TOP10 HITS OF LAST CENTURY
Presented by meantime

■ Cash Box Top 50 Best-Selling Singles: Week ending May 8, 1954

01 Wanted - Perry Como (RCA Victor)
02 Young-At-Heart - Frank Sinatra (Capitol)
03 I Get So Lonely (When I Dream About You) - Four Knights (Capitol)
04 Make Love To Me! - Jo Stafford (Columbia)
05 Cross Over The Bridge - Patti Page (Mercury)
06 A Girl, A Girl (Zoom-Ba Di Alli Nella) - Eddie Fisher (RCA Victor)
07 Little Things Mean A Lot - Kitty Kallen (Decca)
08 Answer Me, My Love - Nat "King" Cole (Capitol)
09 Here - Tony Martin (RCA Victor)
10 Secret Love - Doris Day (Columbia)

 このシリーズもようやく半分まできましたが、登場する顔ぶれが結構毎回似 通っているような印象がありますよね。これは当時のヒットチャート及びレコ ード産業の仕組みが現在と異なる為(人気者がヒット曲を生むのではなく、人 気者が既にヒットしているレパートリーを吹き込み、それがチャートに登場す る)仕方がないことではあるのですが、毎年分書いている方としてはネタに困 ったりするんですよね。ま、この状況もこの年あたりでそろそろ終わりとなる のですが。さて、昭和29年5月のヒットチャート、ナンバー1を記録していたの はペリー・コモの「ウォンテッド」でした。

 R&Rの登場をものともせず、1960年代までヒットチャートに登場し続けたコ モは(というか、今回このチャートに登場しているアーティストの殆どは、60 年代になってもヒットチャートで活躍を続けるのですが)この時期新しいメデ ィア、TVショーのホストを務めることにより更に人気を高め、出すシングルは その殆どがチャートの上位に顔を出しました。感傷的なナンバー「Wanted」 は、この数ヶ月後に大ヒットした「Papa Loves Mambo(パパはマンボがお好 き)」と並ぶこの年の彼の代表的な作品。余談になりますがコモのTVショーの スポンサーはチーズ会社で、この番組から写真を撮るときの世界的に有名なフ レーズ「ハイ、チーズ。」が生まれたのは有名な話。

 続く2位はフランク・シナトラの「ヤング・アット・ハート」。1940年代に トミー・ドーシー楽団のボーカリストとしてブレイクし、その後ソロとしてア イドル的人気を誇った彼は、40年代後半になるとその人気が落ち込み、キャリ アは停滞期を迎えます。数年間に亘ってヒットパレードの埋め草のような録音 を吹き込み続け、53年にキャピトル・レコードに移籍するとそこで彼は映画 「From Here To Eternity(地上より永遠に)」への出演と主題歌のチャンス を掴み、結果それは彼にアカデミー賞と華々しいカムバックをもたらしまし た。この曲は「From Here 〜(米15位)」、そして日本でも親しまれた 「South Of The Border(国境の南:米18位)」と復調期にあった彼が続いて 発表した作品で、当初ナット・キング・コール用に書かれてキャンセルとなっ たものがシナトラに廻ってきて吹き込んだのだとか(当時の彼のポジションが 覗えますね)。見事ミリオンセラーを記録したこの曲を彼は60年代にリプリー ズで再録音、渋みの増したそちらのバージョンもなかなか聴きものです。

 3位は黒人ボーカルグループ、フォー・ナイツの「アイ・ゲット・ソー・ロ ンリー」。冒頭のコーラスで登場するコミカルな「Oh, Baby Mine」のフレー ズが印象的で、オリジナルのタイトルよりもむしろこちらの方で記憶されてい る場合が多いようです。彼らはミルス・ブラザーズやインク・スポッツらに続 いてポップチャートに受け入れられたグループで、ヒット曲も多いのですがポ ップな音楽性が災いしてか、R&B的な観点からは殆ど評価がなされていないよ うです。4位はジョー・スタッフォードの「Make Love To Me!」随分ストレー トなタイトルですが(しかもあのジョー・スタッフォードが歌ってる!)、こ れもやがて到来するR&Rの時代の前兆と解釈することが出来るかもしれません (ちょっと強引?)。

 5位はパティ・ペイジのブルージーな「Cross Over The Bridge」。前回紹介 した「Wheel Of Fortune」や今回の「Make Love To Me!」「Cross Over The Bridge」など、大声を張り上げるタイプのヒット曲がこの時期盛んに発表さ れ、人によってはこれをR&Bの影響(R&Bには“シャウター”というボーカルの スタイルさえあります)ではないか?と見る向きもあるようですがどうなんで しょうかね?続く6位に入っているエディ・フィッシャーは、ペリー・コモ同 様この時期TVショーを持って大変な人気を博していました。コモがチーズなら フィッシャーはコーク、ということで(?)「Coke Time」なる番組だったそ うですが、そこで彼は新曲を次々と披露、中でも一番のヒットとなったのはこ の年の頭にナンバー1を記録した、後に彼のテーマ曲的存在となる「Oh Mein Papa(オー・マイ・パパ)」でした。続くこの曲もTVウケを狙ったのでしょう か、陽気に女の子達を賛美するナンバー。このタイプの曲って、この約10年後 にはエルヴィスが映画で「Girls! Girls! Girls!」を歌ったり、遡ってこの20 年前には、ビング・クロスビーが映画「Going Hollywood」で「Beautiful Girl(33年米11位)」を歌ったりと、いつの時代にも存在するものだったりし ます。近年もバックストリート・ボーイズかイン・シンクが「世界の何処かに いる君のような女の子を、僕は待ちつづけているんだ。」なんて唄を歌ってま すよね。

 7位はキティ・カレンの「灼熱の恋」。40年代にジミー・ドーシー楽団など で数多くのヒットを放った彼女は独立し、途中喉のトラブルなどもあったよう ですが、この年ソロキャリアの頂点を迎えます。この曲はビルボード誌の投票 で年間人気ナンバー1に選ばれ、彼女自身も女性シンガーの人気トップとなり ました。8位ナット・キング・コールの「Answer Me My Love」はドイツで作ら れた曲に英詞がつけられたもの。ヨーロッパ産のアメリカヒットは、この時代 結構沢山あるのです。イギリスではフランキー・レインのバージョンがナンバ ー1ヒットとなりました。

 9位トニー・マーティンの「Here」はヴェルディの「Caro Nome(慕わしい人 の名は)」を元に作られたもの。朗々と歌い上げています。最後10位の「シー クレット・ラブ」はドリス・デイ主演の西部劇「カラミティ・ジェーン」か ら。この曲は映画を超えてスタンダード化し、多くのカバーを生みました。 1966年にはR&Bシンガーのビリー・スチュアートがフェイクだらけの珍バージ ョンを発表、見事ヒットを記録しています(ポップ29位/R&B11位)。


(2002.5.8)

Flashback Home


copyright (c) 2000-2003 by meantime, all rights reserved.