TOP10 HITS OF LAST CENTURY
Presented by meantime

■ Billboard Best-Selling Popular Retail Records June 4, 1949
01 Riders In The Sky (A Cowboy Legend) - Vaughn Monroe (RCA Victor)
02 Again - Gordon Jenkins (Decca)
03 Forever And Ever - Russ Morgan (Decca)
04 Some Enchanted Evening - Perry Como (RCA Victor)
05 Forever And Ever - Perry Como (RCA Victor)
06 Cruising Down The River - Russ Morgan (Decca)
07 "A"-You're Adorable - Perry Como (RCA Victor)
08 Again - Mel Torme (Capitol)
09 I Don't See Me In Your Eyes Anymore - The Stardusters (Decca)
10 Baby It's Cold Outside - Margaret Whiting & Johnny Mercer (Capitol)
昭和24年6月第1週の全米チャートナンバー1は、ヴォーン・モンローの「ライダーズ・イン・ザ・スカイ」でした。
1940年代の10年間を通じて高い人気を保ったバンドリーダー、ヴォーン・モンローはオハイオ州アクロン出身のトランペッター/シンガー。彼にとって最大のヒット(12週1位)となったこの曲は19世紀アメリカ南北戦争の時代に帰還した北軍兵士を讃えるために作られた「When Johnny Comes Marching Home」のメロディに♪Yi-pi-yi-ay, Yi-pi-yi-o・・というかけ声つきの“カウボーイ伝説”の物語がつけられ、大ヒットを記録しました。その後この曲は現在に至るまでカントリーのスタンダードとなり、多くのアーティストに歌い継がれています。
続いてこの週2位と8位に入っている「Again」は、この前年に映画「Road House(深夜の歌声)」で披露された曲。多くのアーティストたちに取り上げられ競作ヒットとなり、ヴィック・ダモンのバージョンがミリオン・セラーを記録しましたが、ここにはゴードン・ジェンキンスとメル・トーメのバージョンが登場。ジェンキンスは幾つかの名門ビッグバンドを渡り歩いた後デッカ・レコードの音楽ディレクターとなった人で、このチャートでいえば9位のスターダスターズ「I Don't See Me In Your Eyes Anymore」も彼の制作/指揮。この翌年にはアメリカ音楽史上有数のヒットを記録するウィーヴァーズの「Goodnight Irene(おやすみアイリーン)」も手掛けることになりますし、もっと後年ではフランク・シナトラのよきパートナーとしてオーケストラを指揮することにもなります。もう一方のメル・トーメは、40年代にアイドル的な人気を誇った男性シンガー。勿論それだけではなくその豊かな歌声は“ヴェルヴェット・フォグ”と愛称がつけられ、ポピュラー史上もっとも才能ある男性シンガーの一人として、99年に亡くなる直前まで精力的に活動を続けました。
そして3位「Forever And Ever」、6位「Cruising Down The River」と2曲をTOP10に送り込んでいるのがペンシルヴァニア出身のバンドリーダー、ラス・モーガン。彼最大のヒットとなった「Cruising Down The River」は1945年にソング・コンテストの1,000ポンドの賞金を目当てにイギリスの女性2人によって書かれた歌だそうで、かの地で大流行した後アメリカに上陸、ミリオン・セラーとなりました。「舟で河を下る日曜日の午後・・」とのんびりと歌われるこの曲も、続いてリリースされ、やはりナンバー1を記録した「Forever And Ever」も非常によく似た曲調で、なんとものどかな雰囲気。そういえばある時CS放送のカートゥーン・チャンネルを観ていたら日本語で「さぁ、みんなでこの歌を歌おう!」と日本語のナレーションが入り、ざらざらの画質(多分当時のまま)で「Cruising Down The River」のアニメ(音楽に合わせて歌詞の上を白球が飛び跳ねるやつ)が流れて驚いたことがありました。アメリカの子供って、普通に50年以上前の曲に親しめる環境があるんですよね。日本でそういう文化がないのは、淋しいことです。
「Forever And Ever」をラス・モーガンと競作ヒットさせ、更にこの週4位に「魅惑の宵」、7位に「ABCラヴ・ソング」と3曲も送り込んでいるペリー・コモは、もはや説明の必要もない人気者。「魅惑の宵」はこの年ブロードウェイで上演され、オリジナル・キャストアルバムがミリオン・セラーを記録するという大変な成功を収めたミュージカル「南太平洋」のためにリチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン・ジュニアが書き下ろしたもの。この時代のポップスは、どれもいい曲ばかりですね。「ABCラヴ・ソング」の方はちょっとノヴェルティ系で、AからZまで26通りで恋人を誉めまくっていく「作詞家の方ご苦労さま。」といいたくなるラヴ・ソング。この手の軽い歌を得意としていたコモなので、非常にいい感じです。
最後10位は「Baby It's Cold Outside」。「もう家に帰らなくちゃ。」という恋人に「外は寒いからもうちょっとここに居なよ〜。」と歌う、男女の掛け合いが楽しいラヴ・ソング。作曲したフランク・レッサーは当初彼の奥さんとハリウッドのパーティーの余興で披露するためにこの曲を作ったそうですが、それが映画「Naptune's Daughter(水着の女王)」で“女王”エスター・ウィリアムスとリカルド・モンタルバンのデュエットとして使用されミリオン・セラーを記録。競作盤も色々と出され、このチャートにはキャピトルのジョニー・マーサーとマーガレット・ホワイティングの共演がエントリーしています。このバージョンは恋人同士というより、師弟でじゃれている感じ(マーサーと、マーガレットの父である作曲家のリチャード・ホワイティングは親友同士で、それがきっかけで彼女はデビューが決まった)ではありますが。
(2004.6.1)
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