舞台・映画フィルム保存室(room29)



31:ふたごの星(play)




演出
 佐藤信 2002年 日本(再演)
原作
 宮澤賢治
出演
  毬谷友子/高田恵篤/津波信一/大鷹明良
演奏・歌
  與儀朋恵
演奏・舞
  具志幸大



 宮澤賢治原作の、「双子の星」の音楽・人形を交えた劇です。「ネネム」と同じ感じです。やはり子供用。「音楽劇」と題するだけあって、音楽・舞が「ネネム」より重きがおかれ、舞楽は琉球のものを使っています。演者のほかに、舞う人・演奏する人が、それぞれの道のひとが出演しているところが特徴です。

 このお話は「入れ子型」の世界で出来ています。外側の箱に、三人の兄弟。つりをしているひと、もちをひろうひと、なんにもしないひと。呼び名が、それぞれの沖縄言葉です。彼らは、劇するひとたちのようです。そこに、ひとりの黒いコートをきた男の子がやってきます。彼は自分の双子の兄弟を探している、というのですが、探しているのがポウセで、自分がチュンセなのか、探しているのがチュンセで、自分がポウセなのかがわからなくなっています。
 そんな彼らが一緒に「双子の星」の劇を演じようとする・・というお話です。

 そのなかで上演される「双子の星」はまさしく宮澤賢治作のもので、今回は「チュンセ」「ポウセ」が、青とピンクの人形です。(それを毬谷さんがひとりで操ります。蛇足ですが、色のせいでどこかキキララのようでした(笑))

 外側の設定がしっかりしているわりに、それをあんまりいかしていないこと、(どちらをさがしているかわすれたふたご、なんてすごく素敵な切ない設定なのに〜)、舞や音楽が生でなくてもよかったんじゃないかなあ。(効果がよくわからなかった)ということがあって、「ネネム」とくらべてしまうと「ネネム」のほうが好きです。

 ただ、すごく当たり前のことなんですが、役者さんたちがみんな上手で!
 さそりとかおおがらすとか、きぐるみを着て動くんですがすごーく上手で。ああいう上手な演技をちいさいときにみるのはすごくよいわ!と思いました。

  チュンセ、やーい。
   ポウセ、ほーい。

 という、最後に聞こえることばが切なく、ああ、この設定をもっといかしたなにかをみたい〜〜!
 とオトナなせいで感じる?不完全燃焼はありましたが、小学生小・中学年の子を連れて行くにはとてもお勧めな一作です。




舞台・映画フィルム保存室入り口へ


図書館入り口へ