TOP10 HITS OF LAST CENTURY
Presented by meantime

■ CASH BOX TOP 100 SINGLES: Week ending December 31, 1960

01 Are You Lonesome To-night? - Elvis Presley (RCA Victor)
02 Wonderland By Night - Bert Kaempfert & Orchestra (Decca)
                       - Louis Prima (Dot)
                       - Anita Bryant (Carlton)
03 Exodus - Ferrante & Teicher (United Artists)
          - Mantovani & Orchestra (London)
04 Last Date - Floyd Cramer (RCA Victor)
05 Will You Love Me Tomorrow - Shirelles (Scepter)
06 A Thousand Stars - Kathy Young with Innocents (Indigo)
07 North To Alaska - Johnny Horton (Columbia)
08 Rubber Ball - Bobby Vee (Liberty)
09 You're Sixteen - Johnny Burnette (Liberty)
10 Many Tears Ago - Connie Francis (MGM)
 昭和35年末、キャッシュ・ボックスチャートのナンバー1は、エルヴィスの「今夜はひとりかい?」でした。

 この年の3月に2年間の兵役を勤め上げ、ポップシーンに復帰したエルヴィスは、それまでの“R&Rのヒーロー”から、より大人向けのメインストリーム・ポップを志向していくこととなりました。という話は以前も書いたことがあるような気がしますが、気にせず話を進めます。この「〜ひとりかい?」は1920年代に流行った“懐メロ”のカバーで、アコースティックな編成でクールにきめたエルヴィス・バージョンは好評を博して見事ナンバー1を記録。“大人の歌手”にまた一歩近づきました。

 2位はベルト・ケンプフェルトが“本命盤”の「星空のブルース」。ケンプフェルトは以前紹介したことがありましたが、オーケストラを率いて世界中でインスト・ヒットを生んだばかりでなく、プロデューサーとして(ビートルズの「マイ・ボニー」は彼が手がけたもの)ソングライターとして(現在浜崎あゆみがCMで替え歌を歌っている「L-O-V-E」やシナトラの十八番「夜のストレンジャー」など)大変な活躍をした人。日本では58年に「真夜中のブルース(「Midnight Blues」)」が大ヒットして以降“〜ブルース”シリーズが定着し、この曲もタイトルに“ブルース”が付けられました。

 彼はこれ以降も日本で「欲望のブルース(「The Aim Of My Desire」)」など多くのヒットを生みましたが、これら我が国独自の“ブルース・ヒット”と、アメリカのヒットチャートに登場したすべての曲を一枚のCDに収めた素晴らしいコンピレーション(もちろん日本盤)が今年発売されました。私はこれを2002年のベスト再発の一つではないか?と密かに考えています。あっという間に廃盤となる可能性があるので、オールディーズファンの方はお早めの入手をお薦め。ただ、音質については2年ほど前に本国ドイツで出た2枚組のシングル・コレクションがビックリするほどいいので、可能なら両方入手するのがベストかも。

 3位は映画「栄光への脱出」テーマ曲。ピアノ・デュオのフェランテとタイシャーは様々な映画音楽を取り上げ、60年代を通じて数多くのヒットを放ちました。考えてみると、映画に関係ない彼らのヒットってちょっと意外なボブ・ディランのカバー「Lay Lady Lay」くらいかもしれません。競作盤としてクレジットされているマントヴァーニは、日本でも有名なヨーロッパのイージー・リスニング王。シングルヒットも1930年代からこの時期まで結構あります。

 4位にはこれまたインスト、フロイド・クレーマーの「ラスト・デイト」。1950年代後半から1960年代前半は“インスト・ブーム”的な雰囲気があり、多くのアーティストがヒットチャートに登場しましたが、2位〜4位をインストが占めるというのはちょっと珍しいかもしれません。クレーマーはナッシュビルの伝説的なセッション・ピアニストで、エルヴィスのレコーディングでもレギュラー的存在でした。この時期RCAレコードはプロデューサーのチェット・アトキンスを頂点とした“ナッシュビル・サウンド”黄金期にあり、この曲はそのサウンドの好サンプルといえる作品。

 5位は“ガール・グループ”ブームの先駆者にして最大の存在、シュレルズの「ウィル・ユー・ラブ・ミー・トゥモロウ」。キャロル・キングとジェリー・ゴフィン夫妻によるこの作品は、その後様々なアーティストによって他愛ない10代のラブソングを超えた解釈が繰り返され、幾度もヒットチャートに登場しました。参考までにこの曲がキャッシュ・ボックスチャートに登場した記録を挙げておきます。

1968 The Four Seasons (#15)
1970 Linda Ronstadt (#98)
1972 Roberta Flack (#66)
1973 Melanie (#54)
1976 Dana Valery (#95)

 70年代前半にカバーが集中しているのは、作者のキャロル・キングが大成功を収めたアルバム「つづれおり」で取り上げた関係もあるのでしょう。

 続いて6位に入っているのは、キャシー・ヤングとイノセンツが生み出した“ガール・ポップ”の古典「お星さまがいっぱい」。当時15歳だったキャシーは地元のTVショー出演をきっかけにレコード契約を結び、その頃「Honest I Do(60年37位)」「Gee Whiz(同33位)」と立続けにヒットを放っていた男性ボーカルグループ、イノセンツをバックにレコーディングを行うという幸運に恵まれました。結果生まれたこの曲は見事TOP10ヒットとなりましたが、もう一曲「Happy Birthday Blues(61年30位)」という佳曲を残した以外は、これといった成功を収めることはありませんでした(どういう訳かイノセンツもその後パタっとヒットが途絶えました)。その後彼女はイギリスに渡り、なんとウォーカー・ブラザーズのジョン・ウォーカーと結婚したんだとか。

 7位の「アラスカ魂」をこのコーナーで取り上げるのは、多分3回目なので今回はパスすることにします。8位はこの時代らしい楽しいポップス、ボビー・ヴィーの「ラバー・ボール」。「ゴムボールのように、僕は君のもとに戻ってくるのさ(バウンシン、バウンシン)」というこの時代のポップスにありがちなお気楽さが楽しいこの曲は、日本でもカバーが生まれてヒットを記録しました。9位は50年代ロカビリー・スターとしてならしたジョニー・バーネットの「ユー・アー・シックスティーン」。この時期になると彼はポップなバラードを得意とするようになっており、70年代にリンゴ・スターがカバーし大ヒットさせたことでも知られるこの曲をはじめ、幾つかのポップヒットを放ちました。日本ではこの翌年にアメリカでヒットした「Big Big World(49位)」のB面に収録されていた「The Ballad Of The One Eyed Jacks(「片目のジャック」)」がラジオで人気を呼びました。

 最後10位は“オールディーズの女王”コニー・フランシス。「メニー・ティアーズ・アゴー」はラヴァーン・ベイカーの「Tweedle Dee(55年3位)」やエルヴィスの「Return To Sender(「心の届かぬラブレター」62年1位)」などで知られるソングライター、ウィンフィールド・スコットの作品で、軽いビートのロックナンバー。イントロの口笛がハッピーな感じで、大変よいです。


(2002.12.31)

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