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■2013/3/25 シリーズ:私はこうしてこのスポーツを見なくなった(プロ野球:その1) 何年かに1回の割合で書いているこのシリーズですが、今回はプロ野球。私にとって高校野球や大相撲と並んで「スポーツ観戦好き」になった当初から熱心に見ていた競技ですし、一時期は最も思い入れが強くて夢中だったので、今でも「冷めてしまった」のが意外なほどです。同時に、その思い入れの強さゆえに「面白くない」と思い始めたからといって、なかなか「見限ってしまう」ことが出来ずにいたので、完全に気持ちが離れるまではずいぶん時間がかかったものです。というわけで、今回は大相撲編」や「高校野球編」のように1回では書ききれないので、何回かに分けて書いていきたいと思います。
興味を持ち始めた頃(1975〜1978年頃)
何度か書いてきたけど、小学館の学習雑誌「小学1年生」では、なぜか巨人、特に王貞治をヒーロー扱いして全面バックアップするような記事が載っていて、それを読んだことが「興味を持ち始めた」きっかけ。ただ同時に「チームはいっぱいあるのに、何で巨人だけ特別扱い?」という疑問も芽生えて。同級生に聞いたら「巨人は特別」「王貞治は特別」と答えるけど「なぜ?」と聞くと、誰も明確に説明できない。「応援するのが当たり前」とか。阪神ファンで大アンチ巨人だった父にそのことを話すと「巨人なんか応援するな」「なんだ、こんな記事」。「特別な理由もないのに、みんなが特別扱いして持ちあげる」ことに気持ち悪さを感じていたので、父の言葉で「俺は間違っていないんだ」「そうだ、こんなチーム絶対に応援すまい」という気に。父がよくテレビでナイター中継を見ていたけど、その時も「巨人なんか負けちまえ」という気持ちで横で見るようになった。それが「見始めたきっかけ」だったというのは、ひねくれ者の私らしい気もする。そしてその1975年、初優勝を遂げて「赤ヘル旋風」を巻き起こした広島カープのファンになった。「憎たらしい巨人を木っ端微塵に下してくれたヒーロー」そのものに見えました。
その後も小学館の学習雑誌でプロ野球の記事を読み漁って、次第に知識をつけていく。当時の小学館の記事って、子供向けとは思えないほどディープだったし。12球団のメンバー表が付録についていたし、沢村とか、西鉄ライオンズとか「プロ野球の歴史」にも詳しくなっていった。アンチ巨人といえども、王貞治のホームラン世界記録(1977年)には熱狂したけど、以降もしばらくは広島カープ・ファンであり続けた。
第一期「最もはまっていた時期」(1979〜1985年頃)
他のスポーツと違って「最もはまっていた時期」が2回あるけど、こっちが「第一期」といったところ。1979、1980年と広島カープが2年連続日本一。古葉監督、投手陣は北別府、山根、大野、池谷ら、ストッパーに江夏、打撃陣は山本浩二が4番、衣笠、水谷、ライトルらホームランバッターが並ぶ強力打線、それでいて高橋慶彦ら機動力の生かせる選手も揃っていて、今でも私にとって最も思い出深いチーム。これ以前までは「広島ファンである前にアンチ巨人」という感じだったけど、この頃から「アンチ巨人である前に広島ファン」に。「特定のチームを憎む」よりも「特定のチームを応援する」方が見ていて楽しいのは間違いないわけで、それまで以上にプロ野球にドップリな状態に。事実、当時は「趣味は?」と聞かれれば迷わず「プロ野球観戦」と答えていたものでした。
その後、1980年王貞治引退、長嶋監督辞任を境に、以前ほど「巨人が絶対的」な存在ではなくなり始めたし、日本一になるチームも毎年のように変わるしで、私がリアル・タイムで見ていた中では最も面白かった時代じゃないかと思う。新興球団の西武が2連覇(1982,1983)したり、阪神が真弓、バース、掛布、岡田の強力打線で突然優勝して旋風を巻き起こしたり(1985年)。広島カープは山本浩二ら黄金期のメンバーが衰えはじめて「投手力と機動力だけの地味なチーム」になりはじめ、ちょっと気持ちが離れつつあったけど、それでも「プロ野球自体が最高に面白い」と思えたので、「広島ファン」というより「プロ野球ファン」という感じで見続けていました。また、1983、1984年は新聞のスポーツ欄を見ながら、大学ノートに全試合の結果や経過、メンバーなどを書き写していました。本当に「プロ野球観戦が自分にとって最高の楽しみ、趣味」だった時期でした。
第一期「ちょっと気持ちが離れかかった」時期(1986〜1988年頃)
1986年のシーズンは、なぜか夢中になれなかった年。森監督になって以降「パ・リーグの巨人」のような、憎たらしいチームになりつつあった西武が独走優勝、山本浩二らが衰えて、一時期の強力打線が嘘のような「貧打、機動力と投手力だけでセコく勝つ」、私の嫌いなタイプのチームになってしまった広島による日本シリーズ。「18歳の4番=清原と引退表明した超ベテランの4番=山本浩二の、世代交代対決」などと騒がれていたけど、なんとなく気持ちは盛り上がらず。しかもその翌年からは西武が一時期の巨人のような常勝チームに。さらに1987年は私自身も浪人時代、同時に「ロック=ビートルズに目覚めた」年。とてもじゃないが「プロ野球を見たい」気持ちにはなれなかった。というわけで、スポーツ・ニュースや新聞で結果は見ていたし、テレビ中継も時々は見ていたけど、一時期のように「のめりこんで見る」ことも少なくなった。なんといっても、広島カープから気持ちが離れて「贔屓チーム」がなくなってしまったことが最も大きいかも。
突然「第2期最もはまっていた時期」へ突入(1989年)
1988年オフ、突然舞い込んだニュース。「ダイエーが南海ホークスを買収、本拠地は福岡に」。私がプロ野球を見始めた1975年の時点では、福岡には太平洋クラブ・ライオンズがいたけど、弱体チームでテレビ露出もなかったので「応援したい」と思うこともなかったし、北九州市民の私には「福岡市のチーム=よそのチーム」というイメージしかなかったので、何の思い入れもなかった。だけど、1988年から福岡市内の大学に通うようになって、福岡市が以前よりも身近になったし「地元」という意識も持てるようになっていた。同時に、福岡市内では「地元にプロ野球チームを」ということで署名活動をしている人たちもいて、私も思わず署名したもの。まさに広島カープから気持ちが離れて、「贔屓チームがない」状態になって、プロ野球を見ても以前ほど楽しく思えなくなっていた時期だったので「地元にチームがあれば、絶対応援するのに」と思っていたし。
それなだけに「地元チームが誕生する」という事実は私にとって、この上ない喜びでした。いや、そのチームが「パ・リーグ1のお荷物、弱体球団」であっても、とにかく「地元チームが出来る」、それだけで嬉しかったもの。ということで「地元チームを応援する」という新しい楽しみが芽生えたことで、プロ野球への気持ちも俄然、復活していきました。
■2013/4/1 シリーズ:私はこうしてこのスポーツを見なくなった(プロ野球:その2) 第二期「最もはまっていた時期」(1988〜1993年頃)
前回も書いたとおり1988年の地元球団・福岡ダイエー・ホークスの誕生をきっかけにプロ野球への興味、想いが再燃。当時のホークスは万年Bクラスの弱体チームだったけど「地元の球団」というだけで肩入れして応援していたもの。1年目の1988年は成績こそ4位だったものの、当時優勝を争っていた「3強=西武、近鉄、オリックス」を苦しめて「パ・リーグの台風の目」的な存在に。大逆転、サヨナラ、激しい打ち合い、延長戦等ドラマティックな試合も多くて見ていて面白かったし。
ところが2年目の1989年に田淵新監督が就任して一気に転落。豪快に打ちまくるけど投手陣が崩壊。7点リードしても8点取り返されて逆転負けとか、とにかく醜い試合ばかり。勝率は3割台。ストレスがたまることも多かったけど、それでも「地元チームを応援できる」喜びは感じていたもの。1991年にテレ東系の福岡ローカル局、TVQが開局すると「完全中継」も頻繁に行われるようになったので、中継が行われる時は必ず見ていたものでした。1992年に就職して関東に引っ越してからは、なかなかホークスの試合をテレビで見ることは出来なくなったけど、それでも結果はチェックしていたし、応援していたものです。
同時に、この頃はセ・リーグでは野村監督率いるヤクルトが突如として常勝チームになり、パ・リーグは相変わらず森・西武が強かったけど、その両チームによる日本シリーズもキャッチャー出身の知将対決ということで見応えがあった。1980年代同様「どこが優勝するか分からない」面白さもあったし、私にとっては1980年〜1993年頃のプロ野球がリアル・タイムで見ていた中でも最も面白かったと今でも思います。
マスコミと巨人がすべてをぶち壊した・・・(1993年)
1993年の日本シリーズはヤクルトと西武の対戦でとても面白かったのに世間一般、いや、マスコミはこぞって「プロ野球はつまらなくなった」と報じる。この年Jリーグが開幕し、同時にワールドカップ予選での「ドーハの悲劇」もあって、一躍サッカー・ブームに。「野球もサッカーも好き」だった当時の私は「どちらも面白い」「どちらも好き」と思っていたけど、マスコミはやたらと野球とサッカーを比較して対立を煽り、なぜか野球を貶めるような報道ばかり。野球関係者、OBや評論家も、やたらサッカーを叩いたり批判したり。その論調が嫌で嫌で仕方ありませんでした。
そして多くのマスコミ、特に読売関連の報道機関はこぞって「野球が面白くない、人気が落ちている、サッカーに押されている理由は巨人が弱くなったせい。巨人が強くなれば面白くなる、人気も回復する」・・・。バカじゃないの。やっと「巨人一辺倒」「ごり押し」がなくなって、12球団が横並びで本当に面白いプロ野球になったのに。たまたま「目新しいもの」のブームに押されただけ、日本シリーズとワールドカップ予選の時期が重なっただけなのに。ここから巨人の「暴走=野球界の改悪」がはじまる。FA制度を利用した選手の「強奪」=4番バッターばかりの打線、ドラフト逆指名制・・・。なんだかおかしなことになってきたなと感じはじめた。
「おかしい」と思いつつも見守った(1994〜2000年頃)
「FAで選手の移籍が多くなる、しかも一部のチームに集中」「ドラフト逆指名と裏取引」「極端に進む投手分業制=最初から完投を目指さないピッチャーの増加」「怪我をしないために全力でボールを追わない野手」「組織票ばかりで夢のなくなったオールスター戦」・・・。何かおかしい、何かが違う。「自分が好きだった頃のプロ野球と変わってしまった」。そんな想いを抱えつつも、完全に興味を失うことはなかった。なんといっても贔屓チーム=自分の出身地・福岡を本拠地にするホークスがあったのが大きかった。どんなに野球界、巨人が腐っていても、それから目をそらして贔屓チームを応援できれば、それだけで満足だった。
だけど、そのホークスも変わりはじめる。1994年エースの村田、不動のトップバッターでチームの顔だった佐々木を西武に放出。代わって「憎っくき西武」の選手の中でも特に嫌いだった秋山が入団。その後もやはり大嫌いだった西武の工藤が入団。さらに北九州出身で人気者だった山本和範にまさかの戦力外通告・・・。監督は元巨人の王。カズ山本、佐々木、村田これらの名前を聞くと「遠く離れた地元」への郷愁を感じていた私。そんな「ホークスらしい」選手、個人的にも好きだった選手を切って、個人的に大嫌いな秋山や工藤を入団させた暴挙に激しい怒り、寂しさ、悲しみを感じた。とうとうホークスまで変わってしまった。この時点で「贔屓チーム」への想いも薄れつつあった。もしも地元に住んでいたら、すんなり受け入れられたのかもしれないけど。
この頃には完全に「野球かサッカーか?」と聞かれれば迷わず「サッカー」と答えるほど、プロ野球への思いは弱くなってきた。とはいえ、1995年の野茂のメジャー挑戦→初勝利には興奮させられたし、1999年のホークスの初優勝の際には「ああ、あの弱体チームがよくぞここまで」と嬉しくも思ったし、完全に気持ちが離れてしまうまでには至らなかった。そのうち、きっとプロ野球も元のように面白くなるはずだと信じて・・・。
■2013/4/3 シリーズ:私はこうしてこのスポーツを見なくなった(プロ野球:その3) ひたすら「おかしい」の連続(1999〜2001年頃)
1994年頃から「何かがおかしい」と思い始めて、なんとなく気持ちが離れかかっていたけど、最も「おかしい」と感じていたのがFAでの移籍、大物選手を簡単に放出する、数年前まで活躍していた選手に平気で戦力外通告する等、「チームと選手の結びつき」が希薄になりはじめたこと。選手が平気で「恩のあるチーム」を見限る、チームも簡単に「功労者を放り出す」。2000年に「落書き帳」でこんなもの(こちらの中の「戦力外通告」)を書いてるし。
極めつけはダイエー・ホークスの工藤放出時の理不尽な態度(こちら)。佐々木、村田、山本和範への冷たい仕打ちで気持ちが冷めかかったものの、1999年の初優勝で気持ちが復活しかかっていた。その矢先「移籍組」であるにもかかわらず、優勝に大きく貢献、チームへの愛着を口にしていた大功労者を「年俸が高い」「契約で揉めるかも」という勝手な憶測だけで理不尽な対応。なんてひどいチーム、最低なチーム。呆れてしまった。まあ1990年代後半あたりから、どのチームもそんな感じだけど、地元チームまでもがというのは許し難く。再び急速にホークスへの気持ちは冷めはじめた。
一転して「アンチ・ホークス」へ、プロ野球への想いも急速に冷め始める(2001〜2003年頃)
2001年9月、長く離れていた地元・北九州に帰ることに。帰ってきた途端、激しい違和感。どこへ行っても「ホークス、ホークス」大騒ぎ。テレビでも巨人戦の放送がなく、代わりにダイエー戦ばかり。最初の頃は「へえ、地元を離れた1991年ごろよりもずっと地元に密着していているんだな」と感心したけど、徐々に「何かが違う」ことに気がつく。
地元のマスコミの報道ぶりは「盲信」レベル。スパイ事件、王のホームラン記録を破らせないためのローズやカブレラへの「故意四球」に対しても、批判は一切なし。むしろ「よそだってやってるのに、なぜホークスだけ」と開き直ったり、中にはローズやカブレラを「所詮外人選手」などという中傷めいた批判を繰り返す報道機関も。さらに「今日も勝ちます」「●●選手頑張れ」的なことを言って応援するのはよいけど、「所詮、相手は過去の栄光にすがっているだけの貧乏チーム」「相手は10連敗中、いつまで負け続けるか見もの」「相手は引退直前のヘボ投手」「近鉄なんてほとんどファンがいないでしょ」などと、なぜかよそのチームや選手を過剰に蔑むようなコメントを連発するアナウンサーや解説者までいる。ちょっと前までホークスがそうだったのに、なぜそんなひどいことが言える?恥ずかしくないですか?私は同じ地元民としてとても恥ずかしいです。また、2003年の小久保の無償トレード(こちら)をはじめとした、チームの不祥事や球団の不手際に対しても一切批判はしない。ここまでひどい盲信はまるで宗教みたいで気持ち悪い。まるで昔の巨人ファン。・・・・ということで、地元に帰ってほんの1,2年で「気持ちが離れた」どころか、完全に「アンチ・ホークス」になってしまった。こうして再び「贔屓チームがない」状態に。
こうなれば「プロ野球を見たい」という気持ちも大きく減退。ただですら「おかしい」と思えることだらけなわけだし、好きなチームも、特別好きな選手もいないわけだし。いつの間にか、新聞やニュースで結果を見るだけで、テレビ中継も全く見なくなってしまった。
我慢の限界、完全に見限る(2004年)
この年からパ・リーグでは、現在のクライマックス・シリーズの前身でもあるプレーオフがはじまる。しかし「2位のチームが日本シリーズに進出する」というのは、あまりにもおかしな制度。「盛り上げるため」というけど、それって「不正行為」だろうと。この年のオフにこんなもの(こちら)を書いたもの。
同時にこの年のシーズン中、巨人のオーナーが「1リーグに統一」「チーム数を減らす」ことを企てるという暴挙。その結果、数チームが消滅の危機に。そして近鉄が犠牲になることが決定。なぜ12個ある球団のひとつに過ぎないチームのワガママで、チームがひとつなくならなければいけないのか。そして「たかが選手」発言・・・。プロ・スポーツは私から見れば「現実を忘れさせてくれる夢の世界」であり、「真剣勝負に生きる選手の姿から勇気や希望を貰える」ものだった。だから私は小学生の頃からずっと、プロ野球を見てきた。だけど、これはあまりにも醜い。最低、最悪。
ただですら「FAで特定のチームに有名選手が集まる」「移籍や戦力外が多すぎる」「完投を目指さない、怪我を恐れて全力プレーしない等、選手のサラリーマン化」「いびつ過ぎるプレーオフ」「夢のかけらもないオールスター戦」「入団時の不正行為」などが重なって、すっかり見る気が失せかけていたところに見せられた醜態。こんなもの、もう見たくもない。
結局、近鉄に代わって楽天というチームが誕生することになり、選手会のストライキによって巨人の暴挙は阻止された。でも、明らかに私のプロ野球を見る目は変わってしまった。前と同じ気持ちで見ることは絶対に無理。事実、楽天の誕生だけではなく、交流戦などというものもはじまり(オールスター戦や日本シリーズの権威を貶めるもので、個人的には大反対)、ホークスは個人的によい印象を持っていない会社、ソフトバンクが親会社になる。よいことなどひとつもない。本当に、本当に「終わった」んだなと。
ということで、プロ野球生誕70周年のこの年限りで「プロ野球は終わったんだ」と解釈している。本当にあれ以来、全く見なくなった。今ではWBCの代表になった選手の名前を見ても、半分くらいしか分からない。別にそれでいいと思ってるし、二度と見ることもないと思う。でも、かつてはどのスポーツよりも好きだったし、中高生の頃は「一番の趣味はプロ野球観戦」だっただけに、この「損失」はあまりにも大きい・・・。今でもポッカリ穴が開いたような気分です。
■2013/4/29 日本人トップなんて狙うな、日本人トップではしゃぐな(2) 11月〜3月にかけてほぼ毎週のように大きなマラソンや駅伝の大会があって、それらをテレビ観戦するのが30年以上も恒例になっていたんだけど、今年は一切見ませんでした。見なくなった理由は、もちろん男女とも世界とのレベルが開きすぎて、日本人選手がなかなか勝てなくなったことも大きいけど、むしろ去年の3月に同じタイトルで書いたログ(こちら)やロンドン五輪の女子マラソンの直後に書いたこちらでも述べたとおり、「勝ちたい」「絶対勝つ」という気持ちで望んでいない選手の姿勢。目標はあくまでも「日本人トップ」。もちろん、トップに食らいついて優勝を狙った末の「日本人トップ」なら「仕方ないな」と思う。だけど無理に外国勢を追わない=外国勢(トップ争い)から3分以上の大差がついての日本人トップ。それでも、少しも悔しそうな素振りは見せず、むしろまるで優勝したかのようなはしゃぎよう。正直、そんな「見ていて興ざめ」「ガッカリ」「ドン引き」「シラケる」レースに、休みの日の貴重な時間を3時間近くも浪費するのは無駄。そう思ったので、今年は30年以上も見続けたマラソン、駅伝を「見限って」全く見なかったというわけです。
とはいえ、新聞やネットのニュースを見ると今年のマラソン、駅伝シーズンは一時期ほど醜い状態ではなかった様子。特に男子は別大で川内と中本の日本人同士の優勝争いもあったし、それ以外の大会でも「日本人トップ」の選手のタイムも普通に8分台が出ているようなので、ようやく一時期の「どん底」は脱してきたのかなと。相変わらずアフリカ勢には歯が立たないけど、一時期のように「日本人トップと言っても、タイムが10分台、11分台=30年前でも三流選手のタイム」な状態ではなくなりつつあるようだし。ロンドンで入賞した中本と、異色ランナーの川内の存在も大きいんだろうなと。正直、後から結果を見て「別大や東京は見てもよかったかな」と後悔しています。
だけど一方の女子の低迷は相変わらず。横浜では那須川が、優勝選手から3分近くも遅れての日本人トップ、タイムも20年前の選手並み。大阪も「失速して2位」の福士が「日本人トップ」だし。まあ、名古屋だけは木崎と野口の日本人同士の優勝争いの末、木崎が優勝したし、野口も奇跡的な復活だしで、2人ともタイムも近年では悪くないので、少しだけ「見ればよかったかな」とは思いました。でも「どうせなら日本人の好タイム、優勝ならベテランじゃなく、新鋭や若手であって欲しかった」というのも正直な気持ち。女子の場合、男子と比較すると全然若い選手や新しい選手が出てこないあたりに寂しさが。実はロンドン五輪にトラック長距離で出場した吉川が東京でマラソン初挑戦ということで期待してたんだけど、実は「結婚→引退前に最後にマラソン初挑戦」ということだったんだと後で聞いて落胆。いや、こういう「新顔」が女子の場合は必要なんだけど。しかしこの人の引退、もったいないと思う。
ということで、男女とも昨年、一昨年と比べると多少は収穫のあったシーズンだったみたいだけど、じゃあ「ああ、見ればよかった」と激しく後悔しているかというと、実はそうでもない。心の底から「見ればよかった」と思ったのは日本人同士の優勝争いになった別大だけ。女子の名古屋は、優勝争いした日本人選手2人がもう少し若い選手や新鋭だったら別だけど、結局「いつもの顔ぶれ」なわけだから、そこまでじゃない。まして相変わらず福岡や女子の大阪と横浜は「見るだけ時間の無駄」のような内容、結果だったし。なので「見なかった」ことに後悔はありません。
同時に、今季の国内マラソンは今年の夏の世界陸上の代表選考会だった様子。代表の枠は5人。今の日本のマラソンのレベルを考えれば「5人も出す必要はなかろう」と思っていたんだけど・・・。陸連は男子は5人を選んだものの、女子の方は3人しか選ばず。しかも横浜でトップから3分以上遅れたにもかかわらず「日本人トップ」になってはしゃいでいた那須川が落選。指導する小出監督や関係者は「なぜ?」な状態のようだけど、私に言わせれば「当たり前だろう!!!」「甘えるな」という感じ。「優勝を狙わない」消極レース、しかも15〜20年前のトップ選手並みの平凡なタイムしか出せなかった者は「代表」には全くふさわしくない。1年前、尾崎好美の態度、発言に大変な違和感と不信感を抱いたものだけど、ようやく「まともな選考をしてくれたな」というのがホンネです。繰り返すけど「日本人トップなんて狙うな、日本人トップではしゃぐな」。トップから3分以上も遅れる、トップの選手を追わない、それって「惨敗」「戦わずして敗れる」って私の目には映ります。「戦わなかった者」は代表になるべきではありません。これを期に、あからさまな「日本人トップ狙い」が減ってくれることを祈ります。そうなればまた、私はマラソンや駅伝のテレビ観戦を始めるでしょう。
■2013/6/23 無理して起きなくって正解(コンフェデレーションズカップ3連敗) 今日の早朝の4時からコンフェデレーションズカップの日本vsメキシコ戦が行われたわけだけど「無理して早起きして見たい」なんて気持ちは微塵もありませんでした。前の2試合を見る限り何にも期待できないし、異常なほどメンバーを固定するザッケローニ監督だから「普段と違うメンバーを見れる」という楽しみもないわけだから。とはいえ一方で「敗退が決まってしまった後の試合だから、捨て身でぶつかっていい試合をするかも」という期待もほんの少しあったのも事実。だけど朝起きた後、テレビのスポーツ・ニュースやネットのニュース・サイトを見ると想像通りの惨敗、いや想像以上の醜い試合だったようで「早起きしなくて正解」「見なくてよかった」と安堵。
その一方で「敗退が決まっても全く変わらない今の代表って、一体どうなってるんだ?」という激しい怒りもこみ上げてきました。地上波テレビはなぜか、メキシコを舐めてかかったような、勝てる相手とでもいう様な報じ方をしていたみたいだけど、私から見ればメキシコといえばワールドカップでは必ず決勝トーナメントに進出してくる古豪というイメージ。体は小さいが俊敏、華麗なパス回し、日本が本来やるべきサッカーをやっている国。だからまあ「勝てない」のは分かっていたけど、相変わらずのミスからの失点。しかも相変わらずの無意味な選手起用。「敗退が決まった試合」であればベストメンバーを休ませ、普段使っていない選手を試すのが普通の監督。ただですら疲れている選手、故障持ちの選手も多いわけだし。にもかかわらず、ほぼいつものメンバー。しかも「使えない」酒井宏樹が先発って。さらにひどいのは、リードされた後半にフォワードの前田に代えてディフェンダーの吉田を入れる不可解な交代。負けているチームが「攻撃的な選手を下げて、ディフェンスの選手を入れる」なんて交代はいまだかつて見たことも、聞いたこともない。しかも交代で入ったのが2試合連続でミス連発の吉田って「わざと負けようとした」としか思えない。ザッケローニ監督って、ひょっとしてボケはじめてるんじゃないか、変なものに取り付かれておかしくなってるんじゃないかと本気で心配になってくる。そして必死に走り回っていたのは岡崎だけで、他の選手は動きも悪く、闘志を前面に出していた者もいなかったと。というわけで「見なくてよかった」と思う一方で、「何やってるんだ?」という怒りも感じます。せっかく南アフリカ・ワールドカップで築いた「下手くそだからこそ必死に走る」「ボールも人も動くサッカー」「世界を驚かすサッカー」をいつの間にか忘れてしまってるんじゃないか。走ってないし闘志も感じられない、本当にひどい。まさか「俺たちは強い、上手い、レベルが高い」なんて思い上がってたんじゃないか。あれからたった3年しかたってない。日本なんて所詮、後進国なことには変わりないんだから。
こうなれば選手を入れ替える、もしくは思い切って監督を代えるという選択肢もありでしょう。「あと1年なのに監督の交代はありえない」という人もいるらしいけど、ヨーロッパや南米の強豪国では連敗すれば即監督更迭の話が出てくるし、実際交代している国も多い。「アジアカップ優勝、ワールドカップ出場を置き土産にザッケローニ退任→最後の1年は本番に向けた総仕上げの出来る監督に託す」という選択肢は、必ずしも間違いじゃないと思うんだけど。あと、選手の入れ替え。「今の代表メンバーと比べるとレベルが落ちる」なんて輩もいるだろうけど、日本なんて所詮弱小国なんだし、今のメンバーだってあの通りの醜態を見せているし、何より「戦う姿勢」を見せてくれない奴らなんて、いくら上手くっても必要ない。とにかくあと1年「一度白紙に戻す」くらいのことしないと、ジーコ・ジャパンのときのようにワールド・カップ本番でも醜態を晒す結果になってしまうことは目に見えている。
これで日本は敗退。残るコンフェデの楽しみはブラジルとスペイン。イタリアは今大会は本調子ではなさそうなので、この2チームが今、対戦したらどうなるんだろう。むしろ今の日本代表なんかよりはるかに関心があります。それから、地上波テレビ局の報道ぶりに改めて唖然。「ブラジル人の観客が日本チームに声援を送った」って、あれは「日本チームを認めての声援」ではなく「弱いチームへの同情の声援」にしか私には聞こえない。カズ(三浦)がテレビで、ブラジル人は「サッカーの下手な奴」のことを「日本人みたいな奴」と呼ぶって話してるのを聞いたことがある。つまりブラジル人は「日本人はサッカーが下手、弱い」というイメージを持っているはず。「運動会の徒競走で圧倒的にビリになって、フラフラでゴールした生徒に大きな拍手が送られた」のと同じ。小中学生の頃の私自身がそういう「同情の拍手」を送られた身だから非常によく分かるけど、あれって、実は本人にとっては屈辱的で恥ずかしいもの。逆にアウェイでブーイングを浴びるようなチームにならなきゃいけない。ああいう伝え方をするマスコミもレベルが低すぎる。それに、あの声援を「暖かい」とか、「感動的」とか思う視聴者、主ににわかファンにも呆れてしまう。「見る側」のレベルも、この国ではまだまだ低いんだなあと思ってしまいました。私はあの声援を聞くと、小中学生の頃の運動会やマラソン大会を思い出し、屈辱的な気分になったけど・・・・。
■2013/7/31 新たな収穫もあった東アジアカップ 先週から先日の日曜日にかけて、サッカーの東アジア・カップが行われていました。「メンバー固定しすぎ」で新鮮味がなく、停滞気味なザック・ジャパンだけど、この大会は敢えて海外組や常連を呼ばず、国内組=Jリーグで活躍中の選手、しかも今までほとんど代表に呼ばれていないメンバーを召集。「新鮮なメンバーの代表なら是非見てみたい」気持ちもあった一方で「メンバー固定したがるザッケローニ監督のことだから、どうせ今回選んだメンバーなんて、今回限りでどうせ今後選ぶこともないんだろう」という冷めた気持ちもあったし、開催国があの、勝っても負けてもゴタゴタばかりで後味が悪くて気分を悪くさせられる隣の国なので、「見てるだけで気分が悪くなりそうだから」ということもあって、あまり積極的に「見たい」という気持ちはありませんでした。ところが、隣の国で行われていることもあって時差もなく、比較的見やすい時間に中継されたこともあり、初戦の中国戦は見ることが出来なかったけど、2戦目のオーストラリア戦は後半から、最終戦の韓国戦は最初から終わりまで見ることが出来ました。
「今まで呼ばれたことのない新鮮なメンバーが活躍することによって、現在の固定化されたメンバーを脅かして欲しい」気持ちはあったけど、「脅かす」ほどの存在感を見せた選手はあまり多くなかったという印象。特に高萩、青山といった昨年のJ1優勝チーム、サンフレッチェ広島勢は「やはり今の代表には合わないな」と。今の日本代表って「早くて細かいパス回し」「ボールも人も動く」攻撃が売りだけど、サンフレッチェのサッカーは縦パスが中心だし、ひたすら「ゴール前のストライカー=佐藤寿人に長いパスを送る」単調なスタイル。縦の長くて緩いパスばかり、動きも遅くて明らかに周りと合ってないと映りました。特に高萩、サンフレッチェでも不可解で不思議なパスばっかり出す司令塔というイメージだったけど、今回も不可解なプレーの連続。前で受けてくれる佐藤寿人がいるからこそ生きる選手。改めて、あれだけゴールを量産しても佐藤寿人が代表に招集されない理由が分かりました。それと、サイドバックとして起用された槙野、ミス連発で足を引っ張ってた。「ある時から急に代表に呼ばれなくなった」理由が分かりました。
一方で3ゴール、特に韓国戦で2ゴールをあげた柿谷が一躍「ニューヒーロー」扱いされているけど・・・。確かに非凡な才能は感じるし、大事なところで決めるあたり「持ってる」選手だとは思う一方、「ゴールしたシーン以外に目立っていたか?」と言われると疑問。やたら騒がれて話題になっていただけに、期待が大きすぎたのか「思ったほどではなかった」というのも正直なところ。まあ、パスセンスはあるのに、消極プレーの多い清武(個人的には「いらない」「よさが分からない」選手)なんか呼ぶよりはいいかもしれないかなと。2ゴールの大迫、大会MVP獲得の山口蛍、サイドバックとして起用されたけど実はオール・ラウンド・プレイヤーの徳永もよかったけど、むしろ私が注目したのは鳥栖の豊田。まあ、今年はJリーグ中継を多く見ているので、彼のよさは分かっていたけど、長身でヘディングでの競り合いに強く、フィジカルもあるので接触にも強い。ハーフナーなんか呼ぶくらいなら、この人を呼んだほうがよいだろうと。事実、今回もゴールこそなかったけど、韓国戦の柿谷の決勝ゴールの際、ゴール前に走り込んで囮になるアシストをしていたのを私は見逃さなかった。解説者もアナウンサーも全く触れなかったけど、これこそフォワードのあるべき姿。他にも随所によい動きを見せていたし、必死さも伝わった。個人的には「今後も召集して欲しい選手」のNo1かも。
一方で、コンフェデのときも「新戦力発掘が急務」とここで述べたディフェンダーは、結局発掘できずじまい。今回も失点が多かったし、見るべき戦力も出てこなかったし。「森重がよかった」という人も多いみたいだけど、個人的には「吉田や今野と大差なし」と映った。結局、課題は解消できなかったのが残念。というわけで、私が「出来ることなら今後も呼んで欲しい」と思ったのは豊田、柿谷、徳永、山口、大迫(優先順位)くらい。ここにディフェンダーがいないのがなんとも・・・。ちなみに緩いパスばっかりで全くセンスの感じられなかった高萩、ミスしか印象に残らなかった槙野、ディフェンスを崩壊させた栗原、鈴木あたりは「二度と呼ばないで欲しい」と思う。
しかし「全く違う顔ぶれで優勝に導いた」ザッケローニ監督、先日までの「解任論」もすっかり吹き飛んでしまった様子。ただ、今回せっかく活躍したメンバーを今後も召集するかどうか、私はそこに注目したい。結局、次の代表召集時、今回のメンバーを一人も呼ばず、従来のメンバーのままだったとしたら、やはり「この監督で大丈夫?」という疑問を感じざるを得ないと思う。逆に従来のメンバーと今回のメンバーを上手く融合させて、よりレベルの高いチームを築いたとすれば一躍「来年のワールドカップが楽しみ」になると思う。
■2013/8/16 柿谷、豊田よりもスアレス、フォルラン?(サッカーvsウルグアイ親善試合) 世の中はお盆ということで「お休みモード」だったようだけど、私にはお盆休みなどないし、いつもにも増して忙しいしで、この数日ですっかり疲れきってしまいました。14日、サッカーの日本代表vsウルグアイ代表の親善試合が行われたけど、当然私は休みではないので「録画して帰宅後に見る」といういつもの方法でテレビ観戦しました。今回の試合は、毎回同じようなメンバーばかりを招集してマンネリ、停滞気味だった代表に、先月の東アジアカップで活躍した柿谷、豊田らの新戦力が加わった。ということもあって「新戦力がどんな活躍をするか」「新戦力が従来のメンバーと融合することで停滞、マンネリを脱することが出来るか」・・・。そこが見所であり、楽しみでもあったわけで。実際、こんなに「早く見たいなあ」というワクワクした気持ちで代表戦を見たのは久しぶりだったような気がします。だけど・・・。
「新戦力の活躍」「従来のメンバーとの融合」なんて楽しみは、あっさり吹き飛んでしまいました。そんなことよりも、ウルグアイのスアレスとフォルランの2トップ、強烈過ぎる。この2人の個人技で2010年のワールドカップで準決勝まで進んだウルグアイだけど、実はあの大会では不思議と時間が合わなくって1試合も見ることが出来ませんでした。なので、ダイジェストなどで見て「へえ、この2トップが凄いのか」くらいにしか思ってなかったのは事実。というわけで、この2トップを中心としたウルグアイって初めて見たことになるけど、味方からの長いパスを受けてあっという間にゴール前に攻め上がるスピード、フィジカル、そして簡単にシュートを撃ってゴールを決めてしまう決定力。この2人の個人技にすっかり魅了されてしまいました。はっきりいえば、日本代表を見る楽しみよりも、2人のプレーを見る楽しさの方が上回ったような感じ。日本代表は4-2で大敗(スコア以上の完敗)したのに、なぜか「素晴らしいものを見た」という満足感でいっぱいになってしまいました。
一方で日本代表の方はというと・・・。「新戦力、新戦力」浮かれるのはいいけど、相変わらず解消されないディフェンスの脆さ。いくらスアレスとフォルランが桁違いといっても、1点目のフォルランのゴールと3点目のスアレスのゴールは、完全にディフェンダーの吉田のミス。コンフェデでもミス連発してたけど、全く修正されてない。いや、スアレスに決められた後、呆然としていた吉田のアップが画面に映されたけど、明らかに「目が死んでる」状態。ザッケローニ監督には珍しく、直後に「懲罰交代」のような形で吉田を引っ込めたけど、明らかに壁にぶつかってるようなので、しばらく召集しない方がよいのでは? といっても代わりのディフェンダーもいないし、監督もディフェンスの修正に着手している様子もないし、このままで本当に大丈夫なのか? と思ってしまう。
あと、全然新しい選手=柿谷や豊田を「生かす」様なサッカーをやっていないのも疑問。いいポジションにいて手を挙げていてもボールを渡さない、仲間内=本田、岡崎、香川、遠藤らで細かいパスを回すばかり。そのパスの精度、スピードも2011年のアジアカップ優勝時と比べると明らかに劣化してるというのに。普通、新しいメンバーが入ったら「生かす」「試す」「合わせる」ものだと思うけど・・・。いつからこんな「仲良しごっこ」みたいな代表になってしまったんだろう。言い過ぎかも入れないけど、私にはそういう風に映りました。まあ「まだ連携が上手くいっていない」「慣れていない」だけだと思いたいけど、なんとなく違和感を覚えたし興醒めでした。
というわけで、相手の方がはるかに格上なので「勝てる」とは思っていなったけど、相変わらずいいところなし。ディフェンス崩壊、新戦力を全然生かしきれていない、見事に期待外れでした。印象に残ったのは、スアレス、フォルランの個人技だけ。日本にもこういう、強烈な個人技を持った選手が1人くらい現れないものか・・・。
■2013/8/18 「この後すぐ」詐欺に騙された週末(テグ世界陸上男子マラソン中継) カテゴリーは「スポーツ・ネタ」にしたけど、約半分は「テレビ・芸能」かも。
何度か書いてきたとおり、土曜日は早めに帰宅できる日が時々あるんだけど、昨日はその「早く帰れる日」でした。家に帰り着いたのは夕方6時半。土曜日に早く帰宅できた日は何度か書いてきたとおり「J1の試合のテレビ観戦の日」。というわけで、J1の試合をケーブル局で観戦しようと思っていたら・・・。おっと、今日は地上波で「世界陸上」の男子マラソンの中継がある日じゃないか。先週の土曜日は女子マラソンの中継をやってたみたいだけど、帰宅が遅くて見ることが出来なかったので、ちょっと見てみるか。ということで、夜の6時50分頃、TBS系のRKBにチャンネルを合わせる。
まだ世界陸上の前の番組、ニュースをやっていたけど、その中でも「世界陸上の男子マラソン中継はご覧のチャンネルでこの後すぐ」と煽っている。きっと夜7時スタートなんだろう。夜7時世界陸上の中継が始まる。帰宅が遅いので今回のモスクワ大会、まだ1回もテレビで見てないけど、相変わらずの織田裕二、相変わらずの過剰な演出、ウザいけどレースが始まれば関係ないのでしばらく我慢。ところが「今日の見所」だの、インタビューのVTRだの、現地からのレポートなどが続いて全く始まらない。ひょっとして7時半からのスタートなのか? 「男子マラソンはこの後すぐ」って連呼してるのに。じゃあ、もう少し我慢して待っておこう。ところが、次に始まったのは「女子200メートル」とか他の種目ばかり。正直、昔はともかく、今はあんまり「日本人選手以外のフィールド競技の選手」には興味がない。おいおい、一体いつはいまるんだ? 7時半になっても同じ。「男子マラソンのスタートはこの後すぐ」と言った後、CMに入る。だけどCMが明けても始まらない・・・。
思わず、ネットのスポーツ・ニュースのサイトでスタート時間を確かめる。「夜8時半スタート」とある。おいおい、放送開始から1時間半後じゃないか。1時間半後が「この後すぐ」なのか? 見事にテレビ局の「詐欺行為」に騙され、無駄な時間を過ごしてしまいました。「休みの前の日の夜」って、週に1日しか休みがなく、毎日帰宅の遅い私にとっては貴重な「ホッと出来る時間」。有意義に使いたい、本当に大事で貴重な時間。なんでこんな無駄なことに時間を浪費しなきゃいけないんですか? 6時半〜7時半過ぎの約1時間ちょっとの貴重な時間を私に返してくださいよ!!! ケーブル局から録画した1時間もののドラマ一本見るとか「自炊」するとか、1時間ちょっとあれば出来たのに・・・・。テレビの「この後すぐ」を信じた俺がバカでした。最初にネットでスタート時間を調べておけば、こんなことにはならなかったのに・・・・。
ようやく8時半になって男子マラソンがスタート。ペースが遅かったとはいえ、先頭集団に果敢について行った5名の日本人選手、そして一度先頭集団から遅れた後、追い上げて再び先頭集団に追いつく粘りを見せた中本をみるにつけ、ようやく一時期の「暗黒時代」は脱しつつあるのかなと。なんといってもこの10年ほど「無理に先頭を追わない」「スタートから30分後には先頭集団から大きく脱落」という消極的なレースばかり見せられてきたので、それと比較すると明らかに違う。私がドン引きして、呆れるほど情けない気持ちにさせられた「日本人トップではしゃぐ」醜態とも明らかに違う。中本は結局、最後ロンドン五輪金メダリスト・キプロティッチのスパートについていけずに振り切られたけど5位入賞。オリンピックの6位に続く入賞。もちろん、スピードとペースの上げ下げへの対応が課題と言えるし、それを克服しないとメダルとか優勝とかは厳しいかもしれないし、「男子マラソン復活」なんて言えないのも事実。10年位前の尾方や油谷のように「安定して入賞は出来るけど、そこまで」という感じ。
だけど「果敢に先頭についていく」「一度落ちた後、もう一度先頭に追いつく」、そうした姿勢は評価してよいし、その尾方、油谷レベルの選手すらこの10年、現れてこなかったことを思えば「復活の兆し」と言えなくもない。中本がよりレベルを上げていけばメダルも見えてくるだろうし、その中本に勝ちたいと思う選手が増えれば、日本の男子マラソン全体のレベル・アップにもつながるはずだと思う。福士が果敢に先頭集団に食らいついて銅メダル、木崎が4位に入った女子と並んで、ちょっとだけ期待をもてる結果にはなったと思います。これを契機に「日本人トップ」なんて狙う選手や「日本人トップではしゃぐ」醜態を見せられることもなくなってくれればと願っています。
■2013/8/26 ルールに違反していなければ何をしてもいいのか?(高校野球) 気がつけばもう8月も終盤、毎日忙しく過ごしている間にあっという間に夏が終わろうとしています。この10年ほど毎年、そんな感じだけど。というわけで、知らないうちに始まって知らないうちに終わっていたのが高校野球。まあ、私は今ではすっかり興味がなくなったので、別にあまりどうでもいいんだけど、毎年のように不祥事だのフェアじゃない采配やプレーが話題になったりしてる様子。今年もある高校が露骨なサイン盗み=スパイ行為をやっていたことが発覚、その直後に同じ高校のある選手が「ルール違反スレスレ」の微妙な打法を注意されたとかというニュースが。
私が高校野球を「見限った」理由のひとつに、「教育の一環」といいながら露骨な選手の引き抜き=越境入学の横行があったり、「勝つためなら何をやってもよい」とでも言いたげな、勝利至上主義な野球をやる高校があったりするため。しかも、そうした高校ほど強かったりするわけで、「ただの高校生の部活動」を大きく逸脱した大会になっているからに他なりません。かつての名監督、池田高校の蔦監督とか、箕島高校の尾藤監督などは「野球の指導者、指揮官」である前に「学校の先生」だったもの。だから野球を通じて「選手」ではなく「生徒」を教育する人、そんなイメージでした。
だけど今の監督は単なる指導者。チームを勝たせるための指揮官。だから、勝つためには手段を選ばない。相手選手の心を深く傷つけるような卑怯な手段も「勝つための作戦」と平然と開き直る。時には相手を蔑んだり、侮辱したりするようなコメントも平気で吐く。最早「教育者」じゃない。今回の監督もどうやら、そういう人らしい。「サインを盗む」「合図を送る」ことを指導し、指示したのは他でもない、監督のはず。そして「微妙な打法」も監督の指示、指導の結果生まれたもののはず。「勝つためには汚いことをしてもかまわない」「ルールに違反さえしなければいい」、そういう指導を受けた「生徒」は、当然感覚が麻痺しているから罪悪感などない。そして「多少汚いことをしても成功すればよい」「ルールに違反さえしていなければ何をしてもよい」、多感な時期に刷り込まれた高校生は、社会に出てもそう信じて生きていくんだろう。このニュースを論じる人たちの意見を見ると「ルール違反か否か?」ばかりが取り沙汰されているけど、私はむしろ「ルールに違反していなければ何をしていいのか?」という想いでいっぱいだし、同時に「今の教育現場ではルール違反でなければ何をしてもよいと教えているのか?」と思うと、大袈裟ではなく背筋が凍る想いです。
今の世の中「多少汚いことをしても、法律やルールに触れなければいいんだ」という考え方が蔓延しているように思います。「人を騙して金儲けしても、法律に触れない範囲であれば犯罪にはならないし逮捕されない、訴えられても裁判になれば勝てる」からといって、詐欺スレスレの商売に手を染める奴。「麻薬と同じ成分や効果があるが、持っていても法律に触れない薬物」に手を出したり、売って儲けたりする奴。21世紀に入った頃から、やっていることは道義的、道徳的に見ると「悪」だけど、法律やルールには触れていない、だから「俺は悪くない」と開き直る、罪悪感が全くない人が、明らかに以前よりも多いように思います。私には今回の件、単なる高校野球、スポーツの世界での話題というより、今の日本の社会を象徴するようなニュースだなという印象を持ちました。同時に、本当に高校野球なんて、もはや「部活動」でも「教育の一環」でもないんだということがよりはっきり分かりました。ますます「もう見ることはないだろう」という思いを強くしました。
■2013/9/30 さらば「ラストサムライ」(前田智徳引退) 相変わらず家でも仕事場でも忙しすぎる毎日が続いていて、休みの日以外は全くゆっくり出来ないわけですが・・・。ネットや新聞(テレビなんて論外)を家で見る時間もほとんどないので、世の中で何が起こってるのか、あんまり分からなくなりつつあります。「世の中で何が起こっているのか」の情報を収集できるのはむしろ、仕事場での休憩時間にネットを見ている時くらいかもしれません。そんな休憩時間にネットを見ていた時に目に触れたニュース。
広島カープの前田智徳引退・・・。何度も書いている通り、2004年を最後にプロ野球への興味が全くなくなった私。そんな私でもよく知っている選手。というより、そんな「プロ野球を見限った」私にとって「最後に生き残ったホンモノの野球選手=ラスト・サムライ」だと思っていた選手。その選手が遂に辞めてしまう。まあ、私の中ではプロ野球は「終わったスポーツ」ではあったけど、とても寂しい気持ちになりました。
私が広島ファンをやめてしまった1990年代初頭にブレイクした選手なので「好きなチームの選手」ではなかったけど、はじめて見た時から「非の打ち所のない天才選手」だと思っていたもの。バッティングは天才肌、職人肌で常に高打率、しかも長打力もあって毎年ホームラン20本以上は打てる。外野守備も上手くて強肩、俊足で2ケタ盗塁は確実。「打てて守れて走れる外野手」といえばイチローもそうかもしれないけど、それに加えて長打力もある。これだけでもう十分素晴らしい選手なんだけど、それに輪をかけてバッティングフォームがキレイで、シュアで、打球も早く強く、キレイな弾丸ライナーが多い。というわけで「見栄え」も申し分ない。さらに独特なバッティング理論を持っていて、無骨で近寄りがたいキャラクター。90年代初頭はタレントのような、よく言えば華やか、悪く言えば軽薄なキャラの選手が増えていたので、そんな中にあってこの無骨なキャラクターは「古きよき野球選手」という感じで、そこも私が魅了された理由でした。
特に忘れ難いのは1992年(何年かは忘れてたのでネットで調べました)、テレビ中継されていた巨人戦。ちょうど早く帰宅してテレビ観戦していたのでよく覚えています。自らの外野守備のミスから巨人に逆転を許してしまうものの、その直後に自ら逆転ホームランを放ってチームの勝利に貢献。それでもホームランよりもミスを悔やんで涙を流し、ヒーローインタビューも拒否した姿。普通の選手なら意気揚々と「ミスを帳消しに出来て嬉しいです」と大はしゃぎでインタビューに答えるのに・・・。その男気と完全主義な性格に驚くやら感動するやら。その後も3安打の固め打ちで勝利に貢献しながら「3本とも当たり損ねのヒットばかりで恥ずかしい」とぶっきらぼうに吐き捨てたり、傍目には会心の当たりのホームランを打っても「詰まっていた、あんなのがスタンドに入っても嬉しくもない」と・・・・。もう、このストイックな姿に「ホンモノのアスリート」「サムライ」を感じ、すっかり心酔してしまいました。
その後、アキレス腱断絶の大怪我。その数年後には逆の足のアキレス腱を痛める。それをきっかけに「打って守って走れる」選手だったのが、「走る」部分が衰えてしまったのが残念。「打つ」に関しては従来とあまり変わらなかったけど、やはり1年を通じて働くことが出来なくなったし。まあ、もちろん見ている私たちも残念だったけど、完全主義者な分、最も悔しい想いをしたのは本人だろうなと思う。自分で「前田は死んだ」と発言したという情報もあるし。あのケガさえなければ、メジャーリーグ入りとか、3000本安打とか、首位打者(結局一度も取れなかった)とかも夢じゃなかっただろうし、間違いなくイチローを超える成績を挙げていたはず。それを思うと、やはり残念に思う。
もうひとつ、私がプロ野球を見限った要素のひとつ「FAで簡単に選手が移籍する」「チームと選手の結びつきが弱い」今の時代にあって、生涯広島カープ一筋で過ごしたというあたりも好感が持てる。広島といえば同世代の江藤や金本、後輩の新井らFAで去っていく選手が多かったし、足の負担を考えればDHのあるパリーグのチームへの移籍を考えたとしても不思議じゃないのに。その「同じチーム一筋に過ごした」潔さもこの人らしいし、個人的には好感を持っていました。2004年以降本当に一切プロ野球を見てないのでニュースなどで聞いただけだけど、近年は「代打の切り札」として活躍していたとか。若い頃の彼は職人肌だったので「3割切った」「俺の思うバッティングが出来ん」とかいって、30代前半くらいでもあっさり引退してしまうんじゃないかと思っていただけに、こういう形で現役を続けていたのはちょっと意外。でもそれは、チームに対する義理を貫いたから、と考えればそれもこの人らしいのかなと。
というわけで、もうこんな男気のある選手、サムライ、職人を思わせるような選手は今後、プロ野球界には現れないでしょう。それを思うと「最後のサムライが去った→俺のプロ野球は終わった」という気持ちでいっぱいになりました。私の中では最後の「ホンモノのプロ野球選手」でした。
■2013/10/16 日本サッカー史上最も「残念な人」(前園真聖) 大分前の話になるけど昨年末、クリスマスの12/25、私はテレビで澤穂希主催の東日本大震災復興チャリティ・マッチを見ていました。前半は、なでしこジャパンvsヤングなでしこ、後半はなでしこ選抜vsレジェンド・プレイヤー(引退した過去の男子サッカー選手)というものでした。正直、目当ては当時、遅れて見はじめた女子選手のプレーを見ることでしたが、終わってみれば個人的に見ていて楽しかったのは、レジェンド・プレイヤーの方。既に引退しているメンバーばかりにもかかわらず、みんな往年を思わせるようなプレーを見せてくれていたし、一方で観客を楽しませるの上手いし。ラモス、木村和司、水沼、名波、都並、武田、北澤・・・、みんな衰えても往年を思わせるようなプレーを見せてくれて、懐かしいし、楽しいし。だけど、私はある(元)選手を見て、なぜか「残念」な気分になってしまいました。その(元)選手は、ドリブルでゴール前に切れ込んで、独特な切り返しでディフェンダーを交わしてゴールを決めた。ああ、往年と変わらない。他の選手の「往年と変わらない」動きを見た時、「懐かしい」「楽しい」気持ちになるのに、なぜかその(元)選手だけは「残念」・・・。その(元)選手とは、前園真聖。
前園といえば、1996年のアトランタ五輪代表のキャプテン。Jリーグが開幕して=日本のサッカーがプロ化して以降のはじめての五輪ということで注目を集める中、1968年銅メダル獲得のメキシコ五輪以来のオリンピック出場を決める。一躍ヒーローとして騒がれた。そしてオリンピックでもブラジルを破る大金星(マイアミの奇跡)。当時のJリーガーやA代表(オフト・ジャパン)のメンバーは、プロ化前の実業団からやってた選手が中心だったけど、この「アトランタ世代」はそれよりも若い世代なので「新しい」「革新的」なイメージを持って見ていました。華やかでテクニックもあるし、明らかにそれ以前の世代と違う。その中心にいたのは間違いなくキャプテンだった彼でした。当時所属していた横浜フリューゲルスの試合を見ていても、彼の存在感は際立っていたもの。たまたまテレビで見ていた試合で、ディフェンダー3,4人に囲まれながらドリブル突破してシュートを決めたシーンを見た時は、1986年ワールドカップ・メキシコ大会のマラドーナの「5人抜き」と同じくらいの衝撃を受けました。「日本にもこんなすごい選手がいるんだ」と。「上手い選手」は当時も何人かいたけど、これだけ人を惹き付け、魅了することの出来る選手はいませんでした。もちろん、私の主観に過ぎないだろうけど、当時まだ鹿島アントラーズ所属の現役選手だったジーコも「最も才能を感じる若手選手」として名前を挙げていたものです。
ところが、海外移籍失敗や年俸のことでチームと揉めたり、突然スター扱いされてタレントのようにテレビに出まくったり、故障などが重なった結果、五輪からほんの1年ほどで代表にも呼ばれなくなって、姿を見かける機会もなくなって・・・。「まだ伸び盛りの時期なのに、過剰に持ち上げられて駄目になった選手」って、いつの時代にも、どんな競技にもいるけど、彼もそんなひとり。本人が勘違いしたのか? 本人が未熟でメンタルが弱かったのか? メディアやチームが悪いのか? は私には分からないけど、まあ、全部当てはまるような気がします。正直言えば1998年(五輪からたった2年なのに)に日本がワールドカップ初出場を決めた「ジョホールバルの歓喜」の頃には、私は(だけではなく日本中だと思う)彼のことなんてすっかり忘れていたもの。一方で何かの機会に彼の名前を思い出すたびに、「もしも1998年の代表に着実に成長した彼がいたら、中田英寿や名波らとの黄金の中盤が形成されて、もっと強い代表になっていたかも」とか、「2002年の日韓ワールドカップの頃にはキャプテンとしてチームを引っ張る存在になっていたかも」とか思ってしまい、ただただ「残念な選手だったな」と。とにかく発展途上だった当時の日本サッカー界において、「将来の可能性を感じさせられる選手」「夢を持たせてくれる選手」でした。それなのに、あっさり消えてしまった、伸びないまま終わってしまった。なので彼の名前を聞く時、彼がテレビに出ているのを見る時、いつも「残念」という思いが過ぎってしまいます。あのチャリティ・マッチで「往年を思わせる華麗なプレー」を見せられて「残念」な気持ちしか残らなかったのも、そのせいでしょう。「それだけの才能がありながら、何で生かしきれなかったんだ?」と。
そして今回、思わぬ形で彼の名前がメディアに登場。またしても「残念」な気持ちでいっぱいになりました。いや、でもこういう形での「残念」はいりません。
■2013/12/2 「見なくなったもの」を見始めて4年目にして・・・・(2013年ゴルフ界総括) もう4年も前になるけどこんなもの(こちら)を書きました。高校生の頃を最後に一切見なくなったプロゴルフのテレビ観戦を再開したのが2010年。その前の年、男子が石川遼人気に沸き、女子は若くて、かつての女子プロゴルファーのイメージ(オバサン、ブ●イク)を覆すような選手が多く出現して、最終戦までもつれ込む賞金女王争い。「なんか、今話題みたいなんで、ちょっと見てみるか」そんな気持ちで2010年に24年ぶりに見始めたのはよかったけど・・・。男子は石川遼が海外ツアー参戦で国内の試合に出ることが少なくなったけど、藤田や谷口といったオッサンの活躍で意外と面白かった反面、女子の方は海外勢にやられっぱなしで「あんまり面白くないな」と。そう思いつつも2010年以降、「毎週楽しみにして見る」ほどではないにしろ、日曜日の昼に家にいるときはそれなりにテレビ観戦してきました。
ところが、今年は昨年までと印象が逆で、男子は盛り上がりに欠け、逆に女子は2010年以降で最も面白かったなと。男子の方は大物新人・松山英樹の異常な強さ、安定感だけが印象に残った1年でした。私はブレイク時の石川遼を見ることが出来なかったので、プロ転向時の彼がどの程度強かったのか知らないけど、正直私の目には「そこまで強い、上手いとは思えん」と映っています。往年の青木、尾崎将司の比じゃないなと。ところが、今年の松山の強さ、安定感は桁違い。とても新人とは思えないほど。というわけで、5月までに2勝してしまった時は「今年の男子は面白い」と思ったんだけど・・・。その後、その松山が海外の試合に参加する週が多くなって、メジャー・タイトルの日本オープンにすら不参加。そうなると、代わりに誰かが盛り上げてくれないと面白くならないんだけど、昨年まで好調だった藤田や谷口らオッサンも不調、池田勇太も勝てずで全く盛り上がらず。むしろ、春先の大会で初日だけとはいえ、66歳の尾崎将司がトップに立ったり、58歳の中島常幸が松山と優勝争いしたりと、最早「レジェンド」レベルの超ベテランの頑張りの方が印象に残りました。しょっちゅう海外の大会に行っていて、国内の試合にそんなに多く出ていない松山が、ぶっちぎりで賞金王というのもなんとも・・・。もちろん「松山が素晴らしい、強い」のは認めるけど、「他に誰もいないのか?」という感じ。来年は今年以上に松山が海外参戦するケースが多くなることが予想されるので、「新顔」が出てこないと今年以上に盛り上がらないかも。
一方で女子の方は、私がテレビ観戦再開した2010年以降で最も面白かったです。とにかく、去年までは賞金女王争いも海外勢ばかり、優勝争いも海外勢ばかり。2009年頃、まるでアイドル・タレントのように大騒ぎされていた人気選手のうち、宮里藍は既に海外中心で国内の大会にはめったに出ておらず、上田桃子、諸見里しのぶは「どこにいるの?」と思うほど優勝争いに絡まないし、横峯さくらや有村智恵も、確かに時々優勝はするけど、詰めが甘くてあと一歩で優勝を逃すとか、最終日大崩れで優勝できないとか、言われるほど「強い」という感じはしないし・・・。なので「期待はずれ」「人気先行」「2009年で終わったのか?」と。というわけで「女子の方は思ったほど面白くない」と思ってきたけど・・・。
今年は春先から新人の比嘉真美子がいきなり2勝。その後も優勝経験のない若い選手が次々に優勝。まあ、2010〜2012年も同様に「優勝経験のない若手が初優勝→一躍、ニューヒロインとして注目される」選手はいたけど、「優勝した次の試合からは連続予選落ちで、いつの間にかフェイドアウト」というケースが多かったもの。だけど今年はそうじゃなくって、その後も安定して上位に入ってくる人が多く、ちょっと様相が違う。さらに前年まで「優勝争いには顔を出すものの、最後に崩れて優勝を逃す選手」のイメージの強かった「岡本綾子門下生」の森田理香子が6月までに3勝、しかも優勝を逃した大会でも安定して上位に顔を出して賞金女王争いは独走状態。個人的に男子並みの飛距離を誇る豪快なショットと「ここで決めれば」というところで長いパットを沈める勝負強さ、そして美人(角度によってはムーミンにも見えるけど:笑)なのに近年の若手女子プロにありがちなキャピキャピしたところが全くないキャラクターもあって、昨年あたりからちょっと気になっていた選手でした。それなだけに「こういう選手が安定して強さを発揮することが出来るようになれば面白くなるな」と。とはいえ、その3勝した試合の日は、すべて家にいなくって、テレビで見ることは出来なかったんですけど・・・。
その後、8月以降全く勝てなくなって、しかも「勝てなくても上位に必ず顔を出す」安定感もなくなって。横峯に賞金女王争いでも逆転されて・・・。「このまま終わるのかな」と思った先週、ようやく4勝目。しかも長いイーグルパットを沈めての大逆転優勝、私がはじめてテレビで見ることの出来た森田の優勝でした。そして今日の最終戦で横峯を振り切って初の賞金女王になったわけだけど、2人とも10位前後の低い順位での争いだったので、今ひとつ盛り上がらなかったのが残念。「2人での優勝争い=優勝した方が賞金女王」という展開だったら面白かったんだけど。「前の週優勝→翌週は失速」というのは、ありがちかもしれなけど、むしろこういう試合で勝てるような選手になって欲しいと思います。師匠はそういう選手だったわけだし。まあ、女子に関しては2010年以降では最も新しい選手が多くブレイクした年で、本当に面白かったです。
そして、男子の賞金王、女子の賞金女王とも日本人選手。これは4年目にしてはじめて。だけど、来年こそ「男子も女子も面白い」シーズンになって欲しいと思います。
■2013/12/8 20年目のもっとJリーグ(4) 同じタイトルで書くのは4回目になります。今年も昨年同様「土曜日休み、日曜出勤」とか「土曜日は夕方退社→帰宅」の日が多かったおかげで土曜日の夜のJ1の試合の中継、意外と多く見ることが出来ました。今では「毎週土曜日の定番」になりつつあり、2010年に「もっとJリーグ」なんてものを書いた頃と比べると、各チームや選手に対する知識もついてきました。
とはいえ、面白い試合もある反面、居眠りしてしまいそうな試合も少なくないのは事実。駄目なときの日本代表のように、いや、それ以上にゴール前まで攻めあがってもシュートを撃たずにパスを回すだけ、シュートを撃っても入らない試合が多い。なので、点があまり入らない。決して「ディフェンスが硬いから」ではなく「攻めあぐねる」チームが多い。あと、引き分けが多すぎる。私がテレビ観戦した試合の約3分の1が引き分けでした。0-0の引き分けも記憶にある限りで2試合。最初から露骨な「勝ち点1狙い=引き分け狙い」のようなチームもある。Jリーグ開幕当初のような「延長Vゴール、それでも勝負がつかなければPK戦」なんてことをやれとまでは言わないけど、プロなんだから「勝つこと」にもっと執着してくれないと。地上波放送はほとんどなく、私が見たのは9割以上がケーブル局。こんな内容では、地上波放送は無理でしょう。
そして優勝争いに関して。サンフレッチェ広島の大逆転優勝。横浜マリノスがずっと首位を守り「あと1勝で優勝」というところでまさかの2連敗を喫して優勝を逃がす・・・。展開自体はドラマティックだったけど、相変わらず「贔屓チームがない」ことが災いしてか、そんなに優勝争いで熱くなることはありませんでした。横浜マリノスはここ5,6年、チームの功労者ともいえるベテラン(松田、山瀬等)を切り捨てたり、せっかく育ってきた若手(狩野、長谷川アーリアジャスール、渡辺千真ら)に逃げられたり、全盛期をとっくに過ぎたマルキーニョスやドゥトラを呼び寄せたりの一貫性のないチーム作りもあって、中村俊輔のセットプレー頼りの躍動感のないチームだし、サンフレッチェは昨年も書いたけど個人的にあまり好きでないタイプのサッカーをやっているし、浦和レッズは露骨な選手の引き抜きとサッカーファンのイメージを悪くする一部のサポーターが嫌だし・・・。というわけで、優勝争いを演じたチームにあまり好感を抱いていないのも、あまり夢中になれなかった理由かもしれません。だけど一方で、一昨年のクラブ・ワールドカップ以来好感度がアップした柏レイソルとか、柿谷、山口、扇原ら若い才能が育っているセレッソ大阪、最も人口の少ないホームタウンで地域に密着したチーム作りを展開するサガン鳥栖などは「贔屓チーム」というほどではないにしろ、試合をテレビで見る時にはちょっと肩入れして見ていました。代表クラスの有名選手がひとりもおらず、前年あわやJ2降格か?というところまで追い詰められながら、今年は開幕からずっと連勝を続けてきた大宮アルディージャにもちょっと肩入れしたけど、まさかの監督電撃解雇から大失速。しかも解雇の理由が「選手が厳しい監督に反発してフロントに不満を言ったから」とか。もしそれが本当なら過保護な親と駄々をこねる子供みたいで情けない。とてもプロとは思えん・・・・。
同時に「20年目のJリーグ、大丈夫か?」な点も。今年いっぱいで名古屋グランパスのストイコビッチ監督が退任を発表、同時にレギュラー級の主力選手が続々と戦力外通告。Jリーグのチームって経営が苦しくなったり監督が交代したりすると、それまでのチームをまるで全否定するかのように「リセット」してしまう傾向にあります。ベテランだけじゃなく、伸び盛りの選手まで平気で切る。チームカラーも大きく変える。個人的に印象的だったのは先も述べたマリノスとか、長谷川健太監督解任時(2011年)の清水エスパルス(市川、伊東、藤本、兵働ら解雇、放出)とか、2005年以降のジュビロ磐田(藤田、名波、福西、服部、田中誠ら放出、次の世代の成岡、船谷、上田らの育成失敗→放出)とか。もちろん世代交代が必要なのは分かるし「新しい血」が必要なケースもあるのは分かるけど、一度リセットすると「また一からやり直し」となって、時間がかかってしまう。実際、今年マリノスが「息切れ」したのは「気がつけばベテランだらけ、控えの選手層も薄い」状態になったからだし、エスパルスもかつての人気チームの面影のない地味なチームになってしまったし、ジュビロにいたっては世代交代に失敗してJ2降格。特にジュビロ、ドゥンガ以来受け継がれてきたスピリットを完全に捨ててしまった理由が分からん。事実、鹿島アントラーズはJリーグ開幕時、ジーコ、アルシンドの時代から常に緩やかに世代交代を行ってきた結果、顔ぶれは変わっても常にチームカラーは変わらないし、スピリットは継承しているし、常に優勝争いに加われるチームであり続けているわけで。今年も小笠原、中田浩二、岩政らベテランと、若い世代の柴崎、大迫、山村らが共存、そんな中で上手く引継ぎも行われているように思われる。他のチームはJリーグ開幕当初とは似ても似つかないチームに変貌してるのに。「メンバーが変わってもチームカラーは変わらない」、そんなJリーグになれば、私だって「贔屓チーム」を作ることが出来るのに。
来年もまた、今年と同じように「見ることが出来る日は見る」という形でJリーグのテレビ観戦をしていきたいとは思っています。ただ、もっとアグレッシブに得点をとりに行く、積極的にシュートを撃つ試合が見たいし、引き分け狙いの試合も見たくない。そして「リセット」はもう止めて欲しい。Jリーグのチームって数年でメンバーが変わりすぎるし、監督が変わっただけで別のチームのようにチームカラーも変わってしまう。メンバーが変わるのは仕方ないにしても、どのチームも鹿島のように「一貫したチームカラー」を築いて欲しいところ。ヨーロッパの伝統あるクラブにしても、日本のプロ野球チームにしても「伝統のチームカラー」がある。Jリーグのチームにも、それが必要なのでは? 監督が変わるたびに「リセット」するのは止めて欲しいところです。
■2013/12/10 20年目のもっとJリーグ(5) 前回の続き。おそらくこのタイトルで書くのはこれが最後でしょう。
5月頃に同じようなことを述べたけど、今では日本代表の選手は「海外組」ばかりになったし、21世紀以降は大物外国人選手がJリーグに来ることもなくなったので、Jリーグ開幕当初のように「代表選手を見る」「世界的な外国人選手のプレーを見る」ことを目的に、Jリーグのテレビ観戦をすることはなくなりました。一方で地域密着のチームが増えたおかげで、チームカラーやサポーターの応援やスタジアムの雰囲気に土地柄が現れるようになったように思えます。そうした「地域性」の違いや、地域を挙げての熱狂ぶりを楽しむことこが、テレビ観戦の際の楽しみになりつつあります。
例えば、サガン鳥栖の本拠地の佐賀県鳥栖市は「福岡県の中に入り込むように突き出した」場所にある街。JR鹿児島本線に乗ると博多を出て一旦佐賀県に入って鳥栖に着き、しばらく行くとまた福岡県の久留米に辿り着きます。「ほんの一瞬、佐賀県を通る」というわけ。サガン鳥栖の試合のある日にJRの電車に乗っていると、博多を出てしばらくして基山駅という佐賀県の駅に着くと、突然サガン鳥栖カラーの服を着た人たちが乗り込んでくる。その後の駅でも乗り込んできて、鳥栖駅に着くと全員降りていく。福岡県民の私から見ると異様な光景だけど、それほど「地域に密着している」ということの現われなんでしょう。同時に、試合のある日は博多駅から鳥栖駅まで標準語や静岡弁の人が乗車することもあります。「わざわざこんな遠くまで」と思う一方、「本当に熱心なサポーターっているんだなあ」と感心させられます。ジュビロ磐田のJ2降格が決まった試合は、鳥栖のスタジアムで行われたジュビロvsサガン戦でした。実はこの日、私は久留米のあたりまで「日帰り放浪」に出かけていたんだけど、博多から久留米方面の列車にジュビロのサポーターが何人も乗っていました。家族連れとか、学生らしい集団とかが「残留が決まるまではどこまででも行く」などと言っていたもの。それなだけに帰宅後「ジュビロ降格決定」のニュースを見た時、あの人たちの落胆するする姿が目に浮かんだものでした。
でもよく考えれば、ともにJ2とはいえ、私の地元・北九州市にもギラヴァンツ北九州があるはずだし、福岡市にもアビスパ福岡があるはずだけど、福岡県でそんな光景は見たことがない。アビスパは、あわやチーム解散の危機も報じられたけど「何とかしなければ」というような盛り上がりは感じません。地元のマスコミも、オフにもかかわらずホークス情報にばかり時間を割く。サガン鳥栖や大分トリニータが経営破綻した時は、市民のバックアップで危機を脱したのに。そういえばアビスパって10年位前も危なくなったこともあって、その頃ローカル・ニュースで「チームの代表が福岡の(当時の)市長のところに支援を依頼したら『野球(ホークス)と違って・・・』云々と言葉を濁して支援に消極的だった」なんて報じられていたのを見たことがあります。まあ、アビスパは他のチームと比較して、チームの運営が上手くないという気もしないこともないけど。でもちょっとこの(当時の)市長の言い草はおかしい。「なんで野球=ホークスをそこで持ち出す必要がある?」「同じ地元のチームなのに、なぜ差別する?」「だから福岡県はサッカー不毛の地なんだ、バカ!」と思ったものでした。でも、実はそれって福岡だけじゃないらしく、広島の市長もサンフレッチェに優勝して欲しくないようなことを言ったとか(カープは支援できても、サンフレッチェは支援できないということ?)報じられていたし、名古屋市民も「ドラゴンズ・ファンは熱狂的だけど、グランパスのサポーターはそれと比較すると地味」との話も聞く。野球のチームもJリーグのチームも同等に扱うのは仙台市くらいで、やはりプロ野球チームのある街のJリーグ・クラブは、どうしても不利な扱いを受ける傾向がある様子。まあ、福岡はちょっと異様な街(「野球が好き」なのではなく、単なる「ホークスだけごり押し、崇拝」)なので他とは事情が違うけど、広島にしろ名古屋にしろ、チームの歴史が違うのと「ほぼ毎日試合」の野球に対し、サッカーは「週1試合」なので、報道される機会、話題にされる機会が違うので「仕方ないのかな」という気もします。
一方のギラヴァンツは「J1ライセンス」がないので、どんなにJ2でよい成績を上げてもJ1昇格がないのが痛い。そのことが原因で、今年は選手の3分の2が入れ替わって監督も変わって、完全に別のチームになってしまったから、一からチームを作り直さなければならないわけで、「強くなる」のはまだまだ先かなと。とはいえ、福岡市と違って市内に他にプロのスポーツ・チームがない街にもかかわらず、あまりにも浸透してなさ過ぎ。まあ「スポーツよりギャンブル」の街だから厳しいのは分かるけど・・・・。今年はちょっと頑張ってもっとチームのことを知っておこうと、ケーブルテレビの「北九州チャンネル」のギラヴァンツ応援番組を見たりもしたし、時々放映される試合も見てみた。だけど、まだまだ未完成のチーム。メンバー云々じゃなく戦術も、チームカラーも出来上がってない印象。人を惹き付ける、魅了する試合が出来るレベルじゃない。厳しい言い方をすれば「J1のチームと同じプロ・リーグのチームとは思えない」レベル。「観客動員数がJ1、J2を通じて断トツ最下位」とのことだけど、致し方ないかなと。スタジアムが遠い、小さいのがいけないという人もいるけど、そうじゃないと思う。私でも、地元のチームだからテレビで試合を見るときは応援するけど「贔屓チームにしたい」とも今のところは思わない。「J1ライセンス」云々、「新スタジアム」云々、「成績を上げる」云々以前に、まずは地元に浸透させないと何もはじまらないんじゃないか。とはいえ、今年から監督に就任した柱谷(兄)監督は、積極的に市のイベントに参加したりで「頑張ってるな」とは思う。北九州の人って「自分の関心のないことには一切興味を示さない」反面、「熱くなり出すと一気にのめりこむ」傾向があります。例えば学校の体育祭や文化祭、最初はみんな面倒くさがって嫌がって逃げ回る、でも嫌々練習や準備を始めた途端夢中になり、団結して盛り上がる。「絶対成功させる」「絶対勝つ」、最後には熱くなる。そういう土地柄だから、まずは(私を含めて)市民の「気持ちを掴む」こと。それが出来れば、あっという間に盛り上がってしまうんじゃないかと。でも「気持ちを掴む」まで時間がかかるだろうけど。
というわけで、20年目の今年も「贔屓チームがない」ままだった私。ただ開幕当初以上に地域密着型のチームが増えているので、理想は「地元のチーム=贔屓チーム」なんでしょう。地域を挙げて盛り上がる仙台、鹿嶋、鳥栖などを見ると羨ましく思われます。特にテレビではなく、直に触れた鳥栖の熱狂ぶりを見るにつけ、その気持ちは強くなります。なんといっても、経営破綻後に市民がバックアップしてここまで強くなったチームなわけだし・・・。
最後に先日述べた優勝争いに関して。「最後までどのチームが優勝するか分からない、大混戦だった」と聞くと「戦力が均衡していて突出したチームがない面白いリーグ」のように聞こえなくもない。個人的には「突出したチーム=ビッグクラブは不要」と思っているので。だけど「混戦」の理由は「どのチームも穴だらけ、決め手を欠くチーム」ばかりだったため、というのが正直な感想。もっとアグレッシブで面白い、ハイレベルな試合をもっと見たい。今年は一昨年、昨年以上に試合をテレビ観戦してきたけど「面白い試合」は決して多くなかったと思います。むしろJリーグ開幕当初の方が面白かったような気も・・・。もっと頑張って面白い試合、アグレッシブな試合を見せて欲しいと思います。
■2014/1/1 30年来の元旦の恒例行事も今年まで?(天皇杯決勝) 1月1日といえば毎年書いているけど天皇杯サッカー決勝戦をテレビ観戦する日。これも毎年書いているけど、1980年代初頭、まだJリーグ開幕以前、日本のサッカーにプロがなかった頃から見ていたものです。で、今年は「果たして何年から見てきたのか?」ちょっと真面目に調べてみました。今の家に引っ越す前、つまり1980年の元旦までは、元旦は家にいることがありませんでした。当時住んでいた家は父の実家から徒歩10分程度だったので、元旦はその父の実家に行くのが恒例行事でした。その実家のテレビで叔父(父方の長男)がよくテレビで見ていたのが天皇杯でした。父は三男で、その叔父とはとても仲がよくって慕っていたので、父も叔父と一緒に夢中で見ていました。だけど祖父が亡くなり、祖母が入院、さらに今の家に引っ越した1981年の元旦からは、父はあまり実家へ帰りたがらなくなりました。そして1982年の元旦は実家へは行きませんでした。その年、亡き父が「元旦にはやっぱり、これを見なきゃ」と言ってチャンネルを合わせたのがやはり天皇杯でした。私は当時、あんまり興味はなかったけど、中学のクラス・マッチでちょうどサッカーをやっていたので、思わず横で見てしまいました。延長戦までもつれ込む熱戦でヤマハ発動機(現在のジュビロ磐田の前身)が優勝。ガラガラのスタンドで注目度は低かったけど、面白い試合だったので思わず引き込まれました。その後、高校サッカーや日本代表の試合を見始めて・・・。そうやって「サッカー好き」になっていきました。
その翌年の1983年は、日本代表の攻撃的な選手が多く在籍する日産自動車(現在の横浜マリノスの前身)が優勝。木村和司、水沼、柱谷幸一、金田らを中心に、当時の日本では異例の攻撃的で魅力的なサッカーをやっていたので、一躍「日産ファン」になったものでした。前も書いたけど、日本リーグのテレビ中継はほとんどなかったけど、新聞などで結果を追うようになりました。テレビで試合を見ることが出来るのは、日本代表戦以外は天皇杯だけ。以降も日産は1885年、1988年、1989年、1991年にも優勝。なので「元日に天皇杯の決勝を見る」のは恒例行事になっていったけど、同時に「1年の初めは日産のサッカーを見る」年が圧倒的に多かったというわけで・・・。なので「天皇杯といえば日産」というイメージを持っていたものでした。
ところが、不思議なことにJリーグが開幕して日本のサッカーがプロ化して以降、その日産を母体に誕生した横浜マリノスが一度も天皇杯で優勝していないというのは、意外な事実でした。Jリーグの優勝決定時に書いたように、今の横浜マリノスにはあまり魅力を感じていないけど、一方でサンフレッチェのサッカーは私の目には「退屈」と映るし、あんな形で逆転優勝をさらわれてしまったマリノスだから、「今年の決勝戦は横浜マリノスを応援して観戦しよう」と心に決めました。あと「チームカラーは全く違うけど、あの頃日産を応援しつつ観戦した気持ちに返りたい」という想いもあったし。そして今日の決勝戦、マリノスが2-0で快勝して優勝。ちょっとだけ「あの頃の気持ち」を思い出すことが出来、感慨深かったです。メンバーも全く違う、あの頃とは全く違う大観衆、時代も全く違うけど。あと急遽退団したマルキーニョスや出場停止の藤田に代わってフォワードで先発出場した端戸は昨シーズンまでギラヴァンツにいた選手。「ガラガラの本城陸上競技場から元旦の国立決勝へ」って、考えてみれば出世だなと感心したり。J1優勝をあんな形で逃して悔しい想いをした中村俊輔や中澤といったベテランがリヴェンジを果たしたあたりには、素直に「よかった」と思えるし。今のマリノスにはあまり思いいれはないけど、今日の結果は「よかった」と思えます。
だけど、国立競技場がもうすぐ改築工事に入るとかで、今の国立競技場で行われる決勝戦は今年で最後なんだとか。同時に、来季の天皇杯の決勝戦は、代表の日程の関係で元旦ではなく、今年の12月に行われるんだとか。Jリーグ開幕以降、以前のように「元日決戦」の重みや伝統が消え始め、「何で無理して元旦に試合しなきゃいけないのか?」と考える関係者もいると聞きます。だけど、私にとっては1982年からずっと「天皇杯決勝のテレビ観戦」は元旦の恒例行事になっていたので、その「恒例行事」がなくなってしまうというのは寂しく、複雑な気分。「紅白歌合戦を大晦日に見るのが恒例行事」な人が、もしも「今年は大晦日じゃなく、12月20日にやります」なんて聞いたら、ガッカリしたり寂しく思ったり、「意味がない」と思うのと同じ。日程が変わる天皇杯決勝って、私には同じ大会として受け止めることが出来ません。本当に寂しいやら、違和感があるわで・・・。
■2014/1/2 年越しはボクシング 大晦日は例によって紅白なんて見てません。一時帰宅した母が別室で紅白をつけていてちょっと覗いてみたけど、司会者のしゃべりや演出、自局のドラマの宣伝のような小芝居の方がメインで、その合間に歌が入る構成になっていて違和感。昔は「歌の合間に小芝居や演出が入る」構成だったのに。「歌合戦」といいながらその「歌」は余興、添え物のように軽く扱われていて「なんか違うな」と。メインはどっちなんだよ。まあ、別に思い入れはないからいいんだけど「元音楽好き」の身からすればちょっと寂しいかなと。で、私が何を見ていたかというとボクシング。といってもTBSの井岡の方ではなく、テレ東系の内山高志の方。
考えてみれば、1999年に初代の「落書き帳」を開設して以降、私がボクシングについて何か書いたことは一度もありませんでした。だけど小学生の頃、具志堅用高の試合はよく見ていたし、中学高校の頃も渡嘉敷とか渡辺二郎の試合も欠かさず見ていたもの。井岡の叔父の弘樹もよく覚えています。だけど社会人になった1990年代以降、どうしても仕事の都合でゴールデンタイムに家にいることが出来ず「見たくても見ることが出来ない」状態に。新聞で結果はチェックしていたけど、ほとんど見ることは出来ませんでした。まあ辰吉とか鬼塚とか薬師寺の試合は何度か見た覚えはあるけど・・・。その後2000年代後半あたりから団体乱立、ベルト乱立、階級乱立のため日本人の世界チャンピオンが一体何人いるのかすら分からない事態に。私が中高生の頃は、日本人チャンピオンって1,2人しかいなかったはず、だから「世界チャンピオン」の価値が今よりずっと高かった。「今の世界チャンピオンって、たいした重みもないんじゃないか」と思ってしまう。あと、実力的にはアマチュア以下、単なる街のチンピラにしか見えない某兄弟を過剰に持ち上げる報道ぶりを見るにつけ「ボクシングって、いつの間にこんな茶番、エンターテイメント・ショーになってしまったんだ」と。以上のような理由から、この数年はボクシング中継は一切見ていませんでした。
だけど、そんな私の認識が少し変わったのが・・・。昨年8月のたまたま家にいた日の夜、ロンドン五輪金メダリストだった村田諒太のプロデビュー戦が行われていたので「ちょっと見てみるか」という感じでテレビ観戦しました。相手は東洋チャンピオンの日本人。「プロデビューでいきなり東洋チャンピオンと対戦って、いくら金メダリストといっても無謀だろう」と思いきや、村田が圧勝。「へえ、金メダリストって意外と強いんだな」と感心すると共に「たまにはボクシングの試合もいいな」と思いました。その後、昨年の12月には、またたまたま家にいた日に現フライ級チャンピオンの八重樫東の試合が行われていたのでテレビ観戦。まあ、八重樫は「井岡とのWBA、WBC統一王座戦をやって話題になった人」という認識はあったので興味もあったし。しかし試合運びは上手いし、強いし、見ていて面白いしで、思わず引き込まれました。「王座乱立」なので「チャンピオンといっても本当に強いのか疑問」という私の疑念を見事、吹き飛ばしてくれたし、八重樫の態度や発言から「今のボクシングはただの茶番か、エンターテイメントか」という私の誤解をも解消してくれました。確かに某兄弟のような奴もいるけど、「ホンモノのボクサー」「ホンモノのチャンピオンもいるんだ」と。ということで「これからもボクシングのテレビ観戦したい」と思っていました。大晦日も迷わず「ボクシング・テレビ観戦」と決めました。井岡の方を見るか、内山の方を見るか迷ったけど、ネット情報では内山の方が評判がよさそうだったので、敢えて内山の試合=テレ東の方を選びました。
しかし期待通り、いや、期待以上の試合。挑戦者の金子大樹が内山と真っ向から打ち合い。途中で内山からダウンを奪う善戦。前評判では「KO率No1」という話だった内山と互角の打ち合い。当然内山も打ち返すし・・・。壮絶で、それでいてクリーンで素晴らしい試合でした。いや、こんないい試合をしているのに「王座乱立」「某兄弟」のせいで、私に限らず、今のボクシングによいイメージを持っていない人、軽く見ている人もいるかもしれないけど、「強いチャンピオン」「本気で戦っているボクサー」は確かにいるんだなという想いが再び強くなりました。こんな素晴らしい試合を見ずに、あんな「歌を蔑ろにする」名ばかりの歌合戦を見ていた人を可哀想に思います。同時に、私自身も今後はもっとボクシングの試合、見ていこうと思います。特に八重樫、内山、そして敗れたとはいえ金子もよい選手なので、動向を追っていきたいと思います。
■2014/2/3 気がつけば2月、気がつけばソチ五輪 気がつけばもうすぐソチ五輪開幕なんだとか。この「落書き帳」でも2002年のソルトレイク、2006年のトリノ、2010年のバンクーバーといろんなことを書いてきたけど、個人的にはウインター・スポーツで思い入れの強い競技はほとんどないせいか、今回もそんなに関心は高くないかもしれません。特に過去に書いてきたとおり、フィギュア・スケートとかモーグルとかスノーボードなどの「演技系種目=演技を見せて採点で順位を争う」競技に全く興味がない性分のせいもあるだろうけど・・・。
といっても、ウインター・スポーツ自体に全く興味がなかったわけではなく、スキーのジャンプは亡き父が好きだったせいか、中学生くらいの頃からよく見ていたものです。いろいろあって五輪には縁がなかったけど、1980年代国内最強ジャンパーだった秋元正博が好きだったものでした。スポーツのテレビ観戦にはまってはじめての冬季五輪だったサラエボ(1984年)ではスピードスケートの黒岩彰が金メダル確実と騒がれていたので、その頃から(テレビ中継は少ないけど)スピードスケートもよく見ていたもの。日本人はあまり強くないし、日本では人気は今ひとつだけど、アルペンスキーのワールドカップが1984,5年頃に日本で行われてテレビ中継されたので見ているうちにそのスピード感と迫力に引き込まれてよく見るようになりました。そして1992年のアルベールビル五輪スキー複合での金メダル(日の丸を振りながらのゴールは今でも感動)とか、1994年のリレハンメルのジャンプ団体での原田雅彦の失敗ジャンプで金メダルを逃したシーンとかも思い出深いです。そして長野でのジャンプ男子団体金メダルでは原田と一緒に思わず画面の前で号泣してしまったし、スピードスケート金メダルの清水宏保の強さとストイックさには驚かされたし、岡崎朋美の笑顔には癒されたし・・・。不純な動機かもしれないけど、リレハンメルの銅メダリストだった山本宏美、長野、ソルトレイクの代表だった三宮恵利子、前回のバンクーバー代表だった吉井小百合、小平奈緒(今回のソチの代表でもある)など、個人的にタイプな人の多い女子スピードスケートも毎回注目してしまうし(笑)。なので、決して「ウインタースポーツに興味が全くない」「冬季五輪自体に興味がない」というわけでもありません。
だけど、実は日本のウインター・スポーツってそんなに強いわけじゃない。なのに、過剰に期待して持ち上げ、負ければ叩きまくる。オリンピックの時以外は全く報道されないのに、オリンピックの時だけ過剰に持ち上げられる選手もいる。そんな報道ぶりや世間の騒ぎ方に違和感がある。それに乗せられて自分を見失って浮かれ、自分の実力を勘違いしているような選手も夏季五輪の競技より多いのも気になる。それもまた「関心が薄い」理由のひとつかもしれません。プロ野球のキャンプ情報よりも扱いが小さく、NHKだけで地味に報道されていたサラエボ(1984年)やカルガリー(1988年)の頃のような扱いが妥当なんじゃないかと思ってしまいます。
まして今は忙しくって、ゆっくりテレビを見る余裕なんてない。そんな中で「無理して睡眠時間を削ってまで見たい」と思える競技はほとんどないというのが正直なところです。男子のジャンプ、スピードスケート、「見た目は子供、中身は大人」の高梨沙羅の金メダルが有力な女子ジャンプなど「時間が合えば見てみようかな」と思う競技はあるけど。そんな中「今まで見たことがないけど、ちょっと見てみようかな」と思っているのが女子アイスホッケー。強豪国との実力差がありすぎて注目されていない中、真っ先に五輪出場を決めたこと、マイナー競技ゆえの苦労ぶりなどが報道されたこともあって、一躍注目されている様子。個人的には「持ち上げすぎ」と思っているというのも正直な気持ち。とはいえそんな逆境の中、明るく、笑顔で前向きに競技にとり組む選手たちの姿に気持ちを動かされました。ついでに、激しい競技をやっているとは思えないような癒しキャラの足立友里恵が「もろタイプ」だし(笑)。いや、動機はどうであれ「思わず応援したくなった」のは事実。実力的には厳しいかもしれないけど、女子アイスホッケーだけは「絶対に見よう」と思っています。
■2014/2/13 スマイル・ジャパンって何のチームだ? 「●●ジャパン」が多すぎて、何が何やら分からなくなりそうですが・・・。ソチ冬季五輪がはじまって何日か経ったけど、やはりといおうか、私自身が忙しいことと時差の関係もあってか、ほとんど見ることが出来ていません。相変わらず「演技系=採点系」の種目に全く興味が沸かないこともあって「見たい競技」「興味のある競技」自体も多くないし。そんな中「今回の大会は是非この競技に注目してみよう」と思っていたのが、先日も書いた女子アイスホッケー。
多くの番組で過剰なほどに特集が組まれ、マイナー競技ゆえにバイトで生計を立てながら競技に取り組む姿とか、そんな厳しい環境の中でも笑顔を絶やさずに、明るく前向きに頑張る姿などにちょっと惹かれるものがあって興味を持ち始めたのが昨年の夏頃。その後、ある番組で足立友里恵という選手の特集が組まれていたけど、ハードな競技をやってる選手とは思えないおっとりした癒し系なキャラと「もろタイプ」なルックスに惹かれて・・・(笑)。というより、性格やキャラも「もろタイプ」なんだけど。いや、動機は何であれ「今まで見たことない競技だけど、ちょっと見てみようかな」と思っていたわけです。ただ、いくら「タイプ」云々といっても、試合中は防具をつけているから顔は見えないし(笑)、選手の入れ替わりも激しい競技なので、その姿を見つけるのも難しいわけですが・・・。
とはいえアイスホッケーって、今まではほとんどテレビ中継のない競技だったのは事実。中学生か高校生の頃に一度だけ、父がテレビで男子の実業団=日本リーグの試合を見ていたので、隣でちょっと見た記憶はあります。王子製紙vs国土計画か何かの試合だったような。その時は「意外と面白い競技だな」と思ったけど、それ以降テレビ中継自体ほとんどなかったので、アイスホッケーへの興味が継続することはありませんでした。しかも代表チームもほとんど欧米のチームに勝てず、オリンピックに出場すら出来なかったから、代表チームの試合を見ることもありませんでした。というわけで、私の長い「スポーツ観戦好き」歴の中で、アイスホッケーの試合を見たのはその1回のみ。ほとんど知識もないので、今回がほぼ「初見」のような状態でした。
そして今回、女子代表の初戦はスウェーデン戦、2戦目はロシア戦でしたが、スウェーデン戦は帰宅後の録画中継で、ロシア戦は生でテレビ観戦しました。しかしそのほぼ「初見」のアイスホッケーだけど「非常に面白い競技だな」と思いました。スケーティングやパス回しなどスピード感はあるし、ぶつかり合いなどの迫力はあるし、まさに「一時も目を離せない」ような展開。「ちょっと見てみようかな」程度の興味本位と不純な動機(笑)で見始めたけど、その競技自体の面白さに引き込まれてしまいました。
とはいえ、日本はスウェーデン戦は0-1、ロシア戦は1-2で惜敗して予選リーグ敗退が決定。一部のメディアが「メダルが期待される」なんて持ち上げていたけど、所詮はほぼ初出場の弱小国。男子のサッカーに例えれば「1998年、初めてワールドカップに出場した時の岡田ジャパン」と同じような状況。対戦相手も常連国ばかり。これも男子サッカーに例えればブラジル、アルゼンチン、ドイツ、イタリア・クラスの国と対戦したようなものだから、大差がつかず、むしろ2試合とも日本が一方的に攻め込む時間帯があったことや、キーパーの藤本が好セーブを連発して相手のシュートをことごとく阻んでいたことを考えれば「大善戦」といえると思います。正直「人気先行」だと思っていたので「ここまでやるとは思わなかった」とむしろ驚いているくらいです。
だけど一方で、強豪国に善戦して「ひょっとすると勝てる?」と思える瞬間もあったことを思えば、ちょっとだけ「悔しい」という想いもあります。女子代表の試合ははじめて見たけど動きが俊敏で、当たりも激しくって、パス回しも上手くて、後半になってもハードに動き回れるスタミナもあって、アグレッシブに前からプレッシャーをかける姿勢は素晴らしいとは思うけど、なぜか「なかなかシュートを撃たない」「撃っても外してばかり」なのが気になりました。まるで男子のサッカー日本代表のような「得点力不足」「決定力不足」。「ベテランの点取り屋」ということで多くの番組で採り上げられていた久保や、若きキャプテンで得点源といわれていた大澤のシュートがことごとく外れていたのが印象に残りました。「あのシュートが決まっていれば」というシーンが何度あったことか。あと、カウンターからの失点、本来チャンスであるはずのパワープレー(相手に退場者が出て、人数がひとり多い状態)での失点など、「残念な失点」が多いのも気になりました。これもまた男子サッカー日本代表みたい。この辺は日本の国民性なのか? その2点が解消されれば、2試合ともひょっとすると勝てたかもしれない試合。それを思うと悔しく、残念に思われます。
残りもう1試合、ドイツ戦もあるけど時間的に見ることが出来ないので、今の女子代表を見ることは今後ないかもしれません。メンバーも個性的で、明るく前向きなチームカラーもとても好感が持てるので、もっともっと見ていたいチームなんだけど。だけどこのチームのおかげで、私はアイスホッケーの面白さを知りました。今回の代表の多くの選手、久保や足立が「もっともっとアイスホッケーを知ってもらいたい」と言っていたけど、少なくとも私はこのチームのおかげで興味を持つことが出来ました。今後も機会があれば男女を問わず、試合をテレビ観戦したいと思います。だけど今後、中継があるのかどうか微妙なところ。今回の女子代表のメンバーの多くは女子日本リーグのSEIBUプリンセス・ラビッツというチームに在籍しているようなので(お目当ての足立がキャプテンだし)、このチームに注目したいところだけど、ケーブル局ですら中継もないだろうし・・・。
■2014/2/19 やっとその瞬間を見ることが出来た(ジャンプ団体銅) 先日は「深夜2時からの放送なのでジャンプの葛西銀メダル獲得の瞬間を見逃した」と書きましたが、団体戦は「早く寝る→2時に起きる→終了後、4時過ぎに二度寝」という形で見ることが出来ました。
1998年の長野の団体金メダルの日はたまたま休みで朝から中継を見ていたこと、昨日のように覚えています。悪天候で1回目原田失速→長い長い中断→再開という展開のためイライラしたり、ハラハラしたりしながら見守って・・・。だからこそ、逆転の金メダルの瞬間は、一人暮らしの部屋で大きな声を張り上げてしまい、しかも原田と一緒に号泣してしまったものでした。当時ネットをはじめたばかりで、まだ自分のサイトは持っていなかったけど、今は亡き「ソネット談話室」の「スポーツ応援団」というボードに思わず書き込みをしてしまったのを覚えています。1998年前後って、ワールドカップ初出場を決めた「ジョホールバルの歓喜」の時もそうだったけど、スポーツをテレビ観戦していて思わず大声を上げてしまったり、感涙してしまったりの連続でした。それなだけに私の長いスポーツ・テレビ観戦歴の中でも長野のジャンプ団体金メダルは、特に思い入れが強く、インパクトもあった本当に思い出深い出来事でした。
だけどあの後からスキー板の長さ等、日本に不利なルール改正もあって、日本のジャンプは長い低迷期に。1980年代からずっとジャンプを見てきた私ですら、あまりテレビ観戦しなくなりました。しかも顔ぶれはいつまで経っても相変わらずの葛西、岡部等。いつの間にかオリンピックの時以外全く見なくなったし、新聞やネットでニュースを追うことすらしなくなっていました。そして今回の五輪前、やたら葛西が持ち上げられて騒がれていたけど「マスコミが勝手に騒いでるだけ」と思っていたので、ほとんど期待していませんでした。ワールドカップの結果などを見ても「世界でなんとか10位以内に入るか、入らないか」レベルだろうと思っていたので。それなだけに先日のラージヒルでの銀メダルには驚いたし、一方で「しまった見逃した」と後悔しました。
そして今回ようやく団体戦銅メダルの瞬間、見ることが出来ました。団体戦の場合、ひとりだけ突出した選手がいても、他の選手のレベルが低いと上位にも入れないもの。長野の時の団体戦のメンバーは船木と原田、2人もワールドカップの総合優勝争いをしている選手がいて、やはりワールドカップで優勝している岡部がいた。そして失敗のない、安定した成績の斉藤がいて、本来ならエース格のはずの葛西が「不調と故障」を理由にメンバー落ちするほどレベルが高かったもの。日本は「金がとれて当たり前」なレベルだった。だけど今回は葛西以外はラージヒル個人で全員10位前後につけていたとはいえ、あの頃のように層が厚いわけでもない。それなだけに、マスコミは「金メダルも期待」なんて騒いでいたけど、私個人は「全員がベストなジャンプをすれば、ギリギリ銅はとれるかも」くらいに思って観戦していました。
結果的には「全員ベストなジャンプをした」「誰も失敗しなかった」ことで銅メダル獲得が実現したわけです。だから「予想以上の結果」だったし、純粋に「よくやった」と思います。あの時の「号泣してしまうほどの感動」ではなかったけど「ああ、よかった」と穏やかな気持ちで見ていました。しかし伊東大貴は膝が痛かったとかで、2回目のジャンプが終わった後うずくまってしまっていたし、竹内択は実は難病で闘病しながらの競技生活送っていたと聞きました。そんな状態でこの結果。そしてそんな年下のメンバーをまとめた葛西のリーダーシップ。長く若手が出てこなかったジャンプ界に現れた新星、20歳の清水の落ち着いた堂々としたジャンプを見るにつけ「長い低迷期が終わって、ここからまた新しい時代が始まる」「また黄金期が復活するかも」と期待を抱かせてくれました。
というわけで「見てよかった」と素直に思ったし、今後に期待が持てそうな、そんな結果にも満足。今後またしばらくジャンプのテレビ観戦もしていきたいと思います。一方でソチ五輪、残るは興味のない「演技系」種目くらいしかない。相変わらず時間もないので、私のテレビ観戦も「ここまで」かな。
■2014/2/25 久々に盛り上がった、一方で違和感も(ソチ冬季五輪総括) ソチ冬季五輪は昨日の夜が閉会式だった様子。始まる前は「あまり関心がない」「あまり見ないだろう」と述べたけど、終わってみれば久々に注目し、興味を持って見た冬季五輪になりました。まあ、忙しいし時間も合わないし、興味のない「演技系」の種目も多かったので、生でテレビで見たのは女子アイスホッケーの日本vsスウェーデン戦とロシア戦、あとはジャンプの団体戦だけではあったけどダイジェスト番組も意外と多く見たし、ニュースやネットで結果を気にして見たりもしたし。こんなに関心や興味を持って冬季五輪を見たのは、2002年のソルトレイク以来かも。2006年のトリノは大病による入院の時期だったのでほとんど見てないし、2010年のバンクーバーはフィギュアなど関心のない「演技系種目」やカーリングばかりが騒がれた大会で全く関心がもてなかったしで、この2つの大会は全くといってよいほど印象に残ってません。ソルトレイクも「見た」とはいっても、その前の長野で盛り上がった、その「流れ」でのめり込んで見たのはよいけど、やはり印象に残ってない。なので「印象に残り度」の高さからいえば、実に長野以来ということになるかもしれません。
まあ、ほとんど生中継は見ていないので「最も印象に残ったこと」といえば、やっぱりジャンプ団体銅メダルに尽きるところ。あとは全敗したとはいえ、アイスホッケーという競技の面白さを発見することが出来たことも収穫でした。それ以外では複合個人ノーマルで渡部が銀メダル獲得して久々に復活の兆し&荻原次晴号泣とか、今まで全く知らなかった種目、スノーボードのパラレル大回転での竹内の銀メダルとか。どちらもダイジェストで見ただけではあるけど。特に「スノーボード=よく分からん演技系種目」というイメージだったのに、2人で競って勝ち抜いていく「レース系」の種目があることをはじめて知ったし、しかもスピード感があって面白い種目だなと思ったし、実は「世界2位」の実力者が日本にいたんだという事も全く知らなかったので実に新鮮でした。という感じで、長野のように「強烈に感動した」シーンこそ多くはなかったけど、久々に楽しめた冬季五輪でした。
だけど一方で違和感。相変わらずの「メダル至上主義」。過剰な期待に押しつぶされる選手(=浅田、高梨)、「入賞で上出来」なレベルの選手を「メダル候補」と持ち上げて煽るテレビ中継、それに乗せられて勝手に過剰な期待をする視聴者、負けた選手、メダルを逃した選手を過剰にバッシングする勘違い野郎など・・・。まあ、これは今に始まったことではないけど「スポーツ観戦好き」の私から見れば、目を背けたくなる。「勝者もいれば敗者もいる」のがスポーツだし、それぞれに生き様やドラマがある。だからこそ面白いし、見ていて感動したり、心を揺さぶられたりするもの。純粋に「頑張っている人の姿」は勝とうが負けようが魅力的なもの。それが分からんような奴はオリンピックもスポーツも見るべきではない。
あと大会前に注目されたのは、フィギュアの選手と女子ジャンプの高梨ばかり。まあ、メダルの可能性が高かったのは事実だけど、一方で2人と同じく世界トップレベルだった(私も後で知ったけど)スノーボード勢に関しては、ほとんど報道されることがなかった。この偏った報道は一体・・・。あと「敗者」は過剰なほど批判されているのに、なぜか浅田だけは賞賛される。スピードスケートの加藤、長島と何が違う? いや、もともとフィギュアは全く関心がないし見てもいないのでよく分からないけど、スノーボードやフリースタイルスキーのメダリスト以上に持ち上げられるのはちょっと不可解。このあたりにも偏りを感じずにはいられません。
それから大会前はあんなに持ち上げられた女子アイスホッケー=スマイル・ジャパン(やっぱり恥ずかしい愛称)が、2連敗した後、全くといってよいほど報道されなくなってしまった。ほとんど初出場なのに勝手に過剰に期待をかけ、2連敗しただけで「見放した」ように映るのは私だけでしょうか。私は時間が合わずに最初の2試合の後、全く試合を見ることが出来なかったけど、あの2試合を見る限り「よく頑張っていた」と思うんだけど。こういう「見放し」も今のマスコミや「にわかスポーツ・ファン」の特徴。私は逆にあの2試合でアイスホッケーの面白さを知ったので、今後機会があれば見続けていきたいと思っています。といっても、結果を残せなかったことで、今後注目度が下がって、報道される機会も少なくなっていくかもしれないのが悲しい。テレビ中継なんてないだろうし。「はじめて自力で五輪に出て、世界の舞台で強豪相手に善戦した」わけだから、これが第一歩、今から歴史が始まる競技。それをサポートするのがマスコミやスポンサーの使命なんじゃないかと思うんだけど。今サポートがなくなれば、また「暗黒時代」になってしまう。それだけは避けて欲しい。
というわけで、久々に印象に残る冬季五輪になった一方、やはり複雑ですっきりしない気持ちにさせられた冬季五輪でもありました。
■2014/3/24 讃えよ池高、輝く池高・・・(池田高校復活) 何度も書いている通り、高校野球なんてとっくに興味をなくしてしまったけど、なんと今年の選抜高校野球に池田高校が20数年ぶりに出場するというニュースを聞いて、懐かしくって、感傷的な気分になったものでした。以前こんなもの(こちら)を書いて「高校野球に最もはまっていたのは1980〜1983年(小6〜中3)」と述べました。その中で最も印象に残っている大会は1982年(中2)の夏の大会です。
この年は夏休みに入ると同時に福岡県大会からずっとテレビ観戦。福岡県大会を圧倒的強さで勝ち抜いたのは地元・北九州の八幡大付属(現:九国大付属)でした。地方大会からずっと応援してきたので、そのままの勢いで八幡大付属を贔屓すると決めて8月の本大会も見続けました。ところが、初戦の日大二高戦、途中までリードしながら雨のためノーゲーム→再試合の末、敗退。「贔屓チーム」をなくして心にポッカリ穴が。だけど、九州勢のうち初戦敗退したのは実は八幡大付属のみ。佐賀商はエース・新谷(後に西武)がノーヒットノーラン。津久見(大分代表)は名将・小島監督と強打のキャッチャー・伊東を擁する強打のチーム。熊本工はアンダースロー投手奥村と強打者・平畠を擁するチーム。興南(沖縄代表)は好投手・仲田幸司(後に阪神)を中心としたチーム・・・。どこも強かったので「こうなれば九州勢を応援しよう」と方針転換。だけど、よりによって3回戦で佐賀商と津久見の「九州勢同士の潰し合い」になってしまったり(延長14回の好試合、この大会のベスト・ゲームでしょう)で、結局準々決勝ですべて敗退してしまって・・・。
準々決勝の第1試合で津久見、第2試合で熊本工が敗れて、ガッカリした気持ちでテレビをつけっぱなしにしていたら第3試合が始まりました。第3試合は優勝候補筆頭で、当時甲子園のアイドルだった荒木大輔擁する早稲田実業と、名将・蔦監督率いる池田高校の対戦。当時の私は過熱人気気味な荒木に対しては「アンチ」だったし、池田高校は1979年の夏の大会で当時応援していた牛島ー香川のバッテリー擁する浪商を破って準優勝した時の印象が強くって好感が持てなかった。だから「どっちが勝っても別に嬉しくもないし」という気持ちでした。というわけで「なんとなく見流していた」わけだけど・・・。
ところが、池田の打線が爆発して大量点。「ボーッと見流していた」はずなのに、いつしかテレビに釘付けになりました。いや「あの高校球界No1の荒木がめった打ちにされていることに衝撃を受けた」「憎っくきアイドル=荒木が打たれて気持ちよかった」というのも多少はあったけど、それ以上に「何なんだ、この打線の迫力は」。3番バッターの江上の放った弾丸ライナーのホームラン、5番水野の打ったバックスクリーンへの大ホームランは、ほとんどプロの外国人選手並みの迫力。「一度打ち出したら止まらなくなる」打線の切れ目のなさ、1番〜9番まで全員が豪快に振り回すようなバッティング・フォーム。バントはほとんどしない。いや、こんな豪快なチーム、プロ野球にすらない。「優勝候補No1」の早稲田実業、「高校No1」の荒木が、ここまで完膚なきまでに打ち砕かれるとは。スタンドからは荒木ファンと思われる女性の悲鳴と溜息ばかりが漏れる。江上のホームランの時は、一瞬スタンドが静まり返ったのも印象に残りました。終わってみれば14-2。誰がこんなスコアを想像したか・・・。
この試合ですっかり池田高校に心酔した私。準決勝、決勝とも池田高校を応援しながら観戦しました。8/21の登校日も9/1の始業式も、池田高校の話題で持ちきり。「ビックリした」「凄すぎる」。高校野球を見ていて「強い」「凄い」と思えるようなチームは多く見てきたけど、あの1982年の池田高校ほどの強い衝撃を受けたチームは最初で最後でした。同時に「中2の夏休み=池田高校の衝撃」。私にとっては一生、忘れられないほどの衝撃でした。翌年の1983年の春優勝、夏PLに敗れた時のエース水野、キャプテン江上のチームも同様に迫力のあるチームだったけど「衝撃度」からいえばエース畠山、恐怖の9番バッター山口、2年生の強打者水野、江上の1982年の夏の優勝チームの方がはるかに強烈でした。ついでに、この高校が徳島県の山の中の小さな県立高校だということも驚きだったし、私が応援したくなった理由だったかもしれません。
そして今年、22年ぶりに甲子園に池田高校が登場と聞いて、時代も違うしチームカラーも違うし、蔦監督ももういないけど、なんとなく懐かしい気持ちになりました。そして初戦は昨日だったわけで、もしも家にいたら久々に高校野球中継を見たいと思っていたんだけど、生憎の出勤。後で結果を見たら、逆転サヨナラ勝ちとのこと。別に今の池田高校のことは全然知らないし、別のチームかもしれないけど、なぜか嬉しくなってしまいました。出身校でもないし、ワンコーラスがとても長くって、歌詞も難しいのに、なぜか今でもフルコーラス歌えるあの校歌も流れたらしい。もしも生でテレビを見ていたとしたら、思わず感涙していたかも。きっと同世代の多くの人が、同じような気持ちになったに違いありません。
■2014/4/29 もっと福岡ダービー 私が関東や北海道、松本などに住んでいた頃、出身地を聞かれると「福岡」と答えていたものでした。だけど内心、自分の出身地を「福岡」と答えることには非常に抵抗を感じていました。まあ、よその人には福岡と北九州の区別なんて全くつかないだろうし「同じ県内だから同じようなもんだろう」と思うかもしれません。だけど福岡と北九州は江戸時代、別々の藩だった名残もあってか、同じ県内とは思えないほど違う。言葉(方言)は似ても似つかないし、土地柄、人柄、文化、風土、食べ物の味など・・・。だから「本当の出身地は北九州だけど、言っても伝わらないし、説明するのも面倒だから」という理由で仕方なく「福岡」と答えていたわけです。同時に、福岡の人は別に何とも思ってないんだろうけど、北九州の人は福岡の人に劣等感や対抗意識がある。私も中高生の頃、高校野球の地区大会を見るときはいつも北九州とその周辺の高校を応援していたし、ローカル局のテレビやラジオで福岡市の話題ばかりが取り上げられることにイライラさせられたこともあったし。
前置きが長くなったけど、サッカーJ2には、福岡を本拠地とするアビスパ福岡と、北九州を本拠地とするギラヴァンツ北九州があって、この両者の対戦は「福岡ダービー」と呼ばれています。まだギラヴァンツの歴史が浅いし、両チームとも地元に根付いているとは言えない状態なので、「ミラノ・ダービー」や「大阪ダービー」「静岡ダービー」「埼玉ダービー」のように盛り上がるわけではないけれど。で、今日はその福岡ダービーが行われて、地元のテレビ局が珍しく地上波で中継していたので思わず見てしまいました。といっても、前も何度か書いた通り、地元チームとはいえJ1ライセンスがないのでどんなに勝ってもJ1に上がれない、実力も華やかさも不足しているし、テレビなどでの露出も不足しているしで、ギラヴァンツに関する知識もあまりない。年に3,4試合はテレビ中継がある時は見るけど「ちょっと見てみるか」程度で見ているだけで、熱心に応援しているわけでもない。ただ、これも前にも書いたけど「サッカー好きなのに、Jリーグに特に贔屓チームがない」私なので「テレビで試合を見る機会があれば、なるべく見たい」とは思っています。なので、今日の試合も「ちょっと見てみようか」くらいの軽い気持ちでチャンネルを合わせました。
ところが、今日の試合は何かが違う。相手は元J1にも上がったチーム。こういうチームを相手にすると「ボールをほとんど支配できない」「ボールを奪ってもパスも通らない」「ディフェンスがガタガタで一方的に攻められる」「シュートを撃つチャンスすらほとんどない」、とにかく「本当に同じプロの、Jリーグのチーム?」というほど圧倒される。弱いだけじゃなく、戦術も浸透してなくって、ただロングボールをゴール前に送るだけの単調な攻めしかできず退屈で面白くもない、見せ場もない・・・・。だけど今日はそうじゃない。ボールを奪うとパスが回る。サイドバックがサイドから切れ込む、ゴール前に2列目、3列目からでも飛び込んでくる。おいおい、こんな多彩な攻撃のできるチームだっけ? 以前清水でスーパーサブ的なフォワードとして活躍していた原、川崎フロンターレ風間監督の息子といった移籍組が入って、活性化してるのが分かる。明らかにギラヴァンツのペースで試合が進む。まあ、「パスを回すのはいいけど、もっと早く攻めろよ」とか、「シュートちゃんと撃てよ」というシーンもあったのは事実だけど、去年までだったら「パスが回らない」「シュート撃つチャンスもなかった」わけだから大変な進歩。後半にセットプレーから1点先制、あとは相手の猛攻を受けたけど、しのぎ切ったあたりも進歩。去年までなら「リードを守り切れない」試合も多かったわけだから。まあ、1点リードしたロスタイムに、ゆっくりボールをキープして回す等の「時間稼ぎ」が出来なくてイライラはさせられたけど「勝ち慣れていない」チームだから仕方ないか。
私がギラヴァンツの試合をテレビ観戦し始めて3年目になるけど、なんと、初めての勝ち試合。しかも「元J1」の格上のチーム、それも「ダービー」での勝利。その上、内容も今までと違って「ああ、確かにプロのチームだ」と思えるものだったし、見せ場も多かったし、見ていて面白かった。今までは「なんとなく見流していただけ」だったけど、今日の試合は本気で応援しながら見ていた自分に気が付きました。途中で何度も声をあげてしまったし。選手の名前もだいぶ覚えてきたし。今後も同じような試合をしてくれるようであれば、本気で応援してみたいと思います。まだまだ「贔屓チーム」とまではいかないけど、今までよりもずっと関心を持ってこのチームに注目していきたい気分になってきました。
しかしこのダービー、もっと多くの人に注目されるべきだと思います。北九州の人には潜在的に「福岡に負けたくない」気持ちがあるはず。今後もっとチームが地元に浸透してくれば、きっともっと盛り上がるはずだと思います。福岡の人も、某「お金持ち球団」だけではなく、アビスパにも注目して「地元チーム」として愛着を持って応援して欲しいと願わずにはいられません。お金がある強いチームより、厳しい環境、逆境の中で頑張ってる人やチームをバックアップしていきたいっていうのは、本来はごく自然な感情だと思うんだけど。攻撃に、守備にと元マリノスの坂田(久々に見た顔)が走り回っていたりでアビスパの選手の「必死さ」も感じられたし、選手は頑張ってると思うけど。
■2014/5/7 大型連休は世界卓球 今回の大型連休は新PC購入のための大量出費や、母のこともあって恒例の「放浪」に出かけることができず、まるで普段の休日のようにごく普通に過ごしました。だけど、ケーブルテレビも「一挙放送」ばかりで見るものもないし、どうしよう。と思っていたら「世界卓球」が日本で開催されていて、テレビ東京で独占中継されている様子。そういえばロンドン五輪の時、女子の団体戦をちょっと見てみたら意外と面白かったっけ。あの時「今後も機会があれば見てみたい」なんて書いたのはよかったけどあれ以来一度も見なかったし、興味も薄れていたけど、暇だからちょっと見てみるか。そんな軽い気持ちでチャンネルを合わせたのが5月3日、女子団体の準々決勝の日でした。
だけど、ド素人でほとんど知識がない。中国が圧倒的に強いのは分かってるけど、それ以外の国の実力って? 今回の日本の代表選手は? ロンドン五輪では銀メダルだったけど、今回もまだ楽に銀メダルが獲れるほど強いのか? 何も知らずに見始めた女子準々決勝、日本vsオランダ。どうも、どこの国も中国からの帰化選手ばかりなので、どこの国と当っても楽な相手ではなさそう。また、ロンドン五輪の代表のうち、福原愛が故障のため欠場、やはり安泰ではなさそう。ちょうどチャンネルを合わせた時、2人目エース格の石川佳純がリー・ジャオなる、中国からの帰化選手で41歳という大ベテランに大苦戦中。そして敗れる。おお、これは大変かも、ということで観戦を始めました。
日本人3人目は石垣なる、福原の代役で代役になった選手。「カットマン」と紹介されているけど、ド素人の私には意味が分からん。相手も「カットマン」で「カットマン同士の試合」とか。だけど、試合が始まってすぐに意味を理解した。激しい打ち合いはなく、ひたすら緩くて長いラリーが続く。ボールの音だけが響く、静かで緊張感あふれる試合。一瞬も目が離せない、思わずのめり込んでしまいました。だけど、ここでこれも初耳の「促進ルール」なるルールが適用される。アナウンサーと解説者の非常に分かりやすい説明で納得。このルールになって以降は石垣が優勢。格上の相手に勝利。そして4試合目、ロンドン五輪代表だった平野が、老獪なリー・ジャオと互角の試合を展開。敗れたけど気合の入った、非常に良い試合でした。そして5人目の石川、2ゲーム獲った後、2ゲームを獲り返されて、5ゲーム目もリードを許す厳しい展開。だけど、平野の的確なアドバイスもあって盛り返しての逆転勝ちで日本が準決勝進出を果たした。この瞬間、思わず大きな声をあげてしまいました。4時間以上の長い試合だったけど、全くダレることもなく、時間があっという間に過ぎました。
ロンドン五輪以来久々にテレビ観戦した卓球の試合だったけど、こんなに面白い、熱くなれる競技だったということは今回初めて知りました。「カットマン」とか、ペンを持つようにラケットを持つリー・ジャオとか、選手それぞれ個性があるし、意外と奥深いんだなあ。あとテレビ東京の中継も、民放にありがちな選手や競技はそっちのけでのタレントの馬鹿騒ぎとか、選手に対する礼を欠いたインタビューとか、試合途中で中継終わりとか、無駄なリプレイや選手のアップ映像とか、いいところでCMが入るとかもない。競技や選手に最大限の敬意を払う、そんな当たり前のことが出来ないクソ中継が多い昨今の民放にあって、久々に見た好感の持てる中継でした。初心者にも分かりやすいようにルールを説明してくれたり、解説者も分かりやすくて聴きやすい話し方をする。特に選手と一緒になって大きな声を上げつつも、きちんと分析して的確な説明をしてくれる樋浦令子という人の解説は好感が持てました。声も、話し方も聴きやすいし。
その勢いで準決勝の香港戦、決勝の中国戦もテレビ観戦。準決勝では2ゲーム連取された後に2ゲーム獲り返す、5ゲーム目も追い込まれてからの大逆転と、まるでドラマかマンガのような大逆転勝ちを収めた平野など、苦戦しながらも勝利。この試合もまた、4時間近い大熱戦でしたが、すっかりのめり込んで見てしまいました。決勝はやはり中国に歯が立たずに敗れてロンドン五輪同様、銀メダルに終わったけど、石川が互角に打ち合うシーンがあったり、石垣が1ゲーム獲ったりと、ロンドン五輪と比べると見せ場も作ってくれました。ロンドン五輪以来2回目のテレビ観戦だったけど、本当に面白かったし何度も熱くなったし、観戦してよかったと思うし、今後も中継があれば見ていこうと思います。ついでに、今後は民放でスポーツ中継をするのならテレ東でお願いします。
■2014/5/28 久々の「ちょっとなでしこ」 女子サッカーに関して、2012年の暮れにこんなもの(こちら)を書きました。2011年のワールドカップ優勝、翌年のロンドン五輪銀メダルもあって、「なでしこフィーバー」なんて言われたものだけど、不思議と時間が合わずに全く見ることが出来ず、特に関心も持たなかった私。だけど2012年のU-20世代=ヤングなでしこの活躍でようやく興味を持ち、2012年の秋頃から遅ればせながら女子サッカーを見てきたわけですが。正直、2013年のアルガルベ・カップでのガッカリ感(こちら)、国内リーグのINAC神戸一極集中、進まない世代交代・・・、そんなことも重なってか、昨年の夏ごろからほとんど見なくなっていました。だけど、今月はアジアカップ兼ワールドカップ・アジア予選が行われ、頻繁にテレビ中継されていました。夜10時=私が夕食を終えて一息つける時間に試合開始というパターンも多かったことから「どれ、暇つぶしにちょっと見てみるか」といった冷やかし程度の軽い気持ちで初戦から立て続けにテレビ観戦しました。
今回は「大陸別カップ戦」と「ワールドカップ地区予選」を兼ねた大きな大会にもかかわらず、国際Aマッチ認定されなかったとかで、海外組=主力=ワールドカップ優勝、五輪銀メダルのベテランの半分以上を招集できなかったとか。だけど、おかげで澤、宮間、大儀見、川澄、岩清水らの「レジェンド」なメンバーと、猶本、菅澤、木龍といった新しい顔ぶれがいい感じで融合したチーム。個人的には世代交代を望んでいるので「世代交代のチャンス」との期待が持てる反面、2013年のアルガルベ・カップで感じたガッカリ感もあったので「レジェンドなメンバーのうち一部が欠けると厳しいんじゃないか」という怖さもありで。しかも、男子ではアジアカップとワールドカップのアジア予選は別物なのに「兼ねる」というあたりに驚いたし、同時に「参加国がわずか8か国」しかも「うち4か国がワールドカップに出場できる」って、男子の「長く険しいワールドカップ出場までの道のり」を思えば、「なんて短くて低いハードル」だなと。このあたりにも「重み」「緊張感」が感じられず、だからやっぱり「冷やかし程度」で見始めた、はずだったけど…。
いや、気がつけばどんどんはまっていく。初戦のオーストラリア戦、エース格の大儀見が途中出場した途端、チームが生まれ変わる。第2戦のベトナム戦では、攻撃でもディフェンスでも常にいいところで顔を出す澤(松木曰く「何人もいるかのよう」)、何度もドリブル突破を見せる川澄の圧倒的な運動量に驚愕。いや、いくら世代交代を望んでも運動量も、存在感も、まだまだ後ろの世代には追いつけないレベルだなと感心。男子に例えれば、スペインやブラジルなどの強豪国の選手を見ているかのようにレベルが高い。第3戦はちょっとレベルの落ちるヨルダン戦ということで、若手中心のメンバーに。この試合では猶本や中島、吉良といった後の世代もいいところを見せていたけど、正直「この相手に通じたからといって、評価するのは時期尚早だろう」と。むしろここでも、途中出場した澤と大儀見の存在感ばかりが際立っていたように思いました。同時に、ネットを中心に「サイドバックの小原がカワイイ」と話題になったことに「遂に見つかったか」の思いも(笑)。以前なでしこリーグか、皇后杯か、どちらの試合だったか忘れたけど、INAC神戸vsアルビレックス新潟レディースの試合を見ていた時に、川澄を完全マークして封じていたプレーと、サッカー選手離れした癒し系美人ぶりにちょっとだけ心を惹かれた経験があったもので。この試合では代表初スタメンで頑張っていたけど「世界で通じるか?」と言われれば疑問だし、今後も代表に招集されるかどうかも微妙でしょう。もちろん選ばれて欲しいけど、そのためにはもっとアピールしないと。
いや、そんなことよりも何よりも、今まではワールドカップ優勝→五輪銀メダルのメンバーにはあまり思い入れはありませんでした。私がたまたま見た試合が悪かったのかもしれませんが、「まあ、凄いけどこんな程度か」くらいにしか思わなかったもの。だけど、やっぱりこの年代のメンバーは存在感もプレーも異次元で突出しているなと。その後、準決勝の中国戦も観戦。微妙な判定があったりで延長戦へ。延長戦もロスタイムに入って「ああPK戦か」と思った矢先の宮間のコーナーキックからの岩清水の決勝ゴール。いや、女子サッカーを見て、あんな鳥肌が立つようなシーンは初めてでした。宮間のフリーキック、コーナーキックの精度は、男子に例えれば中村俊輔、いや、往年のベッカム並み。もはや異次元レベル。「正確なキックが来たから合わせただけ」と謙虚なコメントの岩清水、そしてやたら「男前」なコメントがキャプテンらしくて頼もしい宮間、120分間走り回っていたのに「楽しかったです」と笑顔で応じる川澄。特に宮間、性格やコメントがかっこよすぎる。そして決勝も宮間→岩清水で決勝点を挙げてのアジアカップ優勝。いや、この人たち、かっこよすぎる。本当に存在感も、コメントも、プレーも、すべてが素晴らしい。今更ながら、本当に今更ながら、この「レジェンド」な前回ワールドカップ優勝メンバーたちの偉大さを思い知らされた大会でした。
一方で、その「レジェンド」メンバーの次の世代のはずのメンバーの不甲斐なさにはガッカリ。途中離脱の大儀見に代わってワントップに入りながら、シュートを外してばかりで大会中ノーゴールに終わった高瀬、テクニックはあるけど、大事なところでミス連発の中島、不用意なバックパスから何度もピンチを招いた有吉、途中交代で出場しながら消極プレーを見せて交代させられた木龍などは「もう呼ぶな」と思ってしまう。こういう人たちを呼ぶなら、さらにその下の年代に経験を積ませて欲しいというのが正直な感想。だけど、なでしこリーグなどを見る限り、2012年のヤングなでしこ世代の連中は明らかに伸び悩んでる様子だし。当分はこの「レジェンド」たちに頼らざるを得ないんだろうし、逆にこの人たちがいなくなった時、本当に大丈夫なのかと心配になります。とはいえ、今大会は純粋に「レジェンド」な人たち、澤、宮間、大儀見、川澄、岩清水たちの「カッコよさ」に感動させられました。しばらく遠ざかっていた女子サッカーだけど、興味が再燃といったところです。
■2014/6/27 いざとなるとなぜか寂しい「別れ」(ザッケローニ監督辞任) ザッケローニ監督が正式に辞任を発表したとか。ワールドカップで結果を残せなかったし、采配も疑問の残るものだったので当然といえば当然。だけど、なぜか少し寂しい気持ちになってしまいます。
監督就任時こんなもの(こちら)を書きました。その時点ではどんな人だか知らなかったので、期待と不安が入り混じっていました。2011年にいきなりアジアカップ制覇(こちら)して結果を出した時は「ひょっとしていけるかも」と少しは思ったけど、リンク先にもある通り、いくつか不安を感じていたのも事実。「控えの層が薄い=控え選手とレギュラーのレベルの差が大きい」「ディフェンスが弱すぎる」、でもまだワールドカップまで3年もあったから、いずれ修正してくるだろうと。ところが、何の策も打たないまま時間が過ぎていく。2011年中は本田、香川らの主力が好調だったおかげで結果も残していたし、その欠点が目につくことはなったけど2012年以降、次第に情けない敗戦や、勝っても微妙な内容の試合が増えていく。それでも修正しない。
「層を厚くする」ためには多くの選手を招集して試すことが必要不可欠。にもかかわらず、逆に2012年頃からはメンバーを固定して新しいメンバーを試すことをほとんどしなくなる。ディフェンスも脆いまま、何の策も打ち出さない。また「苦戦する試合」が続けば、試合中の選手交代がカギを握るけど、この交代枠の使い方が下手すぎ。そうした「選手固定しすぎ」「ディフェンスの脆さ」「奇妙な交代」を時々批判するような声が上がっていた。だけどこの人は運がいいのか、批判の声が大きくなりはじめると決まって強豪国との親善試合で勝ってしまったり、善戦したりしてその結果、そうした声は消えてしまった。そしてそのまま迎えたのが今回のワールドカップ。欠点を修正できなかったことと、すっかり「固定メンバー」化してしまった本田、香川ら主力どころの劣化もあっての今回の結果。残念ながら指導者、監督としてはキツいかもしれないけど「失格」だったと思います。
だけど一方で「人」としてはこれ以上ないほどの人格者。もっとストレートに言えば「いい人」でした。アジアカップ優勝後の2011年3月に東日本大震災。普通の外国人監督なら逃げてしまいそうな中、真っ先に日本人向けのメッセージを発表。まだ来日して1年も経ってないのに、こんなにも日本人を思ってくれるとは。ネット上でそれを読んだ私は、思わず目が潤んでしまったほど。その後も被災地向けのチャリティ活動にも熱心に取り組む。街頭での募金活動まで。特に2011年のチャリティ・マッチ(こちら)、あんな感動的な試合は後にも先にも見たことがありません。就任会見で「今日から日本人になる」と発言、口で言うのは簡単、社交辞令的な発言だと思った。だけど日本の文化に親しみ、日本人を理解しようと努め、震災時は日本人と同じように悲しみ・・・。こんな日本在住の外国人って、そんなに多くないんじゃないでしょうか。意地の悪い記者の質問に嫌な顔をすることも少ない、選手や周囲のせいにしたり批判したりすることもない、純粋に「いい人」なんだと思います。
とはいえ、それが仇になったのかな、という想いもあります。「メンバー固定」「不調な選手や故障の選手も外さずに使う」のは、他にオプションがないからというのもあるだろうけど、優しすぎる性格ゆえに「外す」という選択が出来なかったのかな、という気もします。また、本田らの目指した「自分たちのサッカー」が「上手くいっていない」「自身の目指すものと違う」と思えばそれを否定したりし修正したりして、もしも従わなければ干してしまうのも監督の正しい姿。さらに一部の固定メンバーとは家族付き合いするほど親密だったとも聞きます。代表チームは常にメンバーが変わって当たり前なので、特定のメンバーと親しくするのは好ましくない。クラブ・チームの監督ならそれでいいのかもしれないけど「代表」の監督としてはふさわしくない。むしろカズを外し、中村俊輔をベンチに追いやった岡田、逆らう選手をあしらい、自分と合わない選手を干したトルシエ(この人は逆に頑固過ぎるけど)のような厳しさ、シビアさを持った人の方が代表監督にふさわしいような気もします。次の監督は「いい人」でなくっていいので、そこで「非情」に徹することのできる人を希望します。
ザッケローニ、代表監督としては優しすぎ、いい人過ぎだったのかもしれません。なので「微妙な監督だから、退任してホッとした」はずなのに、なぜか心にポッカリ穴が空いたような寂しさの方が先に立ちます。日本を去っても時々、日本のサッカーに対してアドバイスや助言を送ってくれるベンゲル、トルシエ、オシムのように、この人にも今後、日本のサッカーを見守っていて欲しいと思います。
■2014/8/18 蠅ボールが卑怯? (超スローボール) 例によって高校野球が開催中のようですが、1990年代半ば以降全く見ていないし特別興味もありません。とはいえ、ネットのスポーツ・ニュース・サイトを見ていると、嫌でもいろんなニュースが目に入ってきます。今年の福岡県代表は九国大付属だったようだけど、この高校は地元・北九州市では昔から有名な「選手集め」をやっている高校。監督も東北高校から「引き抜かれた」若生監督。その上、今年のチームはほぼ全員が福岡県以外の中学校出身という、今までにも例がないほどの「よそ者」だらけのチームということで、余計に興味も思い入れもありませんでした。やれ「強力打線」だの「優勝候補」だの言われてたみたいですけど…。
その「強豪」のはずの九国大付属が、初戦でいきなり北海道の東海大四に惨敗。しかも「強力打線」が相手ピッチャーの奇策といってもよい「超スローボール」に翻弄されての敗戦とか。別に九国大付属が勝っても負けても私は何とも思わなかったけど「相手の作戦勝ちだな」という感想でした。なかなか考えたなと。ところが、一部でこの「奇策」を卑怯云々という声が上がっていると聞いてびっくりしました。いや、私は昨年、こんなもの(こちら)を書いて「汚い手を使っても勝てばいい」という近年の高校野球のあり方を批判しましたが、スローボールを「汚い」なんて、これっぽっちも思わなかったので。
ピッチャーにはいろいろなタイプがいる。速い球を投げるピッチャー、変化球ピッチャー、そして「遅い球」を武器にするピッチャー。プロ野球でもかつて阪急→オリックスで長く活躍した星野伸之が「遅い球」を武器にして170勝を挙げた。PL学園の優勝投手で、後に南海に入団して2桁勝利も挙げた西川佳明も「遅い球」がトレードマークだった。個人的には架空の人物だけど「ドカベン」に登場する不知火の「蠅のとまりそうなボール」も印象に残っています。遅い球を駆使することは「投球術」のひとつだし、そのピッチャーの武器であり、個性のはず。それを批判するというのは、その選手の存在価値をも批判するものだし「誹謗中傷」といっても過言ではないと思います。非常に的外れな批判だし、野球を知らない人の声に違いない。むしろ「速い球」を投げることよりも「遅い球」を投げることの方が、はるかに大変な技術なはず。事実、架空の人物とはいえ、不知火は猛特訓によって「蠅ボール」を生み出したし。
私は昨年、勝利至上主義を批判したけど、今回の件は決して批判されるべきことではないと思う。卑怯でもないし「逃げ」でもない、真剣勝負、真っ向勝負の中での「奇策」なんだから。私はそれよりも、相変わらず私立高校ばかりが出場、しかも「越境入学」の選手ばかりの高校だらけの全国大会になっていることの方がはるかに気になる。「北陸勢が関東勢に勝った」「東北勢が関西勢に勝った」といっても、中身は関東や関西出身の選手だらけのチームで興ざめ。あと、教師=教育者ではない「監督屋」だらけなのも気になります。明らかに何かが違う。今年も見ることはないでしょう。
■2014/9/7 「自分たちの」よりも真っ向勝負(八重樫東vsロマゴン) 9/5はサッカーの新生日本代表=アギーレ・ジャパン初の親善試合と、ボクシングのビッグ・マッチがある日。私個人はワールドカップでの腑抜けた無様な日本代表の試合ぶりに幻滅して「しばらくは日本代表もJリーグも一切見たくもない」という気分に陥っています。「新しい監督の下でどんな試合をするのか?」少しは興味があったものの、試合を見たいという気持ちは全く起こらず。新監督のカラーが出始める来年あたりまで日本代表は遠ざけておきたいと思います。相変わらず「自分たちの」世代が代表に呼ばれているみたいだし、日本サッカー協会の上層部は責任も取らずに居座っているみたいだし。
一方で世界チャンピオン乱立と一部の「ボクサーもどき」なファミリーのせいでしばらく遠ざかっていたものの、昨年末から興味が再燃してきたボクシング。圧倒的強さを誇る内山高志と、昨年12月と今年4月の2試合をテレビで観戦して、老獪でテクニックの感じられる試合運びをするWBCフライ級チャンピオンの八重樫東には注目していました。しかも今回、八重樫がプロデビュー以降無敗で史上最強ともいわれるローマン・ゴンザレス(ロマゴン)の挑戦を受けるという。あまりの強さのため、多くの世界チャンピオンが対戦を避けているという話は聞いていました。そんな強敵との対戦を逃げずに受けるとは…。とてもじゃないが、腑抜けたサッカーの日本代表なんて見てる場合じゃないだろう。生ではなく、録画中継というけど、帰宅の遅い私にとってはありがたい。というわけで、楽しみにしてテレビ観戦しました。
昨年12月と今年4月のタイトル・マッチを見る限り、フットワークを使ったり、相手との距離を遠く保ったりと、どちらかというと真っ向勝負を仕掛けるタイプではなく、テクニシャンというイメージを持っていた八重樫。まして今回の相手は圧倒的な強さを誇るロマゴンだから、いつも以上に奇襲、奇策に出て真っ向勝負を避けると思っていたんだけど…。なんと、今までの八重樫と違い、真っ向からの勝負を挑む。ロマゴンは私が予想した以上に強くって、パンチが強烈なだけではなく、ガードの間のわずかな隙間を縫うようにクリーンにパンチをヒットさせるうまさもある。序盤から何度も何度も強烈なパンチを受けて倒れそうになる八重樫。だけど、連打を受けてよろけた直後に必ず反撃に出て打ち返す。いつ倒されても不思議じゃないほど決定打を受けながらも、倒れることなく立ち向かっていき、反撃。いや、こんな壮絶な打ち合い、死闘は初めて見ました。私が今まで見たボクシングの試合の中でも最も壮絶な試合。思わず引き込まれ、何度も大きな声をあげてしまいました。「あしたのジョー」の矢吹丈vsカーロス・リベラの試合を思い出してしまいました。
とはいえ、実力差がはっきりあったのは事実。「一方的に攻めるロマゴン、奇跡的に耐えて、それでも立ち向かっていく八重樫」という展開。最後は八重樫のTKO負けだったけど、よく9ラウンドまで持ちこたえたと思うし、あれだけ痛打を受けながらも打ち返し続けた闘志にも心を動かされました。事実「無敵無敗」のロマゴンが、勝った瞬間涙を流していたけど、苦しい思いをしたからこその涙だったんだと思います。それほど八重樫の粘りと闘志がすごかったということの表れでしょう。終了後のお互いの健闘を讃え合う姿にも感動。本当に素晴らしい試合だったし「スポーツっていいな」と改めて思いました。
しかし敢えて奇襲奇策に出ず、真っ向勝負に挑んだ八重樫の男気にも感動しました。私は某ファミリー登場以降、しばらくボクシングを遠ざけていました。八重樫のことはあまり知りません。井岡との統一戦のことも、ニュースなどで見ただけなのでほとんど知りません。昨年の12月と今年の4月のタイトル・マッチ2試合見ただけです。でも、泥臭くって古風だけど、男気のあるいいボクサーだと思います。乱立気味の日本人チャンピオンの中では、私の中では内山とこの人は別格。この試合で王座陥落したけど、まだまだ試合を見たいので、できれば現役を続けて欲しいと思います。
■2014/9/28 衝撃的で早すぎる「ドカベン」の逝去 (香川信行急逝) 今はすっかり見なくなったけど、私が高校野球を見るようになったのは1978年の春のセンバツに地元の古豪・小倉高校が久々に全国大会出場ということで、地元が沸き返った頃でした。最初はあくまでもその地元の代表を応援することを目的に見始めたけど、いつしか自分の中で「贔屓チーム」を作って応援するようになりました。
そんな私がはじめて地元の代表以外の高校を「贔屓チーム」にしたのは翌1979年=小5の頃に春夏連続出場を果たした、大阪代表の浪商高校でした。当時の浪商は牛島(後の中日)ー香川の黄金バッテリーが人気で、特に野球をやっているとは思えない、まるで相撲取りのような体型のドカベン・香川の人気は大変なものでした。私は当時肥満児で、デブを馬鹿にされることが多く悔しい思いをしていました。だけど、デブなのにあんなに野球で活躍している。そんな香川が大好きだったので、浪商高校を応援していたわけです。同年の夏の大会で3ホーマー、特にどの試合だったか忘れたけど、デッドボールを受けてケガの治療をした次の打席で豪快なホームランを打ったシーンは印象的でした。結局、準決勝で蔦監督率いる池田高校に敗れたけど、間違いなくこの大会で最も印象に残ったのは香川の豪快なバッティングでした。私はこの後、1986年まで高校野球に熱中するようになるけど、もしもあの年香川に出会わなかったら、あんなに高校野球に夢中になることはなかったでしょう。球道君=中西(のちに阪神)率いる高知商業(1980)、金村(後に近鉄)率いる逆転勝ち続きの報徳学園(1981)、やまびこ打線の池田(1983、1984)、桑田、清原のPLと大熱戦の決勝戦を戦った宇部商(1985)・・・。その後も多くの「贔屓チーム」を作って観戦した私にとっての初めての「贔屓チーム」が浪商、「贔屓選手」が香川でした。
だけど、プロ入り以降はあまりぱっとせず。テレビで露出の少なかった南海に入団してしまったこともあるけど、それ以上にあの体形が邪魔してか、正捕手になれず。当時の南海って黒田、岩木、吉田博之など、キャッチャーはいっぱいいたけど、どれも決め手に欠けていて正捕手が固定出来ていなかったのに。まあ、何人かの監督に「痩せろ」と言われたのに、頑なに「この体型でないと打てない」ようなことをインタビューで語っていて、それを拒否したのもいけなかったのかも。だけど、1983年だったと思うけど、開幕からずっと打撃ベストテンのトップを独走。当時のパ・リーグって落合(ロッテ)の他、クルーズ(日ハム)、スティーブ(西武)、リー(ロッテ)など毎年高打率を残すバッターがいたのに。最初は「春の珍事」なんて報じられてたけど、夏場になってもトップをキープ。「あわや」と思ったけど、結局故障で途中離脱して規定打席に届かず。プロ入り後の彼は、高校時代と違って落合ばりの「神主打法」で、豪快というよりはシュアなバッティングが目立っていたように思います。正直、私はプロ入り後の彼にはあまり興味はなくなっていたけど、それでもこの年の活躍は嬉しく思ったものでした。でも活躍したのって、結局この年が最初で最後。サードにコンバートとか、体重が何キロになったとか、毎年そんなことばかりが報じられて・・・・。
そして1988年オフ、南海がダイエーに身売りされて福岡に本拠地移転されることに。当時地元には南海のファンなんて少なかったので「ホークスなんて門田と香川くらいしか知ってる選手がいない」なんて声が街に溢れていたものでした。結局、ダイエー1年目の1989年を最後に引退したし、この年は代打専門で大した活躍はしなかったけど、それでも打席に入るときは一際大きな拍手と歓声を浴びていたものでした。引退後は地元テレビ局のホークス戦専門の解説者になったけど、独特ののんびりしたしゃべり方、なぜか先輩選手(「山内タカ、山内カズ、山本カズ」等)をも呼び捨てにする語り口は強烈に印象に残っています。
つい先日、朝起きて新聞をめくっていたら、なぜかその香川伸行の大きな写真が。「なんで?」と思ってよく読むと、なんと「逝去」とのことで驚きました。まだ若いのに…。私にとっては「高校野球に夢中になるきっかけを作ってくれた」人でした。またしても、私にとって「大事な思い出の一部」が失われたようなニュースでした。しかしプロ入り後、一度も規定打席に達することもなかったのに、こんなに知名度や人気の高かった選手って、他にはいないんじゃないでしょうか。
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