Disc Review

第2回:4FLUSHER/スガシカオ(AL,ビクター)

  このレビューを呼んでいる人の年齢層…たぶん20代以上でしょうか。
はたち過ぎるとやっぱり大人にカテゴライズされることが多くなってく
るじゃあないですか。
そこで突然ですがみなさんにとって、「大人」としての生活って…どう
すかね?けっこう順調に行ってますかね?
さすがに現実が見えて来たり、前の日の疲れが残っていたり。日々の
ベクトルを上に向けるのも大変!ってときありませんか?私はあります。

十代中心のJ−POP市場の中でファン層は比較的高めのスガシカオ。彼の
新譜は相変わらず、大人の乾いた日常にキく一枚になりました。
やってることは前作とは変わらないといえば変わらないのですが、この
インチキ臭いファンク道が彼の専売となった事が証明されている気がする。
フォロワーも居ないしね。

日常の中に潜んでいるエロとナンセンスに甘んじながらも満足できない
僕達、というスガの世界はいつも渇いている。その「渇き」を音にした
ようなスガの声とギターのうねりに、虚飾みたいなホーンや金属が絡んで
くると、なんだか「今の私がいる世界って、こんな感じ」と思う。
自分自身よりもビームスやアロウズのコンセプトやラインの方に関心が
あって、自分自身に自信がないからステータスにこだわる、みたいな世界。
そういう自分と日常に折り合いをつけていく作業で「大人」になるのも
つらいなぁ…。

でも、そこから一皮むけて、日常にある素敵なことを愛おしく思えるよう
になることが、本当の意味で一人前になることだ、とも思っています。
たぶん彼は日常のエロと不条理をからりと笑い飛ばす事で、日々を愛し
ながら、楽しく暮らしている。

じゃなきゃ、こんなツライこと歌えないでしょ?