TOP10 HITS OF LAST CENTURY
Presented by meantime

■ N.M.E. Singles Chart August 11, 1962

01 I Remember You - Frank Ifield (Columbia)
02 Speedy Gonzales - Pat Boone (London)
03 I Can't Stop Loving You - Ray Charles (HMV)
04 Guitar Tango - The Shadows (Columbia)
05 A Picture Of You - Joe Brown (Piccadilly)
06 Don't Ever Change - The Crickets (Liberty)
07 Things - Bobby Darin (London)
08 Little Miss Lonely - Helen Shapiro (Columbia)
09 Roses Are Red - Ronnie Carroll (Philips)
10 Let There Be Love - Nat King Cole & George Shearing (Capitol)

 昭和37年8月、UKチャートのナンバー1はフランク・アイフィールドの「アイ・リメンバー・ユー(米5位)」でした。

 通常は何年か前の今週、という形でチャートを紹介するのですが、適当なものが見つからなかったのでいきなり真夏の週を取り上げることになってしまった点をご了承下さい。で、フランク・アイフィールドはイングランド出身のポップ・カントリーシンガー。幼い頃オーストラリアに移住した彼はかの地でショービズの世界に入り、50年代末に渡英。当初歌っていたポップ・ソングは思うような成績を収めることが出来なかったようですが、その後打ち出したアメリカのスタンダード・ナンバーをポップ・カントリー風に焼き直すという路線が大当たりし、この曲をきっかけに怒濤の連続ヒットを記録しました。まぁここら辺は今回の本題ではないので次に進みましょう。2位はアメリカのポップ・シンガー、パット・ブーンの「スピーディ・ゴンザレス(米6位)」。50年代半ばはエルヴィスの好敵手として数多くのヒットを飛ばした彼でしたがこの頃にはその人気も下火、アメリカでは通算55曲目(!)のヒットであるノベルティ調のこの曲が最後のTOP10ヒット(英米とも)となりました。なおこの録音でスピーディ・ゴンザレス役として甲高い声を張り上げているのは、ウッドペッカーやバッグス・バニー等で知られる声優、メル・ブランク。

 3位はようやくレイ・チャールズ。今回のグラミー賞独占はファンとしては嬉しい限りですが、以前のノラ・ジョーンズの時同様他にもあったはずの優れた作品が、全く影が薄くなってしまうという面はありますよね。彼にとって唯一のUKナンバー1ヒットである「愛さずにいられない(アメリカでも1位)」が録音された経緯は、現在公開中の映画「レイ」でご覧になっていただきたいと思います。とにかくあの映画、ジェイミー・フォックスの演技が見物です。上映時間が結構長いのが気になりますが、お馴染みの名演・名録音が再現されるシーンの連続には、音楽ファンは心踊らされるはずです。これでフォックスがアカデミーで賞でもとれば、我が国でも拡大ロードショーになると思いますので、是非ともご覧になってみていただきたいと思います。

 曲の紹介がまだでしたね、この曲は元々カントリー・シンガー、ドン・ギブソンがオリジナル('58米81位)。これを壮大なオーケストラとコーラスで録音したチャールズ盤はご覧のとおりの大ヒット、グラミー賞も獲得しています。なお今年の受賞対象となったアルバム「Genius Loves Company」には残念ながらこの曲は収録されていません。映画のサウンドトラックの方でお聴きになって下さい。そういえばこのアルバム、meantimeの「アルバム投票」では何位だったんでしょうか?それも近日中に発表があるはずです。

 続いて4位はUKロック史上最も偉大なインスト・バンド、シャドウズの「ギター・タンゴ」。この曲は珍しくアコースティック・ギターで奏でる“なんちゃってタンゴ”で、人気バンドの余裕が感じられる一曲。5位にはスキッフル出身のアーティスト、ジョー・ブラウンが。50年代後半よりレギュラーでTVショーに出演していたという彼はタレント人気もあったそうで、60年代から80年代まで断続的にヒットを放っています。この曲はアメリカのヒット曲でいえばビリー・グラマーの「Gotta Travel On('59米4位)」系のポップ・カントリー。フランク・アイフィールドを弱々しくしたような印象です。

 6位にはクリケッツの「ドント・エヴァー・チェンジ」が。バディ・ホリーのバックバンドとして有名な彼らですが59年のホリーの事故死以降も活動を続け、特にイギリスでは高い人気を誇りました。数多くのカバーが残されているこの曲は彼らのレパートリーの中でも代表的なもので、軽快なR&R。近々クリケッツ版「Genius Loves Company」といえるアルバム「The Crickets and Their Buddies(トリビュート・トゥ・ザ・クリケッツ)」の日本盤が発売されるようですが、そのアルバムにこの曲は入っていませんね。自作曲にこだわったようなので、キャロル・キングとジェリー・ゴフィン作のこれは見送られたということなのでしょうか。

 そして7位はボビー・ダーリンの「初恋の並木道(米3位)」。彼も取り上げたかった。映画「レイ」の成功に続き、今月後半には彼の伝記映画「ビヨンド the シー」が公開されますが、運よく私は試写会でこれを観ることが出来ました。これが本当にお薦め!「レイ」で泣いた方は、その2倍泣けると思います(当社比)。とにかくケヴィン・スペイシーの歌、そして躍り!特に往年のミュージカル映画がお好きな方は「今どきこんな映画を作る奴がいるのか!!」と絶対に驚かれると思いますので、絶対に観て下さい。なおこの「〜並木道」はスペイシー本人がアビーロード・スタジオに乗り込んでボビー・ダーリンナンバーを歌いまくったサントラ盤には・・収録されていません(今回こればっかり)。オリジナルで聴いてみましょう。

 あと3曲は簡単に。8位はイギリスが誇る天才少女、ヘレン・シャピロの「リトル・ミス・ロンリー」。前年「子供じゃないの」「悲しき片想い」などで我が国でも人気を博した彼女でしたが、何故かヒットは長期間続かず、この曲が最後のTOP10ヒットとなってしまいました。9位「涙の紅バラ」を歌っているロニー・キャロルはR&R以前のタイプのバラード・シンガー。1930年代のヒットソングのリメイクですが、はっきり言ってこの数ヶ月前にアメリカでヒットしたボビー・ヴィントンのバージョン(米1位)」の工夫のない焼き直しといった感じです。最後10位は大御所ナット・キング・コール。「レット・ゼア・ビー・ラヴ」はジョージ・シアリングとの共演盤「Nat King Cole Sings/Geroge Shearing Plays」からのカットで、イギリスのみでヒットを記録しました。


(2005.2.15)

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