ミュージック・ライフPart 9
(2001年12月22日〜2002年2月9日)

ここでは、☆TAKEが音楽について感じたこと、最近買ったCD、自分の音楽の趣味・・・など、音楽についての たわいのない雑談を書いてゆきます。ここに書いてあることは、あくまでも私個人の考えや、感じたことなので、 あらかじめご了承ください。面白い話ではないかもしれませんが、よろしくお付き合い下さい。

      
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手放してしまったアルバムたち(3)

UP:2001年12月22日
   MY CD COLLECTIONの前書きにある通り、私は1997年から1998年にかけて多くの手持ちのCDを売却してしまいました。売った枚数は300枚以上。「聴いたけど気に入らなかった」アルバム、 「ほとんど聴かなかった」アルバムもあるけど、「もう少し聴き込みたかったけど、経済的な理由で泣く泣く手放した」アルバムというのも結構ありました。ということで、ここではそうした「手放してしまったアルバム」について述べていきたいと思います。 でもこの企画、好評なのか、不評なのか・・・(笑)。ただ、今回は今まで以上にボリュームがあります。
THE BEATLES 1960-1962 / THE BEATLES
「ビートルズ・アルバム・ガイド」トニー・シェリダン・セッションやデッカ・オーディション、さらにはハンブルク・ライブのところでも述べた通り、1980年代半ばから末にかけて、テイチクからビートルズの「アーリー・イヤーズ」もののテイクを寄せ集めた編集盤がいっぱい発売されていたが、これもそのひとつ。 ジャケット、タイトルとも「赤盤」「青盤」を連想させられるような仕様だし、収録曲も多いしで、この手の編集盤としてはレベルの高いものだった。ただ、ビートルズの参加していないトニー・シェリダン&ビート・ブラザーズのLet's DanceやWhat'd I Sayなどを、さもビートルズの演奏のように記述して収録していたり、なぜかデッカもののテイクに無理矢理イントロを付け足したり、 曲を切り貼りして演奏時間を長くしたりという不自然な編集もあるなど、「編者の独走」ぶりが目立つという決定的な欠陥もあった。デッカもののコンプリート盤、ハンブルク・ライブの決定版を手に入れるまでは不満を抱きつつも聴いていたけど、買い揃えた時点で持ってる必然性がなくなって売却。

TOKYO DAYS / THE BEATLES
そうしたテイチクのビートルズものCDの中で、私が最も「騙された」と嘆いた1枚。タイトルから勝手に「日本公演のライブ盤」と思った私が馬鹿(笑)。司会者E.H.エリックやメンバーのMCが流れ、さあ、曲が始まる、というとこでフェイド・アウト。 そう、このCDは日本滞在中のメンバーのインタビュー、ステージ上でのメンバーのMCなど「のみ」を収録したビートルズ来日ドキュメント盤。まあ、今考えればライブ音源をテイチクが出せるはずないということはすぐに分かるけど、何せ当時の私は初心者。「騙された」と大いに嘆いた。しかも3200円だし。ちゃんと「曲は入ってません」って注意書きしてくれよ全く(笑)。でも、今持ってると貴重なのかな?

SHAVED FISH / JOHN LENNON
1975年、アップルとの契約切れ時に発売されたジョンのベスト・アルバム。初心者の頃に「入門編」として買った。ジョンの場合、シングル曲はアルバム未収録が多いからベストといえども重要だし、ずっと大事に持っていたんだけど、90年に4枚組ボックスLENNONが出た時点で持ってる必然性がなくなって売却した。 しかし、「かつお節」を強引に英語に訳したタイトル、ジャケットに描かれたかつお節の缶詰のイラストなど、ジョンの主夫宣言か、物珍しいかつお節の存在を知ってはしゃぐあまりの単なるお遊びか、などと深読みしてしまう。「ベストといえども、単なる普通のヒット曲集にはしない」というジョンの姿勢が垣間見える。頭と最後にGive Peace A Chanceの短いバージョンを入れて統一感を持たせているあたりにもそれが現れてる。 今ではDOUBLE FANTASYまでをフォローした新しいベストが出ていて、初心者にはそっちの方がいいんだろうけど、私にはジョン自身の「主張」の入ったこっちの方に好感が持てるし、「ジョンらしさ」を感じる。

REWIND / THE ROLLING STONES
80年代半ばに発売されたストーンズ1970年以降のベスト。実は「買った」のではなく、「ラジオ番組の懸賞で当たった」もの。「音楽年表」にも書いてるけど。当時の私は70年代以降のストーンズはあまり聴いたことがなかったので、「入門編」としてとても役に立った。結局90年代半ば、ストーンズのすべてのアルバムを集め終わったところで役目を終えて売却。 なので売ったとはいえ、思い入れもあるし、感謝もしてます。また、このアルバムは90年代半ばにストーンズ・レーベルの作品の配給先がソニーからヴァージンに移った時点で廃盤。中古屋などで見かけた方はゲットしましょう。とはいえ、同じく廃盤の編集盤SUCKIN' IN THE 70'Sのように、「このアルバムでないと聴けないテイク」は入ってないけど。

AFTERNOON TEA / THE KINKS
コレクターズの加藤ひさし氏選曲のキンクス「裏ベスト」。面白い企画。ただ、こういう「思い入れ先行の編集盤」の場合、その選者のことが好きだとか、選者に共感できたりということがないと苦しい。まして相手はあのキンクス。 好きな曲、時期、思い入れ、イメージにバラつきが出やすいアーティスト。加藤氏は「ヒット曲を外して、アコースティックな曲を中心に選んだ」とのことだけど、キンクス・ファンの私にすら「いくら裏ったって地味すぎる」という感が否めないし、初心者に「ベストを買ったら次はこれ」なんて口が裂けても言えない。 キンクスの魅力は「多種多様なスタイルの作品がある」ことなのに、ひとつのスタイル「のみ」に偏った選曲の「裏ベスト」ってのは私的には納得いかない。まあ、「人それぞれのキンクス観がある」と思えば納得できるけど、「裏ベスト」となるとやっぱり。とはいえ、選曲はともかく「キンクスを語る加藤氏」には好感も持ってる。

STAGES / JIMI HENDRIX
かつては権利関係が不透明で、いい加減な編集盤が乱立していたジミヘン、これはその頃出たライブもの4枚組ボックス。1枚目から順に67年、68年、69年、70年の4ステージのライブが入っていて、「ライブ・ヒストリー」という感じ。ジミヘンは断然ライブ・テイクで聴く方がいいから喜んで買ったんだけど。 その4会場のステージは、さして有名なライブでもない、出来がよいステージを選んだって感じでもない。これがモンタレーとかウッドストックなら手放しで喜ぶけど、ベストとも思えないパフォーマンスを4枚は辛い。ということで売却。1年ごとにパフォーマーとして進化していく様、その一方ですさんでいく様も垣間見えて ドキュメントとしてはまずまずだけど、やっぱりブートを聴かされてるような気分だった。

COVERDALE-PAGE
失礼だけど、「昔の名前で出ています」状態。カヴァーデイルにとっては「契約履行のために出したアルバム」、ペイジにとっては「フラれたロバート・プラントに対する当てつけで出したアルバム」らしい。1回聴いただけで放置。誰だ「俺も売ってしまった」なんて言ってるのは(笑)

TWO SIDES OF THE MOON / KEITH MOON
ザ・フーの、いや、ロック史上「最強で最狂のドラマー」唯一のソロ作。しかしその変人ぶりとは裏腹に、内容はザ・フーにビートルズ、ビーチボーイズ他、カバーを中心としたオーソドックスなもの、ジョン・レノンが作品提供、リンゴ(アルバムの名付け親)、ジョー・ウォルシュからサーフィン・ギターの帝王、ディック・デイルまでと多彩で超豪華なゲストが参加。 つまりリンゴのアルバムに近い印象。悪くはない、楽しい。とはいえ、リンゴのほどゴージャスでない分、インパクトが薄い。本人がソロに乗り気じゃなかったとの噂も。もう少しあのキャラを上手く生かせなかったんだろうか。 そうすればもっと面白いものができただろうにと思われ、残念。好感は持ってたけど、繰り返し聴くことはなかった。しかし裏ジャケのキースの「生尻写真」はレジに持っていくのが恥ずかしかった。第一、クラプトンのE.C. WAS HERE裏ジャケのパティの「生尻」と違って、見ても全然嬉しくない(笑)。

GUITAR VOCAL / RICHARD TOMPSON
ブリティッシュ・トラッド・ファンの間で「ギター・ヒーロー」扱いされてる人の編集盤。私はトラッドは未体験。しかも90年代半ば、「ミュージック・マガジン」やTHE DIGで何度となく彼の特集が組まれるのを見て、「これは聴かねば」と思って買った。だけど、手を出したアルバムが悪かった。 ベスト盤と思って手を出したこのアルバム、実はレア・テイク集。「まずはこれから」といえるような内容ではない。なにより、フェアポート・コンヴェンション時代のテイク、リンダ&リチャード時代のテイクなどが入り交じっているので、編集盤といえどもとっ散らかってるし、「足跡を辿る」という目的で聴くにしても駆け足すぎ。 今後はフェアポートはフェアポートとして、ソロやデュオはトンプスンものとして、ちゃんと切り離して聴き直したい。そのためには、それぞれのベストを買うのが先決か。

USE YOUR ILLUSION I & II / GUNS 'N' ROSES
IとIIが同時発売されたお馴染みの大ヒット作。買った当初は気に入っていたし、「FMステーション」誌に掲載された「1991年ベスト・アルバム」への投稿でも私は絶賛した。「ストーンズ→エアロ直系バッド・ボーイズ・ロック」という観点からいえば 決して嫌いじゃない。だけど・・・。私にはアクセル・ローズの悪童キャラは、どことなくバッド・ボーイ・ロッカーを「演じている」ように感じてしまう。硬派系ロッカーに必要不可欠なダークな影も、悲壮感もない。バンドもスタジアム・バンドという感じで、「産業ロック」に映らなくもない。 その辺が気になり出すとだんだん聴けなくなって、結局遠ざけてしまった。実はファーストだけで終わってたバンドかも。この2枚も、私を含めて当時のファンみんなが「過大評価」していたんじゃないかというと言い過ぎか?

JONATHAN SINGS ! / JONATHAN RICHMAN & MODERN LOVERS
ニューヨーク・パンク・シーンから登場した「フニャフニャ・ロッカー」83年の最高傑作。私自身はパンク的なストレートなサウンドを期待して買った、いや、買ってしまった(笑)。だけど、この人の本質はヴェルベット・アンダーグランド風のシンプルで薄いバックに乗せて、アメリカン・ポップスを思わせる能天気な歌を、硬派っぽいルックスからは想像のつかない弱々しくフニャフニャな声で歌うという個性的なもの。 「パンク」として聴くには当然軟弱すぎるし、アメリカン・ポップスとして聴くにもメロディ・ラインがボヤっとしてる、ヴェルベッツ・フォローワーとして聴くにも能天気すぎる。ようするに、私自身に彼を聴くだけの心の準備と予備知識が備わっていなかったということ。こういう人だと分かった状態の今、聴き直すときっと好きになれそうな気はする。

BEST / JAMES GANG
後にイーグルスに加入するギタリスト、ジョー・ウォルシュがデビューを飾ったトリオ・バンドのベスト盤。ジャンル分けすると「ハードロック」ということになるんだろうけど、後のウォルシュと比べるとストレートにR&Rしてるし、ファンキーで豪快なナンバーもありカッコイイ。 ただ、ハード系の曲は同じような作品が多くて単調になことと、突然クラシカルな作品や組曲といった、そのイメージと大きくかけ離れた作品を手がけるなど、意外と「徹底してない」ところがマイナスに映らなくもない。売った時はそのマイナス点だけに目が行ってしまった。今思うとやっぱりハード系の曲はファンキーで豪快でカッコイイ、買い直したい。ウォルシュというと「典型的アメリカン・ロックの人」というイメージだけど、 このバンドはストーンズやツェッペリンの「ファンキー・サイド」の好きな人には間違いなく受けるはず。

NO NEW YORK / V.A.
ニューヨーク・パンク後のアンダー・グランド・シーンに登場した「ノー・ニューヨーク派」4組のマイナー・バンドの音源を集めたオムニバス。編者&プロデュースはブライアン・イーノ。「過激」だの「革新的」だのといっても結局は「ポップ」だったパンクの連中と違い、徹底的にアーティスティック、クール&アバンギャルド、野心的で破壊的、どの音楽にも似てない、90年代のオルタナ・シーンに通じる感覚がある。 確かに収録されているバンドは4組とも無名だけど、サウンドは今聴いても新しく衝撃的。まさに「歴史に埋もれた隠れた名盤」といえる。だけどこれは、第1回で触れたザ・ポップ・グループ同様、「凄い=好き」とはいえないという典型。どうしても「メロディ重視」で音楽に接する私には馴染めなかった。確かに衝撃的なアルバムだから、機会があればすべてのロック・ファンに聴いて欲しいとは思うけど。

ELF
ディープ・パープルの前座を務め、後にリッチー・ブラックモアがギタリストを追い出してバンドを「乗っ取り」、それがレインボーになったというエピソードで知られるバンドのファースト。当然ボーカルはロニー・ジェームス・ディオ(ベースも担当)。プロデュースはロジャー・グローバー。ただし、音の方はパープルやレインボーのファンは肩透かしを食うであろうアメリカ南部風R&R。 70年代ストーンズ、フェイセズ、ブラック・クロウズのようなロックをやってるわけで、とてもこのバンドがレインボーになるとは想像もつかない。私にとっては「もろ趣味」な音。だけど、こういう曲を歌ってもロニー・ジェームス・ディオの声は全く私の肌に合わない、それが辛くって売却。でも、本来ならこのバンドに興味を持たないであろうフェイセズやストーンズのファンにこそ、実は受け入れられるかも。

THE FIRST SUPER GROUP / STEAM PACKETT
ロッド・スチュワート、ロング・ジョン・ボルドリー、ジュリー・ドリスコールという3人のボーカリストと、名オルガン奏者ブライアン・オーガーを擁する、60年代のイギリスに登場したスーパー・バンドの音源を集めた編集盤。「モッズ時代のロッドもの」、「幻のバンドの音源」ということで、期待せずにはいられないところだけど・・・。 正直残された音源では、このバンドの本当の凄さは分からないのかも。ありがちで平凡なモッズ系オルガンものという印象。ロッドのボーカル云々よりもオルガンの方が印象的だし、ロッドの歌ってないテイクも多いので、「ロッドもの」としてはお勧めしない。それ抜きに聴いても、「記録」として以上の魅力は私には感じられない。

PULPFICTION / O.S.T.
同名映画サントラ。「映画音痴」だから映画自体には興味も知識も全くなし。「サーフ・ギターの帝王」ディック・デイルのMiserlouが使われて突然「ディック・デイル再評価ブーム」が到来、それに刺激されて購入した。なにしろこのサントラまで、私は彼を知らなかったし。 「サーフ・ギター=テケテケ」というイメージを覆す「元祖ジミヘン」なその曲にもぶっ飛んだし、リック・ネルソンのLonesome Townも気に入った。でも、「オールディーズで埋め尽くされた」と聞いていたわりには、実は70年代の曲も入っていたりで統一感がない。映画に興味のない私にはよく分からない、セリフやSEが延々続くテイクまである。この後、サーフィンもののコンピを購入、そっちでディック・デイルを聴けるようになった時点で売却。 同じようなサントラなら、ほぼ同時期に話題になったFORREST GUNPの方が私は好き。映画についてはこっちも全く知らないけど。

BEST / JOY DIVISION
ニュー・オーダーの前身としても知られる、ポスト・パンク時代のイギリスのバンドのベスト。打ち込みを使った無機質なビートに、サイケっぽい陰鬱なメロディが絡む。「なんか凄いことをやってる」というのはよく分かる。だけど、あまりにも暗い。陰鬱すぎる。この後リーダーのイアン・カーティスが自殺することを思うと、 聴いていてさらに気分が重くなる。タイトルとは正反対に暗く、脱力感、絶望感の漂うHeart And Soulは結構好きだけど、さすがにアルバムを通して聴くのは辛い。それと、やっぱり「エレクトロニクス系」の音はアレルギーだし。でも、ニュー・オーダーよりはこっちの方が好き。

NO DAMAGE / 佐野元春
佐野元春初期のベスト盤。もう1枚、NO DAMAGE IIというのも出ている(こっちも買ったけど売却)。私の場合、この人は「洋楽ロック経由」で聴き出したのではなく、「邦楽一筋」だった中高生の頃にラジオで何曲か聴いた、それが出会いで、あくまでもそっち経由で興味を持ち、買った次第。その頃は「ニューミュージックの人」という印象だったんだけど、 こうやって改めて聴くと意外と「ロックな人」だということが分かり、好感も持てた。売ったのは「仕方なく」。さしあたって手元に置いておきたい曲、Somedayは手持ちの邦楽ものオムニバスに収録されていたから、「とりあえず」という気持ちで。なので、いずれ買い直さねばと思っている。

(タイトル忘れた) / 稲垣潤一
ドラマーから転身して成功したポップ・シンガーのベスト。タイトルは忘れた。検索してみたけど廃盤みたいで、同じアルバムは見つからなかった。まだ「クリスマスキャロル」がヒットする前に出た古いヤツだった。この人を知ったのはやはり中高生の頃、邦楽一筋だった頃。基本的にはポール・マッカートニー・フォローワーっぽいし、アメリカン・ポップスっぽい曲もある。はっきりいって好きなタイプ。「1ダースの言い訳」「エイプリル」などの明るめの曲は大好きだし、高校生の頃ヒットしてたから懐かしい気分。 反面、苦手なAOR風の作品、さらには「ドラマティック・レイン」のような歌謡曲っぽい曲もある。うーん、好きな曲はもの凄く好きな一方、嫌いな曲はどうしようもなく嫌い。そんなこんなで売ってしまった。私の好きなタイプの曲だけの入ってる編集盤があればいいんだけど、そうもいくまい。

BANDSTAND / FAMILY
ブラインド・フェイスのリック・グリッチ、クリムゾンのジョン・ウェットンなどが在籍したことで語られることが多いけど、実は知る人ぞ知る名ボーカリスト、ロジャー・チャップマンのボーカルを生かした「究極のブリティッシュ・ロック・バンド」として一部で熱狂的な支持を受けるファミリー72年のアルバム。 ちょうどジョン・ウェットン在籍時のアルバムということで評価も高い。ポール・ロジャースを更に渋くしたようなチャップマンのボーカルを生かしたファンキーな、それでいて「熱さ」のない、枯れたようなサウンドは、フリーを少し地味にしたような感じ。ほのかなトラッド臭も。確かに「究極のブリティッシュ・ロック」という評価も頷ける。 出来もよい。ただ、もう少し「華」があった方がいいのに、というのが正直な感想。なぜか繰り返し聴くこともなく、結果的に手放してしまった。ちょっと後悔。「聴くほどに味の出る」タイプだったように思えるし。

BEST / STEPPENWOLF
映画「イージー・ライダー」のテーマ、Born To Be Wildで有名なバンド。当時は輸入盤しかなかったので、購入したのは輸入盤。ただ、当時の私の中では「一発屋」のイメージが強く、それが邪魔して他の曲はちゃんと聴かずに売ってしまった。 後で思えばハード・エッジなギターあり、サイケなキーボードありで、意外とカッコイイバンドであることに気がついた。国内盤ベスト、買い直そう。しかし「スキー・スキー」という曲の「スキー・スキー・スー」というフレーズを聴くと、細川ふみえが全盛期に出した「好き好きスー」を思い出してしまう(笑)

BEST / CURTIS MEYFIELD
時代別に複数枚出ていたメイフィールドの70年代ベスト(タイトル忘れた)。ブラック・ミュージックのマスト・アイテム。ブラック・ミュージックはあんまり聴いてない私といえども、「聴いておかなければ」と思った次第。高音ファルセットを生かした、マイルドでありながらも粘っこい歌声、完成度も高いし、よいとは思う。 でも、正直いってあんまり「趣味のど真ん中」という感じでもなかった。もう少し破天荒=ロック的な方が私の趣味かもと。ちょっとオシャレな印象もあり、「高尚な音楽」という印象もあり、「これを聴くには俺は蒼い」とも思えて。

BEST OF / EAGLES
私が「ビートルズ一筋」を脱した直後に買った、2枚目の「非ビートルズ・アイテム」。ちなみに1枚目はストーンズのBIG HITS。ヒット曲すべてが入ってる。繰り返し聴いた。すべてのオリジナル・アルバムを揃え終わった時点で役目を終えた。 とはいえ、ライナーの裏にフライング・ブリトーズやジェイムス・ギャング、ポコなどまで網羅した、「ウエスト・コースト人脈」のよく分かるファミリー・ツリーがあって、あれだけは手放したくなかった。コピーしとけばよかったと後悔。

SUPER SESSION / AL COOPER & MIKE BLOOMFIELD
60年代末の「スーパー・セッション&スーパー・グループ・ブーム」の先駆けになった歴史的名盤。とはいえ、その後に続く「スーパー・セッション&スーパー・バンド」と比べると「火花の散るバトル」も少ない、一方で「和気藹々と」という和んだ空気も強くは感じない。「レーベルを越えて2人が共演した」というのは、この時代には画期的で、その道の元祖だったという点でも意義はあるんだろうけど、 「後追い」で聴くとその重要性も分かり難いということか。私には「2人が共演している」という以上の意義を見出せない。しかしこの2人、この頃は「革命児」だったわりに、アルの方は70年代以降は穏やかなシンガー・ソング・ライターに(好きだけど)、ブルームフィールドの方は地味になっていくわけで、ちょっと寂しくもある。

BEST / SLY & THE FAMILY STONE
ウッドストック・フェスティバルの観客を熱狂&大合唱の渦に巻き込んだパフォーマンスで有名な黒人白人混成ファンク・バンドのベスト。「ウッドストック」の最大のハイライトが彼らの演奏シーンだということに異論のある人はいないはず。それなだけに期待も大きかったんだけど・・・。 「ウッドストック」でお馴染みのDance To The Musicなどが聴けるんだけど、あの熱演と比べればスタジオ・バージョンはあっさりし過ぎ、まとまり過ぎで聴いていて熱くなれない。ちょっと肩透かし。しかも、70年代後期に向かうにつれて、明らかに輝きを失っていく。スライという人は「ウッドストック」で「輝き過ぎた」人なのかもしれない。 あそこで一生分のエネルギーを使い果たしたというか。「ウッドストックだけ見ておけばいいや」というのが私の結論。寂しい。

LED ZEPPELIN
といってもこれはZEPのファーストじゃなく、駅のコンコースなどでワゴンで投げ売りされている怪しい「駅売り」のCD。仮にも「音楽ファン」を名乗る者がこんなの買ってはいけないんだろうけど。なにせZEPは91年にボックスと2枚組ベストが出るまで、一切の編集盤、ベスト盤、企画盤のなかったアーティスト。 「手っ取り早くZEPを知りたい」と思ったロック初心者の頃の私には、こういう「駅売り」を買うしか手がなかったというわけ。2枚組が出た時点で売却。だけど、今思うと「駅売り」にしては選曲がよく、ありがちな「代表曲の抜け」も少なく、ポイントもちゃんと突いていたし、前半をハード系、後半をバラードでまとめるなど、構成も練られていた。 だからそれなりに不満もなく楽しめてた。

HUNGRY CHUCK
エイモス・ギャレット他、いわゆる「ウッドストック派」(注:ニューヨーク郊外の田舎・ウッドストックに篭って、素朴なルーツ・ミュージックを極めている人たちのこと。「ウッドストック・フェスティバル」とは何の関係もなく、むしろそういう世界とは全く無縁な人たち)のツワモノが結成したセッション・バンドの唯一のアルバム。 まさに「グッド・タイム・ミュージック」。同じ「ルーツ・ミュージック」といっても、ザ・バンドよりもずっと穏やかで小粋。ブルースよりもフォークやジャズの色が濃い。聴いていて気持ちが和むし暖かい。「近所の気の合う仲間が集まってちょっと演奏してみた」といった空気も好感が持てる。反面、辣腕揃いだからまとまってる。だけどやっぱり私は基本的に「ロック・ファン」なので、もっと刺激が欲しいという気持ちになってしまう。 それに、「これを聴くには俺は若すぎる」という気分にもなった。第2回で触れたライ・クーダー同様「大人の音楽」、10数年後に買い直したい1枚だ。「売った」とはいえ、心の底から「いいなあ」と思える作品で、悪感情はひとかけらもない。なら売るなよ(笑)

LEAN ON ME / HANOI ROCKS
フィンランド出身の80年代R&Rバンド。「遅れてきたグラム・ロック」とでもいうような、きらびやかでストレートなR&Rが売り、そこにマイケル・モンローのサックスが絡む。しかも泥臭さが全くない、異様にクリアーな音。確かにカッコイイ。でも、考えようによっては「全く泥臭くない」部分がちょっと鼻につくこともあった。 ルックスだけじゃなく、音でもヴィジュアル系の元祖みたいだとか思えて。それとスマートすぎるCCRのUp Around The Bendにも違和感。彼らの「クリアーすぎ」なところが逆に「鼻につく」気分で結局売却。ヴィジュアル系の人やファン、さらにはヘビメタ系のファンが必要以上に持ち上げるのも気に入らなかった。 ただ当時の私は、彼らの「気に入らないとこ」のみに過剰に注目し過ぎてた。もう一度ちゃんと聴き直したい。

BEST / LES PAUL & MERY FORD
ギターの名器レス・ポール生みの親、レス・ポールと、そのカミさん、メリー・フォードの夫婦デュオのベスト。時代は1950年代初頭、R&R誕生よりずっと前の音楽。 しかし、ジャズとも、カントリーともつかないジャンル分け不能な音楽は実に革新的。レス・ポールのギターの音色も、「一体どうすればこんな音が出るの?」というほど個性的。ロック・ファンは「ロックの先祖」の中でブルースばかりを持ち上げがちだけど、 実はこういう「偉人」もいるんだということは認識して欲しいと思う。・・・じゃあ、何で売ったんだ? ちょっと大人っぽく思えたせいかな。でも、レス・ポールってまだ健在なんだよな。もう90歳くらいじゃないの?

S.F. SORROW / PRETTY THINGS
これは本当に「何で売ったんだろう?」状態。アルバムとアーティストについてはこちらを参照していただくとして、このアルバムはビートルズのSGT. PEPPERSとザ・フーのTOMMYの中間に位置する「元祖ロック・オペラ」。基本的に私は「サイケ」も、「コンセプト・アルバム」もあんまり得意じゃない方だから、それで売ってしまったんだとは思う。 ストーリーがTOMMYなどに比べると分かりやすい分、話の暗さがストレートに伝わる。 その辺もまたマイナス・イメージの原因か。でも、TOMMYに比べれば分かりやすい分、とっつきやすさは感じてた。一方でSGT. PEPPERSよりもクオリティは上だと思う。とにかく買い直さねば。(後日談):2003年暮れに再購入済

THE ROLLING STONES CLASSICS / V.A.
ストーンズがカバーした楽曲のオリジナル・バージョンを集めた編集盤。つまり、チャック・ベリーのようなR&Rからオーティス・レディングのようなR&B、さらにはブルースまでをフォローした内容は、ストーンズ云々抜きでも充実した内容。実際、「ストーンズを経由してブルースを聴くようになった」という人の多くが、このアルバムが「ブルースへの入り口だった」というようなことを言っている。 だけど、私にとっては「入り口」とはなり得なかった。チャック・ベリーやボ・ディドリーのように以前から知ってたR&Rな人たちは別にして、オーティスをはじめとしたR&Bやソウルに興味を持たせてくれる1枚にはなったけど、ブルースにまで足を踏み入れることはなかった。Little Red RoosterもI Just Want To Make You Love To Youも「ストーンズの方が断然カッコイイ」と思えて。「ブルースと☆TAKE」のところでも述べている通り、「ブルース音痴」の私だけど、 このアルバムを通じてもブルースにはのめり込めなかった。

  ということで、今回は「売ったことをちょっと後悔」状態のものと、「初心者の頃は親しんでた」ものが多かったかな。なお、本文中で一部のアーティストに対して辛辣な言葉を吐いていますが、これは私の「好き、嫌い」というレベルに過ぎず、音楽の質や善し悪しについて述べているものではないということはご了承下さい。私はいかなる音楽もけなすつもりはないですし、どれも一度は関心を持って聴こうとした、好きになろうとした音楽であるということは間違いないのですから。 また、間違ってもこれを「レビュー」としては活用しないで下さい(笑)。「☆TAKEは売ってしまったらしいけど、本当によくないのか?」と疑問に思ったら、御自身でお聴きになって、御自身の感覚で「好き、嫌い」を判断していただきたいなと思います。また、「これが分からないとはお前は鈍い奴だ」といった批判もご遠慮下さい。「これを聴けばきっと鈍い☆TAKEでも分かるよ」といったアドバイスは大歓迎ですけどね。


手放してしまったアルバムたち(4)

UP:2002年2月9日
   MY CD COLLECTIONの前書きにある通り、私は1997年から1998年にかけて多くの手持ちのCDを売却してしまいました。売った枚数は300枚以上。「聴いたけど気に入らなかった」アルバム、 「ほとんど聴かなかった」アルバムもあるけど、「もう少し聴き込みたかったけど、経済的な理由で泣く泣く手放した」アルバムというのも結構ありました。ということで、ここではそうした「手放してしまったアルバム」について述べていきたいと思います。 でもこの企画、すっかり定番になってきたなあ。
COPPER BLUE / SUGAR
ソニック・ユース同様、オルタナ・シーンが本格的に活気づく前から「爆音ギターにメロディアスなサウンド」を売りにアメリカのアングラ・シーンで活躍していたのがハスカー・ドゥー。そのリーダー、ボブ・モウルドが92年に結成したのがシュガーで、 そのファースト・アルバムがこれ。「ミュージック・マガジン」周辺のライターが大絶賛、同時期に深夜ドラマ「青春もの」のテーマ曲としてザ・フー風のIf I Can't Change Your Mindが使われたりしていたので、それなりに気になるバンドだった。爆音ギターが炸裂するのにノスタルジックなほどにメロディアス。 「メロディアスもの」も、「ハードエッジもの」も大好きな私なので、気に入っていた。なぜ手放したのか、自分でも不可解。これはすぐにでも買い直したい。日本ではなぜか人気が低かったようで、それもまた不可解。(後日談):2004年4月に再購入済、レビューはこちら

SINGLES / R.E.M.
80年代、アメリカのカレッジ・チャートから登場したバンド。90年代以降はグラミーの常連、チャート上位の常連になる彼らだけど、これはまだカレッジ・チャートを中心として、「カルト・ヒーロー」としてならしていた時代のシングル集。バーズ風のサウンドに、 ちょっと沈み込むようなメロディが絡む。アメリカのバンドなのに突き抜けてなくって、どこか暗いというか、インテリっぽいというか、そういう雰囲気が漂う。「大物」になって以降の彼らは若干突き抜けていくけど。嫌いではない、基本的には好きだった、はず、そのわりに繰り返し聴くことはなかった。 ただ、「もっと聴き込んでおきたかった」という想いは強く、これも買い直したいところ。

THERE GOES THE NEIGHBORHOOD / THE JETSET
70年代末のネオ・モッズ・シーンから登場したメンバーによって結成された「80年代のモンキーズ」。架空の「バンド・ストーリー」を作り上げ、「ジェットセット」という名前のアイドル・バンドに成りきり、そのコンセプトに乗っ取った作品を発表していた、「企画色」の強いバンドでもある。 モンキーズとの違いは、「彼ら自身がスターである」ということ自体もまたフィクションだということ。架空のテレビ・ショーのテーマ曲JetSet Themeなんて曲まで手がけていたし。とにかく楽しいし、60年代のアメリカン・ポップスとブリティッシュ・ビートの要素が入り交じったサウンドもまた私の趣味そのもの。売ってしまったのは 「こういうバンドなら、オリジナル・アルバムよりも編集盤の方が楽しめるだろう、じゃあ編集盤を買い直そう」と思ったから。結局、未だに編集盤は買ってないけど、いずれ買おうと思っている。

CLAPTON YEARS / THE YARDBIRDS
ヤードバーズ初期音源集。ここに収められているのはTHE YARDBIRDS (1)の2章で述べているマイク・ヴァーノンのプロデュースによる初期レコーディングと、サニー・ボーイ・ウィリアムソンIIとの共演時のテイク。 もちろん大好きなバンド。だけど、あまりにも退屈だった。アーリー・レコーディングの方は、演奏は稚拙だし、パワーもない。サニー・ボーイ・ウィリアムソンIIとのセッションの方は、ヤードバーズはバックに徹していて、ウィリアムソン一色。 「ブルース音痴」の私にはよく分からなかった。ついでに、ジャケットがFIVE LIVEと全く同じってのは、ある意味詐欺みたいなもんじゃないのか?

BLUES COLLECTION / ERIC CLAPTON
クラプトンの初期テイク集。収録されているのはヤードバーズ、ブルースブレイカーズ、そして同時期のセッション音源など。しかし、ヤードバーズやブルースブレイカーズの曲は、それぞれのアルバムでだって聴ける。 セッション音源も「ジミー・ペイジとの共演」など、ライナーだけ見れば目を引かれるものはあるものの、はっきりいって退屈、「家で2人でギターをいじってみた」レベルで、マニア向け以外の何ものでもない。そういえば当時も今も同様の編集盤は乱立されているが、 中には「ベスト・オブ」などというタイトルのつけられた悪質なものもあった。こういうのを出すこと自体に疑問を感じる。

BECK, BOGERT & APPICE
ジェフ・ベックが「最強のリズム隊」といわれるティム・ボガート&カーマイン・アピスと結成したトリオ・バンド唯一のスタジオ・アルバム。70年代リアル・タイム世代の日本のロック・ファンに高く評価されているバンドだけれど、 私には「ベックの道草」にしか思えなかった。サウンド的には第2期ベック・グループよりもパワーダウンしてるようにしか思えないし、どこかとっ散らかっていてどんな音楽をやりたかったのかはっきりしないし、ボーカル・パートの弱さは致命的だし。何より私はボガート&アピスのリズム隊は苦手だ。実はヴァニラ・ファッジも大の苦手だし。 英米では日本ほどこのバンドの評価は芳しくないらしいけど、私はあっちでの評価の方が当たってるように思われる。「テクニックの優れた音楽=素晴らしい音楽」という公式が必ずしも成り立つものではないことを再認識した。少なくとも私は、繰り返し聴きたい類のアルバムではない。

BEST OF / CARPENTERS
私がカーペンターズってのは意外かもしれないけど、好きな曲は多いし、カレンの声も好き。というわけで買ったのが、このドラマ・タイアップ便乗ベスト。私もそれに便乗して買った。もちろん大好きな曲は多い。Top Of The Worldとか、Superstarとか。 でも反面、根がロック・ファンの私、一方で「どうしても好きになれないタイプの曲」というのもまた結構あった。特にイージー・リスニング調の大袈裟な曲は駄目で。好きな曲半分、嫌いな曲半分といったところ。ビートルズ・カバーもあんまり・・・。なので「好きな曲」のみテープに録音した上で売却。でも、やっぱりCDで持ってたいなあ・・・。

ANTHOLOGY / JOHN ENTWISTLE
ザ・フーのベーシストのソロ・ベスト。ザ・フーにあってはピートの陰に隠れがちな「第2のソングライター」だった彼、ビートルズでいえばジョージのように「作品を発表する機会がない」男だけに、ソロで一気に自作を吐き出しており、 ある意味、ザ・フーの4人のソロの中では一番充実しているとすら思われる。オールディーズ調あり、ザ・フーにも提供してるような「変態系」ありで面白い。好きな曲もある反面、アクが強すぎる分、好きになれない曲も多くて・・・。うーん、ザ・フーは大好きなのに、 4人のソロには肌の合わない私、ちょっと不思議ではある。

BEST / JEFFERSON AIRPLANE
60年代のサンフランシスコ、グレイトフル・デッドと並んでサイケ、ヒッピー・バンドの大物として君臨したバンドのベスト。男女ツイン・ボーカルを生かしたメンバー構成も、楽曲もよい。デッドと比較すると意外なほどポップだし。Someone To LoveとかWhite Rabbitにおけるグレース・スリックの存在感は凄いし、 Volunteersにおけるマーティ・ベイリンの濃いボーカルもよいし。だけど、そういう代表曲以外には、あんまり親しみは持てなかった。それと露骨なメッセージ色もちょっと。シスコ系の人たちにありがちな「ユートピア幻想」には全く共感できないし。 先に挙げた3曲だけ持っておけばいいかな、と思っていたところ、その3曲の入った編集盤を手に入れることができたので、こっちは売却。

有頂天 / サンハウス
地元の英雄・鮎川誠がデビューを飾ったバンドのアルバム。このアルバムでは、初期ストーンズにも似た、ブルースをベースにしたブリティッシュ・ビート風のサウンドを貫いている。世間の評価は、シナロケよりも彼らの方が高い。でも、私はシナロケの方が好きかなあ。 というのも、ここではまだ初期ストーンズやヤードバーズの影響がストレートに出過ぎていて、後のようなきらびやかな楽曲はない。その分「鮎川ならでは」といえる個性も薄い。サンハウス時代にも、他のアルバムではもっときらびやかな曲をやってるようなので、今後はベストとか、編集盤を手に入れて聴き直したいと思っている。もちろん、このアルバムのサウンド自体も好きな音なんだけど。(後日談):2003年暮れに2枚組ベスト購入、今度は全く違って聞こえ、文句なく気に入る

ベスト / レッド・ウォーリアーズ
80年代末、バンド・ブームの頃に登場したストーンズ風R&Rバンドのベスト。元レベッカのギタリスト木暮と、ボーカルのダイヤモンド☆ユカイが中心メンバー。リアル・タイムでは、ちょうど私が邦楽を遠ざけていた頃だったので、90年代半ば「一度ちゃんと聴いてみようかな」と思って購入した。 確かにストーンズ風のストレートなバッド・ボーイズ系R&R。好きなタイプの音。反面、時代のせいかちょっとハードロック寄りなところが気になって、結局売却。しかし一時期「レッド・ウォーリアーズ」と聞いて、プロレス界の名タッグ・チーム、ロード・ウォーリアーズのライバルかと勘違いしていた(笑)

スーパー・ベスト / ブルー・ハーツ
80年代末のバンド・ブーム期に登場したパンク系バンドのベスト。もちろんリアル・タイムで知ってはいたけど、彼らが登場した頃の私はビートルズにはまって「邦楽離れ」をはじめた頃。よって、知ってはいたけど無視し続けていた。解散直前になって邦楽への興味が再燃、その時期に買った。 確かに多くの洋楽ファンが「バンド・ブームの中で唯一評価できるバンド」と絶賛していただけあってよい。パンク的破天荒なサウンドに、繊細で青臭い内面をむき出しにしたカッコ悪いほどに人間臭いロック。「洋楽の真似事」でもないし、バンド・ブーム期にありがちな「ブーム便乗」の胡散臭さもない。売ってしまったのはなぜだろう。 30代をむかえた私には、彼らのメッセージが純粋無垢すぎるが故に、「ちょっと気恥ずかしい」と思ってしまったせいだろうか。でも、リアルでちゃんと聴いていたかったバンド。今だって好き。

BEST / JOURNEY
80年代のアメリカを代表するバンドのベスト。デビュー当初は「ハード・プログレ」とも称されたそうだけど、80年代以降は、いわゆる「産業ロック」的な方向に向かって、商業的にも大成功を収めた。私は別にいわゆる「産業ロック」のすべてが嫌いではないし、 このバンドの曲にも好きな曲は多い。特に最近ではマライア・キャリーのカバーでも有名なOpen Armsをはじめとしたバラードは好き。だけどハード系の曲は、ヘビメタをより親しみやすくしたような曲が多く、こういうのは好きになれなかった。

BEST / KENNY LOGGINS
私にとっては「手放してしまったアルバムたち(1)」で触れたFOOTLOOSEのサントラや、TOPGUNのDanger Zoneなど「サントラの人」として馴染みのあったロッカーのベスト。だけど、もともとはカントリー・ロック・デュオ、ロギンス&メッシーナで活躍後、AOR寄りのソロ作を発表していた人。 つまり、ああしたサントラに提供していた作品は本来の作風でもなかった。マイケル・マクドナルドをちょっと骨太にしたような作品が中心、AOR的な音の苦手な私の肌にはあんまり合わなかった。

HEADS HANDS & FEET
60年代はクリス・ファーロウのバックバンド、サンダーバーズで活躍した名ギタリスト、アルバート・リー率いる70年代初頭のイギリスのバンドのファースト。カントリーやルーツ・ミュージックに根差したサウンドは、同時代のパブ・ロックの連中に共通するものがあるけど、 トラッド調の作品もあったりと、もう少しイギリスらしさが感じられる。だけど、通好みというか、そういう空気もあって、親しみは持ちづらいし、地味すぎるという感も否めず、結局繰り返し聴くこともなかった。「パブ・ロック勢よりイギリス色が濃い=ポップな要素が稀薄」ということになり、やはり私には無理か。

ROLL 'EM, SMOKE 'EM PUT ANOTHER LINE OUT / PATTO
マイク・パトゥーが、後にラトルズでリンゴ役を務めるジョン・ハルシー、ポール役:エリック・アイドルの影武者を務めるオリー・ハルソールとともに結成した、70年代初頭のカルト・ブリティッシュ・バンド3枚目のアルバム。「手放してしまったアルバムたち(3)」で述べたファミリー同様、「究極のブリティッシュ・バンド」という評価の高いバンドだし、これは聴かねばと。しかし、メロディアスな曲は少なく、 意外と長尺で複雑な展開の曲もあったりと、掴み所がない上、とっつきにくさを感じた。どうも私は、70年代リアル・タイム世代の方や、70年代初頭のブリティッシュを好む方の絶賛する「カルト・バンド」を聴いた場合、同じ感想しか持てない傾向にある。結局、「どちらかというとブリティッシュな人」のはずの私だけど、 プログレやハード、トラッドに馴染みがないせいか、この時代のブリティッシュものには肌が合わないよう。

ONCE IN A BLUE MOON / FRANKIE MILLER
70年代初頭から半ばにかけて、ロッド・スチュワートやポール・ロジャースとともに、「イギリスを代表する名ロック・シンガー」とされたシンガーのファースト・ソロ・アルバム。サウンド的にはブルー・アイド・ソウル、ブリティッシュ・スワンプといった趣で、バックはニック・ロウ率いるパブ・ロック・バンド、ブレンズリー・シュワルツ。 確かに音自体は私の趣味に合ってる。だけど、彼の暑苦しいというか、太い低音は苦手な声。タイプは違うけど、クリス・ファーロウ、ジャッキー・ロマックス、スコット・ウォーカー、こういう低音の太い声はどうも肌に合わないけど、彼にも同じ印象を持った。

LAST WALZS / O.S.T.
ザ・バンドのラスト・ライブのドキュメンタリー映画サントラ。ザ・バンドの演奏はもちろん、ゲストとして登場するディラン、クラプトン、ニール・ヤングら、超豪華メンバーの演奏も含む内容は実に贅沢だし、サントラ云々を抜きに、一大イベントのライブ盤としても十分に楽しめる。だけどこういうイベントの場合、音だけでも楽しめる反面、 映像があった方が数倍楽しめることは間違いない。よって、「ビデオを買おう」と思い、CDの方は売ってしまった次第。なのに未だにビデオを買ってない。ビデオを買うまではCDを売らない方がよかったかなと後悔している。

SAFE AT HOME / THE INTERNATIONAL SUBMARINE BAND
カントリー・ロックの創始者、グラム・パーソンズが最初に結成したカントリー・ロック・バンド唯一のアルバム。まさに「元祖カントリー・ロック」。この時代に既にこんなにディープなカントリー・ロックをやっていたことには、素直に驚かされる。だけど、やはりまだ彼自身も「カントリーとロックの融合」の試行錯誤中だったんだろう、 バーズやフライング・ブリトーズに比べると「ロック」の要素が薄いし、なによりもカントリー・ロックに不可欠な「ブラック色」が薄すぎる。聴きようによってはピュアなカントリーととれなくもなく。つまり、歴史的な価値はあるけど、繰り返し聴きたいアルバムという感じでもなかった。

KEEP ME COMIN' / JESSE ED DAVIS
ネイティヴ・アメリカンの血を引く名スワンプ・ギタリストのサード。彼のアルバムは3枚とも評判がよいし、ブルースよりもゴスペルの影響の濃い作風、繊細なスライドなど、人柄の感じられる出来には好感が持てる。ところが、ライナーがまずい。 「彼の最高傑作はセカンドのULULUであり・・・」。それならそれでもいいけど、よりによってサードを買った人に、こんなライナーを読ませちゃあいけないでしょう。まして聴く前にこれを読んでしまった私は、このアルバムへの興味が急速に薄れてしまい、思い入れを持てないままに聴き進めた。 当然繰り返し聴くでもなく、ULULUへの想いだけが先走り。ライナーのせいで思い入れを持てなかったという典型的な事例。筆者の趣旨は「これを聴いたら次はULULUを買え」ってことだったんだろうけど、もっと気を遣って欲しい。

  今回は全体に「売って後悔」なものが中心かな。なお、本文中で一部のアーティストに対して辛辣な言葉を吐いていますが、これは私の「好き、嫌い」というレベルに過ぎず、音楽の質や善し悪しについて述べているものではないということはご了承下さい。私はいかなる音楽もけなすつもりはないですし、どれも一度は関心を持って聴こうとした、好きになろうとした音楽であるということは間違いないのですから。 また、間違ってもこれを「レビュー」としては活用しないで下さい(笑)。「☆TAKEは売ってしまったらしいけど、本当によくないのか?」と疑問に思ったら、御自身でお聴きになって、御自身の感覚で「好き、嫌い」を判断していただきたいなと思います。また、「これが分からないとはお前は鈍い奴だ」といった批判もご遠慮下さい。「これを聴けばきっと鈍い☆TAKEでも分かるよ」といったアドバイスは大歓迎ですけどね。


      
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