TOP10 HITS OF LAST CENTURY
Presented by meantime

■ All Japan Pop 20 1971.12.20

01 マミー・ブルー/ポップ・トップス
02 スーパースター/カーペンターズ
03 イマジン/ジョン・レノン
04 悲しきジプシー/シェール
05 イエス・イッツ・ミー/エルトン・ジョン
06 シェリーに口づけ/ミッシェル・プロナレフ
07 愛の願い/ミッシェル・ポルナレフ
08 青春に乾杯/ミッシェル・デルペッシュ
09 スイート・キャロライン/ニール・ダイアモンド
10 黒い炎/チェイス

 70年代シリーズ2回目の今回、チャートのトップに立っているのは「オーマミマミ」のポップ・トップス「Mamy Blue(米57位/英34位)」でした。

 前回に引き続き日本のみヒット色の強い曲がナンバー1で、この頃の洋楽に馴染みのない方にはかなり厳しい展開かもしれませんが、あまり気にせず話を進めましょう。ポップ・トップスはスペイン出身の6人組グループ。グループのバイオを読むと、ボーカルのフィル・トリムは西インド諸島の出身で・・なんてことも書いてありますが、そんなことはたいした問題じゃない。

 この「マミー・ブルー」が日本で大ヒットになったのは、やっぱりコーラスの「オーマミマミ♪」がリスナーの耳を捕えたからでしょう。この曲を聴くと何故かレオタード姿(ちょっと厚手)の女の子が曲に合わせて踊る姿が瞼裏に浮かび上がってきてしまうのですが、ホントにそんな感じの曲。“結構ダサいかも”と“ちょっとグッとくる。”ってのは紙一重のところにあるような気がして、この曲は当時のリスナーの後者の感覚を刺激したのでしょう。なおこの曲、アメリカでは2年後にストーリーズが「Brother Louie」のナンバー1ヒットに続くシングルとしてカバー版をリリース(73年50位)、これはフィル・トリムのソウルフルなボーカルを評価してのものなのでしょうか。。

 続いて2位、70年代日本の洋楽界にはかつてのビートルズに匹敵する“スーパースター”が登場します。それがカーペンターズ。アメリカのポップスが複雑化、またはハード化していくことに戸惑う日本のリスナー(その傾向がこのチャートによく顕われていると思います)、「もっとポップな曲を!」という渇望感に見事に応えたのがこの兄妹だったのでしょう。前年の「遥かなる影(「(They Long To Be) Close To You」70年米1位)」以降名曲を連発していた彼らは当時アメリカで最もホットなポップグループ。彼らの日本における快進撃はこの後拡大を続けます。

 3位はジョン・レノンの「Imagine(米3位、イギリスではどういう訳か75年になってようやくシングル発売され最高6位を記録しています)」。今年はレノン没後20周年ということで、この曲が収録されているアルバムも“ミレニアム・エディション”としてリマスター盤が発売されました。遺された愛息ショーンも一昨年はチボマットの一員として素晴らしいアルバムを発売しましたし(ソロアルバムは酷いもんでしたが)、隔世の感がありますね。

 一方“捨てられた”長男ジュリアンは父の没後20年に際して亡父への愛憎入り交じる複雑な想いをコメントとして発表しています。詳しくは彼のホームページをチェックしてみて下さい。

 4位は現在なおバリバリ現役のシェール「Gypsys, Tramps & Thieves(米1位)」。60年代半ばに夫婦デュオ、ソニー&シェールとして、またソロとしても数々のヒットを飛ばしていた彼女、60年代後半にその人気は一旦翳りを見せますが、レコード会社を移籍し発表したこの曲で見事ヒットチャートに復活しました。これに続いてソニー&シェールとしても「All I Ever Need Is You(米7位)」をヒットさせ、夫婦司会のTVバラエティもスタートと、アメリカ芸能界随一の“おもろい夫婦”としてその成功は二人が離婚する74年まで続きました。離婚後の彼女の活躍については説明の必要はありませんよね。街のウエイトレスからアカデミー女優へ、歌手としても10代〜50代のいずれにもヒットを持つ類い稀なヒットメーカーへと成り上がった彼女は、新世紀以降もアメリカ芸能史の伝説として語り継がれていくことになるでしょう。

 5位はこの前年の70年から99年迄30年続いた連続TOP40ヒット記録が遂に途切れてしまったエルトン・ジョンの「It's Me That You Need」。現在はスタンダードナンバーとして認知されている「Your Song(70年米8位/英7位)」でブレイクした彼、日本ではその後「Friends(米34位)」がラジオで好評を博し、その後初来日を記念して発売された、彼の初期の作品を集めた編集盤からカットされたのがこの曲。本国では3枚目のシングルとしてリリースされ、チャート入りを逃しましたが、日本ではドラマチックな曲調が受けたのかオリコンでも上位にランクされる大ヒットとなりました。現在も日本で彼のベスト盤が発売される際は必ず収録される、当時の洋楽ファンには馴染み深い一曲。

 さて、ポップな音楽を求めて世界中に目が向けられていたこの頃、フランスからグラマラスなアーティストが登場します。それがミッシェル・ポルナレフ。ヨーロッパ産のポップスならではのメロウさと、コンプレックスに近いものさえ感じさせるアメリカ音楽への憧憬から生まれるポップさは、現在なお日常耳にすることがあるほどの普遍性を持っています。その中でも代表的な2曲がここではランクイン。6位の「Tout Tout Pour Ma Cherie」、7位の「Love Me, Please Love Me」共に最近もCMで使われたりして非常に馴染み深いものがあります。「70年代を代表する洋楽ヒット」というアンケートがあったら間違いなく上位に選ばれるであろう「シェリー〜」は今更いうまでもない名曲ですが、個人的には彼が60年代後半に発表したロッカバラード「愛の願い」のベタな感じ(初めて聴いた時は絶対イタリア人が歌っているんだと思いました)も非常に捨て難い。これがまた聞き込むといいんです。。

 続いて8位にもう一人“ミッシェル”が登場。ミッシェル・デルペッシュの「Pour Un Flirt」はバブルガム・ポップ風のサウンドに、意外に男っぽいデルペッシュのボーカルがのったポップな作品。R&Rが世界各地で様々な形に発展していったサンプルの一つとして価値ある一曲となっています。

 9位はこの中では異色か?ニール・ダイアモンドの「Sweet Caroline (Good Times Never Seemed So Good)(69年米4位)」。60年代半ばから本国ではフォークロック色の強いヒットを次々と放っていた彼でしたが、日本では殆ど無名状態。しかし前年「Cracklin' Rosie(70年1位)」が日本のラジオで好評となり、そこで日本向けにポップなものを、ということで2年前に本国でヒットした「〜キャロライン」をリリース。結果これが当たって日本における彼の代表曲になりました。

 最後10位はチェイスの「Get It On(米24位)」。“ブラス・ロック”の代表的ヒットであるこの曲の日本における人気の高さは、80年代にかつてのロック名盤が次々とCD化された際、彼らのアルバムが他国に先駆けて我が国で先行リリースされたことからも窺えます。派手なホーンの響きは一度聴いたら忘れられないほど強烈ですが、実はこの曲のベストテイクは、本家の彼らではなく日本の和田アキ子によるものなのではないか・・?と、私はここ数年考えています。失礼かな?なお彼らはヒットチャート上の実績だけでなく、74年に飛行機事故でバンド全員が命を落とすという本来の意味で“短命な”バンドでもありました。


(2000.12.19)

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