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| 1.Back In The U.S.S.R. | 9.Martha My Dear |
| 2.Dear Prudence | 10.I'm So Tired |
| 3.Glass Onion | 11.Blackbird |
| 4.Ob-La-Di,Ob-La-Da | 12.Piggies |
| 5.Wild Honey Pie | 13.Rocky Raccoon |
| 6.The Continuing Story Of Bungalow Bill | 14.Don't Pass Me By |
| 7.While My Guitar Gently Weeps | 15.Why Don't We Do It In The Road |
| 8.Happiness Is A Warm Gun | 16.I Will |
| 17.Julia |
(Disc-2)
| 1.Birthday | 8.Revoltion 1 |
| 2.Yer Bloues | 9.Honey Pie |
| 3.Mother Nature's Son | 10.Savoy Truffle |
| 4.Everybody's Got Something To Hide Except Me And My Monkey | 11.Cry Baby Cry |
| 5.Sexy Sadie | 12.Revoltion 9 |
| 6.Helter Skelter | 13.Good Night |
| 7.Long,Long,Long |
| 発売日 | 1968.11.22.(英) |
| プロデューサー | ジョージ・マーティン クリス・トーマス |
| レコーディング | 68.5.30.〜10.13. |
| ジョージ・マーティン(ピアノ) エリック・クラプトン(ギター:Disc-1:7),クリス・トーマス(メロトロン:Disc-1:6,ハープシコード:Disc-1:12,ピアノ:Disc-2:7), ヨーコ・オノ(ボーカル、コーラス:Disc-1:6,Disc-2:1),パティ・ハリスン(コーラス:Disc-2:1),モーリン・スターキー(コーラスDisc-1:6)、マル・エヴァンス(トランペットDisc-2:6) | |
| 手持ちのCD | CP25-5329〜30(東芝EMI)*stereo |
| 購入時期 | 1988年2,3月頃 |
| ビートルズにとって初の2枚組となった大作。オリジナル・アルバムとしては67年6月発売のSGT.PEPPERS以来、実に約1年半ぶりのものであった。しかしこの間、ブライアン・エプスタインの急死、インドの伝道師・マハリシ・ヨギへの入信と決別、アップルの設立、ジョンとヨーコの関係の親密化とソロ活動などがあり、激動の時期であったことを反映したような内容である。
ここに収められた楽曲は、68年初めにインド滞在中に書き溜めたものであり、4月に帰国後、まずジョージの自宅でデモ・テイクを作成、その後5月から10月までの長いセッションでレコーディングされたものである。しかし、これらの楽曲はメンバー各自の個性があまりにも強く出たものであり、ビートルズというバンドの作品というよりも
ジョン、ポール、ジョージ、リンゴというソロ・アーティストの各自のソロ・ナンバーを寄せ集めたような印象が強い。また、このセッションから8トラック・レコーダーが導入されたこともあり、1人のメンバーが複数の楽器を担当してレコーディングされることも多くなっており、メンバー全員が参加している曲は半分にも満たない。事実、
ドラムのパートを一部の曲でポールに奪われたリンゴが一時期ビートルズ脱退をほのめかして、レコーディングを欠席するという事件も起こっている。さらにヨーコの出現などもあり、メンバー間の関係は最悪で、ビートルズは解散の危機を迎えたのである。それはスタッフとの関係も同様で、REVOLVER以来のつきあいであったエンジニア、
ジェフ・エメリックがレコーディング中にビートルズと決別。プロデューサーのマーティンも、ケンカの絶えないビートルズに嫌気がさして一時期、休暇をとって欠席。その時期の代役を70年代以降、名プロデューサーに成長する助手のクリス・トーマスが務めた。 とはいえ、メンバー各自が勝手気ままに作業したことが逆に好結果を生み出し、R&R、ストレートなポップス、バラード、童謡、フォーク、カントリー、クラシック、前衛芸術、ハード・ロックなど、ありとあらゆるタイプの楽曲が混在。一部では「これ1枚でヨーロッパの音楽史が分かる」とまで評された。全英では11週連続、全米ではトータル9週間1位を記録。2枚組としては異例の 大ヒットとなった。なお、白地にロゴだけが記されたジャケットから「ホワイト・アルバム」という通称で呼ばれることが多く、このアルバムの正式タイトルがTHE BEATLESであることを知らないファンも多いようだ。 |
| このアルバムに関しては、世間でははっきりと評価が二分されている。「バンドとしてのまとまりがない」、「いろんな曲が混在していてアルバムとしての統一感に欠ける」として駄作とする人、「ありとあらゆるタイプの曲が入っていて、ビートルズの音楽的な懐の深さを感じる」として名盤だとする人。じゃあ私はどうかというと、
はっきりいって好きである。はじめて聴いた時の印象は「以前のビートルズが帰ってきた」というものだった。リアル・タイム・ファンの反応もそうだったらしい。個人的には、67年のビートルズは、サイケや非ロック的な作風に傾き、彼らが本来持っていたはずの「分かりやすさ」が若干欠けていたように思われる。しかし、このアルバムにきて1曲目の1:Back In The USSRのような
ストレートなR&Rがかえってきているのが目につくし、シンプルなバンド・サウンド、及び、ギター・サウンドが戻ってきている。第一印象はそうだった。しかし、何度も聴き込むうちに、そんな単純なものじゃないということに気がついた。 まず作品の内訳であるが、ジョンが13曲、ポールが12曲、ジョージが4曲、リンゴが1曲となっている。やはり目につくのは、ジョンの復活である。SGT.PEPPERSやMAGICAL MYSTERY TOURのところで述べた通り、67年のジョンは創作意欲が低下、ライターとしてはスランプ状態にあった。しかし、ここではポールよりも多くの作品を提供、創作意欲が戻っているのだ。しかしながら ジョンの創作意欲が戻ってきたのは、ビートルズに対する熱意からではなく、ヨーコとの関係、及びヨーコからの刺激であったことは間違いなく、作風は大きく変化している。I Am The Walrusにおける難解な詞作とは正反対の簡素な表現を用いたDisk-1:2:Dear Prudence、政治的なメッセージを歌ったDisk-2:8:Revolution 1、 露骨に前衛芸術に挑戦したDisk-2:12Revolution 9あたりにそれが感じられる。個人的にはDisk-2:4:Everybody's Got Something〜などで、65年以来久々にR&Rに戻ってきているのが 嬉しいところ。しかし、インドから帰ってきたジョンは顔つきもそうだが、声質も大きく変わっており、個人的にはDisk-2:11Cry Baby Cryなどの甘い声にはちょっと驚かされるものがある。よく「ジョン・レノン死亡説」が出なかったものだ。ポールは相変わらず好調で、R&RなDisk-1:1:Back In The USSR、ポップなDisk-1:4Ob-La-Di, Ob-La-Da、 クラシカルなDisk-1:9:Martha My Dear、フォークのDisk-1:11Blackbird、元祖ヘビメタなDisk-2:6:Helter Skelterなど、多彩な作品を提供して本領発揮。ジョージも彼のビートルズ、ソロを通じての代表曲、Disk-1:7:While My Guitar〜を提供、リンゴも 初の単独作品Disk-1:14:Don't Pass Me Byを提供して個性を発揮している。こうして、各自がそれぞれ個性を発揮、そのおかげで本当に68年現在で考えうるあらゆるスタイルの音楽が混在。だからこそ、私はこのアルバムは「駄作」などではなく、「名盤」であると思うのである。 しかしながら、私は4人の頭の中に「ビートルズのために作品を提供する」という意志がどの程度あったのか疑問を感じる。ジョンの頭の中には自分とヨーコのことしかなかったろうし、ジョージも自分自身の作品をもっと多く発表したい一心であったろう。おそらく、この時期でただ1人ビートルズに対する情熱を持ち続けていたといわれるポールといえども、同様ではなかったかと思う。 本当に「ビートルズのため」と思っていたとすれば、他のメンバーを排除してのレコーディングは行わなかったはずである。とにかく、彼はある種、意図的にマルチ・レコーディングを行っていたような気がするのである。もちろんそれは、ポール1人に限ったことではなかった。このアルバムの全収録曲中、全メンバーがレコーディングに参加しているのは半分以下の13曲。ビートルズのトレード・マークともいえるコーラス・ワークを 駆使した曲もほとんどない。よってやはり、このアルバムはジョンがコメントしていた通り、「各自のソロ・ナンバーの寄せ集め」という印象が否めないのは事実。REVOLVERのところで、「バンドとしてのビートルズは終わり、音楽プロジェクト・ビートルズへと変化した」ということを述べたが、ここではお互いが協力し合うという「音楽プロジェクト」というか、「グループ」としてのビートルズも終わってしまっている、 そんな印象を持つのである。そんな状態では本来なら即解散となるのであろうが、ポールはその危機にいち早く気付き、69年早々のGET BACKセッションへの呼び掛けを行うのである・・・。 ということで、確かにグループとしてのまとまりはないし、「トータル性」も持ち合わせていないが、だからといって「駄作」というのは乱暴過ぎると思う。これだけありとあらゆる音楽の要素を詰め込んだアルバムは、ロック史上他に例を見ないのだから・・・。 |
| A.:作者、Lennon-McCartney作品の場合、大文字の方が実際の作者。カバーソングの場合はオリジナル・シンガー B.:ボーカリスト、カッコ内はコーラス、ハーモニー C.:イギリスでのシングル・ヒット記録。シングルB面曲はその旨記載 D担当楽器ーg:エレキ・ギター(赤字がリード・ギター)、ag:アコースティック・ギター、b:ベース、d:ドラム、 p:ピアノ、ep:エレキ・ピアノ、org:オルガン、melo:メロトロン、har:ハーモニカ なお、曲名の後の得点は私自身の好感度。(100点満点) *なお、名前の記述はJ:ジョン、P:ポール、G:ジョージ、R:リンゴ、GM:ジョージ・マーティン、Y:ヨーコ・オノ |
Disk-2の曲紹介はこちら
| A.Lennon-McCARTNEY B.P(J,P&G) C.ー D.J(6弦b),P(b,p,g,d),G(g,b) |
| ポールの作品でチャック・ベリーのBack In The USAをパロったストレートなR&Rナンバー。コーラスはビーチ・ボーイズのパロディで、ポールのボーカルはエルヴィス・プレスリーの物真似。いかにもバンド・サウンド的な曲ながらほとんどポールの独り舞台である。リード・ボーカル、ハモリ、ベース、ピアノ、リード・ギターを1人で担当。中でも、エンディング付近に登場するギターの早いフレーズが素晴らしい。ドラムもリンゴが「脱退」していた時期にレコーディングされたこともあり、 ポールが担当。ちょっともたついた印象だが、リンゴは後にこのポールのドラムを誉めている。ジョンとジョージもベースを弾いているが、ジョンの方は6弦ベースで、ギターを掻き鳴らすようなプレイ。ジョージはリフのみポールとユニゾンでギターを弾いている。なお、ビーチ・ボーイズ風のコーラスは、ポール1人の多重録音とする説もあり、判断しかねるところであるが、一応ジョンとジョージによるものと判断した。 しかしこんなストレートな曲ですら、このようなスタイルでレコーディングされているのを見ると、ちょっと複雑な気分にさせられる。 |
| A.LENNON-McCartney B.J(P&G) C.ー D.J(ag,g),P(b,p,d),G(g,タンバリン) |
| インドに同行した女優ミア・ファーロウの妹、プルーデンスに呼びかけたジョンの作品。彼女はインド滞在中、ずっと部屋に閉じこもって瞑想に専念していたそうで、ここでは「表へ出て遊ぼう」と呼びかけている。しかし、実にシンプルな表現を多用した詞作で、ヨーコからの影響を感じる。この曲も、リンゴの「脱退」時にレコーディングされているのでリンゴは不参加。ポールがドラムを叩いているが、ここでは エンディング付近で複雑なドラミングも多用、彼の才能を思い知らされる。サウンドの中心になっているのは、ジョンのアルペジオ奏法のギター。インド滞在中に同行したドノヴァンに教わったというが、それをいきなり使いこなしている。アルペジオはエレキ・ギターとアコースティック・ギターの2本入っているようだ。個人的に気になるのは、ジョンの猫なで声のボーカル。 67年以前の彼からは想像もつかないスタイルだが、このテのボーカルはこれ以降、たびたび聴かれるようになる。 |
| A.LENNON-McCartney B.J C.ー D.J(ag),P(b,p,リコーダー),G(g),R(d,タンバリン)・・・(+ストリングス) |
| ジョンがポールを揶揄した曲。Strawberry Fields Forever、I Am The Walrus、Lady Madonna、The Fool On The Hill、Fixing A Holeなどのビートルズ・ナンバーのフレーズを織り込んでいるが、「walrusはポールだったんだ」というフレーズが強烈。しかし、自分が揶揄されているのを気付かないのか、 ポールは素晴らしいベースを弾いてる上、The Fool On The Hillのくだりではリコーダーのプレイまで再現。さらに、ジョンのOh Yeah!の後にマイクから離れたところでYeah!と、思いっきりシャウトまでしている。また、ジョンのボーカルは前の曲とは打って変わってヘビーで、ちょっと安心させられる。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P(J,P&G) C.ー D.J(p),P(b),G(ag),R(d,マラカス)・・・(+サックス) |
| ポールらしいポップなナンバーだが、レゲエの祖先ともいえるスカのリズムを取り入れている。歌詞はポールらしい物語風なものだが、最後に男女の役割が入れ替わるというオチもつけている。レコーディングは困難を極め、一度アコースティック・ギターを中心としたアレンジで完成させたにもかかわらず、ポールはこれを気に入らず、アレンジを変えて再度レコーディングされた。 その時のボツ・テイクは、ANTHOLOGY 3に収録されている。ピアノを弾いているのはずっとポールだといわれていたが、実は何度もレコーディングをやり直すことに嫌気がさしたジョンがヤケクソになって弾いたものだという。しかし、ジョンにしてはテクニカル過ぎる気がするので、個人的には疑問が残るところ。ニッキー・ホプキンス参加説もあるが・・・。面白いのはジョンとジョージのコーラスで、ポールがhandと歌った後にarm(ジョン)、leg(ジョージ)と続けたり、 sweet homeの後にジョンがH-O-M-Eとつぶやいていたりで、遊び心が感じられる。ジョンの妙な笑い声もおかしい。なお、英米ではシングル発売されなかったが、日本ではシングル・カットされ大ヒット。そのため日本では異常に人気が高いようだ。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P C.ー D.P(ag,d) |
| ポールのワンマン・レコーディングによるアドリブ・ナンバー。タイトルはビーチ・ボーイズのWild Honeyをもじったもの。しかし、このアルバムが一部で酷評されるのは、意外とこのような曲が収録されてるせいかも・・・。なお、現在のCDでは、この曲の後に入っているスパニッシュ・ギターのソロが、この曲の一部としてカウントされているが、実際は次の6の一部である。 |
| A.LENNON-McCartney B.J/Y(J,G,Y&モーリン・スターキー) C.ー D.J(ag),G(b),R(d,タンバリン),クリス・トーマス(melo) |
| ジョン作の童謡風の作品。しかし、その曲調とは裏腹に詞作はアメリカの黒人差別を痛烈に非難したもの。特に3コーラス目が強烈。ジョンはここでも甘い声のボーカルを聞かせており、またビートルズ・ナンバーとしては異例だが、一部のみヨーコのソロ・ボーカルも入っている。それに反発してか、ポールは不参加でベースはジョージが担当。メロトロンはクリス・トーマスが弾いているが、曲中ではマンドリンの音、 エンディングではオーボエの音を出している。また、エンディングのコーラスには、リンゴの当時の妻モーリンも参加。ただ、イントロのスパニッシュ・ギターを弾いたのは一体誰なのかが謎だったが、実はクリス・トーマスのメロトロンで作り出したものだったという事実が、最近になって明らかになった(2001年7月1日追記)。なお現在のCDでは、次の7の一部とカウントされているジョンのEh, up!の掛け声は、実はこの曲のセッションでのものなので、この曲の一部と考えた方が自然だろう。しかし、一見能天気な童謡風の 曲なのに、辛辣は歌詞というあたりに、イギリス人らしいブラック・ジョークのセンスを感じさせられる。 |
| A.Harrison B.G(G) C.ー D.J(g),P(b,p),G(ag,org),R(d,タンバリン),エリック・クラプトン(g) |
| ジョージの代表作の一つ。典型的な「ビートルズ・サウンド」とは何かが違う、という印象の作風であり、ジョージがジョンとポールの影響下から脱したことが窺い知れる。いかにもギタリストのジョージらしい歌詞で、ジョージはその歌詞にマッチした「泣き」のギターを弾こうと試みたがうまくいかず、ジョンに依頼。しかし、ジョンのプレイも気に入らなかったジョージは、クリームのエリック・クラプトンを連れて来てダビング。ジャケットのどこにも 記載されていないのに、彼のような大物が参加していることを知った当時のファンは驚いたことだろう。そのクラプトンのギターに尽きる曲ではあるが、そのギターに絡むポールのベースも絶品。クラプトンもポールのプレイを絶賛していた。ジョージの「泣き」の入ったボーカルも、この曲が初お目見えであるが、これは以降多く聴かれるようになるスタイル。なお、ジョンが弾いたというギターも、ところどころ残っている。オルガンはジョンという説、ジョージという説などがあるが、ここではジョージと判断。 ハーモニーもポールとする説、ジョージ自身とする説があるが、ここではジョージ自身と判断した。この曲も4同様、日本ではシングル・カットされたため、日本での人気が高い。 |
| A.LENNON-McCartney B.J(J) C.ー D.J(g),P(b),G(g),R(d,タンバリン) |
| メドレー風のヘビーなジョンの作品。歌詞はちょっと難解だが、ジョンが、ジョージ・マーティンの読んでいたガン・マガジンに載っていた広告のキャッチ・コピーをタイトルにして書き上げたもの。難解な歌詞でwarm gunという言葉をどう解釈するかで、いろんなとらえ方ができるが、私はおそらく男の「アレ」のことではないかと思う。 つまり、この曲はヨーコとの不倫セックスの歌ではないか。CDの歌詞カードの訳では、warm gunを注射針と解釈してドラッグ・ソングと判断しているようだが、mother superiorとはヨーコのことらしいし、「お前を腕に抱き・・・」などというフレーズも登場、ドラッグ・ソングと解釈すると辻褄が合わないような・・・。曲はヘビーかつ、激しい転調を伴ったものであるが、転調しても同じリズムで通し、しかもリズムを乱さないリンゴのドラミングが素晴らしい。 ジョンのボーカルも生々しく、かつ荒々しいもので実に魅力的。特に最後のシャウトは絶品。なお、バック・ボーカルはポールとジョージとする説もあるが、最高音部の声がやけに鼻にかかっていてポールの声とは全然思えないので、全パートジョンによるものと判断した。しかしこの曲、地味な存在ながら文句なしの大作であろう。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P C.ー D.P(b,p,g,d)・・・(+ストリングス) |
| ポール作のピアノを中心にしたクラシカルなナンバー。ポールのワンマン・レコーディングであり、他のメンバーは不参加。ただし、ドラムはリンゴとの説もある。歌詞はラブ・ソングのようだが、実はマーサとは当時ポールが飼っていた犬の名前。最初はピアノとボーカルだけで、順次いろんな楽器が入ってくる という展開は、なかなか計算されたものでポールならでは。 |
| A.LENNON-McCartney B.J(P) C.ー D.J(ag,org),P(b,ep),G(g),R(d) |
| インド滞在中に不眠症になったジョンがその時の気持ちをストレートに歌った曲。ジョン独自解釈のブルース・ナンバー。演奏はシンプルながら、4人全員参加の「バンド・サウンド」。ジョンのメリハリのあるボーカルとポールのハーモニーも素晴らしく、 地味な曲ではあるが、曲の出来、演奏、ボーカルとどれをとっても完成度が高い。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P C.ー D.P(ag) |
| インド滞在中にポールがジョンやドノヴァンの助けを借りながら書いたフォーク・ナンバー。歌詞は一見、純粋な「鳥の歌」のようだが、実は差別を受けるアメリカの黒人への応援歌である。それを象徴するように、曲調も意外とゴスペルっぽい。 レコーディングはポールがメトロノームに合わせて、1人でアコースティック・ギターを弾きながら歌ったもの。しかし、ドノヴァンの手ほどきを受けたというポールのフィンガー・ピッキングは実に見事。なお、ポールは73年のウイングスのアルバムBAND ON THE RUNで この曲の続編ともいえるBluebirdを発表している。 |
| A.Harrison B.G(P&G) C.ー D.P(b),G(ag),R(タンバリン)、クリス・トーマス(ハープシコード)・・・(+ストリングス) |
| ジョージには珍しいバロック調の作品。人間を豚に見立てた社会風刺風な歌詞は実に辛辣だが、ジョンが一部を手伝ったということである。豚の鳴き声のエフェクトもジョン作。しかし、ジョンはレコーディングには不参加で、サウンドの中心になるのはクリス・トーマスの弾くハープシコード。 なお、一部に「ベースはジョージ」説もあるが、ポールがバック・ボーカルのみで他のメンバーの作品に参加するというのは考えにくいので、ベースはポールと考えた方が妥当だろう。この曲、いかにもライブ向きでない作風だが、ジョージは91年の来日公演でこの曲を演奏。会場を驚かせた。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P(P) C.ー D.J(6弦p,har),P(ag,b,ハーモニウム,d),GM(p) |
| ポール作のカントリー・フォーク・ナンバー。物語風な詞作はいかにもポールらしいが、西部劇の決闘を皮肉ったような内容は、またしても「アメリカ批判」ととれる。このアルバムにはアメリカを非難した曲が目立つが、これはベトナム戦争激化とも無関係ではないだろう。 曲は弾き語り調なので、個人的には「英語が分からないと辛い」という想いが強い。楽器編成は謎が多い。ジョージは不参加。リンゴは参加しているという説もあるが、リンゴが一時期ビートルズ脱退を決意したのは、この曲のドラムのパートをポールに奪われたためという噂もあるため、 ドラムはポールなのかリンゴなのか悩むところ。バック・ボーカルもリンダ参加説など諸説あるし、正直この曲に関しては判断に困る。なお現在のCDでは、この曲の最後についているピアノ・ソロをこの曲の一部とカウントされているが、実は14のレコーディング時に録られているので、次の曲の一部と 考えた方が自然であろう。 |
| A.Starkey B.R C.ー D.J(ag),P(b,p),R(d)・・・(+フィドル) |
| 初のリンゴの単独作品で、いかにも彼らしいカントリー風のナンバー。この時期のリンゴは他のメンバーが作業している間、待たされることが多かったそうで、詞を読むとその時のリンゴの気持ちが窺い知られる。しかし「リンゴ初の単独作品」ということになれば、 他の3人は喜んでサポートしてもよさそうなものだが、ジョージは不参加、ジョンも一応アコースティック・ギターを弾いているけどほとんど聞こえない。66年頃までのビートルズなら、きっと喜んでみんなでサポートしたろうに・・・。この辺り、当時のメンバー間の関係がいかに冷え切っていたかを 思い知らされる。ポールは2パターンのピアノを弾いており、これがサウンドの中核。意外とにぎやかなサウンドのわりには楽器の数は少ない。作品としては今一つだが、リンゴの初の作品だし、思わず許してしまう。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P C.ー D.P(b,g,p,ag),R(d) |
| ポール作のヘビーなナンバーで、ストーンズのStreet Fighting Manの返答歌といわれている。単純な歌詞、構成の曲で、かつては「ポールが8トラック・レコーダーを試すために、1人で全楽器を担当してレコーディングされた」といわれてきたが、実はドラムはリンゴが担当していることが判明。 しかし、単調なドラミングなので、私はポール説も完全に捨て切れていない。ポールの太く、ヘビーなボーカルが印象的。しかし、実はジョンはこの曲を気に入っており、ジョン自ら歌いたがっていたという噂もある。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P(P) C.ー D.J(パーカッション),P(ag),R(d,マラカス) |
| ポールの隠れたバラードの名曲。短く、地味でシンプルな曲だが、メロディの美しさはビートルズ、ウイングス、ソロを通じたポールの全作品中でもトップ・クラス。レコーディングはポールのアコースティック・ギター、ジョンの「ポコポコ」という音を出しているパーカッション、リンゴのシンバルのみ使用しているドラムと マラカスのみからなり、ジョージは不参加。べースは入っておらず、ポールの「口ベース」で代用している。しかし、あの短気なジョンが、よくもこんな単調なパーカッションの演奏を延々やれたもんだとも思えるが、これが意外とポイントが高い。また、前の曲のハードなボーカルと、この曲における甘いボーカルを続けて聴くと、ポールのボーカリストとしての実力を思い知らされる。しかし、こういうのを「隠れた名曲」というんだろうな。 |
| A.LENNON-McCartney B.J C.ー D.J(ag) |
| ジョンの作品でビートルズの全作品中、唯一のジョンのワンマン・レコーディング・ナンバー。ジュリアとはジョンの亡くなった母親の名前だが、Ocean Cildを無理に訳すと「洋子」となるので、実はヨーコへ捧げた曲。2同様、とても簡素で詩的な表現を多用した詞作が味わい深い。 いわゆる「弾き語り」であるが、ここでもアルペジオ奏法を使用。また、ボーカルはダブル・トラックで、ところどころ重なっている。ひょっとすると、ジョンがはじめて自分の持つナイーブさを公にした作品ではないだろうか。 |
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