2日目ー観光、もうすっかり笑顔ー

 

1999年10月24日(日)、どうしよう、金がない。もう試合は諦めて観光するしかない。

そう思った俺は、すぐさま博多の地下街で「食べ歩き福岡」という本を購入し、

そこに載っているラーメン屋を巡ることに決めた。が、なんということだろうか。

福岡は広い。博多駅周辺にあるラーメン屋などそれほど多くはないのだ。

確かにあることはあるが、本に載るほどの店は少ない。

もっともっと広い範囲で本というのは書かれていたんだ。

しょうがない。有名なところだけでも回っておくか。そうすれば後悔はするまい。

次に来たときに、マイナーな店をめぐるという楽しみが残るじゃないか。

 

というわけで、まず有名な「一蘭」。ここは注文用紙があり、

客が自分の好きな味に調節できる、というのが売りである。

だが、まずは普通の味で食べてみなくては。そう思いノーマルな味付けで食べた。

そうか、こういう味か。ならば、ここをこう変えると好みの味になるな…。

この店は、座席一つ一つが区切られており、食べることに集中できるというのも面白い。

箸袋を追加注文用紙として利用するなど、ちょっと変わった店で楽しめる。

それから、若者の街天神に繰り出してみた。

目当てのラーメン屋が臨時休業で、ちょっと落ち込んだが、そこはそれ。

天神にはあの”新横浜ラーメン博物館”に常設店を出している「一風堂」があるじゃないか。

よし、「一風堂」にチャレンジだー!っておい、すごい行列。なんなのさ?

そうだ、今日は日曜日。そりゃあこうなるよなあ…。

でも諦めずに並んだ。そして食ったよ。赤丸新味。うん。これはいい味だ。行列も分かる。

良く言えばみんなが好きな味。とんこつのいい所は出てて悪いところは隠れてる。

ただ、そういう味の常として、とんこつ中毒の人間には物足りないのである。

 

もうお腹一杯だ。これ以上は食えない。どこかで一休みして、作戦を練ろう。

「モンブラン」という喫茶店に入る。さっぱりとしたものが欲しい。外は大分暑くなってきた。

洋ナシのソルべとアイスコーヒーを。なんだこのソルべは。

もっと果実のさわやかな甘味のシャーベットを期待していたのに、

そのソルべにはバニラの香りがするではないか。しかも甘さも人工的。

まあ、これはこれでおいしいんだけどさあ、求めてる味と違うとがっかりするもんだよ。

それから、今度は「銘菓ひよこ」をつくっている会社が経営している甘味処へ。

「茶房ピオーレ」というその店はまあ、こじゃれた喫茶店だな。

わらび餅と抹茶シェークのセットにしたが、まあ取り立てて言うほどの味ではなかったよ。

 

そして、いいかげんに時間も経って、さて、夕飯は何にしよう。

ぱらぱらと本をめくっていると、イカの活作りの写真がとってもおいしそうに出ている。

ここだ。これを食って土産話にしよう。こりゃ東京じゃあ食えんだろ。

さっそくその店「菜の花や」に直行。割烹というやつである。

齢23にして1人で割烹に入るとは・・・。う〜ん一人旅ってのは面白いもんだ。

さて、早速イカの活作りを食べる。これが非常にうまいっす。

むこうで言うところの「うまかもん」たい。イカの甘味とコリコリ感が素晴らしい。

目の前にあるいけすから出したばかりのイカだからね。

で、いろいろと刺身を食らっていたんだけど、

「おっ、もうふぐが出てるのか。こりゃあ食っとくしかねえな。」

というわけでふぐ刺し。これがふぐなのかい。刺身は初めてだよ。うまいもんだねえ。

でも、そんなにふぐ自体に主体性のある味はないねえ。

私の好みは主体性の強い味なので、これなら秋刀魚や鰯の刺身が良い。

そして、カウンター越しに板長さんとお話をしたり楽しいひと時を過ごし、

大変満足して天神の街を後にしたのだった。

 

博多に着くと、駅ビルで日本シリーズの中継をやっている。

今日も楽勝〜と思って画面を見ると・・・。

ガーン!大負けじゃねえかー!

一転寂しい思いですごすごと宿に引き返し枕を濡らす私であった・・・。

 

 

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