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| 1.A Hard Day's Night | 8.Anytime At All |
| 2.I Should Have Known Better | 9.I'll Cry Instead |
| 3.If I Fell | 10.Things We Said Today |
| 4.I'm Happy Just To Dance With You | 11.When I Get Home |
| 5.And I Love Her | 12.You Can't Do That |
| 6.Tell Me Why | 13.I'll Be Back |
| 7.Can't Buy Me Love |
| 発売日 | 1964.7.10.(英) |
| プロデューサー | ジョージ・マーティン |
| レコーディング | 64.1.29.(7) 64.2.25.〜27.(2〜6,12) 64.4.16.(1) 64.6.1.〜2.(8〜11,13) |
| 参加ミュージシャン | ジョージ・マーティン(ピアノ) |
| 手持ちのCD | CP32-5323(東芝EMI)*mono |
| 購入時期 | 1988年初頭 |
| 64年2月の初渡米をきっかけに、一気に世界中に旋風を巻き起こしたビートルズ。そんな彼らの同名初主演映画のサントラとなるサード・アルバム。映画のサントラとなったのはA面の1〜7。また、全曲オリジナル作品で
占められており、これは当時としては前代未聞のことであった。レコーディング面でも4トラック・レコーダーが導入され、オーバー・ダビングが可能になったことにより、音の厚味が増してきたことも特徴。
また、ジョージが当時発売されたばかりの12弦のエレキ・ギターを持ち込んでいるのも画期的。 アルバムは全英アルバム・チャート21週連続1位を記録。なお、アメリカや日本ではサントラの1〜7に映画で使われたオーケストラのインストを加えた形で発表されている。まだこの時代、国によってアルバムの仕様が異なっていたのである。 |
| このアルバムを聴いての印象は「アイドルっぽい」「明るい」といったところ。とにかく、はつらつとした、明るい雰囲気が支配している。この「明るさ」、それまでの2枚にはなかったカラーだ。
ファースト、セカンドは、ブラック・ミュージックやロックン・ロールからの影響が強く、オリジナリティには若干欠けていた。しかし、このアルバムに至ってようやくオリジナリティを確立、ある意味「初期ビートルズ・サウンド」
を完成させたアルバムといえるかもしれない。ポップなメロディにR&R的なノリを採り入れたサウンドは正に初期ビートルズならではのものといえる。もっとも、このスタイルを確立したのは'63年のシングルShe Loves Youからではあったが、
アルバムでいえば、このアルバムからだといってよいだろう。 曲構成を見ると、先も述べたように全曲オリジナル、そしてビートルズの全アルバムで唯一の全曲Lennon-McCartney作品からなるアルバムである。同じセッションでレコーディングされたカバーソングはいずれもアルバムに収録せず、4曲入りEP として発売されている。そのことからも分かるように、全曲オリジナルにしたのは「計算」のようだ。13曲中10曲がジョンの作品、ボーカルも9曲で担当するなど、ジョンのリーダーぶりがやたら目立つ。しかし、最もアイドルっぽいアルバムで、最も(アイドル的要素の薄い)ジョンが 目立つというのもなかなか面白い。 そしてもう一点、このアルバムで印象的なのは音の厚みである。先も述べたように、このアルバムのセッションから4トラック・レコーダーが導入されたこともあってオーバーダビングが多く行われるようになっている。ボーカルのダブル・トラック、ギターのオーバーダビング、パーカッション、ハンドクラッピング の多用・・・。これらは、今後ビートルズのサウンド作りの大きな特徴になっていく重要な要素である。 正に「アイドル・ビートルズ」を象徴するアルバムだ。初心者の頃は最も親しみやすさを感じたものだ。一方で中期以降のビートルズが好きな人には無視されることが多いようだ。しかし、初期のビートルズを愛する人にとってはこのアルバムがベストなのではないだろうか。私は今は中期以降も好きだが、やはりこのアルバムは 愛すべきアルバムだ。しかし、このアルバムで独自のスタイルを築きながら、次作では早くもそれを自ら壊しはじめる。このあたりはいつも進化し続けた彼らならではである。 |
| A.:作者、Lennon-McCartney作品の場合、大文字の方が実際の作者。カバーソングの場合はオリジナル・シンガー B.:ボーカリスト、カッコ内はコーラス、ハーモニー C.:イギリスでのシングルヒット記録。シングルB面曲はその旨記載 D担当楽器ーg:エレキ・ギター(赤字がリードギター)、ag:アコースティック・ギター、b:ベース、d:ドラム、 har:ハーモニカ、p:ピアノ 曲名の後の得点は私自身の好感度。(100点満点) *なお、名前の記述はJ:ジョン、P:ポール、G:ジョージ、R:リンゴ、GM:ジョージ・マーティン |
| A.LENNON-McCartney B.J/P(P) C.シングル(64.7.10.発売、全英1位、全米1位) D.J(g,ag),P(b),G(12弦g,g),R(d,ボンゴ,カウベル),G.M.(p) |
| 同名主演映画のテーマ曲でシングルとしても大ヒットしたジョンの作品。映画のタイトルは当初、なかなか決まらず、ある日、リンゴが文法を間違ってつぶやいた一言を他のメンバーが面白がって、気に入ったことから、このタイトルに決まったというエピソードも残っている。つまり、最初にタイトルが決まり、それに合わせてジョンが 書き上げたということになる。ボーカルはもちろんジョンがとっているが、サビの部分のキーが高すぎて歌えなかったため、サビのみポールが歌っている。しかし、そのおかげで「けだるい鼻声のジョン」と「ハイトーンのポール」という対照的な2人のボーカルを堪能できるという楽しみも生まれている。サウンドはギター4本にパーカッション類、ジョージ・マーティンの ピアノまで入った分厚いものだ。間奏のジョージのギター・ソロはフレーズが早すぎて弾けず、テープ・スピードを落としてレコーディングされた、ということになっているが、ライブではちゃんと弾いていたので、個人的には今一つ信用できないでいる。イントロの衝撃度については、今更語るまでもないだろう。しかし、この邦題、いい加減変えようよ!(笑)。当時の担当者が映画のタイトルを '63年にイギリスで公開されたニュース・フィルムBeatles Comes To Townと混同したためにこんな恥ずかしいタイトルになったらしい。 |
| A.LENNON-McCartney B.J C.ー D.J(ag,har),P(b),G(12弦g),R(d) |
| ちょっと哀愁の漂うメロディが印象的なジョンの作品。そのポップなメロディといい、一種能天気な詞といい、「アイドル」そのものの作品でジョンにしては珍しい。しかし、哀愁漂うメロディと、ジョンのもの憂げな声が絡むとこれ以上ないほど魅力的に感じられるから不思議だ。ボーカルもジョン一人でとっていて、全編ダブル・トラックで2コーラス目のサビのみシングル・トラックに なるんだけど、その瞬間、ゾクゾクさせられてしまう。本当にいい声だ!演奏もジョンの独り舞台で軽快なアコースティック・ギターのストローク、トレードマークのハーモニカとジョンのソロ作品かと思ってしまうほどだ。とはいえ、美しい音色のジョージの12弦ギターの音も耳に心地よく響いてくる。ジョンによれば 「書き捨ての曲」らしいし、評価の高い曲でもないけれど、個人的には大好きな曲だ。 |
| A.LENNON-McCartney B.J&P C.ー D.J(ag),P(b),G(12弦g),R(d) |
| ジョンが初めて手がけた本格的なバラード。R&Bなどの影響を受けたバラード作品はこれまでもあったが、純粋なバラードはこれが初めて。詞は自分をフった「彼女」に見せつけるために「君」を口説く、というちょっとひねくれた内容で、いかにもジョンらしい。当時、妻・シンシアとの関係が早くも冷えはじめていた せいか、このアルバムのジョンの作品には、恋愛に対して悲観的なものが多いようだ。ボーカルは歌い出し以外は全編ジョンとポールのハモリ。そのダブル・ボーカルを引き立てるためか演奏はシンプルだが、ここでもジョージの12弦の音が印象的だ。 |
| A.LENNON-McCartney B.G(J&P) C.ー D.J(g),P(b),G(ag),R(d), |
| ジョンの作品だが、あまりにもセンチメンタルな歌詞のせいか、自ら歌わず、ジョージにボーカルをとらせている。軽目の曲だが、ジョンの軽快なリズム・ギターが曲を引き締めている。All My Lovingと並ぶ名演だ。ジョージのギターはエレキ・ギターのような音を出しているが、 アンプにつないだアコースティック・ギターだということだ。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P C.ー D.J(ag),P(b),G(ガットg),R(ボンゴ、クラベス) |
| これから先、多くのバラードの傑作を生み出していくことになるポールにとって最初のバラードの名曲。アコースティック・セットからなる編成による演奏だが、これは前作WITH THE BEATLES収録のTill There Was Youでのアレンジを踏襲したもの。しかし、ANTHOLOGY 1に収録されていた初期のテイクを聴くと、 ドラムやエレキ・ギターを導入した編成での演奏も試みられていた。しかし、オリジナル作品で普段のバンド編成を崩したのは初めてのケースであり、また、ここでのこの試みがうまくいったことは、のちのビートルズの「変化」を考える時、ひとつの重要なターニング・ポイントだったといえよう。曲自体は超有名な名曲で今更説明の 必要はないが、個人的には苦手な世界である。なお、アメリカ盤に収録されたテイクは、ここに収録されていたテイクとボーカルがダブルトラック、シングルトラックになる場所が異なっており、私が最初に聴いたバージョンはそっちの方だった。まだ未CD化なので、ぜひCD化して欲しいと思う。 |
| A.LENNON-McCartney B.J(P&G) C.ー D.J(g),P(b),G(g),R(d),G.M.(p) |
| ジョンが映画用に急遽書きなぐった曲。ポップな曲調だが、意外とR&Bっぽい雰囲気も。なぜかCDの解説に「ボーカルはジョンの多重録音」とあり、事実”tell me why you cry〜”の部分はジョン一人のようだが、それ以外の部分のハモリはポールとジョージではないだろうか。ファルセットのコーラスも印象的だが、ジョンによると「ビーチ・ボーイズ風」だとか・・・。 実際、のちにそのビーチ・ボーイズもカバーしていた。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P C.シングル(64.3.20.発売,全英1位,全米1位) D.J(ag),P(b),G(g),R(d) |
| ポールの独自の解釈のR&Rナンバーで、アルバムに先駆けてシングルとしてヒットしていた曲。ポップな曲を軽快なR&Rスタイルで演奏するこのテの作風はポール独自のもの。最初から最後までポールが1人で歌っているが、いかにもこの時期のポールらしい、軽快に飛ばすはつらつとしたもの。 テレビ番組「アラウンド・ザ・ビートルズ」ではジョンとポールのダブル・ボーカル・バージョンという珍品も・・・。またANTHOLOGY 1に収録されたテイク1では、ジョンとジョージによる掛け合いコーラスが入っていた。これは実現すればそれはそれで、面白かったかも・・・。ジョージのギターは12弦のような 音を出しているが、この曲のレコーディングが行われた時、ジョージはまだ12弦を入手していないので、12弦である可能性は低い。ポールのベースラインは初期ビートルズを象徴するようなもので、なかなか印象的。 |
| A.LENNON-McCartney B.J(P) C.ー D.J(g,ag),P(b),G(12弦g,ガットg),R(d),G.M.(p) |
| ジョンのハードなボーカルが印象的なR&Rナンバー。ただし、最高音部の”anytime at all”のみ、キーが高すぎてジョンが歌えなかったため、ポールが歌っている。ジョンのボーカルは素晴らしいが、演奏の方はギターを多くオーバーダビングし過ぎていることが災いして、リズムがドシャドシャして、 もたつき気味に聞こえるのが残念なところ。 |
| A.LENNON-McCartney B.J C.ー D.J(ag),P(b),G(g),R(d) |
| ジョンが映画サントラ用に書いた曲。しかし、あまりにも悲観的すぎる詞が災いして、映画では使われなかった。ただし、のちの再上映時にはオープニングに挿入、現在発売中の同映画のビデオにも収録されている。とにかく悲観的な詞でフラれた男の恨みつらみをジョンらしいもの憂げ、かつ力強いボーカルにのせて歌っている。 その歌詞、ボーカルとは裏腹に、曲調はカントリー・ポップ調の軽快なもので、ジョージのカントリー・タッチのギターが印象的。ポールのベースも耳に残るもので、短いながらソロもある。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P(P) C.シングルA Hard Day's NightB面 D.J(ag,p),P(b),G(g),R(d,タンバリン) |
| 効果的な転調が印象的なポールの作品。ちょっと粋で、クールな雰囲気が何とも言えず魅力的な曲で、ポールのボーカルも珍しくクール。先も述べたようにこのアルバム、ジョンの頑張りばかりが目立つが、ポールの提供した3曲はいずれも良質で、着実に成長しているのが分かる。 ピアノはジョンだが、これはレコーディングでジョンがキーボードを担当した初めてのケース。 |
| A.LENNON-McCartney B.J(P&G) C.ー D.J(g),P(b),G(g),R(d) |
| R&B風のヘビーなジョンの作品。ドスのきいたジョンの声が印象的。コーラスはジョンの多重録音とされているが、ポールとジョージではないのか(ただし、この曲に関しては自信がない、ああ、正しいのかも)。意味深な歌詞で「不倫」の陰もちらつく。ギターの力強いストロークが印象的だが、これはジョンとジョージの「ツイン・リズムギター」。 |
| A.LENNON-McCartney B.J(P&G) C.シングルCan't Buy Me LoveB面 D.J(g),P(b,カウベル),G(12弦g),R(d,ボンゴ) |
| ジョン作のとても黒っぽいヘビーなナンバー。ジョン曰く「ウィルソン・ピケット風」。この曲も当初、映画で使われるはずだったが、悲観的な詞のため、使われなかった。「悲観的」というより一種「暴力的」ですらある内容で、ジョンの嫉妬深い性格が垣間見える。その詞をシャウト交じりで歌うジョンのボーカルはやはり素晴らしい。 また、リードギターもジョン。ジョージの繊細なタッチのプレイとは異なり、強引に掻き鳴らすようなプレイはいかにもジョンらしい。ジョージは12弦でイントロから続くリフを担当。ポールとジョージのコーラスもいかにもビートルズらしいものだが、珍しくポールよりジョージの声の方が前に出てきている。個人的には全ビートルズ・ナンバーの中でも ベスト3に入るほど好きな曲である。 |
| A.LENNON-McCartney B.J(P) C.ー D.J(ag),P(b),G(ガットg),R(d) |
| アコースティックでもの憂げなジョンの作品。このアルバムの中では異色な作品だが、このスタイルは次作へと受け継がれていくことになる。ジョン曰く「デル・シャノン風の曲」。実際、彼の「悲しき街角」を彷彿とさせる転調が印象的である。詞は一見、女性に向けたもののようだが、実際はジョンの父・フレッドに宛てたもの。 ジョンは64年4月に、5歳の時に両親の離婚以来、行方知れずだった父に再会しており、その気持ちを書き綴ったものである。若干、アレンジの甘さを感じなくもないが、2本のギターの絡み、ポールのハーモニー、そしてジョンの物悲しいボーカルが印象的で隠れた名曲といえよう。 |
*:1998年8月UP
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