台風の影響か。
鉛色の重苦しい空にまるでバケツをひっくり返したような雨。
普段なら青い海が見えるはずのその景色も
薄いグレーに沈みこんで。
そこは薄い紗幕に包み込まれたかのような世界
2000年9月11日 PlasticTree 『Sleep Walk』
ZEPP OSAKA
いろとりどりの傘の花。
そんな花も今日は楽しんでみていられないくらい。
周りに何も無くただひとつ光る銀色の屋根。
それがゼップ大阪。
屋根のついているところが無くこれでは雨に濡れてしまうと
ひとまず時間があったので、横についている喫茶に。
そこから外が見えました。
すごい雨の中でもあふれかえるような人、人、人。
コスしてる人からおしゃれな人、学校がえりのような学生さんから。
それこそいろんな人達が。
雨の中プラさんたちを待っていました。
本当に屋根がついてたらよかった。
結局、開場を待っている間に雨の勢いが激しくなって。
全身ずぶぬれに。
それでも、ただ。プラさんに会いたいがために。
その音を聴きたいが為に並んでしまうのです。
奇妙な遊園地やサーカスで耳にするような調べ。
このツアーから使われるようになったというそのSEはこの人達に似合っていて。
自然に気持ちが高まってきます。
そして、隆さん、明さん、正さん、竜太郎さんの順で。
メンバーは出てきました。
はじまりはじまり。
どんな世界を今回は見せてくれるのでしょうか?
もう、胸はいまからドキドキしてます。
Predeのはじめを飾る曲。
『エーテル』
はじめに聴きたかったのです。望みがなって嬉しい。
光が降ってきました、光素の底に私たちは沈んで行くのです。
さっきまで友達とはしゃいでいたその空間は彼らのものに。
『ロケット』
底に沈んでいたのに、今度はロケットで連れ出されました。
でも、ゆっくりと。
それは心地よい旅でした。
『ブランコから』
まさか!これがくるとは思わなくて。瞬間飛んでました。
大好きな曲。
手をのばして、のばして。
太朗さんの声と共に私たちも届かないそこに手をのばしつづけるのです。
明さんの金髪初おめみえ。
かっこよかったです。ほんとうに。
良く似合ってる。金色の狼みたいでした。
ツアーパンフのそのままの姿で。明さんは登場でした。
正さんも金髪も私、はじめてみるのです。
でも、すごく似合ってる。
メイクはゴスメイク。
カーキの前が大きな止めになっているシャツっぽい上着。
そして、デニムっぽい八部丈くらいのパンツ。
また、これがおしゃれなのです。正さんにしか似合わない。
竜太朗さんはスーツだったような。黒っぽい。
すみません、良く見てなかった。
隆さんは白いシャツに赤い皮のパンツ。
さわやかな白に赤。すごくお似合いでした。
『睡眠薬』
甘い眠りに誘うような太朗さんの声。
ギターもベースも良く響いているのに。
すんなりと心に染み込んでくるのです。不思議な曲。
『十字路』
蝙蝠はめくらです。
から始まった太朗さんのお話。
それは放物線を描く蝙蝠とベランダに立つ太朗さんの決して交わらない関係まで
行きつきました。
『ベランダ。』
『トレモロ』
私にとっては思いで深い曲です。
最初のイントロとそのあとに来る少しの溜めがすごく好きで。
『Sink』
『存在理由』
赤く浮かぶ初期衝動。
それはきっとこの人達の一番剥き出しの部分を集めたような。
そんな感じで。
思いのままに唄い、弾く音の洪水。
思想の無い少女思想はゴミです。
太朗さんのキツイ言葉。
でも、それは思う。思想がついているからそれは形になるのです。
『少女狂想』
『オルガン.』
『bloom』
雨の歌。太朗さんがこの曲のことをそう言いました。
明さんがとても楽しそうに弾いてました。
舞台中央で正さんと明さんが向かい合って弾いている姿はすごくかっこよくて。
音があわさって響いてました。
『スライド.』
『空白の日』
イントロの間に白い紙が格子窓を上っていきました。
なに?と思った瞬間火かついてそれは燃えてなくなりました。
プラさんらしい特効。
静かに流れる空気、会場にいる全ての魂が揺らいでいるような。
そんな感じ。
明さんのギターがせつなく響いてその中をメンバーはひとりずつ去ってゆきました。
静かな静かな退場。
そして、明さんの音が止まり。
みんな我に返りました。
拍手の渦。明さんとってもカッコよかった。
すこししてアンコールコール。
アンコールスタートです。
全員ツアーTシャツ。
正さんと太朗さんは腕にリストバンド。
明さんと隆さんは腕に刺青が見えていて。
それぞれの個性で同じTシャツでも違うもののよう。
太朗さんは最近明さんに漫画を借りてそこにあった台詞をどうやら言いたいらしくて。
うずうずしてました。その台詞とは
「だまらっしゃい!」
グッズの扇子付きで実演。
その台詞をどっちが言うかでじゃいけんしているのもなかなか楽しい風景。
あと、バスロック(大阪のエフエム局の音楽番組)のお約束の時間。
今回のお約束は会場で「3.2.1!ギャ―スッ」というお約束だったのですが。
それをするのに、メンバーうち合わせ。
隆さんが音を出すのに、こうだす?ああだす?とフリをしているのが楽しそう。
決まったみたいで、せーのの合図と共に
「3.2.1!ギャ―スッ!」
少し不ぞろい。ま、仕方ないです。
『絶望の丘』
そして、アンコールは二回目に。
『クリーム』
『psyco garden』
ただ、ずっと飛び跳ねてました。
ずっといっしょにパレードは続けていきたいと思いました。
でも、幕は閉じられます。
思い思いにありがとうを形にするメンバー達。
お辞儀したり、ピックをまいたり、みんな目が輝いてました。
「サンキュー大阪」
隆さんの最後の一言。なによりも嬉しかった。
ほんとうによかったですか?
私は楽しかったけど。メンバーさんたちもたのしかったのでしょうか?
それだったら嬉しいのです。
だから、余計にその一言は宝物です。
ありがとう。
明さん、いないと思ったら舞台から落ちてました。
でも、ダイブじゃなかったのです。
前の海月ちゃんに引きずり込まれたって!
でも、明さん笑ってました。
たのしかったのかもしれないです。
太朗さんはMCの時
「今日の大阪は良かった、今までで一番!偽善的な意味じゃなくてね」
となんども繰り返すのです。
お褒めの言葉だと取っておきます。大阪って評判わるいんですもん。
今回は雨だったので照る照る坊主を作ったそうです。
顔をかいたらすごい顔になったとか。
また会報でお目にかかれたらいいなあ。
正さんは始終笑顔。
前ではしゃいでいるとちょっとはにかんだような笑顔で答えてくれます。
笑顔でいてくれたってことは正さんたのしかったのでしょうか。
それだったらいいなあ。うれしいなあ。
正ジャンプもでました!
ベース面を撫でるようにすべる指がとても綺麗で。
じっと見つめてしまいました。
ライブでの私のお楽しみ。
音もね、やっぱり好きなのです。正さんの音。
私の元気の素なのです。
そして、幕は閉じられました。
大阪夢遊病者の集いは終了。
また、大阪に来る日まで。
じっと私たちは待っているのです。
小さくて白い花になろうともね。