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| 1.Help! | 8.Act Naturally |
| 2.The Night Before | 9.It's Only Love |
| 3.You've Got To Hide Your Love Away | 10.You Like Me Too Much |
| 4.I Need You | 11.Tell Me What You See |
| 5.Another Girl | 12.I've Just Seen A Face |
| 6.You're Going To Lose That Girl | 13.Yesterday |
| 7.Ticket To Ride | 14.Dizzy Miss Lizzy |
| 発売日 | 1965.8.6.(英) |
| プロデューサー | ジョージ・マーティン |
| レコーディング | 65.2.15〜19(2〜7、10,11) 65.4.13.(1) 65.5.10(14) 65.6.14.〜17.(8,9,12,13 ) |
| 参加ミュージシャン | ジョージ・マーティン(ピアノ) |
| 手持ちのCD | CP32-5325(東芝EMI)*stereo |
| 購入時期 | 1987年8月(カセット) 1994年秋頃?(CD) |
| 2本目の同名主演映画サントラ。今回もLP時代A面の1〜7が映画サントラとなっている。「アイドル映画」のサントラということもあって比較的明るめの内容だが、
次作から始まる「アイドル脱却」の予感も感じさせる部分もあり、いわば「過渡期のアルバム」といえる。特にジョンのボブ・ディランからの影響により、自分の気持ちをストレートに書いた詞作の1:Help!、
ポールの初めてストリングスを導入したクラシカルな13Yesterdayにそれが顕著に感じられる。また、キーボード類、パーカッションの多用、外部のミュージシャンの起用など、より
凝ったアレンジを施すようにもなっている。 このように、次作から始まる「アイドル脱却」の序章のような内容ではあるが、まだ露骨に変化を感じさせるほどのものではなく、当時は13:Yesterdayが話題になった以外はごく普通に受け入れられたようである。全英チャートでは15週間1位に君臨した。 なお、Act Naturally、Dizzy Miss Lizzyという2曲のカバー・ソングが収録されているが、このアルバムを最後にカバー・ソングは姿を消すこととなる。またCD化にあたって、このアルバムからはステレオ・ヴァージョンが用いられている。 |
| (2)解説のところにも記した通り、このアルバムをひとことで説明するとすれば「過渡期のアルバム」ということになる。次作RUBBER SOULより、ビートルズは大きくイメージ・チェンジ
していくわけで、「アイドル時代最後のアルバム」「前期最後のアルバム」ということができるかもしれない。確実にサウンドは変化しているんだけど、これ以前の4枚と聴き比べても、違和感を感じさせるほどの変化ではない。実際、私も初めて聴いた時から
すんなり入っていけた。
しかし変化は確実に起こっている。まず作風である。先にも述べたように、ジョンは1:Help!の他、3You've Got To Hide Your Love Awayなどでボブ・ディランの影響でラブソングではない、意味深な詞作を披露している他、
ジョンのそれまでの特徴だったロックン・ロール色の感じられる作品はここにはなく、アコースティックな作品が多くなっている。ポールも先に述べたクラシカルな13:Yesterdayの他、カントリー風の12I've Just Seen A Face、
これから先の彼の作風の特徴となるThe Night Before、Another Girl、Tell Me What You Seeなどの「どポップ」なナンバーなど、多種多様な音楽の要素を取り入れるようになっている。ジョージもまだまだ未熟ながら2曲を提供、成長の跡が見られる。という風に見てみると、
3人ともソング・ライターとして大きく成長しているのは言うまでもないのだけど、明らかに作風に「個性」が現れはじめていることが分かる。が、逆にいえば、この時期から3人は既に別々の道を歩きはじめていたのかもしれない。 次にアレンジである。この頃からジョンとポールのキーボードの腕も上達したことから、彼ら自身でキーボードを演奏することが多くなっているようだ。ということで、このアルバムから以前にも増してキーボード類が目立つようになっている。しかし、 それに反比例するように、初期からのトレードマークであったジョンのハーモニカがこのアルバムから姿を消している。自分達でキーボードをプレイできるようになったことで、その役割を終えたといえるかもしれない。他にも、パーカッションの多用、13:Yesterdayにおける 弦楽四重奏、3:You've Got To Hide Your Love Awayにおけるフルートなどの外部ミュージシャンの起用など、これまで以上に細部にわたって凝ったアレンジを施すようになっている。見逃されがちだが、こうした従来の「バンド編成」に拘らない姿勢は次作以降に受け継がれていくことになる重要なポイントである。 そしてもう一点、顕著なのがポールの急成長である。それまでのロック、ポップスの枠にとらわれない13:Yesterdayを提供するなど、ソングライターとしての成長が顕著だ。このアルバムに至ってジョンの提供したオリジナル作品が5曲なのに対し、ポールも5曲。ついにジョンに追いつくに至っている。 これは決してジョンが衰えたということではなく、ポールが急成長したことによりもたらされたものである。また、ボーカリストとしても、今までの若さと勢いで突っ走るはつらつとしたスタイルから脱却、曲のスタイルに合わせたメリハリのあるボーカルを聴かせるようになっている。他にもAnother Girl、Ticket To Rideにおけるリード・ギター、 7:Ticket To Rideにおけるドラム・アレンジも彼が手がけており、ポールの才能が一気に開花しているのである。 このようによく見ると変化は起こってるんだけど、しかし、まだまだ初期のアイドル的な明るさも残している。というよりも、当時こうした「変化」に気がついた人はいなかったんじゃないかと思われるほど「変化」は静かに進んでいったのであろう。私も初めて聴いた時、その「変化」に気がつかなかったというのが現実である。 |
| A.:作者、Lennon-McCartney作品の場合、大文字の方が実際の作者。カバーソングの場合はオリジナル・シンガー B.:ボーカリスト、カッコ内はコーラス、ハーモニー C.:イギリスでのシングルヒット記録。シングルB面曲はその旨記載 D担当楽器ーg:エレキ・ギター(赤字がリード・ギター)、ag:アコースティック・ギター、b:ベース、d:ドラム、 p:ピアノ、ep:エレキ・ピアノ、org:オルガン 曲名の後の得点は私自身の好感度。(100点満点) *なお、名前の記述はJ:ジョン、P:ポール、G:ジョージ、R:リンゴ、GM:ジョージ・マーティン |
| A.LENNON-McCartney B.J(P&G) C.シングル(65.7.23発売、全英1位、全米1位) D.J(ag),P(b),G(g),R(d,タンバリン) |
| 同名映画のタイトル曲で、シングル・ヒットも記録したジョンの作品。当初、映画のタイトルはEight Arms To Hold Youになる予定だったが、ジョンもポールもこのタイトルの曲を書くことができず、この曲が作られた時点で映画のタイトルもHelp!に変更になった。 注目は詞作で、ジョンがアイドルとして振る舞うことの苦しみと、そこから逃げ出したい、という想いをストレートに書き綴ったものである。しかし、軽快な曲調とアイドル映画のテーマ曲として発表されたこともあり、当時、そのことに気付く者は誰もいなかった。ジョンは本当はより詞を強調するためにスロー・テンポでレコーディングしたかったそうで、 実際、発表こそされなかったが、ビートルズ解散後レコーディングし直している。演奏はシンプルだが、とてもまとまったもので4人ともよい演奏をしている。コーラスもビートルズ得意のかけ合いのスタイルだが、今までとはちょっと違ったスタイルだ。なお、この曲はステレオ・バージョンとモノラル・バージョンでは別テイクが使われている。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P(J&G) C.ー D.J(ep),P(b),G(g),R(d,マラカス) |
| ポール作のポップ・ナンバー。ロックン・ロールからの影響の薄い、このテのポップなロック・ナンバーはこれ以降、現在までポールの作風の特徴になる。軽快な曲だが、前作までのように歌い飛ばしていないボーカルにも、彼の成長の跡がうかがえる。ジョンはエレキ・ピアノを担当。とはいえ、ギターのコード弾きをそのままキーボードに置き換えたようなプレイで、 別にギターでやってもいいのでは?と思えるほどだ。おそらく、「弾けるようになったから、ちょっと試してみた」といったところであろう。間奏のギター・ソロは2本のギターでプレイしているが、ハモっているような効果を施している。「2本のうち1本がジョージで、もう1本はポール」とする説もあるが、とりあえず私は両方ともジョージであると判断した。 |
| A.LENNON-McCartney B.J C.ー D.J(ag),P(b),G(ag),R(タンバリン、マラカス)・・・(+フルート) |
| ジョン作のボブ・ディランの影響丸出しのフォークナンバー。ポールのベース以外すべてアコースティック楽器のみという凝りようでリンゴもパーカッション類のみの担当。詞作もちょっと難解で、意味深でこのあたりにもディランの影響がうかがえる。 ボーカルも意識的に声を変えて、ディラン風である。と、ディラン一色だが、エンディングにディランならハーモニカを持ってきそうなところを、フルートを持ってくるあたりに彼らなりの意地を感じる。ということで、フルート奏者がレコーディングに参加、 ジョージ・マーティン以外の外部のミュージシャンを迎えるのはデビュー・シングルLove Me Doにセッション・ドラマー、アンディ・ホワイトが参加して以来のことであった。 |
| A.Harrison B.G(J&P) C.ー D.J(ag),P(b),G(g),R(d) |
| WITH THE BEATLES収録のDon't Bother Me以来のジョージの作品。ちょっと繊細な曲調はいかにもジョージらしい。ジョージのギターはボリューム・ペダルを使用しており、ちょっとオルガンのような音を出している。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P(J&G) C.ー D.J(g),P(b,g),G(ag),R(d) |
| 2同様のポール作の典型的なポップ・ナンバー。最初、リード・ギターはジョージが担当していたが、これを気に入らなかったポールは自らリード・ギターをプレイして、オーバー・ダビングしている。 トレモロを使ったプレイは今までのビートルズ・ナンバーにはみられないものでちょっと新鮮ではあるが、決してうまくはまっているとは思えない。エレキによるリズム・ギターとアコースティック・ギターも入っており、誰がプレイしているか意見が分かれているが、私は エレキの方は力強いコード・プレイなのでジョン、ジョージが不参加とは考えにくいのでアコースティック・ギターの方はジョージと判断した。 |
| A.LENNON-McCartney B.J(P&G) C.ー D.J(ag),P(b,p),G(g),R(d,ボンゴ) |
| ジョンの作品でビートルズのトレードマークともいえるかけ合いコーラスが印象的な曲。コーラスはもちろんだが、ジョンのアンプにつないだアコースティック・ギターのストローク、チョーキングを多用したジョージのギター・ソロなど、シンプルながら演奏もまとまっている。 異常なほどに叩きまくっているリンゴの担当するボンゴの音も耳に残る。また、かなり転調の多い曲だが、強引に感じさせない「さりげない転調」なのも見逃せない。映画の中ではレコーディングのシーンで使用されたが、このシーン、この映画の全カットの中でも一際人気の高いシーンである。私も大好きで2本のマイクを挟んでコーラスを担当するポールとジョージ、くわえたばこのリンゴ、 暗いスタジオでシルエットだけ浮かび上がるジョン・・・。本当に素晴らしいと思う。実は、私がはじめて動くビートルズの映像を見たのは、「11PM」の中で流れていたこのシーンを見た時であった。ということあり、とても思い入れの強い映像、曲である。 |
| A.LENNON-McCartney B.J(P) C.シングル(65.4.9.発売,全英1位,全米1位) D.J(g),P(b,g),G(12弦g),R(d,タンバリン) |
| R&Bの影響の感じられるジョンの作品で、アルバム発売よりも前にシングル・ヒットしていた曲。ジョンの感情豊かなボーカルと、それに絡むポールのハイトーンのハーモニーのコンビネーションが絶妙。曲が進むにつれて複雑に変化してゆくドラムのパターンはポールのアイデア。 また、リード・ギターもポールで、ブリッジやエンディングのギターが彼のプレイ。「イントロのギターがポール」とする説もあるが、イントロから入ってくるリフは明らかに12弦の音なので、これはジョージのプレイだと断言したい。ジョンは低音弦を掻き鳴らしており、 つまり、3本のエレキ・ギターが入っていることになる。そのためだろうか、解散後ジョンはこの曲を「ヘビー・メタル」と称していた。確かに「ギター・サウンド」という印象の強い曲だ。 |
| A.o:バック・オーエンス B.R(P) C.ー D.J(ag),P(b),G(g),R(d) |
| カントリー界の大物、バック・オーエンスのカバーで、リンゴがボーカルを担当。「三枚目の役で映画に出演することになった俳優」の歌であり、カバー・ソングながらリンゴのキャラクターにはまり過ぎと思えるほどはまっている。いかにもリンゴらしい「カラオケ・オヤジ・ボーカル」が印象的。 ハーモニーはポールが高音のファルセットで担当。ジョージのリード・ギターはチューニングをずらしているが、これは、カントリーのギタリストがよく使うテクニック。なお、89年にリンゴはバック・オーエンスのアルバム用にオーエンスとのデュエットでこの曲を再録音している。 |
| A.LENNON-McCartney B.J C.ー D.J(ag),P(b),G(g),R(d,タンバリン) |
| フォーク・タッチのジョンの作品。曲調、ボーカルともディラン風だが、歌詞はジョンのものとは思えないほど、弱々しく、センチメンタル。そのせいだろう、ジョンはこの曲を「ビートルズ時代の曲でいちばん嫌いな曲」だとコメントしていた。 しかし、個人的には、その歌詞とジョンのもの憂げな声がとてもマッチしていて大好きなんだけど・・・。ギターはジョンがアコースティック・ギターを、ジョージがエレキギターをそれぞれ2回弾いてオーバー・ダビングしているので、計4本のギターが聞こえる。 特にジョージのギターは、ビブラートをかけたとても面白い音を出している。 |
| A.Harrison B.G(G) C.ー D.J(ep),P(b,p),G(g,ag),R(d,タンバリン),GM(p) |
| ジョージのオリジナル。ギタリストであるジョージの作品でありながら、キーボード主体のアレンジで合計3台のピアノがフューチャーされている。イントロとエンディングがジョージ・マーティン、ボーカルのバックのコード弾きのエレ・ピはジョン、間奏でジョージの ギターとかけ合いを聞かせているのはポールがそれぞれ担当。「ハーモニーはポール」とする説もあるが、私にはどう聞いてもジョージの声に聞こえる。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.J&P(G) C.ー D.J(ギロ),P(b,ep),G(ag,タンバリン),R(d、クラベス) |
| いかにもポールらしいポップな作品。異常なほどピッタリとくっついた感じのユニゾン、息の合ったハモリなど、ジョンとポールの絶妙なダブル・ボーカルが印象的。サウンド面で中心になるのはギターでも、キーボードでもなく、パーカッション類。 特に、ものをこすったような音が出るギロが印象的。地味で、語られることは少ないけれど、聴くほどに味の出る曲だと思う。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P(P) C.ー D.J(ag),P(ag),G(ag,g),R(d,マラカス) |
| ポール作のカントリー・フォーク・ナンバー。ジョン、ポール、ジョージの3人のアコースティック・ギターをフューチャーしており、アコースティックな雰囲気が漂っている。リンゴのブラシを使ったドラム、ポール自身によるファルセットのハーモニーにも カントリー・フレイバーが感じられる。ポールはウイングス時代にもライブでよく演奏していた。いろいろな文献に「ウイングスのライブ・バージョンを聴いて、この曲のよさを再認識した」ということが書かれているのを目にする。私も全く同感。「隠れた名曲」だと思う。 |
| A.Lennon-McCARTNEY B.P C.ー D.P(ag)・・・(+ストリングス) |
| いうまでもない、ポール一世一代の名曲。ではあるが、レコーディングにはポールのみしか参加しておらず、初の「ポールのソロ・ナンバー」といってもよいかもしれない。当初はバンド編成でレコーディングする予定だったが、ジョージ・マーティンのアドバイスでポール一人のアコースティック・ギターの弾き語りに 弦楽四重奏を重ねる、というアレンジに落ち着いた。当初、ポールはビートルズの曲にストリングスを導入することに難色を示したそうだが、この試みが成功したことで、これ以降、ストリングス、ブラスなどをフューチャーしたナンバーが増えていく。ポールのギターはチューニングをずらしており、これができないために、 簡単そうな曲なのに、コピーが難しい曲になっている。なお、ライブでは4人編成で演奏されていた。いうまでもなく、「ビートルズの代表曲」となってしまったが、ポールのソロ志向が強すぎるため、本国イギリスではシングル・カットはされなかった。アメリカや日本ではシングル・カットされ大ヒットしている。 個人的には苦手な曲で、一度も好きになったことはないんだけど・・・。しかし、ビートルズがロックが嫌いな人にも認められるようになったのは、この曲のおかげだといって過言ではないだろう。 |
| A.o:ラリー・ウィリアムズ B.J C.ー D.J(g,og),P(b),G(g),R(d,カウベル) |
| リトル・リチャード風のB級ロックン・ローラー、ラリー・ウィリアムズのカバー。この曲がオリジナル・アルバムに収められた事実上の最後のカバー・ソングとなった。ジョンのギターとポールのベースがユニゾンでロックン・ロールのリズムをキープ、 そのせいでとてもヘビーなサウンドになっている。ジョンのプレイするオルガンも粗削りながらヘビーなもの。ジョージのギターは2回ダビングしているが、なぜか、中盤で片方の音が抜け落ちている。が、この曲の聴きものは何といってもジョンのボーカルである。 いかにもジョンらしい、どすの利いた迫力のあるものであり、グイグイと引き込めれていく。また、シャウトも「ここまでやるか」と思えるほど連発。本当に素晴らしいボーカルだ。しかし、このアルバムを最後にジョンはロックン・ロールを歌わなくなり、 シャウト・スタイルのボーカルも聴かれなくなってしまう。そのことを知っていたわけじゃないんだろうが、このシャウトの連発を聴くと、ロックン・ロールへの「別れ」を告げているかのように思われてしまう。ジョンのロックン・ロールが復活するのは1968年である。 なお、ライブでもよく演奏されていたが、歌詞を覚えるのが苦手だったジョンはいつもデタラメな歌詞で歌っていた。また、1969年、ジョンはヨーコやクラプトンと出演したトロントのロック・フェスティバルでもこの曲を歌っており、ジョンのお気に入りの曲だったようだ。 |
*アルバム・トータルの好感度 80
*:1998年9月9日UP
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