TOP10 HITS OF LAST CENTURY
Presented by meantime

■ Record Mirror Singles Chart April 2, 1977
01 Knowing Me Knowing You - Abba (Epic)
02 Going In With My Eyes Open - David Soul (Private Stock)
03 Chanson D'Amour - Manhattan Transfer (Atlantic)
04 When - Showaddywaddy (Arista)
05 Sound And Vision - David Bowie (RCA)
06 Moody Blue - Elvis Presley (RCA)
07 Sunny - Boney M. (Atlantic)
08 I Don't Want To Put A Hold On You - Bernie Flint (EMI)
09 Torn Between Two Lovers - Mary MacGregor (Ariola)
10 Boogie Nights - Heatwave (GTO)
昭和52年4月、UKチャートのナンバー1はアバの「ノウイング・ミー、ノウイング・ユー(米14位)」でした。
取り上げるチャートのタイミングがなかなか合わなくて、このシリーズ初登場となってしまいましたが“世界の恋人達”アバがイギリスで最初のナンバー1ヒット「Waterloo(米6位)」を放ったのが1974年のこと。その人気は75年に入って本格化し、ヒットチャート史上唯一ア−ティスト名も曲タイトルも左右対称(くだらないっ!)という「S.O.S(英6位/米15位)」以降この曲までの彼らのチャート成績を年月を追って見てみますと
75.12 Mamma Mia(英1位/米32位)
76.03 Fernando(英1位/米13位)
76.08 Dancing Queen(英1位/77年米1位)
76.11 Money Money Money(英3位/米56位)
77.02 Knowing Me Knowing You(英1位/米14位)
と、アメリカでも大した人気ですが、イギリスにおけるそれはとんでもなく凄い。ちょうどこのチャートの頃アメリカでは「ダンシング・クイーン」がHOT100のナンバー1に立たんとしており“世界の恋人達”のイメージを確立した時期にありました。「ノウイング〜」は「ダンシング・クイーン」の華やかなダンスサウンドとはひと味違って、後の“産業ロック”的なテイストも感じるポップス。ベースラインが耳に残りますね。UKチャートにおける彼らの驚異的な活躍は、グループ内の人間関係がおかしくなってくる80年代初頭まで続くことになりますが、それについてはまた取り上げる機会があると思います。
続く2位は、アメリカでは「ダンシング・クイーン」に続いてHOT100のトップ
に立つことになる「Don't Give Up On Us(『やすらぎの季節』米1位/英1位)」を歌ったデヴィッド・ソウル。TVドラマ「刑事スタスキー&ハッチ」で人気が爆発した彼は、元はフォーク・シンガーとしてキャリアをスタートし、60年代後半には覆面を被って毎週TVショーで歌っていたという変わった経歴の持ち主でもあります。60年代末にボビー・シャーマンをスターにしたドラマ「Here Comes The Bride(略奪された100人の花嫁)」で俳優としてのキャリアが軌道に乗り、1975年にシリーズがスタートした先の「ハッチ」役で“世界の恋人(?)”に。その人気に目をつけたのがイギリスのプロデューサー/作曲家のトニー・マコウレイ(また出たっ!)で、イギリスは「刑事コジャック」がナンバー1ヒットを飛ばすような国ですから「やすらぎの季節」は当然のように大ヒットを記録。本国アメリカではこの曲以外は大した成績を残せませんでしたが、ここイギリスでは今回登場している「Going In With My Eyes Open」が最高2位(アメリカでは54位)、続く「Silver Lady」は再びナンバー1(アメリカでは52位)と人気絶頂期を謳歌しました。
余談になりますが、現在アメリカでは「スタスキー&ハッチ」のリメイク版が映画興行成績上位にランクイン中。ベン・スティーラーとオウェン・ウィルソンによるこの“コメディ映画”にはウィルソンが「やすらぎの季節」を歌うシーンがあるだけでなく“元祖スタハチ”ポール・マイケル・グレイザーとデヴィッド・ソウルの2人もカメオ出演しているのだとか。TVドラマのファンは、是非ともチェックしておきたい映画ですね。
3位は変わり種、マンハッタン・トランスファーの「シャンソン・ダムール」。日本では“マン・トラ”の呼称で親しまれているこのグループは60年代末には既に存在していたそうですが、メンバーを一新し、ノスタルジックなムードで音楽シーンに登場したのが1975年のこと。「オペレーター(米22位)」がTOP40入りを果たしましたがその後暫くはどういう訳かイギリスにおける人気が本国のそれを上回り、70年代後半はUKチャートの常連的存在でした。彼ら唯一のTOP10、そしてナンバー1ヒットである「シャンソン〜」はアート&ドティ・トッド1958年のヒット(米6位)としてオールディーズファンに知られる曲で“おフランス”な雰囲気と、「ラッタラッタラ〜」というコーラス(フック)が楽しい小品。非常に器用な彼らは様々な作風でヒットを飛ばし、80年代いっぱいまで毎年のグラミー賞を独占するボーカル・グループとなります。
4位にはどういう訳かこの時期イギリスにやたらと出現したR&Rリヴァイヴァル・バンドの一つ、そしてその中でもっとも成功を収めたバンドの一つであるショワディワディ。この手のバンドとしては桁外れのチャート成績で、1974年から79年にかけて15曲ものTOP20ヒット(殆ど50〜60年代のR&Rのカバー)が生まれました。「When」はカリン・トゥインズ1958年のヒット(米5位/英1位)のカバーですが、イントロを聴くとどうしてもディッキー・リーの「I Saw Linda Yesterday(『いとしのリンダ』62年米12位)」を歌い出してしまいそうになるのが悩ましい。5位は“ヨーロッパ三部作”期に入っていたデヴィッド・ボウイの「サウンド・アンド・ヴィジョン(米69位)」。この曲も披露してくれた先日の来日公演のボウイ、カッコよかったですね。「あの年齢であの髪のサラサラ感は、自毛では絶対無理だろ。」と“ボウイ実はヘア・コンタクト説”などというくだらない話題で盛り上がってしまった私&音楽仲間(@九段下の居酒屋)ではありましたが。。
6位はエルヴィス生前最後のヒット曲といっていい「ムーディー・ブルー(米31位)」。次のシングル「ウェイ・ダウン(米18位/英1位)」は彼の死(この年の8月16日)によってこの最高位を記録した印象のあるシングルなので。この時期彼は人生最後となるツアーの真っ最中で、そのツアーは断続的に6月末まで続行。B.J.トーマスのヒットなどで知られるマーク・ジェームス作のこの曲は、晩年エルヴィスの代表作といっていいでしょう。7位はユーロ・ディスコ、ボニーMの「サニー」。ドイツのプロデューサー、フランク・ファリアンが立ち上げたこのプロジェクトは、75年にオランダでヒットした「Baby Do The Bump」の成功を継続するためジャマイカや西インド諸島出身の視覚的インパクトのあるメンバーを集めて実体のあるグループを結成。77年から79年にかけて世界的な成功を収めました。「サニー」はボビー・ヘブ1966年のヒット(米2位/英12位)をダンス化したものでしたが、アメリカでは一足早くヤンブーのラテン・ソウルなバージョン(75年R&B39位)とボビー・ヘブ本人のリメイク盤「サニー76(R&B94位)」がチャートに登場していたため、ボニーM盤がアメリカで成功することはありませんでした。
最後3曲は簡単に。8位のバーニー・フリントはイギリスの古いオーディション番組「Opportunity Knocks」を勝ち抜いたシンガーで、このデビュー曲は大ヒットを記録しましたが、その後あっという間に姿を消しました。現在でいえばクレイ・エイケン的なアーティストって感じでしょうかね。9位メアリー・マッグレ
ガーの「過ぎし日の想い出(米1位)」は2人の男性の間で心が揺れ動くというメロドラマ的なバラードで、英米で大ヒットを記録。マッグレガーはこの曲の突然のヒットでツアーに明け暮れ、結果それまでコロラドの農場で一緒に暮らしていた夫とすれ違い生活の末離婚してしまったのだとか。なおこの曲を作ったピーター・ヤーロウは翌年解散状態にあったピーター、ポール&マリーの活動を再開。この3人で「過ぎし日の想い出」を歌ったらかなり意味深で面白かったと思いますが、残念ながら録音は残されていないようです。
最後10位はヒートウェイブの「ブギー・ナイツ(米2位)」ドイツの米軍基地
で結成されたというR&Bバンドに、イギリスのソングライター、ロッド・テンパートンが加わってイギリスでレコード契約を結んだ彼らは、大西洋の両岸で印象的なヒットを記録。ディスコとファンク・サウンドの融合ともいえるこの曲をはじめ、初期の彼らの作品は70年代半ばに「(Dancing) On The Saturday Night(73年英2位)「Do you Wanna Dance(同年英7位)」といったヒットを放ったシンガー、バリー・ブルーがプロデュースを務めていました。近年ヒートウェイブはダンスナンバーよりも「Always And Forever(78年英9位/米18位)」「Mind
Blowing Decisions(78年英12位)」といったメロウなナンバーの方が評価が高いようです。
(2004.4.6)
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