舞台・映画フィルム保存室(room2)




部屋名作品名類別
◎Room2 3:第三の男cinema
4:マイ・ビューティフル・ランドレットcinema



3:第三の男(cinema)



「君はまた恋をするかい?」
「さあ どうかしらね。」

監督

キャロル・リード 1949年作品 (英)

出演

オーソン・ウェルズ/ジョセフ・コットン/アリダ・ヴァリ


「映画の古典といったら何を思い浮かべるか?」という主題で、とりあえず一本見てみました。他に古典というと思い浮かんだのは「カリガリ博士」と「天井桟敷の人々」・・(偏り過ぎ。)

舞台は第二次大戦後まもなくのウィーン。主人公ホリー・マーチンスはアメリカの作家です。旧友ハリー・ライムを訊ねたのに、そこでハリーの死を聞きます。釈然としないマーチンスはその真相を追及する為、ハリー・ライムの恋人、アンナと共に調査をはじめますが・・。というストーリー。

白黒の映画、って、光の加減が難しいんだなあ、と思いながら見ていました。でも、すごく「夜」の場面が綺麗にとれているなあ、と思いました。物語は、場面展開がものすごく早くて、シーンのひとつひとつが短くて、ぽんぽんと跳ねるような流れ方。。短い分だけ、いらないところがなくて、オーソドックスで、余計な枝葉もなくて。成るほどね、classic、というのがとりあえずの感想でした。

やっぱり印象的というか、有名なのは「観覧車」の場面と、ラストの「並木道」なのでしょうね。 ということで並木道の写真が上にありますが、もっと綺麗で、広くて、白黒なのに眩しい道でした・・・・うん、とても「お約束」な形ではあるのですが、ラストシーンのアリダ・バリ、格好よかったですねえ。狡いくらい。
あと、私は何はともあれこの題名が好き。タイトルって重要だなあ、出来るだけ簡潔で内容を凝縮していて、凛々しいのがよいなあ、と思ったのでした。 1999.1.25


4:マイ・ビューティフル・ランドレット(cinema)


「どうして来てくれなかったんですか。お待ちしていたのに。」
「ああ、だから、来たじゃないか。」
「招待は三時だったでしょう。」
「うん、10分遅刻だね。」


監督/脚本

監督 スティーブン・フリアーズ 脚本 ハンク・クレイシ  1985年作品 (英)

出演

ゴードン・ウォーネック/ダニエル・デイ・ルイス/サイード・ジャフリー


ダニエル・デイ・ルイス氏の出ている映画〜という記憶だけが何故かあった作品。別にファンだというわけでも数を見たわけでもないのですが・・。

パキスタン移民の青年オマールが主人公。デイ・ルイス君はそのかつての親友であり、再会した現在において、彼の事業=コインランドリーを成功させるパートナー、ジョウイです。

この話は粗筋を書こうとすると、必要以上に陳腐になってしまうのですね。とりあえず、効果音&BGMの「ぷくくぷくぷく・・・」って、泡をイメージしたのだろう音がすごく可愛い。全体的にそういう映画だな〜と思います。「煙に巻かれる」というより、「泡にまかれる」みたいに、ふわ〜っとつかみどころがなくって、は、って振り返るとそこにもう無いような。

面白いところ。移民であるパキスタン人の彼らが、事業的に成功して「上位層」におり、差別関係・力関係が逆転していること・・(実際はどうなんでしょう?「おはなし」なのかどうかすら私には実感が無いのですけれど)。人種差別とか、同性愛とかに寛容でないはずの英国の作品なのに、ストーリーの中心にそれらを据えながら、そういうことに対する反発や悲哀、がテーマとして浮上してこないところが、すごいし、面白い。

一番好きなところ。主人公が新装開店したお店に、お父さんがなかなか来てくれないんですが、「三時」の約束に、午前三時にくるところ。デイ・ルイス君がおろおろとして応対するんですよ。 お約束!って感じですけど良いですよね〜しかもさらっと「うん、10分遅刻だね」って台詞が・・・ラブリイです。デイ・ルイス氏演じるジョウイと、この主人公のお父さんがキャラクター的に気に入ったからもきっとあることでしょう。それから、ラストシーン・・・そういう風に終わる、ということは・・・主題は何だったんだろう・・(最近こればっかり)。けれど見た後の感触は、全体的に「lovely」だから、なんだか騙された様な、でも騙されててもいいや、という感じになったんですけれどね。

何故上にお花の写真が在るか、というと、これが主人公オマール君のイメージ。か弱そうで可愛いみたいでひねくれてる様で、したたか。 1999.1.25




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