TOP10 HITS OF LAST CENTURY
Presented by meantime

■ Billboard ポップシングルチャート速報(98/7/11付)

01 (01) The Boy Is Mine / Brandy & Monica (6)
02 (02) You're Still The One / Shania Twain
03 (03) Too Close / Next
04 (05) My Way / Usher
05 (初) Ray Of Light / Madonna
06 (07) Adia / Sarah McLachlan
07 (06) Come With Me / Puff Daddy (feat. Jimmy Page)
08 (04) My All / Mariah Carey
09 (09) They Don't Know / Jon B.
10 (08) Everybody [Backstreet's Back] / Backstreet Boys

 「meantimeメルマガ」がスタートしたのは1997年10月で、以降3年弱の間は、 私がその週その週のリアルタイムなチャート情報を紹介していました。で、この 週のチャートも当時取り上げている訳で(メルマガ第35号)、今回はこの時の文 章を引用しつつ「Flashback」初の“セルフ・リメイク”をやってみたいと思い ます。まずは当時の文章の書き出しから始めましょう(以下【 】内は当時のメ ルマガからの引用)。

 【ブランディ&モニカ、今年では最長の6週連続ナンバー1を記録。しかし赤丸 が消えてしまったのであと何週惰性でこのポジションに粘ることができるかが今 後の焦点となってきます。赤丸付き2位でずーーっと頑張っているシャナイア・ トゥエインは来週以降念願の1位を獲得することができるのか?それともアッシ ャーや今週初登場のマドンナが彼女を追い越してナンバー1となるのか?シャナ イアについては“赤丸を付けながら次々と他の曲に抜かれていく記録”というも のがあるのだとしたら、一体歴代何位になるのか教えてもらいたいところで す。】

 タレント活動の傍ら、歌手としても成功し日本でも“ブスかわいい”という新 しい概念をメディアに持ちこんだブランディと、この2年前に14歳でデビュー し、その歌唱力が話題となったモニカの二人が、レーベルを超えてデュエット・ シングルを発表したのがこの「The Boy Is Mine」。十代の女の子二人が男の子 を取り合うという歌の内容がなかなか新鮮で、また人気者同士の組み合わせとい うこともあってこの曲はたちまちナンバー1を獲得、結局その座に13週間居座り 続けることとなりました。

 歌の内容からか、当時「楽屋で髪をつかみ合っての取っ組み合いをやってい た」なんて不仲報道も当時随分流れましたが、二人は見事キャリアアップを果た し、このシングルが収録されているアルバム、ブランディの「Never Say Never」からは「Have You Ever?」が、モニカの「The Boy Is Mine」からは 「The First Night」と「Angel Of Mine」が、それぞれナンバー1を記録し、ヒ ットチャート上でもよきライバルとして競り合いが続きました(TVで成功してい る分ブランディの方が格上という印象は常にありましたが)。あれから5年、ブ ランディは一児の母となり、モニカはプライベート面で色々とあった“嵐の青春 期”を過ぎて「The Boy Is Mine」以来久々のアルバム「After The Storm」が先 週初登場1位を記録と、彼女たちの成長を見守ってきた者としては「あの少女た ちがねぇ・・」と感慨深いキャリアをそれぞれ歩んでいます。

 続いて2位はシャナイア・トゥエインの「You're Still The One」。結果的に 10曲ものヒットが生まれたモンスター・アルバム「Come On Over」は、カントリ ーからポップ・マーケットへのクロスオーバーを目指すアーティストたちに多く のヒントを与えた作品となりました。ポップ/ロック系のプロデューサーの起用 とか、ポップ系のラジオ局向けにリミックス盤を配るとか・・。この延長線上に フェイス・ヒルの活躍や、リアン・ライムスの迷走などがあり、ヒットチャート の改編もあって2000年前後のカントリー界は様々な試みが生まれ、非常にスリリ ングな状況がありました。なおこの曲はその後2位の座を合計9週記録、81年フォ リナーの「Waiting For A Girl Like You」の10週に次ぐ記録を打ち立てること になります。

 3位はネクストの「Too Close」。ノーティ・バイ・ネイチャーのケイジーが手 掛けたこの曲は「こんなに君にくっついて踊ってたら、オレもう我慢できない よ。。」という馬鹿馬鹿しいくらいにストレートな欲求表現と、サンプルに使用 したカーティス・ブロウの「X-mas Rappin'」のポップなオールド・スクール風 味がウケてこの年を代表するヒットの一つとなりました。ネクスト自身はリード ボーカルのR.L.の売り出しが今一つ上手くいかなかったりして、その後伸び悩ん だ印象がありましたが。4位のアッシャーは、デビューは1994年でしたが、4位に 入っている「My Way」をタイトルにしたアルバムの成功により大ブレイクを果た したR&Bシンガー。ブランディとモニカの二人とほぼ同世代ということで“十代 ながら本格派”なアーティストが続出した時期という印象の強いこの頃(書き忘 れてましたが「The Boy Is Mine」をプロデュースしたロドニー・ジャーキンス も、当時まだ十代でした)、この流れが来る21世紀のR&Bシーンのメインストリ ームとなっていくのか?と思わされたものでした。その結果は・・、結論を出す のは早いか?まだ皆20代前半だし。

 5位のマドンナは当時のメルマガに記述があるので、そちらを引用しましょ う。

 【今週5位初登場にしてTOP40内唯一のニューエントリーは、マドンナの「Ray Of Light」。既にMTVなどではヘビーローテーションとなっているのでお聴き& ご覧になった方も多いでしょう、アメリカでは先日ようやくシングルが発売され てヒットチャートに登場しました。余談ですがマドンナは先日のシングル 「Frozen」が最高位2位となったことで通算6曲のナンバー2ヒットの持ち主(こ れはエルビス・プレスリーと並ぶ史上最多記録だそうです)となり、この曲には その記録更新がかかっています。勿論彼女にとっては2位止まりよりナンバー1 (シュープリームスと並び歴代5位の通算12曲目)になった方が嬉しいでしょう けど。】

 起死回生の大ヒットアルバムとなった「Ray Of Light」からのセカンドシング ルであるこの曲は、ラジオのエアプレイのピークとシングル発売のタイミングを 読み誤ったのか、この5位を最高にチャートを下降してしまいました。その後彼 女はナンバー2ヒットを生み出すことはなく、ナンバー1は2000年に「Music」で 記録。最多ナンバー1ヒット歴代同率5位の座を手に入れています。現在プロモー ションビデオがつまらない方面を刺激してしまったがために、新作がセールス面 で苦労している彼女、今回の苦境はどのような作戦で切り抜けるのかまた楽しみ なところです。

 6位は当時のミーンタイム周辺でも大変評判のよかったサラ・マクラクランの 「Adia」。この時期既に10年近いキャリアのあった“カナダ出身の美人シンガー ソングライター”が4作目のアルバム「Surfacing」をリリースしたのは、彼女が 主催する女性アーティストばかりによるパッケージ・ツアー「リリス・フェア」 のスタートに合わせたタイミングで。ツアーへの注目度が高まるにつれ彼女のア ルバムもセールスを伸ばして一般層にもブレイクし、カットされたシングルはい ずれもヒットを記録、しかもロングヒットとなったので彼女は約2年間ヒットチ ャートに登場し続ける状態となりました。女性アーティストたちがジャンルを超 えて(カントリーやヒップホップも含む)集結した「リリス・フェア」は様々な コラボレーションや新しい才能の発見があった場所で、その後の音楽シーンに少 なからぬ影響を与えました。

 残りの曲は簡単に。何週間か前にレッド・ツェッペリンのライブ盤で数十年ぶ りにアルバムチャートのトップに輝いたジミー・ペイジが、現在のところ最後に HOT100に登場したのがこの週7位の「Come With Me」。これは公開当時賛否両 論、いや否定的な評価が圧倒的だったアメリカ版「ゴジラ」のテーマ曲で、オリ ジナル版のスコアを担当した伊福部昭的緊張感を表現するにあたり、パフ・ダデ ィなりに考えた結果がツェッペリンの「カシミール」の使用だったのではない か?と当時私は受け取りました。映画の方は散々いろんなところでネタにされた 挙げ句(「あんなの本物のゴジラじゃない!」と愚痴をこぼす銀行強盗が登場す るフランスのアクション映画なんてのもありました)現在は黙殺状態。曲の方も ニューヨーク・ヤンキースで活躍中の“ゴジラ”松井選手のテーマに使われてい る様子もないので、映画と同様の扱いを受けているのでしょう。

 8位はマライアの「My All」。アルバム「Butterfly」に収録されているこの曲 はバラードで、ラジオで散々かけられた挙げ句ようやくシングルがリリースされ ましたが、そのシングルはリミックスが施されたダンス・バージョン。お馴染み の「My All」はそこにはありませんでした。こういう場合、どちらが正しいヒッ ト・バージョンというんでしょうね?この時期は似たようなケースが随分あった ように記憶しています。9位は白人R&Bシンガー、ジョンBの「They Don't Know」。非常に色濃くベビーフェイス影響下にあることを感じさせた曲でした。

 最後10位はバックストリート・ボーイズの「Everybody」。世代的にはニュー キッズ・オン・ザ・ブロックのすぐ下という感じのアイドルグループですが、90 年代アメリカは長いことアイドル氷河期にあったため活躍の場をヨーロッパに求 めかの地で大成功。アメリカ市場がアイドルたちにようやく門戸を開け始めた97 年にバラード「Quit Playing Games (With My Heart)(米2位)」で念願の本国 ブレイクを果たし、アイドル歌謡全開のこの曲の成功で高らかに「バックスの凱 旋(Backstreet's Back)」を謳い上げました。


(2003.7.8)

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