TOP10 HITS OF LAST CENTURY
Presented by meantime

■ 1983 Radio & Records All-Time Charts: CHR/Pop

01 Every Breath You Take - Police (A&M)
02 Flashdance...(What a Feeling) - Irene Cara (Casablanca/PolyGram)
03 Total Eclipse of the Heart - Bonnie Tyler (Columbia)
04 Billie Jean - Michael Jackson (Epic)
05 Maniac - Michael Sembello (Casablanca/PolyGram)
06 Jeopardy - Greg Kihn Band (Beserkley/E-A)
07 Beat It - Michael Jackson (Epic)
08 You Are - Lionel Richie (Motown)
09 Overkill - Men at Work (Columbia)
10 Down Under - Men at Work (Columbia)

1.見つめていたい/ポリス
 スティング、スチュアート・コープランドの1950年代生まれ2人に、彼らが高校生の頃には既にアニマルズのメンバーとして世界中をツアーして回っていたアンディ・サマーズという三人組「ポリス」は、スティングの示唆に富んだ詩の世界とジャズ・フィーリング、そして流行のレゲエ・ビートを融合したユニークな“ニューウェーブ”バンドとして当時独特のスタンスを築いていた。彼らの活動のピークを記録したアルバム「シンクロニシティ」からカットされたこの曲は、80年代以降に生まれた歌でもっとも世界中で親しまれているものの一つだろう。「君の息遣い一つ一つまで・・」と歌われる歌詞は熱烈なラブソングと一般に受け止められているが、作者のスティングによると恋愛における独占欲や猜疑心について歌われたものなのだという。
2.フラッシュダンス…ホワット・ア・フィーリング/アイリーン・キャラ
 80年の映画「フェイム」でまさに“Fame(栄華)”を手にしたアイリーン・キャラが、再び記録したナンバー1ヒット。今回「ファラッシュダンス」に彼女の出演はなく、当時20歳のジェニファー・ビールスが抜てきされる形で主演。印象的なダンスシーンはそれから20年後にジェニファー・ロペスからのオマージュとして彼女のPVで再現されたが、“パクり”としてクレームがついたのは残念な限り。この曲をプロデュースしているのは当時のトップ・プロデューサー、ジョルジオ・モロダーで、彼は70年代後半に一時代を築いたドナ・サマーとのコラボレーションを解消したばかりの時期。キャラの起用は“ドナ・サマーのように歌える女性シンガー”というモロダーのリクエストから、白羽の矢が立ったという説がある。
3.愛の翳り/ボニー・タイラー
 イギリスはウェールズ出身の女性シンガー、ボニー・タイラーは当初オリビア・ニュートン・ジョンタイプのカントリー路線で売り出しが図られたようで、78年に「It's A Heartace(愛は哀しく)」がカントリー・チャートで最高10位を記録(POPでは3位)。しかし後が続かず数年間低迷していた彼女を救ったのがこの曲だった。ミートローフ一連のロックオペラ的な作品で大変な成功を収めていたジム・スタインマンが手がけたこの曲は、やはり彼お得意の大仰な作風が冴えわたる一幕もの。ロッド・スチュアートばりのハスキー・ボイスで歌い上げる彼女の歌声は「愛の皆既日食」と名づけられたこの作品を壮大なドラマに仕上げ、英米で1位を記録。スタインマンはその後もバリー・マニロウや大復活ミートローフ、さらにセリーヌ・ディオンらに作品を提供し大ヒットを記録したが、作風はいつも変わらない。
4.ビリー・ジーン/マイケル・ジャクソン
 レコード産業史上最大のヒット作の一つと言われるアルバム「スリラー」が“モンスター”と化したのは、セカンドシングルであるこの曲のナンバー1ヒット、そしてこのプロモーション・ビデオの驚異的なヘヴィ・ローテーションがきっかけではなかったかと思う。「ビリー・ジーン」は「スリラー」という超ヒットアルバムの代表曲であるばかりでなく“MTV時代(プロモ・ビデオの出来がなにより大事)”の幕開けを宣言した超重要曲でもある。シンプルなリズム、絶妙な間で入るキーボードのフレーズ、曲の流れを決定づけるベースライン・・。“完璧なプロダクション”とはこのような作品のことをいうのだろう。この曲のウケ方は当時尋常でなく、この年実現したモータウン25周年記念のイベントでも彼のみモータウン作品でないこの曲を披露し、ショーをかっさらっていった。
5.マニアック/マイケル・センベロ
 映画「フラッシュダンス」から2曲目のナンバー1ヒット。マイケル・センベロは1970年代に神憑かりの境地に達したスティービー・ワンダーの若きギタリストとして名を上げたミュージシャンで、スタジオ・ミュージシャンとしてモータウン系を始め多くの作品に参加。この「マニアック」はそのおどろおどろしいタイトルどおり元々はホラー系の映画のために作られたそうで、それが何故か「フラッシュダンス」サントラのプロデューサー、フィル・ラモーンに気に入られ、ジェニファー・ビールスのダンスシーンのBGMに使用された。センベロ自身はあまりスターの座への執着心はなかったようで、すぐに裏方に戻り以降ヒット曲は途絶えたが、今日日本で非常に軽いニュアンスで“マニアック”という言葉が使われるようになったのは、もしかしたらこの曲のせいなのかも、という気がしなくもない。
6.ジェパーディ/グレッグ・キーン・バンド
 現在はほとんど語られる機会のないアメリカのロックシンガー、グレッグ・キーン。プロモーション・ヴィデオには終始ニヤニヤした表情で登場した“キャラ先”アーティストで、発表されたアルバムには必ず彼の名前をもじった「Rockihnroll (Rock'N'Roll)」「Kihntinued (Continued)」「Kihnspiracy (Conspiracy)」「Kihntagious (Contagious)」といったタイトルがつけられ・・といったことくらいしかすぐには思い浮かばないけれども、妙に懐かしく親近感があって、もしひょっこり来日公演でも実現したら、ぜひとも観に行きたい・・というアーティスト。彼最大のヒットである「ジェパーディ」は恋愛の危機(Jeopardy)を歌ったナンバーで、当時ディスコでも盛んにかけられたという。
7.今夜はビート・イット/マイケル・ジャクソン
 「ビリー・ジーン」に続くマイケルのナンバー1ヒットは狂躁的なロックナンバー「今夜はビート・イット」。「スリラー」をR&Bに限らないクロスオーバーな市場へ売り込みを図ったレコード会社はこの曲で当時最もホットなギタリスト、エドワード・ヴァン・ヘイレンを起用、その狙いは見事に適中しこの曲は盛んにロックステーションでもかけられたという。プロモーション・ヴィデオに目を移すと、この作品はその後彼の売り物となる“群舞もの”の第一弾でもある。我々日本人が、この曲のパロディ「今夜もEat It」で米国の鬼才(奇人?)“ワイヤード”アル・ヤンコビックを知り、20年たっても彼のDVDに熱狂している(隠れファンは本当に多い)きっかけとなった曲でもあった。
8.ユー・アー/ライオネル・リッチー
 コモドアーズのメイン・ソングライター兼バラード担当シンガーとして彼は他のR&Bアーティストを寄せつけぬクロスオーバーな成功を収めた後、なんとカントリーのケニー・ロジャースのプロデュースを手がけて「Lady」をナンバー1ヒット、更にダイアナ・ロスのデュエット・パートナーを務め「Endless Love」が世界的な大ヒットとこれ以上ないお膳立てを経てグループから独立、発表したアルバムからの最初のシングル「Truly」は見事ナンバー1を記録した。「ユー・アー」は続くシングル曲で、朗らかに愛を歌い上げるナンバー。この曲は当時まだ続いていた世界各国のアーティストを招聘したコンテスト「東京音楽祭」でグランプリを獲得したことでも、日本の音楽ファンの一部に知られている。
9.オーバーキル/メン・アット・ワーク
 オーストラリアのロックバンド、メン・アット・ワークは「MTV時代」直前に大ブームを巻き起こしたユニークなグループだった。1979年結成の彼らは本国での成功後アメリカに上陸。80年代初頭はリック・スプリングフィールドやリトル・リヴァー・バンド、エア・サプライといったオーストラリア出身のアーティストがアメリカでウケていて、その流れに乗る形で最初のシングル「Who Can It Be Now?(ノックは夜中に)」がナンバー1ヒット、たちまち時代の寵児となった。この曲はアメリカでのセカンド・アルバム「カーゴ」からのヒットで、前作からのヒットと比べたらやや印象は弱いか。彼らの成功は長くは続かなかったが、この時代の洋楽に馴れ親しんだ者には非常に非常に懐かしい存在である。
10.ダウン・アンダー/メン・アット・ワーク
 メン・アット・ワークのキャラクターがもっともよく出ていたたのがオーストラリア訛りの英語で歌われたこの「ダウン・アンダー」。日本人のバンドがメチャクチャ訛った英語で「ファー・イースト」なんて曲をヒットさせるのと同じで、一回限りウケをとるには非常に有効な手法。ファースト・アルバム「ワーク・ソングズ」から2曲目のヒットとなるこの曲はレゲエ・ビートやフルートの音色、そして楽観的なメッセージが非常に印象的で、この曲を単なるキワモノでない水準まで引き上げている点に注目したい。そういえばこれとまったく同じ方法で映画界で成功したのが「クロコダイル・ダンディ」だったなー、などと、今思いついたりして。


(2004.9.28)

Flashback Home 


copyright (c) 2000-2004 by meantime, all rights reserved.