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なつやすみは ずっとは つづかないから。 |
なんといってもこの主題歌「One more time,one more chance」とともに山崎まさよしを一躍知らしめた作品です。映画公開後、半年〜一年くらいして、ヒットチャートをかけぬけていったですよね。一番最初にサビを聞いたところでは、さしたる魅力を感じなかったのに、イントロからしっかり聞いただけでぜんぜん印象が変わってしまったのをよく覚えてます。そういえば、新人研修のビジネスホテルのラジオで聞いたんだっけ。
人気歌手の「花火」。けれど彼は曲を書かずに、キャベツ畑で暮らしている。彼の才能をかった人々はまだ、彼がうたい出すのをまっている。
そこに訪れたのが見知らぬひとりの少女。自分のことを「ヒバナ」と名乗って、そのままそこに居着いてしまう。彼女の来訪をけして喜んでいなかった花火だけれど、いつか彼女のことが大切な存在となって・・。
で。見終わった率直な感想。
「こーいうのもアリか〜。」でした。非常に物語的なストーリー。非常に限定された運命。「神様がひとつだけ叶えてくれた奇跡」。夏やすみという限定された空間。粗筋をかいつまむとそれだけでもう、もうもうもう、と恥ずかしくなるほどまっすぐでシンプルなストーリー。と私は感じました。「癒し」とか、「出会い」とか「奇跡」とかいってしまうとかくも陳腐。
なのに。
映像のなかにおさめられた世界はとても、とてもシンプルで、素直でした。こども、という存在のうとましさが、一緒にもっている心地よさと、未来のきらきらしい感じ。それから、どうしても途中で気付いてしまう、ヒバナの正体と運命。
もうたどれない道をふりかえる心地、永遠には続かない夏休みを、終わりの日数を数えるのではなく過ごすこと。夏休みの昼と夜の時間の濃密さと熱に浮かされた感じ。見ない様にしていてもいつかやってくるタイムリミット。
そーいうものが息づいているフィルムでした。
とても幼いけれど。幼いことが心地よくて、そしてそのことを表現してたんじゃないかな〜?と思うような。幼いのはヒバナだけじゃなくて、花火の方も。
私は神様の情けがかかった奇跡、という存在を偏見的に嫌悪しているけれど、この物語のなかの奇跡にナタをふるう気はしません。そういう物語でした。