TOP10 HITS OF LAST CENTURY
Presented by meantime

■ 1982 Radio & Records All-Time Charts: CHR/Pop

01 Open Arms - Journey (Columbia)
02 Hard to Say I'm Sorry - Chicago (Full Moon/Warner Bros.)
03 Don't Talk to Strangers - Rick Springfield (RCA)
04 Rosanna - Toto (Columbia)
05 Ebony and Ivory - Paul McCartney and Stevie Wonder (Columbia)
06 Eye of the Tiger - Survivor (Scotti Bros./CBS)
07 Jack and Diane - John Cougar (Riva/PolyGram)
08 I Keep Forgettin' (Every Time You're Near) - Michael McDonald (Warner Bros.)
09 Hold Me - Fleetwood Mac (Warner Bros.)
10 That Girl - Stevie Wonder (Tamla/Motown)

1.翼をひろげて/ジャーニー
 ジャーニーの代表作「エスケイプ」からの3枚目のシングルにして最大のヒット。バンドのコアメンバー、ステーヴ・ペリー、ニール・ショーン、ジョナサン・ケインの3人によって書かれたこの曲は、当初ジャーニーのレパートリーにバラードを加えることを嫌うメンバーがいたためケインの旧友であるジョン・ウェイトに廻されかけたが、彼が歌うことを拒んだため再びバンドに舞い戻り、この代表曲の誕生となったのだとか。ステーヴ・ペリーのくどいほどの熱唱があってこそ映える歌なので、もしウェイトが録音に同意していたとしても、それほどのヒットにはならなかったと思う。この手のボーカルが突出して目立ってしまうバラードはウケる反面リスクがあり、後述のシカゴ「素直になれなくて」もそうだがグループ在籍意義が次第に希薄になり、ボーカリストが独立してしまいがちな傾向がある。
2.素直になれなくて/シカゴ
 1977年にデビュー以来グループの支柱的存在だったギタリストのテリー・キャスを拳銃の暴発事故で失い、迷走状態に陥ったシカゴだったが、レーベルを移籍し、デヴィッド・フォスターをプロデューサーに、エース級のスタジオ・ミュージシャン、ビル・チャンプリンを新メンバーに迎え心機一転発表した16枚目のアルバムで大復活を遂げた。この「素直になれなくて」は“中期”シカゴが得意技としたピーター・セテラによるバラードを再び前面に押し出した形になっており、以降この路線への偏重から“シカゴ≒セテラ”のイメージが若い世代の音楽ファンに浸透していくこととなった。なおこの曲はダリル・ハンナ主演映画「青い恋人たち」の主題歌だそうだが、この映画を観たことのある人に逢ったことはない。
3.ドント・トーク・トゥ・ストレンジャー/リック・スプリングフィールド
 オーストラリア出身のリック・スプリングフィールドはティーン・アイドルバンド“ズート”の一員として成功を収めていた母国から70年代に渡米し、相変わらずアイドル性ばかりを求めるレコード会社との葛藤の末演技の道も志し、80年代に入って出演したドラマ「ジェネラル・ホスピタル」の若い医師役で大ブレイク。シンガーとしても81年「ジェシーズ・ガール」のナンバー1ヒットでトップ・ランクの人気アーティストとなった。スプリングフィールド自作のこの曲は若い女の子に「悪い男についていっちゃダメだよ。」と諭す内容で、優等生アイドルな彼らしいといえば彼らしい。彼の連続TOP40ヒットはこの後も80年代半ばまで延々と続いた。
4.ロザーナ/TOTO
 西海岸のスタジオ・ミュージシャン集団として数多くの作品で裏方を務めたTOTO(日本では彼らさえ参加していれば、音楽性がどうであれそのレコードは“AOR”である、という解釈さえ生まれた)は、自身のアルバムも数多く発表、中でも「IV」は多くの音楽ファンに愛される名盤であった。彼ら最大のヒット「ロザーナ」は女優のロザンナ・アークエットがモデルとなっているという話が定説となっているが、曲を作ったデヴィッド・ペイチは当時スティーブ・ポーカロのガールフレンドだったアークエットに歌を捧げるつもりなどなく、単に語呂がよかったから採用しただけだと語っている。
5.エボニー・アンド・アイボリー/ポール・マッカートニー&スティービー・ワンダー
 ビートルズ解散以降10年間休むことなく毎年ヒット曲をチャートに送り込んでいたポール・マッカートニーは、80年にかつての盟友ジョン・レノンを亡くしたことを機に暫し活動を停止。約1年の空白期間を経た後に発表したアルバムが「タッグ・オブ・ウォー」だった。そのファーストシングルとしてリリースされたのがスティービー・ワンダーとの夢の共演が実現したこの曲で、顔合わせの話題性に加え「ピアノの白鍵と黒鍵が隣り合ってハーモニーを奏でるように、何故異人種同士も協調していけないのか?」というメッセージが広く受け入れられ、マッカートニーとワンダー双方にとってキャリア最大級の大ヒットを記録した。
6.アイ・オブ・ザ・タイガー/サバイバー
 アイズ・オブ・マーチ、チェイス、ジェームスタウン・マサカーという“70年代の一発屋リスト”のようなバンドに在籍していたメンバーたちによって結成され、80年代の音楽界を生き抜いてきたその名も「サバイバー」がついに大輪の華を咲かせた特大ヒット。このヒットの要因はいうまでもなく映画「ロッキーIII」の主題歌に使用されたことにあり(タイトルは劇中何度も登場する印象的な台詞からとられた)、労働階級出の青年のサクセス・ストーリーから回を重ねるにつれ思想のない娯楽大作に変貌していった同作のムードにマッチし、強烈な印象を残した。蛇足だが彼らは「ロッキーIV」にも主題歌として「Burning Heart(85年2位)」を提供。この2曲が彼らの看板レパートリーとなっている。
7.ジャック・アンド・ダイアン/ジョン・クーガー
 インディアナ州の工業地帯に生まれたジョン・メレンキャンプは、高校をドロップアウトし各地を転々とした後、ニューヨークでロック・シンガーとして活動を開始。ロックスター的なカリスマ性がある訳ではなく、背が低く頭でっかちな彼は長い不遇期を過ごし、30代を迎えようという80年代に入ってロック・シーンを一気に浮上した。現在の寓話ともいえる「ジャック・アンド・ダイアン」はこの年リリースされた大ヒットアルバム「アメリカン・フール」に収録されていたもので、このヒットを機に彼はマネージャーに無理矢理名乗らされた“ジョニー・クーガー”と格闘を開始。翌83年には“ジョン・クーガー・メレンキャンプ”、90年代に入って“ジョン・メレンキャンプ”へと、段階を踏んで本名を取り戻していった。
8.アイ・キープ・フォゲッティン/マイケル・マクドナルド
 スティーリー・ダン、ドゥービー・ブラザーズと渡り歩き、其々のプロジェクトをAOR色に染めていったボーカリスト、マイケル・マクドナルドがドゥービー解散後満を持して発表したソロ第1弾で、ギターはTOTOのスティーヴ・ルカサーが弾いている。ドゥービー時代の代表曲同様ポップでソウルフルな彼の魅力が全開、この時代のクラシックとなった。寡作なせいもあってソロ時代のマクドナルドのチャート成績は、当初期待されたほどのものではなく終わったが、ヒット曲に限っていえば、どれもその時代一級の輝きを放っている。なおこの曲は94年にウォーレンGの「Regulate(米2位)」にサンプルされ、以降は“元ネタ・クラシック”としても親しまれている。
9.ホールド・ミー/フリートウッド・マック
 70年代半ばに本拠をアメリカに移し、次々と大ヒットアルバムを発表したフリートウッド・マック。80年代に入り暫しメンバーたちはソロ活動に没頭、再結集の末形となったのがアルバム「Mirage」だった。「ホールド・ミー」はキャッチーなナンバーを書くことに長けたソングライターの側面を持つクリスティン・マクヴィーのナンバーで、当時囁かれていた解散説を吹き飛ばした。但しこのアルバム以降メンバーたちは再びソロ活動に戻り、グループとしての次の新作はそれから5年後まで待たなければならなかったのだが。因にメンバーのソロ活動でもっとも成功を収めたのがスティーヴィー・ニックスで、彼女の当時の洋楽少年少女たちに対する影響力は大変なものがあり、現在もなお熱烈なファンがそこかしこに存在する。
10.ザット・ガール/スティービー・ワンダー
 スティービー・ワンダーが魔法のようなそれまでの10年間を総括するベスト盤「Original Musiquarium I」をリリースしたこの82年。そのアルバムに収められていた新曲4曲の中から最初にシングルカットされたのがこの「ザット・ガール」で、R&Bチャートでは9週間1位という大ヒットになった。ソウルともディスコともいい難い、その洗練された(むしろAORに近い)サウンドは、当時盛んに使われた“アーバン”という表現がしっくりくる感じ。歌詞の内容は派手に遊び回っている女の子を遠巻きに見ながら「あの娘の本当の愛を知っているのは俺なんだ。あの娘を弄んだお前じゃないんだ!」という随分とベタなものではあったが。


(2004.10.5)

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