無理に思える。
2死1塁となって、バッター、プリアム。あと1人。黒木は相変わらずストレートをずばずば投げ込んで行く。
ツーストライク。あと1球。プリアムはファールを打つのがやっとだ。1球外す。簡単に三振が取れそうや・・・
ところが、次の球をプリアムが気持ちよくスイング。大飛球。
切れるかどうかの問題だった。レフトポール際、まさかの同点2ラン。
黒木はマウンドにへたり込んでしまった。動けない。
連敗脱出まであと1球というところまで快投を続け、力尽きたのだ。
次のピッチャーがマウンドにやって来て、黒木はようやく重い足取りで3塁ベンチに向かいはじめた。
ロッテ応援団から、盛んにジョニーコールが起きる。
そのときだった。グリーンスタジアムのDJが、「黒木投手、ナイスピッチ」と言ったのだ!
やっぱり、グリーンスタジアムは素晴らしい!敵チームであっても、いいプレイ、いい選手は認めるべきだ。
日本の野球ファンに欠けているのがそれなのだ。球場全体から黒木への拍手。
黒木には泣けた。僕はレフトのロッテ応援団そばまで移動した。
木田が降りたときから、内心ロッテを応援していたが、この感動で完全にロッテびいきになった。
泣くな黒木!ほんとうにいいピッチングやったぞ。
延長戦。守備の人ばかりが並んだロッテ打線には、もはや1点も取る力はなかった。リードできないのだから、抑え登板覚悟でブルペンに立つ気力を見せたエース小宮山も使うわけにはいかない。
イチローは12回表が始まるときに、スタンドへボールを投げ込んだ。
ライト線の打球を捕って1回転してサードへ送球するステップや、鋭い2安打(打率3割8分!)
で今日もすごさを見せてくれた。
12回裏。もう、ロッテの勝ちはない。あの近鉄の悲劇にもかかわらず、いまだに引き分け制度があるのは、パリーグの怠慢である。
134勝1敗のチームよりも1勝134分けのチームの方が上位に来るばかげたやり方だ。
ファンをなめている。
ヒット、パスボール、エラーで無死2、3塁。こうなれば当然敬遠策。無死満塁。
左ピッチャーなので右の代打が出てくる。デカやろうと思ったが、なんとダイエーから移籍していた藤本やった。
貴重なもんが見られると思ったが、ピッチャーが右に変わると、あっさり代打の代打を出されてしまった。
広永。打ち上げた打球はライト後方へ。あー、タッチアップでサヨナラや。ロッテが負けてしまう。
しかし、もっと残酷な結末が待っていた。意外に伸びたボールは、ライトスタンドに舞い落ちたのだ。
あまりにも痛々しい。この試合、ファイトを見せていたセンター堀がゆっくりとゆっくりとベンチに向け、歩いていく。
代打満塁サヨナラホームランなんて初めて見たけど、そんな興奮はなかった。
この幕切れにも、ロッテ応援団は選手に声援を送り続けた。もう1回ジョニーコールの大合唱。
この応援団も、勝利への闘志を見せ続けたチームも素晴らしい。
確かにロッテは史上最悪の17連敗を喫した。だが、決して情けないチームではない。
これから何かにつけこの記録が話題にのぼるだろうが、この日のロッテのGUTSは最高だったと僕が保証します。
黒木をはじめマリーンズナインにはほんとうに感動させられた。
いつか、マリンスタジアムに応援に行きたい。
そのときもまた、いい試合を見せてくれよ!
| M | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
| BW | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 4x | 7x |
勝 鈴木(3勝3S) 敗 藤田(2勝4敗3S)
キャリオン8号 プリアム11号2ラン 広永1号満塁
MVP 黒木(M)
優秀選手 プリアム(BW) イチロー(BW) 広永(BW) 堀(M) 福澤(M)
ファインプレー 松本(M) 小川(BW)
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