TOP10 HITS OF LAST CENTURY
Presented by meantime

■ CASH BOX TOP 100 SINGLES: Week ending November 12, 1977

01 You Light Up My Life - Debby Boone (Warner/Curb)
02 Nobody Does It Better - Carly Simon (Elektra)
03 Boogie Night - Heatwave (Epic)
04 I Feel Love - Donna Summer (Casablanca)
05 Don't It Make My Brown Eyes Blue - Crystal Gayle (United Artists)
06 Star Wars Theme/Cantina Band - Meco (Millennium)
07 Brick House - Commodores (Motown)
08 It's Ecstasy When You Lay Down Next To Me - Barry White (20th Century)
09 Heaven On The 7th Floor - Paul Nicholas (RSO)
10 Just Remembwr I Love You - Firefall (Atlantic)

 昭和52年11月第2週のキャッシュ・ボックスチャート第1位は、デビー・ブーン の「恋するデビー」でした。

 デビー・ブーンはいわずと知れたパット・ブーンの実娘。といっても最近はパ ット・ブーンもデビー・ブーンもダニエル・ブーンも(彼は血縁関係にありませ ん)知らない音楽ファンが増えていると思うので、こういう紹介の仕方はもはや 通用しないのかも知れませんが、このコーナーではそんなこと気にせず話を進め ることにします。彼女は姉妹で「ブーン・シスターズ」として60年代より父パッ トのアルバムに参加したり、ゴスペル作品を録音したりの活動をしていたようで すがこの年にソロ活動を開始。デビューシングルであるこの曲がビルボード誌で 10週連続1位(キャッシュ・ボックス誌では8週連続1位)の特大ヒットとなりま した。

 パット・ブーンはこのコーナーで何回もその活躍を紹介していますが、6曲の ナンバー1ヒットを持つ人気シンガー。パットの妻シャーリーの父親(つまりデ ビーのお祖父さん)は1950年に「Chattanoogie Shoe Shine Boy」のナンバー1ヒ ットを放ったレッド・フォーリー。ということで彼女はヒットチャート史上数少 ない“親子三代にわたってナンバー1を記録したアーティスト”ということにな ります。更にいえば、1979年に彼女が結婚した相手、ガブリエル・フェラーの母 親は先日亡くなったローズマリー・クルーニー。義理の母までナンバー1シンガ ーとは・・。この記録はまず破られることはないでしょう。彼女はその後この大 ヒットに続く代表作を生み出すことができず、現在は“最も有名な一発屋”の一 人として語られることが多いのですが、芸能活動は現在も継続中。ゴスペル・ア ルバムを発表したり、ミュージカル女優として何年か前に来日公演を行ったこと もあります。

 なおこの曲が紹介される際(海外サイトでも)映画「マイ・ソング」主題歌と 書かれることが多いのですが、デビー盤は映画主題歌の“カバー”。映画用にス タジオシンガーが吹き込んだバージョンは“オリジナル・キャスト”名義でアリ スタから発売され、ビルボード誌で最高80位を記録しています。またデビー盤を 発売したカーブ・レコードがそれから20年たってリアン・ライムスによるカバー 盤を発売、TOP40入りを果たしたのはまだ記憶に新しいところです。

 2位も映画絡み、カーリー・サイモンの「007 私を愛したスパイ」。現在ちょ うどマドンナによる007最新作主題歌がTOP10入りしているということで、ここで はキャッシュ・ボックスチャートに登場した歴代“ボンド・ソング”を紹介する ことにしましょう。

Gold Finger - Shirley Bassey ('65 #7)
Gold Finger - John Barry ('65 #50)
Thunderball - Tom Jones ('65 #22)
You Only Live Twice - Nancy Sinatra ('67 #97)
Diamonds Are Forever - Shirley Bassey ('72 #54)
Live And Let Die - Wings ('73 #1)
Nobody Does It Better - Carly Simon ('77 #2)
For Your Eyes Only - Sheena Easton ('81 #3)
All Time High - Raita Coolidge ('83 #33)
A View To A Kill - Duran Duran ('85 #1)

 何週か前に阿多さんのコーナーでも触れられていたように、このシリーズの主 題歌がチャート入りするのは大変久しぶりのことなのです。カーリー・サイモン が歌う「〜スパイ」はアメリカ映画音楽の巨匠マービン・ハムリッシュが作曲し た少々大仰なバラード。ちょっとスリルに欠けるかな・・。ついでにもう一曲こ のチャートに登場している女性ボーカルものを紹介しておきましょう。5位「瞳 のささやき」のクリスタル・ゲイルは、カントリー史上最も成功した女性アーテ ィストの一人、ロレッタ・リンの妹として登場し、カントリーチャートで18曲も のナンバー1ヒットを記録した人気アーティストでしたが、ポップチャートでも 非常に詩的なタイトルのこの曲でブレイク。この時期は彼女をはじめ、時期はち ょっと後になりますがジュース・ニュートンとか、ポップチャートではあまり成 功しませんでしたがバーバラ・マンドレルとか、美貌の女性シンガーが次々と登 場し、シーンを賑わせました。その様子はちょっと現在と似ているかも知れませ ん。

 3位以下はダンスナンバーが続きますので、まとめてザァっといきましょう。3 位ヒートウェイヴはソングライター/プロデューサーのロッド・テンパートンと ドイツ出身のジョニーとキースのワイルダー兄弟によって結成されたディスコ・ バンド。ヒットチャート上の活躍期間は短かったのですが、数多くの佳曲を残し たグループでした。この「ブギー・ナイツ」はファンクっぽいリズムとディスコ サウンドが融合されたダンスナンバー。グループの大半の作品を作曲していたテ ンパートンは解散後クインシー・ジョーンズのスタッフライターとなり、パテ ィ・オースチンとジェイムス・イングラムの「Baby Come To Me(82年2位)」や マイケル・ジャクソンの「Rock With You(79年1位)」「Thriller(84年 4位)」といった重要曲を次々と生み出していきました。続く4位は“ディスコの 女王”ドナ・サマー。巡業先として赴き、そのまま数年間滞在したドイツでプロ デューサーのジョルジオ・モロダーに見い出された彼女は、1975年に17分に亘っ て喘ぎ声が続くというダンス曲「Love To Love You Baby(「愛の誘惑」最高3 位)」でアメリカ再上陸、大変な話題となりましたが、この曲のインパクトがあ まりにも強すぎて続く幾つかのコンセプト・アルバムは内容はよかったにもかか わらず不発に。しかし現在では“ルーツ・オブ・テクノ”としても評価されてい るこの「アイ・フィール・ラヴ」で再ブレイク、彼女の時代はここから始まるこ とになります。

 6位にはこの時期ならではの企画もの、映画「スター・ウォーズ」テーマ曲の ディスコ・バージョンがランクイン。こういうのは思いついた人勝ちといった印 象がありますね。この録音で「上手いなぁ」と思うのが、曲のアクセントとして 劇中異星人のバーで演奏されるチャールストン風のナンバー「Cantina Band」が 挿入されている点。非常に耳に残ります。これで一発当てたミーコはその後似た ようなアプローチで次々と映画音楽のディスコ化を図りましたが、作品が発表さ れる度そのチャートアクションは鈍っていったのでした。7位は当時まだファン クバンドだったコモドアーズ。彼らは翌年のバラード「Three Times A Lady(1 位)」以降実質ライオネル・リッチーのワンマン・バンドとなっていきます。

 続いて8位は70年代を通じてアーティストとして、またラブ・アンリミテッド やラブ・アンリミテッド・オーケストラのプロデューサーとして八面六臂の活躍 を見せたバリー・ホワイトの「エクスタシー」。壮大なストリングスと重厚な低 音ボイスで73年以降大変な人気を博し、特にR&Bチャートでは圧倒的な人気を誇 った彼ですが、この頃にはちょっとマンネリぎみか?ということでこれまでとは 少々毛色の違ったクールなファンクサウンドに挑戦。これがなかなかカッコい い。私はあの「愛のテーマ」を別とすれば、彼の作品ではこれが一番好きだった りします。

 彼は全盛期を過ぎた80年代になっても作品を発表し続け、その後90年代になる と再評価の雰囲気も高まってヒットチャートに復活。99年に発表したアルバム 「Staying Power」では復活プロモーションとしてアース、ウィンド&ファイア との大掛かりなツアーも企画されたようですが、あの体格からくる高血圧がもと で腎臓を患い、計画は中止に。そういえばEW&Fのモーリス・ホワイトもパーキン ソン病のため一時期リタイアしていたし、この頃活躍していたアーティストが、 もうそんな年代になってしまっているんですね。

 9位はイギリスのシンガーソングライター、ポール・ニコラス。本国でミュー ジカル俳優として様々な舞台に立っていた彼は1976年にシンガーとしてデビュ ー、「Dancing With The Captain(英8位)」「Grandma's Party(英9位)」と ヒットが続いた余勢をかってアメリカのシーンにも登場。この超キャッチーなポ ップ・ロック曲を成功させましたが、その後は全然続きませんでした。最後10位 は西海岸のメロウ・ロック・バンド、ファイアーフォール。フライング・バリッ ト・ブラザーズやスティーブン・スティルス・バンドのメンバーにより結成され たこのグループは、ヒット曲を多く残した割には現在ほとんど話題にされること のない存在。中庸過ぎるのか?この曲にはこの後イーグルスに加入するティモシ ーB.シュミットがゲスト参加し、メロウさに輪をかけています。

(2002.11.12)

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