阪神VS福岡ダイエー ウエスタンリーグ 6月9日(日) 高砂市野球場

 サッカーのワールドカップのため、日曜なのにセリーグもパリーグも休み。そこで、 ウエスタンリーグを見ようと兵庫県の高砂まで出かけた。
 高砂市は加古川市の隣り。高砂市野球場の最寄駅は、JR宝殿。大阪から見て、 加古川のひとつ向こうの駅だ。
 大阪から加古川までは新快速で1時間弱。加古川で普通に乗り換えるのだが、 普通が来るまで20分ほど待たされる。加古川駅で電車を待つのは2回目や。去年の 1月、西脇へ映画を見に行って以来。
 ひと駅分だけ普通に乗って、宝殿に到着。ホームには、高砂が来年のNHK大河 ドラマの舞台に選ばれたことを知らせる横断幕がかかっていた。
 球場の周りに何もないかもしれないので、売店で食べ物とお茶を買う。しかし、 駅を出てすぐにコンビニがあった。そこでさらに買い足して、球場へ向かう。

 改札出て左の階段を下り、そのまま線路沿いを少しだけ進む。「宮本武蔵・宮本 伊織父子は高砂市生まれです」と書いた看板があった。
 駅前の道を渡り、左斜め前へ伸びる道を行く。国道2号線も越えて、そのまま 真っ直ぐ。ひたすら真っ直ぐ進む。正面に山が見える。道を間違えたかなと不安になって きた頃、総合運動公園に着いた。調べておいたとおり、駅から歩いて20分やった。
 公園内の建物に、「高砂はブライダルシティ」と宣言した垂れ幕。夫婦の象徴だ という尉(じょう)と姥(うば)の像もあった。その像に続く体育館の前を過ぎると、 いよいよ高砂市野球場だ。

 正面の入り口は、関係者とマスコミ専用になっていた。チケットを売っていない ところを見ると、観戦は無料のようだ。左手の階段を上って球場内へ。ちゃんと売店も あった。弁当も700円で売っている。トイレは1塁寄りの地下で、普通やった。
 スタンドへ出る。けっこう客が入っている。屋根のあるバックネット裏は満席や。 阪神の1塁側もだいぶ埋まってる。外野席と外野寄りの内野席は芝生。ライトの芝生 には阪神応援団の姿も見える。横断幕が2枚。曽我部の名前を書いたものと、 「播州猛虎会」。日曜日で、一軍の試合がない日とはいえ、ファームとしてはかなりの 入りなのでは。片岡が出場することもあるのだろう。客層は年配の方から、小中高生、 家族連れ、選手の写真を撮る女性ファンなど、さまざま。
 僕はバックネット裏から少し3塁側へはみ出したあたりに腰掛けた。すぐ近くに 選手が見える。
 高砂市野球場は、両翼91.2M、センター120M。もちろん外野は天然芝で、 内野は土。スコアボードは手書きで、人がはめ込む仕組み。そして、何といっても最大の 特徴は、1塁側スタンド後方の景色だろう。むき出しの岩肌が聳え立っているのだ。 これは雰囲気あるで。

(遊)川崎   1(中)狩野
(左)   2(二)梶原康
(一)大野   3(三)片岡
(三)吉本   4(右)曽我部
(二)   5(遊)沖原
(中)荒金   6(左)桜井
(捕)笹川   7(一)新井
(右)森山   8(捕)中谷
(投)広田   9(投)面出

 メンバーを見ていちばんうれしかったのは、大野君が出てること。沖縄水産2年 連続甲子園準優勝の立役者。90年は5番打者、91年は4番エースで全試合を投げ 抜いた。九州共立大を経て、巨人に入団。現在はダイエーに移籍している。ずっと応援 してきた。昨日は代打での出場だったが、今日は3番。ファーストを守るのを見るのは 初めてや。
 もちろん片岡にも注目。この試合を最後に一軍へ上がる可能性が大きい。
 沖原も当然、馴染みのある選手。中谷は 97年夏に智弁和歌山が初優勝したときの捕手、目も回復したらしい。吉本は 98年夏の甲子園で2打席連続ホームランした九州学院 のスラッガーだ。荒金も96年夏にPL学園から甲子園に出場し、ホームランを打って いる。
 ダイエー先発の広田投手は、27歳の左腕。巨人・ダイエー・ヤクルト・近鉄 に所属したベテランではないので、念のため。巨人で中抑えとして活躍してくれて 好きな選手やったけど、2000年秋に引退されています。
 阪神の面出も左投手で、サウスポー対決となった。

 まずは高砂市長の始球式。低かったけどキャッチャーまで届いた。
 審判は3人制。ボールボーイは、白いユニフォームを着た地元の野球少年たちが 務める。
 阪神応援団のトランペットは1つ。演奏も慣れてないみたいやけど、のどかで いい感じ。それに合わせて、スタンドの大部分を占める阪神ファンが手拍子する。
 ダイエーの応援団は来ていない。けれど、熱心なファンが3塁ベンチ上から 大きな檄を飛ばす。南海の帽子をかぶった人もいた。

 1回表 期待の大野君、第1打席。ダイエーの選手では、いちばん拍手が 多い。もちろん僕も拍手。しかし、結果は残念ながらセカンドゴロ。

 1回裏 誰よりも大きな声援を送られて、片岡が打席に入る。左投手の 球を逆らわずに流し打ち。高く上がった打球はレフトフライかと思われたが、そのまま フェンスを越えた。ホームラン。T1−0H。球場がさらに沸く。
 2回表の守備に向かう片岡に、スタンドから片岡コール。でも、それには応えない。 ホームラン打っても二軍戦では満足できないということなのか。と思ったら、最後に ライトの応援団に向かって帽子を取った。

 2回裏 6番の右打者桜井が、思い切り引っ張った。会心の当たりが飛んで 行く。レフト芝生席へ、完璧なホームラン!高卒ルーキーなのに、すでにこれが5本目や というから驚く。PL学園出身、ドラフト4巡目。部の不祥事があって甲子園には出ら れず、見るのは今日が初めてだったが、こんなすごい打撃をするとは。T2−0H。

 3回裏 2番左打ちの梶原康が、右中間を破るタイムリー三塁打。 T3−0H。続くチャンスに、片岡はサードゴロ。

 4回表 大野君の第2打席。センター前ヒット!よっしゃ!

 4回裏 2番手として誠が登板。巨人に在籍していた佐藤允だ。3人で 締めた。いいぞ、がんばれ。

 5回表 5番林の打球がレフト線へ。長打コース。レフト桜井がクッション ボールを誤る。これで楽々の二塁打やと思いきや、桜井はセカンドへダイレクトの 好返球。セーフにはなったけど、桜井って肩もいいねんな。
 1死3塁となって、レフトフライが飛んだ。定位置より少しだけ浅いか。3塁 ランナーはスタート。ここで桜井が、またも強肩を見せる。ホームへノーバウンド返球 だ。走者はたまらず途中で止まり、3塁へ引き返す。挟まれるタイミングだったが、 3塁にベースカバーがなく、走者は戻ることができた。「片岡が中継に出たら、沖原が ベース入らんかい!」と、バックネット裏の客が怒鳴る。ともあれ、桜井の肩はすごい。
 この2死3塁で、8番森山の打球はサードベースに当たり、レフト線へ。 タイムリー二塁打。T3−1H。次の誠には代打中村が送られるが、凡退で1点どまり。
 ファームは全試合DH制にすれば、投手にも打者にもチャンスを多くあげられる んちゃうかなあ。DHは好きじゃないけど、オールスター戦やファームでは有効やと思う。 投手に打撃の経験を積ませたければ、そのチームはDH使えへんかったらいいんやし。

 5回裏 ダイエーの3番手は木村。スリークォーター気味の右腕で、球が 速い!今日出てきた投手の中でダントツや。しかし、2安打を浴び、この回途中で降板 してしまう。心なしかスライダーを投げるとき腕の振りが緩い気がした。それでも今後 注目の投手やな。
 マウンドに上がったのは、左腕福山。2死2・3塁、打者片岡の場面だ。片岡が 今日初めて引っ張った。打球は高々と上がっていく。しかし、飛距離は伸びず、ライト フライ。

 6回表 阪神は2番手原田を投入。今季一軍のワンポイントで使えそうだ と、オープン戦で注目された左腕だ。ここも左打者川崎に対するマウンドである。 しかし、ヒットを打たれ、この1人だけで舩木と交代した。ファームでも細かいリレー をするんやなあ。
 1死1塁から、大野君がレフト前ヒット!ナイスバッティング!
 2死1・2塁と局面が変わって、打者は5番林。鋭いゴロが舩木の左脛を直撃! それでも1塁ベースカバーへ走ろうとする舩木。跳ね返ったボールは、ちょうどうまい 具合に1塁ベースへ。ファーストが捕ってベースを踏む。アウトになったのを見てから 痛みを感じ始めたかのように、舩木がグラウンドにへたり込む。プレーの最中は必死 やったんやろうなあ。ナイスファイトや。肩を借りてベンチへ戻っていく。体に当たった ボールがよく跳ねたときは大事に至らないというけど、そうでありますように。

 6回裏 ダイエー5番手は、ルーキーの養父。去年は台湾で二桁勝った という右腕だ。声援が大きい。
 養父は桜井のバットを折るなど、三者凡退に抑えた。桜井の手にはバットの グリップしか残らず、あとの部分がショートまで飛んで行ったのは、迫力ある光景やった。

 7回表 舩木に代わった川俣がピンチを作るも、弓長が救援してしのぐ。

 7回裏 甲子園と同じように、阪神ラッキー7のファンファーレが鳴る。 ジェット風船も20ほど放たれた。

 8回表 弓長が左打者を1人打ち取ったところで、山岡にスイッチ。 3分の2回を無難に投げた弓長に、ベンチへ戻るとき拍手が送られる。
 大野君は山岡の球にバットを折ってショートフライ。8回裏からはライトの 守備につく。

 8回裏 代打広沢の登場にスタンドが沸く。2回豪快な空振りをした後、 四球を選んだ。バットを持ったまま1塁へ行き、代走根本と交代。
 続く梶原康はバント。ところが、失敗して打球を自分の顔面に受けてしまった! ベンチで治療を受け、戻ってきたが、ヒットは打てなかった。
 片岡の4打席目はライトフライ。代わった大野君のところにボールが飛んだ。

 9回表 先頭の4番吉本がレフト線二塁打。桜井は途中で退いてるので、 強肩を見るチャンスはなかった。四球と送りバントで1死2・3塁。ショートゴロの 間に1点入る。T3−2H。
 なおも2死2塁で、タイムリーを打っている8番森山にまわる。ここで、阪神は 敬遠策に出た。これには驚く。勝負してもいい場面やと思ったけどなあ。
 2死1・2塁となって、バッターは代打北野。高卒ルーキー、左打ちの捕手だ。 星稜では松井二世と呼ばれていた。プロでどんな打撃をするのか興味津々や。ところが、 初球いきなりデッドボール!これで満塁、一打逆転となった。
 山岡はかなり苦しんでる。しかし、1番川崎をセカンドゴロに打ち取って ゲームセット。阪神が逃げ切った。

 タイガースナインが首脳陣にハイタッチで迎えられる。
 僕は3塁ベンチのすぐ上まで行った。柳田コーチが「コントロールの悪い投手が 出てきたら、走者は自分で偽走して、投手を打者に集中させないこと」と、野手陣に アドバイスしていた。
 大野君が一瞬姿を見せたので、「大野君、がんばってや!がんばってや!」と 声をかけた。ほんまにがんばって、一軍で活躍してほしい!

   0    0    0    2
   1    0    0    3

勝 面出(1勝2敗) 敗 広田(1勝1敗) S 山岡
片岡1号(広田) 桜井5号(広田)
MVP 桜井(T)
優秀選手 大野(H)
ファインプレー 桜井(T)


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