TOP10 HITS OF LAST CENTURY
Presented by meantime

■ All Japan Pop 20 1973.1.8

01 愛の休日/ミッシェル・ポルナレフ
02 トップ・オブ・ザ・ワールド/カーペンターズ
03 チルドレン・オブ・ザ・レヴォリューション/T.レックス
04 タイト・ロープ/レオン・ラッセル
05 クレア/ギルバート・オサリヴァン
06 スターマン/デヴィッド・ボウイ
07 クロコダイル・ロック/エルトン・ジョン
08 バーニング・ラブ/エルヴィス・プレスリー
09 恋のフィーリング/カプリコーン
10 裏切り者のテーマ/オージェイズ

 バラエティに富んだこの週のチャートを征したのは、ミッシェル・ポルナレフの「Holiday」でした。当時人気絶頂だった彼は前年暮れに初来日を果たし、その「来日記念盤」として発売されたこの曲は、彼の代表曲の一つとして今も時折ラジオ等で聴くことがありますが、何故か聴く度に「ニューミュージックだなぁ・・」と思ってしまうメロディ。「いちご白書をもう一度」というか、因幡晃というか・・。勿論影響からいえば逆なんでしょうけど、70年代独特のサウンドに何か変な気持ちにさせられてしまう一曲です。なお彼はこの年憧れの地アメリカに進出、76年に「If You Only Believe (Jesus For Tonite)」をスマッシュヒット(48位)させる等、全米チャートにも登場しました。

 続いて2位はカーペンターズの「Top Of The World」。来日公演も行い、当時日本における人気が大変盛り上がっていた彼ら、この曲が収録されているアルバム「A Song For You」からは既に何曲ものヒットが生まれていたため、本国のレコード会社はこれ以上のシングルカットは考えていなかったそうですが、日本側の強いリクエストでこのシングルは発売され、ヒットを記録しました。この反応を見てか、アメリカでもこの曲は録り直しの上この年の後半にシングルリリース、ヒットチャートのナンバー1に輝いたのはご存知のとおり。更にそれから20年以上たって、日本でドラマの主題歌に使用されたこの曲は再び大ヒット、ベスト盤はミリオン・セラーを記録しました。日本の洋楽ファンの、彼らへの愛情が育て上げた名曲といえるかもしれません。

 3位はイギリスのグラムロッカー、マーク・ボランのT.レックス「Children Of The Revolution(英2位)」。現在はアメリカでもヒットした「Get It On(71年英1位/米10位)」がまっ先に代表曲として挙げられますが、当時日本ではそれほど知名度は高くなく、前年暮れの来日公演とほぼタイミングを同じくしてリリースされたこのシングルがヒットを記録しました(なんだか今回は来日ネタが多いですね)。T.レックスとしてもこの頃はほぼキャリアの絶頂期、彼らのR&Rは日本の洋楽史にも足跡を残すことに成功しました。グラムロックといえばもう一人、重要人物がチャートに登場しています。6位に入っている「Starman(米65位/英10位)」のデヴィッド・ボウイがその人。彼の代表作の一つ「The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars(ジギー・スターダスト)」からカットされたこの曲は、その先鋭的なイメージとは裏腹に、感傷的なメロディを持ったロックバラード。グラムロックは音楽的には革新性を持つものではありませんでしたが、その表現形態は様々なアーティストに影響を及ぼし、ローリング・ストーンズやボブ・ディランでさえも一時期メイクを施してステージに立ちましたし、その後ニューウェーブを経てビジュアル系(この言葉、既に古いですか?)という形で、日本の歌謡シーンに於いても大きな部分を占めるほどの財産を遺しました。

 4位は渋い、レオン・ラッセルの「Tight Rope(米11位)」。ジョー・コッカーとの活動や、前年カーペンターズに提供した「スーパースター」のヒットなど、ロック・シーンの裏方として既にその名を知られていた彼でしたが、パフォーマーとしてはこの曲が本国でも初めてのTOP40ヒット。彼はこの後もヒット曲を生み出しますが、日本の洋楽ファンには彼が作り、カーペンターズが歌った「ア・ソング・フォー・ユー」や「マスカレード」の方に馴染みがあるはず。

 5位は前年に「Alone Again」が大ヒットしたギルバート・オサリヴァンの「Clair(米2位)」。前作同様優しいメロディラインを持った作品で、個人的にはこちらの方が好きだったりもします。なお今回調べて初めて知ったのですが、「クレア」って彼のプロデュースを担当していたゴードン・ミルスの娘のことなんですね。ということは、曲の最後でチラっと入る女の子の笑い声は彼女のものなんでしょうか?当時3歳だったというから、現在は30歳。クレア・ミルズさんは一体どんな女性になっているのでしょう。。

 7位は当時黄金時代を迎えつつあったエルトン・ジョンの「Crocodile Rock(米1位)」。彼にとって初の全米ナンバー1となったこの曲は、50〜60年代のR&Rに捧げられたオマージュ的作品。実際、幾つかの曲やアーティストを念頭に置いて書かれたものだそうで(どこかで聴いたことがあるようなフレーズがそこかしこに登場します)、その中の1人ニール・セダカはこの翌年にエルトンが発足させたロケット・レーベルと契約して「雨に微笑みを」をはじめとする大ヒット曲を連発、見事復活を果たしましたし、ビーチ・ボーイズは91年のエルトンと相棒のバーニー・トーピンへのトリビュート・アルバム「Two Rooms」でこの曲を録音しています。

 8位はエルヴィス最後の大ヒット「Burning Love(米2位)」。1968年のTVスペシャルでシーンの第一線にカムバックした彼、70年にはラスヴェガスにおけるステージの模様が映画「エルヴィス・オン・ステージ」となって大ヒット、長いもみ上げにジャンプスーツ姿の“いわゆるエルヴィス像”がリスナーの間で確立された時期でした。この曲がヒットしている頃はちょうど彼のハワイ公演が「アロハ・フロム・ハワイ」として日本でも衛星中継される直前で、その話題性もあってこの高ランクとなったようです。

 9位は日本のみヒット、イギリスのグループ、カプリコーンが歌う「Feelings」。70年の「ハロー・リバプール」のヒットで日本ではお馴染みの存在となっていましたが、72年の暮れにはヤマハ主催の「世界歌謡祭」に出場し、この曲でグランプリを獲得しました。「世界歌謡祭」は翌年に小坂明子の「あなた」が大ヒットして以降国内アーティストの売り出しに力を入れるようになり、洋楽は添え物のようになってしまいますが、それ以前に生まれたこの曲と、ヘドバとダビデの「ナオミの夢(71年)」は、まだイベントのタイトルに沿った開催が為されていた時期に生まれたヒットとして、洋楽ファンの記憶に強く残っているようです。

 最後10位はフィラデルフィアから登場、オージェイズの「Back Stabbers(米2位)」。いよいよ“フィリー・ソウル”がヒットチャートに姿を表しました。ケニー・ギャンブル&レオン・ハフのプロデューサーコンビが設立したレーベル、フィラデルフィア・インターナショナルの斬り込み隊長的役割を果たした彼らは、その後80年代に至るまでヒット曲を連発し、日本でも初期の“ディスコブーム”を盛りたてていきました。


(2001.1.2)

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