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■2016/6/20 心の狭い「レジェンド」にうんざり(イチローとピート・ローズ) すっかり興味をなくして久しいプロ野球、当然全く見ていないし、結果すら気にしたこともありません。だけどちょっとだけ興味を引いたのが、イチローの日米通算安打数が、ピート・ローズの「世界記録」に迫りつつあるという話題。もちろん、メージャーリーグだけで達成したピート・ローズと日米での通算記録であるイチローの記録を比較してどうこう言うのは「ちょっと違う」と思ったし、まあ「参考記録」程度にしか思えなかったのは事実。だけど日本のマスコミは過熱気味に報道して騒いでいる。ちょっと滑稽に思えました。やはりといおうか、こういう記録や数字に拘らないイチロー本人は、まったく気にしていない様子。まあ、そんなもんだろう、当然だろうと。
だけど「参考記録に過ぎないだろう」くらいに思っていた私でも違和感を覚えたのは、記録を「抜かれそうになっている」ピート・ローズの態度と発言。「日本+メジャー」の通算記録と、メジャーだけで達成した自分の記録は「単純に比較できない」という彼の主張は私も同意見。だけど「言い方」があまりにも醜い。曰く「レベルの低い日本の記録まで加えるのは、高校野球の記録を加算しろと言うのと同じ」「日本なんてメジャーでは全く通用しなったバースやタフィー・ローズが成功した程度のレベルの低いリーグじゃないか」等々。「まずはおめでとう。僕の場合はメジャーだけの記録、彼の場合は日本とメジャーを合わせた記録だから一概には比較できないけど彼は素晴らしい選手だし、それはそれで素晴らしい記録だと思う」でいいんじゃないの? 社交辞令的な言い方だけど、それだけコメントすれば十分でしょう? なんで余計なこと言うの?
まあ、この男は現役時代、私が小中学生の頃に日米野球のため来日したり、日本のCMにも登場していたけど、その頃から日本の野球や日本人を「見下ろした」ようなところがあって大嫌いでした。江夏を見て「日本では関取がマウンドに上がるのか」と爆笑しながら語っていたのも鮮明に覚えています。「お前なんかなんぼのもんだ」「選手としてはすごいのかもしれんけど、人としては嫌い」、そう思っていました。今回も「同じ土俵で語るのは違う」という意見には同意するけど、なんでいちいち日本の野球を小馬鹿にするような、胸糞悪い表現を交える必要があるんでしょうか。「タフィー・ローズやバースが日本で成功した」のは「日本の野球がレベルが低い」からではなく、彼らが日本の野球に合っていた、合わせようと努力したからであることは明白。逆にメジャーで大活躍したのに、日本の野球を見下していたホーナー(ヤクルト)やレジー・スミス(巨人)が、一時的にインパクトは残したものの、大した活躍が出来なかったのは「日本を見下していたから」「合わせようとしなかったから」に他ならないでしょう。きっと、ピート・ローズもああいう性格だから、もしも全盛期に日本に来ても活躍できなかっただろうと私は思っています。
それに対して、1978年に王貞治がホームラン世界記録=756号を達成した時、「土俵が違う」的な発言は一切せずに、素直に王の記録を祝福した「元ホームラン世界記録保持者」ハンク・アーロンの人格には改めて感心させられました。当時小学生だった私は、何も考えずに「世界記録」に喜んでいたけど、やはり当時だってメジャーリーグ、アメリカでは否定的な意見もあったと聞きます。レベルが違う、球場の広さが違う云々。でも彼が素直に祝福したことで、そうした否定的な意見は消えてしまったらしい。やはり「人格」「心の広さ」の違いを思い知らされます。
スポーツの世界では「数字」「記録」が残るので、あれこれ比較されてしまうケースが多いのは事実。ただローズ氏の言うような「土俵が違う」云々をそこに持ち込んでしまうと成立しなくなる「記録」「数字」も出てくる。陸上や水泳の記録だって「会場が違う」「気候が違う」「コースが違う」「用具が違う」等々、時代によって、大会によって条件が異なっているけど、それでも「世界記録」は「世界記録」だし、「日本記録」は「日本記録」として残る。オリンピックで出た記録も「大学対抗記録会」で出た記録も「同じ土俵」で扱われる。野球の世界だって、単に日本とメジャーの違いだけではなく、時代が違う、球場の広さが違う、使っているバットやボールが違う、ストライク・ゾーンが違う、そんな中での「記録」なわけだから、「数字」は「数字」でしかない。同じメジャーリーグでもベーブ・ルースやタイ・カッブの20世紀初頭の記録と現代の記録ではそれこそ「全く土俵が全く違う」わけだし。そんなことは分かりきっている、分かりきっている中で敢えて語っている「記録」「数字」なんだから、ムキになって「メージャーと日本は違う」云々言うのは、本当に大人げないと言わざるを得ません。まして上から目線で「レベル」云々言われると日本人として屈辱感や憎悪すら覚えてしまいます。
まあ彼に限ったことじゃない。イチローの日米通算3000本安打の時に「日本だけで3000本打ったのは俺だけ、抜いたと思うな」と主張していた張本氏、「昔の野球の方がはるかにレベルが高かった」「沢村栄治は160キロ出ていた、野茂や江川なんて足元にも及ばない」と主張していた生前の青田昇氏等々、「心の狭いレジェンド、OB」はいつの時代にもいるもの。こういう人たちは例え選手としてどんなに偉大であっても全くリスペクトする気になれません。「土俵が違う」「時代が違う」、それはあくまでも心の中にそっとしまい込んで、素直に後輩の偉大な記録を祝福できる、そんな人は尊敬できるし「偉大な先輩」はそういう人であって欲しいと思います。そして周囲の大騒ぎ、論争をよそに、淡々としているイチローの方が、そうした「心の狭いレジェンド」よりもよっぽど人格者だと思うし、年下だけど人として尊敬できます。
■2016/8/2 体力の限界・・・(千代の富士急逝) 昨年の北の湖の死去も突然のことでビックリしましたが、昨夜の「千代の富士死去」のニュースを最初に知った時は思わず部屋の中で声を上げてしまいました。もちろん相撲を見なくなって長いので、最近のことは全く知らないから「ついこの前まで元気だったのに」とは言いません。だけどこの人は相撲取りの中では珍しい「ブヨブヨ」な体型ではなく「筋骨隆々」な体型だったので健康そうに見えたもの。また昨年「還暦土俵入りを行った」というニュースも見かけたけど、体型が現役時代と全く変わらず、しかも若々しかったので「ほとんど超人だな」と驚いたのも記憶に新しかったので。私にとっては中高生の頃=昭和56年〜62年頃がこの人の全盛期、つまり「もろ世代」なわけでポッカリ心に穴が空いたような気分になりました。こんな気分になるの、この数年で何回目だよ・・・。
私がこの人をはじめて知ったのは昭和52,3年=私が小3か4くらいの頃でした。幕内下位の取り組みをテレビで見ていたら、細身で全くプヨプヨではない体型、しかも彫の深いモデルのような精悍な顔の力士が出てきました。第一印象は「まるで貴ノ花(初代)みたいだな」。当時貴ノ花のファンだったので、そう思いました。仕切りの時から相手を長時間睨みつける、強引に相手を投げ飛ばそうとするなど相撲が荒っぽい、「態度がデカい」という印象、にもかかわらず弱い。なんだ、実力は全く貴ノ花とは違うな、大したことないや。「見掛け倒し」「偉そうなだけ」か。その後、その強引な投げが祟ってか、肩を脱臼して休場して十両転落。ありがちな「微妙な力士」くらいにしか思えませんでした。
ところがそれから数年後、昭和55年=私が小6の頃になると見違えるような姿に。体の小ささと肩の脱臼癖を克服するためウエートトレーニングでもしたのか、筋骨隆々の体型に。しかも幕内上位に定着、貴ノ花と並んだ姿を見ても、明らかに体型もルックスも、悔しいけど数段カッコよく映りました。でも私はそのことを認めたくありませんでした。「なんだ、数年前はカッコばっかりで弱くてすぐケガしていたヘボ力士だったくせに」、そう思ったので敢えて背を向け、「アンチ」な態度をとり続けました。同級生たちはやはり、その「相撲取り離れ」したルックスもあって「千代の富士、千代の富士」騒いでいたけど・・・。
そして昭和56年初場所、千秋楽で優勝決定戦の末、北の湖を降して初優勝。さすがにビックリしました。これまで多くの力士の前に立ちふさがって「壁」であり続けたのが北の湖、決定戦までもつれこんでもどうせ最後に優勝するのは北の湖、もう何年もそんな光景を見てきたので「どうせ今回も」と。その私の中で出来上がっていた「常識」を打ち壊してしまった、この時はじめて「ひょっとしてこれって世代交代?」「時代の変わり目?」と思ったし、千代の富士の実力は本物だと感じました。「憎たらしいほどに強い」「越えられない壁」=北の湖の牙城を打ち壊した、そのことには素直に感服しました。
だけど当時の私は2代目若乃花や琴風を応援していたし、貴ノ花を引退に追い込んだ張本人であることから、どうしても応援する気にはなれませんでした。初優勝後大関に昇進、その後あっという間に横綱に昇進、本当に「あっという間に駆け上がった」という印象でした。以降は北の湖が晩年に入っていたこともあって、「憎たらしいほどに強い横綱」は北の湖から千代の富士に変わりました。北の湖と違ってルックスや体型、派手な取り口もあってか、「強すぎる」のに「憎まれ役=ヒール」にはならず、世間一般では「人気者=スター、ヒーロー」扱い。でも私は千代の富士が横綱在位中は若嶋津、逆鉾、寺尾、益荒雄、霧島、横綱に上がる前までの北尾などを応援していたので「絶対的な王者」として君臨していたこの人は「壁」だと感じていました。
また「絶対負けない絶対的王者」をもともと好まない性分なので「負けて欲しい」と思いながら見ていたのをはっきり覚えています。実際、横綱在位中にこの人の「ライバル」と呼べそうな人は皆無。しいて言えば昭和58,59年に何度か「千秋楽決戦」にまでもつれ込んだ隆の里くらい。結局この人も持病の糖尿病のせいで短命に終わったし、もしも北尾がトラブルを起こして廃業しなったらどうなってただろうと思わなくもないけど、ライバル不在故に「絶対的王者」「孤高の王者」というイメージでした。だからこそ、それを倒す力士が現れて欲しい、それが「贔屓力士」ならいいな、いつもそう願いながら大相撲を観戦していました。
でも今思えば不思議なのは私も「負けて欲しい」「強すぎて面白くない」と思っていたはずなのに、「憎い」と思ったことは一度もなかったように思います。北の湖やプロ野球の巨人や森監督時代の西武は「憎い」と思っていたものだけど・・・。それはやはりルックスやキャラ、相撲の取り口に「華」があったからなんだろうなと思います。また「強すぎるから嫌」と思いつつ、その強さや魅力を、心のどこかで認めていたんじゃないかと思います。実際、昭和最後の年=昭和63年には53連勝の偉業。あの時は「今日も勝ったかな」と結果を毎日気にしていたし、九州場所千秋楽(昭和最後の取組)で大乃国に敗れて連勝がストップした時、なぜかとても寂しく、残念に思えました。もしも私が「憎い」と思っていたなら、あの瞬間「ざまあみろ」と思ったはずなのに、不思議とそんな気持ちは全くありませんでした。
そして1991年、個人的に大嫌いだった花田兄弟のひとり、貴花田に敗れて電撃引退。引退会見で「体力の限界」と言った後言葉を詰まらせて涙を流す彼を見た時、私も思わず涙が止まらなくなりました。最後の数年は「故障が多くて辞めたい、でも後継者がいなくて辞められない」状態で現役を続けているような節もあったので、だからこそ出てきた言葉だと感じられました。やはり私は「強すぎて面白くない」「負けて欲しい」とは思っていたけど、それはその方が相撲が面白くなるからに過ぎず、決して「嫌い」「憎い」という感情はなかったんだな、その時そう思いました。
そして今思うこと、以前「花田兄弟が嫌いで、あれから相撲が変わってしまった、相撲に興味がなくなってしまった、以降見たことがない、見たいとも思わない」と書きました。でもそれって言い換えれば「千代の富士が引退して以降、相撲が変わってしまった、相撲に興味がなくなった、以降見たこともない、見たいとも思わない」という見方もできるんだ。そうか、俺にとっての大相撲は、千代の富士が引退した時に終わったんだ。実は「嫌い」と言いながら、私の「相撲観戦歴」は千代の富士の引退と同時に終わってるんだ。小学生の頃の「絶対的横綱」は北の湖だったけど、私が最も多感な時代、最も大相撲に夢中だった時代の「絶対的横綱」は千代の富士。だから今感じている喪失感は、北の湖の訃報の時の数百倍大きいです。もう、私が夢中だった大相撲は遠い昔の話になってしまったようです。
■2016/8/8 いつの間にやらはじまっていたリオ五輪 2000年のシドニーの後、アテネ、北京、ロンドンと、最近は以前ほど「オリンピックが始まるから」といって気持ちが盛り上がったり、大会前にはじまるのが待ち遠しかったりはしないのが当たり前になっています。今回もまた「気がつけば始まっていた」という感じ。特別「この競技は絶対見なければ」とか、「この選手は絶対応援しなきゃ」とかもないので、「まあ、時間があれば見てもいいかな」程度でしかないというのも正直なところです。でも「時間が合えば」といっても、時差の関係で競技の開始が日本時間の明け方〜午前中という、あまり見ることが出来なさそうな時間に試合が集中しているので、「時間が合う」こともなさそうな予感がします。
そんな中今日は休みで家にいたので、起床後朝の9時〜11時半頃まで、なんとなく中継を見ていました。9時にテレビをつけた時にちょうどやっていたのが女子重量挙げの48キロ級。重量挙げなんてオリンピックの時くらいしか見ないし、まして「テレビをつけた時にたまたまやっていたのでなんとなく見た」ことが何度かあるだけで、あまり関心はない。でも出場していた三宅宏美は元メダリストの父親にコーチを受けている「二世」選手で、何度もオリンピックに出ている選手なので一応知っている。まあ、ちょっと見てみるか。その程度の気持ちで見ていました。
テレビをつけた時は既に競技は後半戦で、あとジャーク2回を残すのみ。そして2回目のジャークを三宅が挙げようとした瞬間「失格」のブザーが鳴る。なんで「失格」だったのかすらルールに詳しくないから分からないけど「こりゃ追い詰められて動揺するだろうしもう厳しかろう」。まして「腰痛」なんてニュースも数日前に見かけたし。だけどその追い詰められた中での3回目、見事ジャークを挙げて銅メダル。それまでの厳しい顔が嘘のような弾ける笑顔、そして自分が挙げたバーベルに感謝するかのようにハグして撫でる姿に、誠実な人柄が感じられてちょっと感動してしまいました。きっと重量挙げという競技に誠実に真面目に取り組み、同時に競技を愛してる人なんだろう。
その後、映像は水泳会場へ。考えてみれば21世紀以降、日本の水泳は史上最強レベルだし、毎回メダルラッシュに沸いているけど、実はアテネ、北京、ロンドンでは時差の関係で時間が合わず、メダルの瞬間を目撃したことがほとんどありません。じゃあ、今日は珍しくその瞬間を見ることが出来そうだ。種目も男子400メートル個人メドレー。萩野公介と瀬戸大也「小学生の頃からの同級生ライバル」ということで話題の2人が出るのできっと、最低でもメダルひとつくらいは獲れるだろうし。
そして見守ったレースでしたが、終始日本の2人が引っ張るレース展開。そして萩野が金、瀬戸が銅メダル獲得。今大会日本人初の金メダル獲得の瞬間を見ることが出来ました。2人とも「強すぎる」ので、安心して見ていられるレースで、それほどドキドキ、ワクワクという感じではありませんでした。だけど感動したのはレース後のインタビュー。金メダルの萩野は「瀬戸と競えたおかげ」、一方の瀬戸も金メダルを獲得できなかった悔しさよりも、ここまで来れたのは萩野のおかげだとコメント。最後は2人でお互いの健闘を讃え合う…。いや、なんていい関係なんだろう。「海外の誰それ選手」とかではなく「萩野に負けたくない」「瀬戸に負けたくない」で競い合ってるうちに世界トップレベルに登りつめ、遂にメダリストに。そこには「ライバルを蹴落とそう」とか「相手を貶める」なんて気持ちは微塵も感じられない。お互いに相手をリスペクトし合っている。なんだか清々しい気分にさせられてしまいました。
その他の水泳競技も中継していましたが、「天才少女」と言われている16歳の池江、200メートルバタフライの予選、準決勝で日本記録連発、女子のリレーのメンバーも8位には終わったけど、とても明るく、清々しい表情をしていたのも印象に残りました。長崎宏子の世代や千葉すずの世代は「プレッシャーに押しつぶされた」とかで失速して本来の力を発揮できずに惨敗を繰り返していたものだけど、今の世代は「大舞台のプレッシャー」なんて全くないらしい。これは強くなって当然。時間的に今後、競泳の中継を生で見る機会はあまりないだろうけど、今大会もやはりメダルラッシュに沸きそうな予感です。
ということで「気がついたら始まっていた」というくらい期待してなかったし、「時差の関係で今後見る機会もあまりなさそう」ではあるけど、やっぱり見ているうちに思わず引き込まれてしまう。三宅の競技に対する誠実な態度や気持ち、萩野と瀬戸のお互いをリスペクトし合うライバル関係、こういう良いシーンがあるからこそ、私はスポーツ観戦、止めることが出来ないのかもしれません。
■2016/8/13 なんだかんだ言いながらも、意外と見ることが出来てる?(2、リオ五輪) 4年前のロンドンの時も同じタイトルで書きました。リオ五輪、今週は午後から出社の日が何日かあったせいで、起きてから家を出る直前の時間、朝8時台〜11時台の中継、何日か見ることができました。前回のロンドンは「水泳は時間が合わなくって見ることが出来ない」「柔道は無理してまで見たくないのに、時間が合うので全部見ることが出来た」けど、今回は真逆。柔道は時間が合わなくて全く見ることが出来ず、逆に水泳は毎日ではないにしろ、頻繁に見ることが出来ています。
しかしロンドンの時は惨敗続き、ジュリーとかいう邪魔者のせいで純粋に楽しんで出来ることができなかったけど、今回は一転してメダルラッシュ、特に「ポイントをとって逃げ切る柔道=JUDO」が当たり前になった今の時代に、「一本を取りに行く柔道」に徹して金メダルをとったという大野の試合、ぜひ生で見たかったです。また、畳を降りるまでは喜んだり、飛び跳ねたりガッツポーズしたりしない、古来の「柔道家」「勝負師」を思わせる振る舞いだったと聞きました。まるで猪熊滋悟郎の教えを彷彿とさせるものがあって、好感度高いです。実は昨日の夜、100キロ超級の予選を暇つぶしに何試合か見たけど、敗れた後不貞腐れてなかなか起き上がらないとか、相手との握手と礼を拒絶したりとか、とても「古武道の精神」を理解していないような海外選手を何人か目にしました。また金メダルをとった選手が、ポイントをとった後、露骨に時間稼ぎして逃げるような試合運びをしてブーイングを浴びたとのニュースも目にしました。技術だけではなく精神も正しく伝える、それは「母国」の務めではないかと思うし、日本選手には大野のような戦い方と姿勢を受け継いで欲しいと思わずにはいられません。特に私は「ルールに違反していなければ何をやってもよい」という考え方、私は大嫌いなので。
一方で前回のメダルラッシュは時差の関係で全く見ることが出来なかった水泳、今回は比較的見ることが出来ています。メダルラッシュなのも嬉しいけど、それ以上にやはりチームとしての団結力の素晴らしさに感動してしまいます。先日書いた萩野と瀬戸の関係とか、スタンドで他の選手に必死に声援を送る姿とか。個人的には前回ロンドンで銅メダルを獲得した星奈津美にずっと注目していました。あの時、難病を克服して競技に打ち込んでいる選手だと聞いて感心したし。見た目は決して美人ではないけど、なぜか笑顔が爽やかだし、インタビュアーやチームメイトに対する態度も素晴らしくて純粋に「良い人なんだろうな」と。だからこそ「頑張って欲しい」と思っていたもの。そして今回もまた銅メダル。後半の追い込みで「あわや金?」という惜しいレースだったけど、ロンドン五輪後、不調や故障、持病の手術を乗り越えての復活だったので「よかったな」と思ってしまいました。また、前回のロンドン五輪のメドレーリレーで「(北島)康介さんを手ぶらで帰すな」と言ったのは松田だったけど、今回松田はリレーのみの参加。ということで今回は「松田さんを手ぶらで帰すな」を合言葉に頑張って来たというリレーメンバー(銅メダル)の言葉にも感動させられました。いや、ただ強いだけではなく、この爽やかさ、日本の競泳選手を見ていると本当に清々しい気分にさせられます。
一方で中継に疑問。ニュージ―ランド、フランスと相次いでジャイアント・キリングを演じた7人制ラグビー、久々の五輪出場にもかかわらず、格上2チームを降す大健闘を見せている女子バスケット、日本人初の銅メダルの快挙を成し遂げたカヌー、地上波生中継、やってましたっけ? 人気先行のバレーボール、アンダー世代の大会に過ぎないサッカー、しっかり中継していたくせに。ロサンゼルスやソウルの頃ってボートとかヨットとか、結構地味な種目も地上波でやってたものですけど、いつからこんな偏りができたんでしょうか。ちなみにサッカー、時間が合わなかったこともあって見ることが出来ませんでした。結局、オーバーエイジ枠の選手が足を引っ張ってチームを壊したらしいけど、私はそのやらかした選手が悪いというより、そんな微妙な選出しか出来なかった協会の責任だと思います。相変わらずサッカー協会って駄目だなあと失望してしまいました。特にオリンピックのような様々な競技を同時に見ることが出来る舞台だと、露骨に「良い協会」「良い環境の競技」と「ダメな協会」「ダメな競技環境」の違いが明確に分かります。
ここまでは比較的見ることが出来ていますが、今後はどうなるか微妙。ロンドンで観戦して以降、見ることが多くなった卓球(個人戦は終わったけど団体戦が残ってる)やバドミントンは見たいけど、果たして見ることができるかどうか。
■2016/8/18 なんだかんだ言いながら・・・・眠れない夜? (リオ五輪卓球女子団体銅) 開幕前は「ほとんど見ることが出来ない」、なおかつ「今回はあまり見たい種目もない」としたリオ五輪。だけど初っ端に見た日の中継がいきなり「萩野、瀬戸同時表彰台」と「三宅銅メダル」で、しかも先日書いた通り清々しい気分にさせられたこともあって「こうなれば興味がある競技は時間が合えば極力見よう」と。とはいえ、後半は興味のある種目も少ないし、日本人選手の活躍の望めそうな競技も少ないし…。
そんな中「興味がある」と同時に「日本選手の活躍が望めそう」な数少ない競技が卓球とバドミントン。ともに前回のロンドンから本格的に見るようになった、私にとっては観戦歴の浅い競技。バドミントンはこれからが佳境だけど、卓球はもう個人戦が終わってしまい、残るは団体戦のみ。卓球に関してはロンドン五輪後、世界卓球の中継ものめり込んで見たりしたので、だいぶ観戦慣れしてきたし、その面白さも理解できるようになったので、時間さえ合えば見たかったんだけど…。今大会は見事に時間が合わずに個人戦は男女とも見ることが出来ませんでした。男子の団体は決勝に進出、勝てば金、負ければ銀だけど、決勝戦も時間が合わずに見ることは出来なさそう。何かと女子の人気の陰に隠れ気味でマスコミでの扱いが小さかった男子だけど、シングルスで銅、団体でも銀以上が確定という結果は素晴らしく、見ることが出来なかった、出来ないことが残念に思います。
一方で女子はシングルスでメダルなし、団体も決勝には進めず、あとは3位決定戦を残すのみ。まあ、例によって中国が絶対的に強く、それ以外の国も中国からの帰化選手ばかりだから銅メダルでも上出来。せめて銅メダルだけは持って帰って欲しい。福原愛も最後のオリンピックになるだろうし。ということで昨日(日本時間の8/16)の夜11時から3位決定戦の中継が行われていたのでチャンネルを合わせました。しかしやはり相手のシンガポールは例によって選手全員と監督、コーチも中国帰化人。しかも石川佳純はシングルスでまさかの早期敗退、福原も団体戦の準決勝で敗れたことを自分のせいとコメントしていて、ネガティヴになっている様子(子供の頃から変わらん)。これは厳しいかも、でもなんとか勝って欲しい、そう思いながら観戦していました。
しかしトップバッターの福原があっさり敗れる。さらに2番手の石川も相手のエース格の選手に1ゲーム目、先にゲームポイントをとられるピンチ。うーん、これは勝てそうもない。ちょうど時計は深夜12時。ああ、明日は早いしもう寝なきゃ。若干の睡魔にも襲われる。だけどそこから石川の猛反撃が始まって、1ゲーム目を逆転で先取。すると2ゲーム目以降は石川の一方的な試合に。いや、本当にシングルスであっさり敗退したのか? ロンドン五輪や世界卓球などで見た、今までの石川以上に強く、逞しく見えました。そして石川が勝って1-1に。次に登場するのは福原と15歳の伊藤美誠のペア。一昨年あたりから「天才中学生」と騒がれていた伊藤、さすがにオリンピックの大舞台ではプレッシャーもかかるだろうと思いきや、全くそんな素振りもなし。「福原がお姉さんのように伊藤をリードしていた」なんて報道されていたけど、むしろネガティヴになっている福原が伊藤の「怖いもの知らず」な度胸のよいプレーに引っ張られていたように私には感じました。まあ、細かいところでは福原が伊藤にアドバイスするシーンもあったけど「伊藤のおかげで元気づけられて生き返った福原」と私には映りました。そしてダブルスでも伊藤の活躍で日本の勝利。あと1勝。
時計を見ると既に深夜1時。いや、さすがにもう寝なきゃ。でも、とてもじゃない、寝る気になれない。次はシングルス、福原か石川の出番か? と思いきや、何と伊藤。いや、この苦しい局面で15歳に任せるって、荷が重すぎるだろう。しかも相手は格上のエースだし。ところが、どっちが格上か分からないような展開。いや本当に恐ろしい15歳。まあ、まだ「怖いもの知らず」で「行け行け」な状態なんだろうけど。そういえばどこぞの大会で世界ランク1位の中国の丁寧に勝ったこともあったとか。本当に恐ろしい15歳。時々ミスが出て連続得点されるシーンもあったけど、今度はまるで監督のように福原がアドバイスを送ったり、声をかけたり。そうするとすぐに自分のペースに。もう、時間のこととか、翌朝のことかすっかり忘れてテレビの前で声を上げてしまいました。伊藤って、長嶋茂雄とか高橋尚子とかと同様、悪く言えば天然、よく言えば天真爛漫でマイペース、実はとてつもない「大物」なんじゃないかと思ってしまいました。そしてあっという間のストレート勝ちで日本の勝利。いや、起きていて本当によかった。
しかしインタビューでも相変わらず天真爛漫で怖いもの知らずなコメントの伊藤、「自分のせいでドイツ戦負けてしまった」だの「私が2人の足を引っ張った」だのネガティヴなコメントの福原、キャラクターがはっきり出ていて面白く感じました。特に泣き腫らした目でネガティヴなコメントをする福原の姿を見た時、小学校に上がるか、上がらないかの頃にテレビでよく見かけた「天才卓球少女」の頃の姿とダブって見え「ああ、あんなに小さかったのに、今やチームリーダーか」と。あの頃は「生意気なガキ」「こんな子供までテレビに出さんでもいいだろう」と否定的に見ていたけど、今となってはまるで親(笑)になったかのように感慨深く思われます。あと伊藤、コメントは天真爛漫だけど決して「ビックマウス」(私はこういう人は嫌い)、偉そうという感じではなく、先輩や周囲の人への感謝の気持ちを表していたし、言葉遣いも丁寧でしっかりしていて、非常に好感が持てました。まだまだ強くなるだろうし、今回は代表落ちしてしまった伊藤のライバル平野美宇も日本選手権の決勝で石川に善戦していたし、この2人に石川もいれば、いずれ中国にも勝てるんじゃないか、そんな希望も持てました。
カメラが会場からスタジオに切り替わった際、スタジオでキャスターを務めていた女子アナが映りました。声を詰まらせたりすることなく気丈に進行していたけど、目の周りがグショグショで原稿と一緒にハンカチを握りしめていたのを私は見逃しませんでした。気がつけば私も視界が霞んでいることに気がつきました。時計を見ると1時40分過ぎ。いや、無理して起きていて本当によかった、素直にそう思いました。「勝ったから」「負けたから」ではなく、真剣に、真摯に戦う人たちの姿はやはり素晴らしい。特にこの3人、なんか「応援したい」気にさせてくれる、そんな清々しい空気を持っていたし、メダル獲得できて本当によかったと心から思えます。私が興味がある種目で時間が合いそうな種目は残り少なくなったけど、まだまだ出来得る限り、中継を見たいと思います。
■2016/8/19 なんだかんだ言いながら・・・・眠れない夜? (2、高橋&松友ペア金メダル) 先日述べた卓球同様、ロンドン五輪以降本格的にテレビ観戦するようになったバドミントン。興味を持ったきっかけはその前の北京五輪に出場した「オグシオ」が異常人気、潮田の方が北九州市の隣、京都郡苅田町出身というこことで気になったこと。結局人気先行であっさり敗退してしまったのであまり真剣に見ることはありませんでした。ただ競技自体への興味が湧いたので、ロンドンでは何試合か見てみました。強豪の中国、韓国の「無気力試合」による失格のおかげもあって、藤井&垣岩のペアが銀メダル。結果だけでなく、競技自体の面白さも知ったので「今後も機会があれば見てみたい競技」になりました。
だけどロンドン五輪後バドミントン関連の報道は少なく、完全にマイナー競技扱いで「見たい」けど見ることが出来る機会も少なくって。とはいえ2014年頃から実は日本のバドミントンの躍進は目ざましく男子シングルスの桃田、女子シングルスの奥原希望、山口茜、女子ダブルスの高橋礼華&松友美佐紀組などが海外の大きな大会で活躍して史上最強レベルに。にもかかわらず、あまり大きく報道されることはなくって地上波での放送もニュースでの報道もない。大きな大会での優勝が、単なるテレビ局のゴリ押しのバレーボールの大会などと重なってしまう。「日本人初の快挙」「何十年ぶりの日本人の優勝」等、テニスの錦織並の偉業を成し遂げているのに。見たいけど見ることが出来ない、大変なことをやっているのに知られていない、そのことに苛立ちを覚えることもありました。ケーブルテレビで視聴できるJ-Sportsというチャンネルで時々海外の試合をやっていたので私は時々見ていたけど、あまりにも扱いが小さすぎるだろうと。
さすがに五輪ともなると多少は(本当に「多少は」レベルだけど)話題になる機会も増えたけど、桃田の不祥事でイメージが悪くなってしまうし、なんかバドミントンってツキのない競技なのかなあと。とはいえ女子の奥原、ダブルスの高橋&松友は間違いなくメダル候補、実はリオ五輪開幕前「見たい競技は少ない」としたけど、バドミントンは私にとって数少ない「見たい競技」のひとつでした。奥原は過去に大ケガで試合に出ることが出来ない期間が長かったこともあり、試合前に周りにお辞儀して、試合に出ることが出来る感謝の気持ちを呟いてコートに入る謙虚な姿勢が好感が持てる選手。1歳先輩で体育会系女子らしい社交的な性格で強気なプレーの高橋、普段はおっとりしているけどクールで頭脳的なプレーの松友という対照的な2人のペア。桃田共々J-Sportsなどで見て以降、ずっと注目していました。
一番注目していたのは高橋&松友。所属チームの飲み会でメニューを渡して後輩たちに何を頼むか聞きまくって場を仕切っている高橋、隅で壁にもたれて一人でスマホを見ている松友、あるドキュメンタリー番組でそんな姿を見ました。対照的で正反対なキャラクター、だけど試合になればお互いに足りないところを補い合う、本当に素晴らしいペアだと感心しました。やはりと言おうか順当と言おうか、奥原と高橋&松友組は勝ち進んで来て8/18に奥原は準決勝、高橋&松友組は決勝、これは生で見るしかなかろうということでチャンネルを合わせました。
ところが、予定の時間になっても試合が始まらない。前の試合が押しているせいだろうけど、なぜか女子ゴルフ中継が流れている。やっぱりオリンピックにゴルフは微妙、酷いコースだなあ、日本語の話せない野村よりも普段は日本ツアーで頑張っている台湾のテレサ・ルーの方がよっぽど親近感が湧くなあ、などとぼんやり見ているうちに時計は11時45分。おいおい、1時間以上押してる。また今日も眠れないのかよ。ようやく夜12時近くになって奥原のシングルス準決勝が始まる。拾いまくって長いラリーに持ち込んで相手を疲れさせるいつもの奥原の試合運び。1ゲーム目とられた時点では「いつものこと」と思っていたけど、2ゲーム目に入っても流れが変わらず。そのまま押し切られて奥原敗退。J-Sportsなどで見たいつもの奥原と比べるとミスも目立ったし、ちょっと疲れ気味に見えました。決勝に進めずに残念。
そして高橋&松友組の登場するダブルス決勝がはじまったのは既に深夜1時過ぎ。でもさすがに寝るわけにはいかない。しかし相手のデンマークのペア、意外に手強い。普段なら高橋が強打を打ち込む→相手がレシーブするのがやっと→すかさず松友が相手が嫌がるところに落とす、打ち込む、というのが得点パターンだけど、体格がよくって力があるから強いレシーブが返ってきて逆に崩される。接戦の末、1ゲーム目を落とす。うーん、普段は冷静沈着な松友がちょっと慌て気味。だけど2ゲーム目ではすぐに修正してくる。このあたりはさすが「世界ランク1位」のペア。途中でデンマーク・ペアは3ゲーム目勝負と見て2ゲーム目を捨てたのか、大差で2ゲーム目を獲る。実況のアナウンサーは「良いペース」だと言っていたけど、逆に敢えて3ゲーム目に賭けてきたデンマーク・ペア。審判にクレームをつける、不敵な笑顔を浮かべる、時間稼ぎ、構えに入る前にサーブを打とうとする、ルール違反じゃないかもしれないけど憎たらしい、老獪な試合巧者、不気味だなと。
そして3ゲーム目に入る。試合終了は確実に2時過ぎになりそう。だけどもう、この時点で覚悟を決めました。ずっと注目してきたペア、最後まで見届けるしかあるまい。途中で相手の「2度打ち」がありながら審判が見落として相手のポイントになったり、相手選手が審判にクレームをつけ、松友のラケットを叩いたりと、なんとなく嫌な流れだけど2人は冷静。特に「フッ」という感じで軽い笑みで受け流す松友、相変わらずクール。試合は一進一退、12-12、14-14・・・どちらもリードを奪えないまま緊迫した展開に。ピリピリした空気で見ている方も疲れてしまいそう。しかしデンマークのペアが連続ポイントで19-16に。あと2ポイントで敗戦。いや、さすがにこの時は「もう駄目かも」「ダメだったとしてももう十分」・・・。
そんなことを考えた矢先、まさかの連続ポイント。「相手が嫌がるところに落とす、打ち込む」いつもの松友のプレーで19-19に。老獪なデンマークの2人も焦り気味。バレーボールでも卓球でもテニスでもそうだけど、意外と「ゲームポイント(マッチポイント)直前」から先はもつれてジュース、ジュースのパターンが多いので、ここからが正念場、まだ分からん。だけどあっさり先に20点目、そして高橋が決めて21点目で勝利、夜中だいうことを忘れて大きな声を上げてしまいました。追いついたのも奇跡だけど追いついた後、あっさり決めてしまう、やっぱりこのペアは強い、本当に素晴らしい。しかしその瞬間コートに倒れ込む高橋、ハグしようと駆け寄ったのに寝そべっていたので高橋がおらず、なぜかコーチとハグしてしまう(「されてしまった?」)松友、涙を流す高橋、いつものクールな表情が嘘のような晴れやかな笑顔の松友、何から何まで対照的なのもこの2人らしく微笑ましく思えました。
気がつけばなんと時計は2時半過ぎ。でも夜更かしして本当によかった。世界のトップクラスで活躍している、間違いなく金メダル最有力、にもかかわらずほとんど報道されない。そのことがずっと腹立たしかったし、だからこそ「応援したい」と思ってきたペア、本当に自分のことのように嬉しい金メダルでした。「日本のバドミントンがこんなに強いなんて知らなかった」なんて声もネット上に溢れてる。ほれ見たことか!! 世間がようやく気がついて騒ぎだしたことが私には逆に滑稽で痛快に思えます。「松友がカワイイ」なんて不純な声も(笑)。「とうとう見つかったか」という想いもあるけど、個人的には相手の嫌がるところに打ち込みながら「ニヤッ」と不敵に笑うのが逆にクールすぎて「怖い」という印象なんだけど。試合後、すぐに寝ようと思ったけど、とても寝付けませんでした。個人的には今回の五輪のベスト・シーンでした。
さて、今日(8/19)は奥原の銅メダルを賭けた3位決定戦か、と思いきや相手が負傷棄権で銅メダル確定とか。試合が見れないのは残念だし、本人も試合をして勝ってメダルを獲りたかったろうけど、シングルスでは初のメダル。逆に「東京こそは金」という目標もできたんじゃないでしょうか。不運にも準々決勝で当たってしまった19歳の山口茜共々、次の東京での活躍に期待したいところです。反面、自業自得とはいえ「桃田、もったいないことをしたな」の想いも。いや、もし出場していれば、彼だって高橋&松友と同等のメダル候補だったのに。嬉しい反面、ちょっと残念な想いもありです。
■2016/8/22 なんだかんだ言いながら、気がつけばもう終わり? (リオ五輪閉幕) 開幕前は「こんなに気持ちの盛り上がらない五輪は初めて」、時差の関係もあるし、特別見たい種目も少ないから「おそらくあまり見ることもない」としたリオ五輪。だけど気がついてみれば、こんなにのめり込んで見た五輪は久しぶりでした。前回のロンドンの時も「こんなにのめり込んで見たのはシドニー(2000年)以来」と書いたけど、ロンドンの場合は日本人選手が活躍した種目やメダル獲得の瞬間を生中継で見ることはほとんどできず、大半はダイジェスト番組。でも今回は多少無理して夜更かししたこともあったとはいえ、自分が見たかった種目やメダル獲得の瞬間を多く生中継で見ることが出来た分、満足度はロンドンを大きく上回るものがありました。しかも日本人選手のメダル獲得数も、今までで最も多い。ロサンゼルスやソウルの頃なんて、日本人メダリストの人数自体が少なかったこともあって金銀銅すべてのメダリストを言えるくらいのレベルだったけど、今大会は連日のようにメダリストが誕生するから、時々「昨日メダル獲った選手って誰だっけ?」となるくらい。種目が増えたことも理由だろうけど、2週間じゃなく、3〜4週間かけてもう少しゆっくりやってくれた方が余韻に浸れるのに、なんて考えてしまいました。
とはいえ、時差の関係で先日書いたバドミントン以降は、ほとんど生中継は見ることができませんでした。今までのように、バトンパスのミスによる強豪国の失格で転がり込んできたメダルではなく、純粋に実力で勝ち獲った400メートル・リレーの銀メダルには驚きました。第3走者の桐生、一瞬トップに立ってたし。いや、これは生で見たかった。ゴルフはやはりオリンピックで見ると微妙。団体戦かマッチプレーにしないと見る方も参加する方も盛り上がらなさそう。あと先日も書いたけど、日本でほとんど生活したことがない野村が活躍しても嬉しくなかったもの。別にハーフだからってのが理由じゃなく、日本生まれ、日本育ちだったら気持ちが完全に日本人だから全く気にもならないし応援もできるんだけど。それから男女のマラソンは、私にとっては「恒例行事」なので一応「お付き合い」程度で見たけど、結果は想像以上の惨敗。まあ、最早メダルどころか入賞も期待してなかった。でも例え玉砕しても「自らレースを動かす=破壊する」とかの積極的なレースをしてくれれば素直に「お疲れ様でした」となるけど、そうした見せ場も積極的姿勢もない。結果以上にそのことにガッカリさせられました。男女ともトップランナーがいなくなって久しかったアメリカ人選手が大健闘、女子に至っては北朝鮮などの選手の方が先にゴールしてるわけで「アフリカ勢に勝ち目がないからしょうがない」というのは言い訳にしか思えません。女子5000メートルの準決勝で一瞬トップに立ってレースを「破壊」「支配」して、一旦落ちた後もゴール前で追い上げて決勝進出を果たした上原美幸に「将来の破壊者」の期待が持てました。こういう選手がもっともっと出てくれば、まだまだ期待できるんだけど…。
そして今日は閉会式。4月以降恒例の「月曜日休み」だったので、朝起きてからずっとぼんやりと見ていました。前から何度か述べたとおり、こういうダラダラ続くセレモニーって苦手だけど、「何となくつけておく」にはちょうど良い。ブラジルには前回のロンドンのように有名なミュージシャンなどがいるわけでもないし、国内の情勢がよくないから派手な演出を敢えて控えたのか、ちょっと地味な式典だったし、リオの組織委員長の挨拶が長くてくどすぎるしで、あんまり楽しくはありませんでした。だけど「次期開催国=日本」の担当したセレモニーには思わず惹きつけられました。ドラえもん、マリオ、キャプテン翼、キティなどが登場、なかなかセンスの良いVTR。そしてマリオに扮して登場する首相。いや、アメリカとかヨーロッパの首長ならよくやるけど、日本の首相がこうした形で登場したあたり、賛否両論はあるだろうけど私は悪くないと思いました。その後の音楽やダンスも悪くない。ぜひ4年後の開会式、閉会式も某事務所ゴリ押しタレントや某作詞家プロデュースのゴリ押しグループなどを使わず、こういうセンスの良いものにして欲しいと思います。あんな連中が出てきたら末代までの恥になってしまうから。しかし閉会式って、いつ見ても「もう終わってしまうんだな」と名残惜しい気分にさせられてしまいます。
ということで私にとってはロス、ソウル、シドニーに匹敵するほどの、思い出に残りそうな五輪になりました。最も印象に残ったのはやはり、バドミントン高橋&松友組の金メダルでしょう。最後に中継に関して。民放各局の過剰な「頑張れニッポン」「タレントのバカ騒ぎ」「この後すぐ詐欺」はアテネや北京の頃と比べると少し薄らいだようで安心しました。しかし相変わらずウザくて、全く改まっていなかったのが日テレ。タレントやゲストだけではなく、実況アナもうるさいし間抜けで悪寒がする「資料読み」の連続。興味がないから見てないけど、吉田のレスリングの決勝戦をこの局のアナが実況して不評を買ってるらしいけど、レスリングでまで「資料読み」するセンスが分かりません。あと私はたまたま家にいなくて見てなかったけど、バドミントンの高橋&松友組の準々決勝、1-1で迎えた3セット目に入るところで放送が終わって、他種目に画面が切り替わったとか。相変わらずスポーツを分かってないテレビ局だなと呆れてしまいました。もし私が家にいて中継を見ていたら、抗議の電話をするか、怒りでテレビをぶっ壊していたかもしれません。スポーツってショーでも娯楽でもないわけで「ただいろいろ詰め込んで見せればいい」ものではない。やっぱりこの局はスポーツ中継をやる資格のない局だと改めて痛感しました。今後もラグビー中継はJ-Sportsで見るし、巨人戦も箱根も高校サッカーも興味がないので見ることがないし、クラブ・ワールドカップもこの局が中継する限り金輪際見る気がないのでいいんだけど。それ以外の局も含めてだけど放送される種目、放送されない種目の偏りにも疑問が残る。インタビュアーの「今の気持ちは?」といった抽象的でワンパターンな質問にも呆れました。次回は自国開催なので、報道する側の姿勢、態度も考え直す必要があるんじゃないでしょうか。今のままでは世界に恥をさらすことになりかねません。
■2016/9/13 少しだけ嬉しく、懐かしい第2の「赤ヘル旋風」 何度か書いてきた通り、プロ野球に興味を持ち始めたのは小学校低学年の頃。散々述べてきた通り、当時は世の中巨人一辺倒。なんで巨人だけ特別? 当時ガキだった私にすら「薄気味悪い」と感じられ、すっかりアンチ巨人になりました。当時の小学生は野球帽を被って通学したり、外で遊んだりするのが当たり前でした。だけどどこの店に行っても、在庫の半分以上、いや約8割は巨人の帽子ばっかり。すっかりアンチ巨人になった私は母が買ってきた巨人の野球帽を被ることを断固拒否、「自分で選ぶ」と言って店について行きました。そこで最初に目についたのは当時としては珍しい、真っ赤で派手な色の帽子。なんか、カッコいいな。それだけの理由で特に知識のないまま、その真っ赤な帽子を購入、翌日学校に被っていきました。
すると盲目的に巨人を応援していた連中が露骨に嫌な顔をする。巨人信者の親戚のオッサンに「こんなの被るな、気分悪い」と頭をはたかれる。一方で巨人が特別好きじゃない同級生には「わあカッコいい、赤ヘルだ」「強いもんね」と羨望の眼差しを向けられる。父に聞くと「これは広島カープの帽子、今年とても強いチームでもうすぐ優勝しそう」と。「巨人よりも?」「そう」。あのみんなが狂信的に支持する憎たらしい巨人よりも強い、そう聞いた瞬間、私は「広島ファン」になりました。広島カープが初優勝した昭和50年(1975年)のことでした。
以来私はしばらくの間、広島ファンでした。特に巨人戦にめっぽう強かった山本浩二が大好きでした。「ここで打って欲しい」というところで必ず打っていた、そんな印象があります。昭和54,55年=私が小5,6の時には2年連続日本一。強力打線と豊富な投手陣、しかも機動力を兼ね備えた野球で隙のないチームでした。以降も毎年のように優勝争いに絡み、昭和59年(私が高1の頃)にも日本一。この辺りまでは多少メンバーが入れ替わろうとも、ずっと広島カープを応援し続けました。
だけどそんな私を見ての同級生の反応。「広島出身でもないのになんで?」「なんで巨人じゃない?」「あんな地味なチーム」「臭い」「ダサい」。昭和50年の初優勝時はブームになったせいで人気があったけど、以降は人気は今一つのチームだったのは事実。特に昭和50年代半ば以降、原辰徳をはじめとした若くて女性に人気のスター選手が多くなっていく中、30代のベテラン中心のチームで悪い見方をすれば「野暮ったい」「オッサン臭い」チームというイメージを持たれていたような気もします。若い女性受けしそうな選手は高橋慶彦くらいだったでしょうか。だから強いけど人気がない、地味、ローカルチームという感じで・・・。さらにテレビで見る限り、広島市民球場の客の入りもあまりよくない。強いのになんで? 新幹線で1時間程度、今ならともかく、当時小中高校生だった私にとって広島は遠く、球場に毎日でも行きたいけど行けない。なんだよ、広島市民はもっと球場に行くべきだろう。いつもそんなことを考えていたものでした。実は唯一、昭和58年に地元・小倉球場(現北九州市民球場)にヤクルト戦を見に行ったけど、先発川口の大乱調で大敗(こちら)。せっかく生観戦できた試合が「大敗」というのは何とも皮肉なもんです。
その後昭和61年にもリーグ優勝を果たしたけど、山本浩二や衣笠の衰えと若手の育成失敗で「貧打線を投手力と機動力で補う」以前にも増して地味なチームになってしまって急速に気持ちが冷めてしまいました。点が入らなさすぎてイライラする試合ばかりだったし、自分の好きなチームカラーから大きく離れてしまったように感じたので。しかもこの年限りで山本浩二が引退。まさに私の中で「広島ファン卒業」の年でした。その後1989年に地元チーム、福岡ダイエーホークス誕生。この頃には自分が広島ファンだったことなんてすっかり忘れていました。
だけど1990年代半ば前田、江藤、金本、野村、緒方らが台頭して、往年の強力打線が復活。当時の私は完全にホークス・ファンになっていてセ・リーグの試合なんてあまり見なくなっていたけど、たまにセ・リーグの試合の中継を見る時は、ちょっとだけかつて自分が広島ファンだったことを思い出して肩入れして見守っていたものでした。特に前田のキャラが好きだったし。しかしFAや逆指名の煽りを受けて、せっかく選手を育成しても「強奪」されてしまう。昔から育成は素晴らしく上手いチームなのに。引き留めるためのお金もない。2000年代の某チームのオーナーの暴挙であわや球団消滅の危機なんてのもあった。だからいつもこのチームを同情的な目で見ていたし「頑張って欲しい」と思っていたのも偽らざる事実でした。
そして2004年にプロ野球を離れ、なおかつアンチ・ホークスになった私。散々書いてきたように殺意すら覚える「不正行為奨励制度」のクライマックスシリーズ、FA制度など、今のプロ野球にはどうしてもなじめないので「野球を見たい」気持ちには全くなれないまま10年以上が経過しました。そんな私でも今回の広島カープの25年ぶりの優勝には、感慨深いものがあります。かつて私が愛した常勝チームが復活したこと、それももちろん嬉しい。でもそれ以上に、あの頃=昭和50年代、あんなに強かったのに「地味」「臭い」とまで言われて罵倒されたチームが初優勝の年以来の旋風を巻き越していることが嬉しい。私が熱心に応援していた頃、地元の広島の人たちですら球場に足を運ばず、いつもガラガラだった球場が今、連日チケットが獲れないほど超満員になっていることが嬉しい。財政難のため「草刈り場」にされ、あわや消滅の危機があった、そんな球団が「巨悪=私がかつて心から憎んだ球団」を倒して優勝を決めたことが嬉しい…。今でこそプロ野球から離れてしまったけど、かつてあんなに愛した球団が復活、しかも社会現象まで巻き起こしている、そのことはやはり他人事とは思えません。
だからといってやっぱり、私がプロ野球に「戻る」ことはないでしょう。大差をつけての優勝なのに、例の「不正行為」がこの後行われるというのは、やはり納得いかない。今年のオフはやはり「草刈り場」になるんだろうか、だとしたら素直に喜べない。やっぱり「今のプロ野球」のあり方自体に納得できないので「戻る」という選択肢はなさそうです。何より散々「嬉しい」と書いてきてなんだけど、今の広島のメンバーを見ても黒田と新井以外、全く知らない選手ばかりだし。
■2016/10/21 ヒーローがまたひとり・・・ (平尾誠二逝去) 中高生の頃(1981〜1986年)が最もスポーツ・テレビ観戦にはまっていた時期だったかもしれません。いや、もちろんそれ以降、1990年代〜現在も好きだけど、この頃はアスリートはみんな自分より年上だったし、社会のドロドロした部分をあまり知らなかったので裏に利権とか、金とかが絡んでいることなんて知らずに純真な目でスポーツ観戦していたように思うから「見方」も全然今と違っていたし。
当時の私のイメージ・・・プロ野球界=山本浩二、大相撲=千代の富士、サッカー界=木村和司、奥寺康彦、ゴルフ界=青木功、中島常幸、プロレス界=アントニオ猪木、マラソン界=瀬古利彦、中山竹通、柔道界=山下泰裕、斉藤仁、ボクシング界=具志堅用高(当時はもう引退してたけど)、スキー・ジャンプ界=秋元正博、バレーボール界=田中幹保、そしてラグビー界=松尾雄治、平尾誠二、これが私のイメージする「各スポーツ界のヒーロー」でした。先も述べたとおり、自分自身がまだ10代だったので「カッコいい憧れの大人=ヒーロー」に映っていたものでした。今では自分が40代だから、トップアスリートを見て「憧れ」を抱くことはないけど、やっぱりあの時代のトップアスリートはみんなヒーローでした。
今日帰宅後、例によってネットにPCを接続するといつものようにYahooのトップページが表示されたんだけど、そこにラグビーの平尾誠二の写真が。そうか、ワールドカップを前に代表強化のためにラグビー協会の要職に就いたとか、東京でのワールドカップを成功させるためのアドバイザーに就任したとか、きっとそんなニュースだと思いました。ところがそこに「死去」の文字が。今年何回目かの「嘘だろう」の大声が出てしまいました。なんといっても今述べてきた通り、中高生の頃の「ヒーロー」だった人。しかもまだ50代、現役時代もそうだったけど、ルックスもよくっていつもダンディーな人だったし、病気とか、早死にとかのイメージが全く湧かない人だし。本当に呆然としてしまいました。
でも考えてみれば、昨年のワールドカップでの日本代表の大躍進とブームの中にあっても、不思議とこの人が表舞台に出てくることがなかったもの。やかましい便乗タレントじゃなく、こういう人のコメントこそ必要だろうと思ったもの。もう一人の「ヒーロー」の松尾雄治の場合は、引退後にいろいろあったから露出がなくっても不思議じゃなかったけど、この人の場合は日本代表の監督まで務めた経験があるのに。一度だけ何かの番組でコメントしているのを見たけど、以前と比べるとやつれて見えたものでした。そうか、きっと何かの病気だったんだろう。今思えば理解できます。
私がラグビーを見始めた頃の日本のラグビー界は、社会人王者の新日鉄釜石と大学王者の同志社大学の2強時代。私は「野武士集団」の釜石が好きだったので「ヒーロー」云々と書いてきてなんだけど、実は「松尾派」か「平尾派」かというと、むしろ「松尾派」でした。だけど大学ラグビー界では早慶明ばかりがもてはやされていてそのことが気持ち悪かったので、それらに対する「アンチ」な想いもあって、大学選手権ではいつも同志社を応援していました。私の目には人気先行で「チャラチャラしてる」と映った早慶明を翻弄した同志社、その司令塔だった彼は紛れもなく私のヒーローでした。特にラグビー選手とは思えぬルックス、巧みなパスワークやステップワーク、まさに「別格」に映りました。ラグビーの試合中に黄色い声援が上がる、当時としては珍しかったものでした。女子学生から「平尾様」と呼ばれてたのも覚えています。松尾引退後は釜石の時代が終わって、平尾ら同志社OBの入社で神戸製鋼の黄金時代に。私はやっぱり今でも全盛期の釜石の方が好きだけど、全盛期の「神戸製鋼と釜石ではどちらが強かったか?」と聞かれれば迷わず「神戸製鋼」と断言できます。その中心にいたのは他でもない彼だったし、日本代表の司令塔でもあったので、紛れもなく日本ラグビー界の「顔」だったと思います。
代表監督として実績を残せなかったのは残念だけど、間違いなく理論もリーダーシップもあった人。昨年のワールドカップでようやく「世界で戦える」ようになって盛り上がってきた日本ラグビーの今後を思えば、これからまだまだラグビー界を引っ張っていって欲しい人でした。なにより相変わらずの大学偏重、早慶明偏重の古い体質のせいでエディー・ジョーンズHCが去った後は課題が山積みだし。日本ラグビー界のためにも、ワールドカップ成功のためにも、絶対に必要な人だったと思います。そのこともまた、残念に思います。きっと本人も「ワールドカップを見たい」「今後の日本ラグビー界の動向を見たい」気持ちを抱えたままの逝去だったんじゃないでしょうか。
それももちろんあるけど、やっぱり私には「かつて憧れたヒーローがまた一人いなくなってしまった」ことが悲しくて残念です。千代の富士に続く大きな、大きすぎる「損失」です。先ほど、動画サイトでドラマ「スクールウォーズ」のオープニング・テーマ曲「ヒーロー」の動画を見ていたら、イントロが流れただけでなぜか涙が…。53歳って早すぎますよ・・・。
■2016/10/31 久々に見た、世界で圧勝する日本人アスリートに感動 (松山英樹、世界選手権制覇) 昨年書いた通り、すっかり見なくなった国内男子ゴルフ。とにかく魅力的な選手もいないし、試合内容も魅力に乏しいし・・・。今年も開幕から1試合も見てなかったんですが、10月初頭の「日本オープン」だけはテレビ観戦しました。なんといっても総合テレビでの長時間生中継があるので臨場感が違うし、まして今年はこの数年出場していなかった松山英樹が出場。これは見るしかなかろうと。とはいえ、普段海外を転戦している選手が日本に帰ってきても、いくらレベルが違うとはいえ、環境も違うし疲れもあるだろうし、いきなり優勝なんて期待はしていませんでした。まあ、優勝争いに絡んでくれるとか、絡まないまでも何らかの見せ場を作ってくれればそれで十分だろうと。ところが、全く他を寄せ付けず圧勝。3日目まで優勝を争っていた池田や片山が全くスコアを伸ばせない中、一人だけ伸ばしていく。同じ組で回る池田とは飛距離もショット、パットの精度も桁違い。まさに「別世界」という感じでした。インタビューでのぶっきらぼうな片山の態度には改めて呆れ返ってしまったし。ますます「国内の男子ゴルフなんてもういいや」な気分になってしまいました。
そして昨日、昼間の地上波ではその「見たいとも思えない」国内男子ゴルフ、相変わらず上位が海外勢ばかりの女子ゴルフの中継が行われていたけど、テレビ欄をよく見るとBSでアメリカ・ツアーの世界選手権シリーズの中継がある様子。ネットのニュースなどで「3日目を終わって松山がトップ」とのニュースを見かけた。普段のアメリカ・ツアーの試合は、時差の関係で深夜に行われていてなかなか見ることが出来ないけど、この試合は中国で行われているので日本時間の昼3時からの生放送という見やすい時間の放映。これは国内の試合なんて見てる場合じゃなかろうと、気候も涼しくなったおかげでちゃんと映るようになったBSにチャンネルを合わせました。
3日目まで2位に3打差のトップだったけど、世界ランク上位の実力者ステンソン、マキロイらが追い上げてきている。国内の男子、女子の日本人選手なら「最終日バックナインでプレッシャーのあまり崩れる」のがパターン。だけど放送が始まった直後の13番、14番、15番で連続バーディー。それもティーショットがラフへ→苦しい姿勢からのセカンド→ペタピン→バーディーとか、傾斜だらけのグリーンの20メートル以上のバーディー・パットを沈める等、あまり好きな言葉じゃないけど「ゾーンに入った」「神った」プレーの連続。こんなアスリートの姿を見せられただけで鳥肌、感動ものなんだけど、これが日本人プレーヤーのプレーだということが信じられないほどでした。これで大差がついてもう盤石、接戦になった方が試合的には面白いのかもしれないけど、こんな圧倒的なプレーを見せられると、試合展開云々抜きに純粋に感動させられるというもの。
そして2位に7打差の大差をつけて迎えた18番、セカンドショットを池に落とす。大差がついているので大叩きしても優勝は間違いないとはいえ、最初で最後のピンチ。興味は「さて、どう切り抜けるのか?」のみ。池の脇から打ちなおしの4打目がグリーンへ、ただまだ長いパットが残る。ああ、ボギーでスコアを一つ落としてのフィニッシュか。まあ、それでも6打差の優勝だし別によかろう。ところが、長いパーパットを沈めてパーでしのいでホールアウト。いや、ピンチをしのいでパーで収めたのも素晴らしいけど、私がそれ以上に感動したのは優勝が決まっているのにレイアップして池を避ける安全策ではなく、敢えて池越えの2オンを狙って「攻め」の姿勢を最後まで崩さなかったセカンドショット。こういう場面でレイアップして安全策をとる国内の男女日本人選手を見慣れているので、この「攻め」の姿勢に好感が持てました。こういうプレーをされると大差がついていても思わず惹きつけられてしまいます。
しかしメジャーではないとはいえ、高額賞金のかかる「準メジャー」の世界的な大きな大会で「他を圧倒する強さ」で制した松山、世界で「他を圧倒して勝つ」日本人アスリートって、なかなかいないもの。本当に素晴らしい瞬間を目撃しました。国内男子ゴルフは今後も見ることはないだろうけど、松山の試合は時間が合えば今後も見たいと思います。特に今までは日本人が歯が立たなかったのでほとんど見たことがなかったマスターズや全英、全米オープン、見なきゃいけないなと。しかしなぜまたしても地上波じゃないの? なんか、先日のバドミントンもそうだけど、最近は私が「見たい」スポーツは地上波中継されず、「なぜ?」な競技ばかりが地上波で中継されているような気がするのは私だけでしょうか。昨日もまたゴールデンでフィギュアやってたし、バレーボールとか弱くても中継されるし、サッカー日本代表なんて情けない試合しても放送の中で批判もしないし。単純に私の個人的な「興味ある、ない」だけじゃなく、なんか的が外れてるような気がします。今回の件だって「号外」が出ても不思議じゃない、そんな偉業だと思うんだけど。
■2016/12/26 なんでならないのか・・・「4度目の正直」(女子サッカー皇后杯決勝) 何度かここに書いてきた通り、私が女子サッカーをちゃんと見るようになったのはワールドカップ優勝=なでしこブーム(2011年)、翌年のロンドン五輪銀メダルの後の「ヤングなでしこブーム」の時からでした。よって乗り遅れて見始めたわけです。だけど代表はともかく、国内リーグ=なでしこリーグはテレビ中継もほとんどない、あってもINAC神戸の試合ばかり、代表選手の大半がその神戸に集中して実力差があり過ぎて面白くない、そんな印象を持っていました。でもサッカーに集中できない環境の中にありながらも選手はみんな「女子サッカーを盛り上げよう」と頑張っているのが分かるのでJリーグよりは好感を持って見ていました。
そんな私がはじめて代表ではなく、国内リーグのチームの試合を見たのは2012年元旦、つまり「なでしこブーム」直後の女子サッカー選手権(現在の皇后杯の前身)の決勝戦でした(こちら)。リンク先にもあるけど、当時はまだ男子の天皇杯決勝の「前座試合」のような感じで行われていたもの。初見の感想はリンク先でも述べているけど、決して恵まれているとは言えない環境の中、健気に必死に頑張っている姿に惹きつけられました。試合は「一極集中」の神戸の圧勝に終わったけど、顔面を腫れ上がらせながら必死にボールを追う上尾野辺をはじめとしたアルビレックス新潟の選手たちの奮闘ぶりが目を引きました。以来私は国内リーグを見る時は、アルビレックス新潟レディースを贔屓して観戦するようになりました。
だけどこのチーム、いろいろ微妙。神戸など強豪チームに善戦するのに、同格レベルの仙台、伊賀などに突然惨敗したりして優勝争いとは無縁。時々日本代表に選出される選手が出て来るけど、なぜか代表に定着しはじめるとよそのチームの移籍していなくなる。この4,5年の間だけでも阪口→日テレ、菅澤→千葉、北原→仙台、川村→仙台、山崎→長野、等々。20代半ばのバリバリのレギュラーの選手が簡単に引退してしまう。何の知識もない部外者の私から見ると不思議で仕方ないんだけど、きっと待遇、練習環境、他の仕事(プロじゃないので)との両立が難しいなどの環境の問題なんでしょう。だけどそんな苦しい中でも健気に頑張っているチーム、だから応援したくなる。特にルックス的にもプレースタイル的にもお気に入りの小原由梨愛、天才肌の司令塔でフリーキックの名手なのに代表で冷遇されっぱなしの大黒柱の上尾野辺の2人は好きな選手だし、阪口、左山等地味だけどルックスの良い選手も多いし。ということでこの数年、専門チャンネルで新潟の試合が中継されるときは、なるべく見るようにしてきました。
そして先に述べた日本選手権→現・皇后杯には強くって2011年の後も2013年、2015年と何度も決勝進出。にもかかわらず毎回のように神戸に敗れて優勝を逃す。「絶対的王者嫌い」で「判官贔屓」な私なので、そのこともまた「応援したい」気持ちを強くさせてくれます。特に昨年の皇后杯の決勝は澤の引退試合になってしまったせいで、まるで「敵役」のような扱いを受け、いやそれどころか相手チームなんて「なかったもの」にされたような報道まであって、とても悔しい想いをさせられました。敗れたこと以上にそのことが悔しくて。そんな新潟が今年の皇后杯も決勝進出、しかもまたして相手はあの憎っくき神戸、「4度目の正直なれ」と思いつつテレビ観戦しました。
ところが今度は0-0のままPK戦にもつれ込んだ末、またしても優勝ならず・・・。個人的にはPK戦で決勝ってのは好きじゃないので、90分+延長で勝負がつかなかった時点で嫌な予感がしていました。前半何度もチャンスがありながら生かせなかったあたりが、いかにも詰めが甘い、いつもの新潟らしいという気もしてしまいます。このチーム選手の流出、レギュラークラスのまだやれそうな選手の引退も多いチームなので、果たして来年以降もチャンスがあるのかどうか? それを思うと今回優勝を逃したのは「痛恨」なんじゃないでしょうか。特にボランチの斉藤と山田、まだ20代半ばでバリバリのレギュラーの2人が引退するというけど、この穴は大きいでしょう。来年以降もメンバーが変わっても私はこのチームを応援し続けると思うけど「よくやった」というより不安を感じてしまう試合になってしまいました。「3度目の正直はならなかった、4度目は」というシーンを多くのスポーツで見てきたけど「4度目を逃して5度目で」というのは、あまりお目にかかったことがないのが現実だし。
同時に「点がとれなかった」のは新潟だけじゃなく、神戸も同じ。とにかくシュートが枠に入らなさすぎ。それを見ると今後の女子日本代表も大丈夫なのか? と不安を感じずにはいられません。ただですら「なでしこバブル」もすっかりはじけて、注目度も下がっているのに。ということで贔屓していた新潟が優勝を逃したことももちろん、両チームの決定力不足もあって、見終わって寂しさばかりが残った試合になってしまいました。来年もスポーツ専門チャンネルで中継があれば国内リーグの中継を見るだろうけど「頂点を決める決勝戦」にしては寂しい試合でした。
■2017/1/9 レジェンドへの有り得ない仕打ち(中村俊輔放出) 中村俊輔に関して1991年の南アフリカ・ワールドカップの時には批判的なことを書きました(こちら)。リンク先にも書いている通り、フリーキックをはじめとした技術やセンスは素晴らしいと思っていたし、決して嫌いな選手ではありませんでした。ただやっぱりスタンドプレーで協調性がない選手というイメージは拭えませんでした。ところがあのワールドカップ後に代表引退、さらに古巣の横浜マリノスに復帰、キャプテンに就任したあたりから「変わり始めたな」と感心していたものでした。偶然見ていたBS朝日の古田敦也がやっているスポーツ番組にゲストとして登場、古田と対談していました。その中で「代表への未練はない、今はチーム(マリノス)を引っ張り、盛り上げていくことが自分の生き甲斐」「若い選手を引っ張っていくリーダーでありたい」「引退までマリノスに貢献し、引退後はマリノスで指導者になれたらいい」とも。さらに古田に熱心に「リーダーとして人を引っ張っていくための秘訣」等を聞いていました。おお、素晴らしい。変わったな。同時にそこまでチーム=マリノスのことを考えているんだと感心しました。きっと彼は引退までマリノスのためにプレーし、引退後もマリノスのために尽くすだろう、そう信じていました。
ところがこのたび、まさかのマリノス退団、ジュビロ磐田へ移籍。サッカー界は移籍が多い世界、ベテラン選手はレジェンドであっても晩年は格下のチームに移籍して現役を終えるのも珍しくない。ましてマリノスといえば井原、松田等、チームの精神的支柱ともいえる選手に平気で戦力外通告を行って追い出した「前科」のあるチーム。とはいえ代表引退後、あれだけチームに貢献することを「生き甲斐」だと言っていた選手までをも「追い出す」というのは、正気の沙汰とは思えません。井原や松田の時も「正気の沙汰じゃない」と思ったけど、それを数段上回る衝撃。大幅減俸とか「お金」の問題かと思いきや、実はマリノスの提示額の方がジュビロの提示額よりはるかに上だったようなので、本人談の通り「お金の問題ではない」らしい。つまりスポンサーとか親会社とかフロントとか、口には出せないような「醜い何か」があるとしか思えません。
私は以前書いた通り(こちら)、日本サッカーがアマチュアの日本リーグだった頃からずっと日産が好きで、Jリーグ開幕時もマリノスが好きでした。選手の入れ替わりが激しいことから徐々に気持ちが冷め、木村和司と水沼貴志が引退した時点で完全に気持ちが離れてしまったけど、それでも「かつての贔屓チーム」「Jリーグ開幕時からの伝統あるチーム」ということもあり、Jリーグのチームの中でも比較的好感度の高いチームでした。井原の件の時も、松田の件の時も(こちら)非常に気分が悪かったけど、今回の件は最早そうした「かつて好きだったチーム」云々という気持ちもすべて吹き飛んでしまうくらいの衝撃です。
まあ私はこの数年「日本サッカー離れ」「Jリーグ離れ」しているけど、またしても気持ちを冷めさせるような出来事でした。きっとマリノスのJ2陥落の日も遠くないでしょう。逆にJ2落ちから復活し、チームを立て直した名波監督、そこに中村俊輔が絡む、そんなジュビロには少しだけ期待せずにはいられません。「チームを引っ張るリーダーでありたい、引退後は指導者になりたい」と古田の番組で珍しく熱く語っていた中村俊輔、本人はマリノスでそうなることしか考えていなかったろうし、そう願っていただろうけど、ぜひジュビロでそうなれることを願っています。
■2017/2/13 3年ぶりに見ることが出来た、成長した「スマイル」(アイスホッケー女子平昌五輪出場決定) 3年前のソチ冬季五輪の際にこんなもの(こちら)を書きました。今まで全く見たことのなかったアイスホッケーだけど、はじめて自力での五輪出場を果たした女子日本代表=スマイル・ジャパンの試合を見て、競技自体の面白さに惹きつけられ、同時に恵まれない競技環境の中にあってもポジティヴに、笑顔を忘れずに健気に頑張っている選手たちの姿にも惹きつけられたと。だけどあの時は強豪国に善戦はしたものの全敗。「こんなに試合が面白くって、選手たちも魅力的なら機会があれば今後も試合を見たい」、そう思ったものの、結果が伴わなかったことも災いしてか、全く報道されることもなくなってしまいました。試合は地上波はもちろん、スポーツ専門チャンネルですらやってない。なのであれ以降「もっと試合を見たい」と思いつつ、一度も見ることなく3年がたってしまいました。
ところが今年は翌年に冬季五輪が控えることもあって、ようやく(細々とではあるけど)女子日本代表に関する報道が増えてきました。五輪予選は4チームの総当たりで、トップの1チームのみが五輪に出場できるという厳しいもの。しかも同じ組には前回の五輪で大敗を喫した相手、ドイツもいる。これはなかなか厳しい。でも今では日本は世界ランク7位に上がっているらしく、報道はあまりされていないけどレベルアップしているらしい。「バイト生活をしながら」の厳しい環境は多少好転し始めたようで、正社員として働いている選手も増えたよう。キーパーの藤本をはじめとして、カナダや北米のプロチームに入って、よりレベルの高い環境で揉まれた選手もいた様子。メンバーも前回の五輪の主力、エースの久保、若きキャプテンの大澤、床姉妹、あの頃最年少の高校生だった浮田、そして私が3年前「もろタイプ」とした足立(前回五輪後結婚したらしい・・・)ら大半が残っていて、前回全敗の雪辱を晴らしたい一心で頑張ってきたらしい。それに若い新しい選手も出てきているし・・・。あの純粋にひたむきに、笑顔で頑張る選手たちの姿を久しぶりに見たい。そして前回よりレベルアップした姿を見たい。時間的に家にいない時間の試合ばかりだったので、3試合とも録画予約して帰宅後にネットなどの結果を見ないようにしてテレビ観戦しました。
初戦のオーストリア戦は6-1の完勝。こんな「強いスマイル・ジャパン」の試合は前回五輪でも見ることが出来なかったので、ちょっと驚いたくらい。第2戦のフランス戦も4-1で勝利。体格に勝る相手に激しく当たられても全くひるまない。前回の五輪の時は「体格負け」して激しく当たられると簡単にパックを奪われたり、転倒したりしていたものなのに、明らかにフィジカルも強くなっていると感じました。健気に前向きに、笑顔で頑張る姿は前回と変わらないけど、明らかにたくましさを増した姿に感動。最終戦のドイツとの対戦「勝った方が五輪出場、負ければ出場できない」大事な一戦。さて、前回の五輪本番で大敗した相手、ここが正念場だなと。
やはりドイツは強くって、過去の2試合のようには簡単にはいかない。しかも第1ピリオドで相次ぐ反則で合計4分も一人少ない不利な状態が続く。その間も激しく攻め立てられけど、粘り強くしのいでこの4分間を無失点でしのぐ。うん、やっぱりたくましく、強くなったなあ。そして2-1のリードで迎えた最終第3ピリオド、実況や解説は「あと20分凌げば五輪出場」と浮かれているけど「たった1点のリードでは怖いなあ」としか思えず、むしろ嫌な予感も。だけどドイツの捨て身の怒涛の攻撃を凌ぎ、逆に決定的な3点目をエースの久保が決める。思わず「よし」と大きな声を上げてしまいました。その後も凌いで逃げ切って3-1で勝利。何度も何度も繰り返すけど、明らかに3年前より一回りも二回りもたくましく、強く成長したなあと感心させられました。
そしてそんな激しい試合内容とは真逆に、明るくはじける笑顔が眩しく感じられる試合後のセレモニーやインタビュー。このギャップもこのチームの魅力。明るいけど、下品でチャラい騒ぎ方をしたり、浮かれたりしないのもこの人たちのいいところ。考えてみれば北海道出身の選手が多いわけで、私の好きな「北海道女子」のイメージそのもの。監督だけじゃなく、協会のお偉いさんやチームのスタッフまで胴上げする姿には感動でした。だから見ていて素直に応援したくなるし、清々しい気分にしてくれる。メンバー同士仲がよさそうなのもいいし、見ていて爽やかな気分にさせられるし、アスリートなのに見ていて癒される。強くたくましくなったけど、その姿は3年前と変わらない。そのことには安心したし、今後も応援したいなという気持ちにさせられました。3年前はスマイル・ジャパンという名称に違和感を覚えたけど、今では全く違和感がなくなったし、むしろこの人たちに似合ったネーミングだなと思います。来年の冬季五輪、開催地が開催地なのでいろいろ不安がないこともないけど、まずは五輪での初勝利と、できれば「その先」も期待せずにはいられないところです。
あとお願いします、もっと多くの試合、テレビで見たいです。オリンピックの時だけでなく、もっと中継、やってください。地上波では無理なら、J-Sports様あたりに頑張って欲しいんだけど。
■2017/5/22 後味の悪さだけが残った「フェス」 (村田諒太疑惑の判定負け) 前から書いている通り、1990年代末〜2000年代初頭にかけて「ボクシング離れ」していた私。理由も何度か書いてきた通り「団体乱立、ベルト乱立で世界チャンピオンの人数が多すぎて、ベルトの重みが感じられなくなったこと」「某兄弟のせいで茶番、単なるショーになり下がったような気がしていたこと」が最大の要因。特に「ベルト乱立」のせいで日本人の世界チャンピオンの人数が異常に多くなってしまったし、「誰がチャンピオンなのか?」すら分からなくなったが最も大きいです。1980年代くらいまでは、日本人のチャンピオンって2,3人しかいなかったし、チャンピオンの名前は当たり前のように全員覚えられたものなのに。
ただ一方でここで何度か書いてきた通り、この4,5年は内山、山中、八重樫、井上らの試合を見ているうちに「いや、意外と頑張ってるし、熱い戦いをやってるじゃないか」ということでテレビ観戦する機会も増えてきました。そして一昨日と昨日、土日の夜に2日連続でフジテレビが「ボクシング・フェス」と称して、井上、八重樫、そして遂に世界タイトル初挑戦になる元五輪金メダリストの村田諒太の試合など、世界タイトル戦数試合を同じ会場で行って、生中継するとの情報が。例によって出勤なので「録画予約→結果をシャットアウトして帰宅→帰宅後、録画したものを視聴」しました。
初日の目玉は村田諒太がはじめて世界タイトルに挑戦する試合。プロになった当初は「ルールも微妙に違うしアマチュアで強くってもプロで通用するのか?」疑問を持ってた私だけど、デビュー戦でいきなり日本ランカーを圧倒して勝利したし、その後も海外の選手を相手にして徐々にプロらしくなっていくのを見てきました。なのでまさに「満を持して」「しっかり準備して」挑んだ世界タイトル戦だったので「きっと勝てるだろう」と信じていました。
そして試合も村田が終始優勢で4ラウンドにダウンを奪う。まあ、KO勝ちも時間の問題と思いきや、相手のエンダムはクリンチで逃げたり、倒れそうになったらロープを背にしたり、フットワークを使って逃げたり、当たらないのに無駄にパンチを出したりで逃げて、粘って…。だけどまあ、決定打は村田の方が多かったし、相手は逃げてるだけ、柔道なら「指導」が出るようなレベルなので、判定になっても当然勝てる。そう思ったのに…。
まさかの判定負け。まあ、ボクシングの場合「不可解判定」って昔から多くて「微妙な勝負だったのに大差がつく」「ホームの選手に有利な採点になる」「ランク上位の選手が有利な採点になる」のは見てきました。でも「ホーム」は村田の方だし「大差で村田が勝つ」レベルの試合だったのに、逆に「大差で相手が勝つ」のはあまりにもおかしい。私が今まで見たボクシングの試合の中で、いや、すべてのスポーツ観戦歴の中でも「かつて見たことがない」レベルの「不可解判定」でした。場内もブーイングとかヤジとではなく「えーっ」というような驚きのような声とため息に包まれる。こんな「空気」は今まで見たことも、聞いたこともありません。裏で不正な金が動いた?脅迫か何かあった?そう疑わずにはいられないレベルでした。
翌日の試合の目玉は八重樫と井上。いつも「真っ向勝負」を挑み続けていた八重樫、ロマゴン戦ですっかり彼の試合に魅せられた私、当然注目していたけど・・・。なんと1ラウンドKO負け。本人は口にしていないけど、ずっと「真っ向勝負」ばかり挑んできたことだし、そろそろ体力的にも厳しいのでは? いや、かつての彼の試合運びが好きだったからこそ、もう無理はしないで欲しい、そう思ってしまいました。
そして井上尚弥。相変わらず、いつも通り強すぎました。2日間様々な試合を見たけど、やっぱり桁外れに上手い、早い、強烈・・・。そう感じました。最早「強すぎて相手をみつけるのが大変」なレベルになっているのでは? 多くの評論家が言うとおり、日本ボクシング史上最強レベルではないかと思います。
だけどそんな井上の試合、さらにそれ以外の試合を見ても、やっぱり村田の試合の「不可解判定」が頭から離れません。一部の評論家曰く「WBAは決定打云々よりも純粋な手数が多い方を評価する傾向にある」との声も。だけど「優勢の者」「押していた者」「試合をリードしていた者」「決定的なダメージを相手に与えた者」よりも「当たろうが当たるまいが、とにかく手を多く出した方が勝つ」ってやっぱり変です。格闘技だから誰が見ても単純明快に「強かった方が勝ち」でないとおかしいでしょう。フジテレビが「フェス」と評して煽っていたし、週末のゴールデンタイムだし、普段はボクシングを見ない人も「ちょっと見てみるか」って感覚で見ていたはず。そういう人がこれを見て「ボクシング、面白いな。今後も見たいな」と思うでしょうか。ただですら某兄弟のせいでマイナスイメージばかりだったボクシング、せっかく多くの人が見る「フェス」だったのに、こんな分かりにくい、不可解な結果ではまた人が離れてしまいかねません。
しかしそんな「大騒ぎ」なマスコミ、ボクシング関係者、そして私たち視聴者や観客とは真逆に、不平不満を一切言わず、不服そうな態度も微塵も見せない村田の態度、発言を見て清々しい気分になりました。私服姿でエンダムと微笑む写真も見かけました。五輪後、比較的年齢がいってからプロ転向だったから、プロ転向から世界タイトル戦に向けて計画を立てて準備して積み上げて実現させた試合だったはず。なので「次はまだ分からない」と発言したとの情報もあります。まあ、決めるのは本人だし、どんな結論を出しても周りがとやかく言う権利などない。だけど私は、そんな試合後の発言、態度を見るにつけ「次のチャンスをあげたい」「ぜひタイトルを獲らせたい」「勝たせてあげたい」そんな気分にさせられました。
■2017/6/2 「レジェンド」の早すぎるけど、きれいな引き際(宮里藍引退) もう2008年のことになるけどこんなもの(こちら)を書きました。1980年代にほんの一時期ゴルフをテレビ観戦していたけど、1980年代末にはすぐに見なくなったと。一方でその前言を覆すかのように2010年3月にこんなもの(こちら)を書きました。この2010年のシーズンから私はまたゴルフのテレビ観戦をはじめました。リンク先にはあまり詳しく書いてないけど、じゃあたった2年でなぜ気持ちが変わったのかというと…。
2009年の11月か12月頃、スポーツ・ニュースを見ていたら「国内女子ゴルフ・ツアーの賞金女王争いが熾烈」しかも「最終戦までもつれ込む混戦に」と。へえ、興味のない競技だけど、なんか盛り上がってるなあ。1〜3位まで全員が20代前半の日本人選手ばかり。横峯、諸見里、有村、へえ、昔と随分イメージが違って華やかだなあ。決して美人じゃないかもしれないけどみんな「街で見かける普通のお姉ちゃん」レベル。ウェアもキャディーバッグなどの道具もカラフル。自分の知ってる女子ゴルフといえば樋口、岡本、さらにその後の世代を思い出しても「屈強で不愛想なオバちゃん」みたいな人が多かったし、華やかさは微塵もない世界。随分変わったんだなあ。2000年代以降は地上波のテレビのスポーツ・ニュースすらほとんど見なくなっていたので今時の選手の姿をまともに見たのは、実はほぼはじめて。ちょっとしたカルチャーショックでした。しかもこの年の賞金女王争いも最後の試合の最終ホールまでもつれ込むドラマティックな展開。一方でその「女子ゴルフのイメージを大きく変えた」先駆者でもある宮里藍が、アメリカ・ツアーに参戦して活躍しているニュースも連日伝えられていました。ひょっとして、今の女子ゴルフって面白いのか? 盛り上がっているのか? だったら来年(2010年)から見てみようか。そう思ったことが2010年からまた私が、前言を翻してまでゴルフのテレビ観戦を唐突に再開したきっかけでした。
だから私は女子ゴルフのイメージを大きく変えた先駆者である宮里藍の登場→ブームをリアル・タイムで見ることが出来ませんでした。もちろん2002,3年頃からスポーツと関係のない芸能ニュースやワイドショーで、まだ高校生だった彼女の活躍は連日伝えられていたけど、私には「またミーハーな話題で盛り上がってるな」くらいにしか思えなかったので「スポーツ界の出来事」として見てはいませんでした。アメリカ・ツアーでの活躍の報道は何度か見たけど「全く興味のない競技の話題」なので特に気に留めたこともなかった。そしてようやく私がゴルフへの興味が再燃した2010年には、既に彼女はほとんど国内の試合に参戦しなくなっていたので、テレビで彼女の活躍を見る機会もほとんどありませんでした。しかも2012年頃から海外でも、たまに日本に帰ってきても、あまり活躍できなくなってきたし。だから彼女の全盛期に「あと一歩間に合わなかった」というわけです。
だから私は彼女のことを思う時「どうしてもっと早く気がつかなかったんだ」といつも後悔していました。私が見始めた2010年以降の女子ゴルフは毎年海外勢にやられっぱなしだし、ルックスやファッションは宮里の世代以上に派手で華やかになったけど、肝心のレベルはむしろ下がっているように思われます。今年4月以降「土日は出勤」の生活になって、今ではテレビで見ることがあまり出来なくなったけど、別に「録画してまで見たい」気分にまではなれません。宮里が登場して、その後、横峯、上田、有村らが登場して一気に華やかになり、同時に連日熾烈な優勝争い、賞金女王争いが繰り広げられた、そんな2003〜2009年くらいが最も面白かったんじゃないか、今ではそう思えます。海外勢や上の世代=旧世代の人たちに勝つ、海外でも勝利、そして世界ランク1位に・・・、そんな選手が日本にいた、しかも大昔じゃなく、この10年以内に。今では考えられない。やっぱり、見ることが出来なかったことが悔やまれます。
とはいえ、意外なことに「海外で勝利」といってもメジャー・タイトルは獲れず、世界ランク1位にはなったけど、日本でも全米でも一度も賞金女王にはなれなかった。だから実績だけ見れば、実は日米で賞金女王になった岡本綾子、通算勝利数では大きく上回る不動裕理、海外のメジャー・タイトルを獲った樋口久子などの方が上なのかもしれません。だけあの「地味なオバサンだらけの世界」だった女子ゴルフを明るく、華やかに変えた、またファンやマスコミへの対応のよさで多くの人に愛された、そのことは数字や実績では測れない大変な功績だと思います。「引退」の報道を聴いた時「アメリカでは無理でも、まだ国内ならやれるのに」と思ったし、「もったいない」と思ったけど、本人の決めた「引き際」なので回りがとやかく言うべきではないと思います。実にきれいな「引き際」、この人らしいと思います。一方で「一歩間に合わなかった」ことが改めて悔やまれます。また今の「華やかだけど、海外勢にやられっぱなし」な国内ツアーを見るにつけ、早く彼女のような強くて華のある選手の登場を願わずにはいられません。
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