TOP10 HITS OF LAST CENTURY
Presented by meantime

■ Cash Box Top 50 Best-Selling Singles: Week ending April 25, 1953

01 The Doggie In The Window - Patti Page (Mercury)
02 I Believe - Frankie Laine (Columbia)
             - Jane Froman (Capitol)
03 Pretend - Nat "King" Cole (Capitol)
04 Tell Me A Story - Jimmy Boyd & Frankie Laine (Columbia)
05 April In Portugal - Les Baxter & Orchestra (Capitol)
06 The Song From Moulin Rouge (Where Is Your Heart) - Percy Faith & Orchestra (Columbia)
07 Ruby - Richard Hayman & Orchestra (Mercury)
08 Till I Waltz Again With You - Teresa Brewer (Coral)
09 Your Cheatin' Heart - Joni James (M-G-M)
10 Caravan - Ralph Marterie & "Down Beat" Orchestra (Mercury)
 昭和28年4月最終週のナンバー1は、パティ・ペイジの「ワンワン・ワルツ」 でした。

 1950年代前半、ヒットチャートの常連的存在だったパティ・ペイジは盛んに 3拍子の曲を取り上げてヒットさせ“ワルツの女王”の異名をとっていまし た。何週か前の回に紹介した彼女最大のヒット「テネシー・ワルツ」はもとよ り、同時期にヒットした「モッキンバード・ヒル」も3拍子、52年に10週連続1 位の大ヒットとなった、私個人的には一番の名曲と考えている「I Went To Your Wedding(涙のワルツ)」や、この53年のもう一つの大ヒット「Changing Partners(君慕うワルツ)」など、その他枚挙に暇がない。

 その中でもっともユニークなワルツナンバーといえるのがこの「ワンワン・ ワルツ」。なにしろこのタイトル。「ショーウィンドウのワンちゃんはお幾ら かしら。」という歌の合間合間に「ワンワン」と犬の鳴き声が入る(なのでこ の邦題は至極正しいのです)この曲、一説によると置屋のお姐ちゃんを素見 (ひやか)して歩く客の様子を暗喩したものだ、なんて話もあるそうですが、 まあ、そんなことはおいといて、この陽気な歌を楽しむことにしましょう。な おこの曲を書いたボブ・メリルは、1950年代〜60年代にかけて大変な数のヒッ ト曲を生んだソングライター。他にもユニークな作品が山ほどあるようなの で、いずれまとめあげてその成果を何処かでご報告できれば、と考えていま す。

 続いて2位は、宗教色の強いポップソング「I Believe」。当時人気絶頂期に あったフランキー・レインの歌で大ヒットを記録しましたが、女性シンガー、 ジェーン・フローマンが自身のTVショーで披露したバージョンも評判を呼び、 聴衆にかなりのインパクトを残したようです。なおこの曲はその後もエルヴィ スやイギリスのバチェラーズなどによって歌い継がれ、現在はポップ・ゴスペ ル(?)のスタンダード的なナンバーとなっています。

 一曲飛ばして4位の「Tell Me A Story」でフランキー・レインがデュエット 相手を務めているジミー・ボイドは、この前年に「I Saw Mommy Kissing Santa Claus(ママがサンタにキッスした)」を大ヒットさせた当時13歳の少 年。続いてこの曲と、ローズマリー・クルーニーとの共演「Dennis the Menace」をヒットチャートに送り込みましたが、チャート上のキャリアは短命 に終わり、その後彼は俳優としていくつかの映画に出演しているようです。そ して3位は日本でも大ヒットしたナット・コールの「プリテンド」。数多い彼 のヒットの中でも代表的な作品です。

 5位から7位にはいわゆる“イージー・リスニング”なヒットが並んでいます。 レス・バクスターの「ポルトガルの4月」は、キャピトル・レコードの専属ア レンジャーとして多くの作品を手がけた彼が、オーケストラを率いてポルトガ ル産の曲を焼き直したもの。続く6位のパーシー・フェイス「ムーラン・ルー ジュの歌」は映画のテーマ曲。余談になりますが昨年バズ・ラーマン監督の映 画「ムーラン・ルージュ」の主題歌「Lady Marmarade」がヒットチャートで1 位になりましたが、リメイクではないものの同名映画のテーマ曲が約50年の歳 月を隔てて1位を記録するという珍しい現象でした。「だから何なんだ。」と いわれても困りますが、ヒットチャートファンはそういう重箱の隅をつつくよ うなちょっとした偶然が好きだったりするのです。7位の「Ruby」は映画 「Ruby Gentle」のテーマ。リチャード・ヘイマンと、このチャートにはクレ ジットされていませんがレス・バクスターがヒットさせたこのインスト曲を、 60年代に入ってレイ・チャールズが印象深いボーカル曲として甦らせたことを ご存知の方も多いでしょう。

 8位はまたワルツもの、テレサ・ブリュワーの「思い出のワルツ」。彼女は パンチの効いた声で、ワルツからR&Rまで何でも歌いこなす器用なシンガーで した。9位の「偽りの心」はカントリー界が生んだ最大の才能と評されること もあるハンク・ウィリアムス作のカントリー・スタンダード。彼はこの年の元 旦に亡くなったので(餅が喉につかえた訳ではないですよ!)その余韻が残って いる時期にこのヒット、ということなのかもしれません。歌っているジョニ・ ジェイムスは日本でも未だ熱心なファンが多数存在する美人シンガー。彼女の ジャズ系のアルバムは日本盤でもかなりの数出されているのですが、一方でこの 「偽りの心」のようなシングルを納めたヒット曲集がなかなかCDで出ず、ヒッ トチャートファン泣かせのアーティストであったりもします。

 最後は日本でも様々なアーティストのバージョンでお馴染みの「キャラバ ン」。ラルフ・マーテリーはなんといったらいいでしょうかね?ルイ・プリマ の遠い親戚とでもいうべきか、ルイ・ジョーダンのイタリア人版とでもいうべ きか・・。とにかくいろいろと楽しい演奏を残し、昭和30年代日本でも幾つも のヒットを持っている人であります。


(2002.4.24)

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