TOP10 HITS OF LAST CENTURY
Presented by meantime

■ Billboardポップシングルチャート速報(99/7/17付)

01 (02) Bills, Bills, Bills / Destiny's Child (1)
02 (01) If You Had My Love / Jennifer Lopez
03 (03) Last Kiss / Pearl Jam
04 (12) Genie In A Bottle / Christina Auilera
05 (04) Livin' La Vida Loca / Ricky Martin
06 (06) I Want It That Way / Backstreet Boys
07 (05) It's Not Right But It's Okay / Whitney Houston
08 (08) Wild Wild West / Will Smith feat. Dru Hill & Kool Moe Dee
09 (07) Where My Girls At? / 702
10 (13) All Star / Smash Mouth

 今回も当時このメルマガでリアルタイムに紹介した文章(第88号より)を引用 しつつ各曲を紹介していくこととしましょう。それでは4年前の私、どうぞ。

 【トップが入れ替わりました、“アナコンダ女優”ジェニファー・ロペスを倒 し、リッキー・マーティン、ジェニファーと10週間続いたプエルト・リコ勢の天 下にストップをかけたのは18歳の女の子4人組デスティニーズ・チャイルド。】

 1999年夏のヒットチャートは“ラテン・ブーム”に明け暮れた感がありまし た。その突破口を開いたブームのMVP的存在がこの週5位のリッキー・マーティ ン。この年2月のグラミーでショー全体をかっさらうようなステージを披露した 彼は、5月に待望の初英語アルバムを発表、先行シングルの「リヴィン・ラ・ヴ ィダ・ロカ」は流行語になるほどのヒットを記録し、チャートのトップに駆け上 りました。この熱気は海を渡って日本にまで及び、リッキーは我が国でも大ブレ イク。郷ひろみによるこの曲の日本語カバーは、売上げ枚数こそそれほどではあ りませんでしたが彼のキャリアがたちまち蘇るほどの強いインパクトを残し、モ ーニング娘。の「LOVEマシーン」とともに1999年後半の喧噪を彩るヒット曲とな ったのは記憶に新しいところ。

 そんなリッキーに続いてソニー・レコードが売り出したのが当時人気上昇中だ った(まだトップクラスではありませんでした)ジェニファー・ロペス。 “J-Lo”なんて通称は当然まだなかった彼女はブロンクスのプエルト・リコ系一 家の出であることを前面に押し出し、ラテンとダンスマーケット両方にアプロー チ。過去にラテン界のスーパースター、故セレーナの伝記映画で主役を演じた実 績のあった彼女はラテンチャートで好意的に受け入れられ、またダンス/ポップ シーンでもラテン・ブームに乗る形で大成功。人気アーティストの仲間入りを果 たし、女優としての活躍と相乗効果でステイタスを上げていきました。

 通常これくらいの成功を収めれば、後は女優業をメインにして歌の方は余技と して時折アルバムをリリース、というパターンに落ち着くのですが、彼女の凄い のはどちらも手を緩めなかったこと。もっとも女優業の方はどうでもいい作品へ の出演が続いていま一つな感はありますが、音楽では当時のチャート女王、マラ イア・キャリーを追い落とすほどの勢いでヒットを連発し、現在なおトップグル ープを走り続けているのは大したものです。更にゴシップ面でも常にメディアに 話題を提供と“芸能界の三冠王”状態。この年をピークに、ともすれば“一発 屋”と言われかねないポジションに甘んじているリッキー・マーティンとは大分 差がついてしまった感があります。

 と、この時期の状況説明が終わったところで、ようやく1位の曲の紹介。テキ サス州ヒューストン出身のガールグループ“デスチャ”初のナンバー1ヒットで す。また当時のメルマガから引用しましょう。

 【聞くところによれば、メンバー全員女性のグループがトップとなるのは HOT100史上23組目になるそうです。歴代の名ガールグループの仲間入りを果たし た彼女たち、もうすぐ発売されるセカンドアルバム「Writing's On The Wall」 もプレスの前評判は好意的なようなので、本作でTLCやかつてのSWVに比肩し得る ビッグネームに育つかもしれません。】

 “・・かもしれません。”は現実になりましたね。メジャーデビュー時にして 早くも10年近いキャリアを持っていた“達者なチビっ子たち”はフージーズのワ イクリフという当時最も冴えていた指導者を得、セカンドアルバムからの先行シ ングルであるこの曲でナンバー1を獲得しました。「Bills Bills Bills」は車の ガソリン代さえ彼女のクレジットカードで支払いを済ませてしまうようなダメ男 を歌ったものでしたが、この時期はやたらと“男性バッシング”の曲流行り。こ のきっかけはこの年前半にヒットしたTLCの「No Scrubs(最高1位)」で、それ に対抗して“バカ女のお喋りにはもうウンザリだぜ”というスポーティ・シーヴ ズの「No Pigeons(最高12位)」なんてパロディ曲も出ましたし、それにこの 「Bills Bills Bills」、更にこの週7位に入っているホイットニー・ヒュースト ンの「It's Not Right But It's Okay」も“他の女と連絡とってるのは、携帯の 市外局番表示でお見通しなのよ”なんてちょっと恐い内容だったりして、当時ア メリカでは彼女と一緒にカーラジオを聴いてたら、随分気まずい思いをした・・ なんて男性がさぞかし多かったことと思われます。

 で、デスチャ。R&B史上有数のガールグループに成長していく彼女たちでした が、この後はなんだかトラブル続き。突然メンバー2人が解雇されて訴訟合戦に なったり、穴埋めに追加したメンバーの1人が早々に脱落してしまったり・・。 メンバー内でビヨンセが突出してしまったばかりにグループのバランスを崩して しまったかに見えましたが、そこは血縁の強さ(残ったケリーは彼女の従姉妹、 更に妹もサポートメンバーとして参加)でなんとかグループの体裁を保ち、現在 のソロプロジェクト合戦に突入、ビヨンセはこのメルマガが発行されている今 週、念願のソロ作1位を記録しています。

 さて、残りの曲も紹介しましょう。また当時のメルマガから引用。

 【と、さんざん彼女たちを持ち上げておいてなんですが、このトップの座、早 くも来週には明け渡す気配が濃厚。ウィル・スミスの「Wild Wild West(今週8 位)」が来週本格的にセールスポイントを加算し1位に躍り出ることが有力視さ れています。また登場3週目で4位までつけてきたクリスティーナ・アギレラの 「Genie In A Bottle」も要注目。この勢いは半年ほど前に彗星のごとくヒット チャートに登場し、あっという間にシングル、アルバム両チャートを制覇してし まったブリトニー・スピアーズのそれを彷彿させます。】

 この読みも見事当たりましたね。この翌週1位を記録したのはウィル・スミス の「Wild Wild West」。ラップ・シーンから俳優に転じて次々と大作を大ヒット させ、この時期は既に“歌う俳優”の雰囲気を醸し出していた彼でしたが、この 映画「Wild Wild West」は酷評を受け、連戦連勝の勢いに水を差しました。その 後1位になったのがアギレラの「Genie In A Bottle」。TV番組「ミッキーマウ ス・クラブ」の同期ということで常にブリトニーと比較される運命にある彼女、 近年は芸風にかなりの違いが出てきましたが、ブリトニーの“元カレ”ジャステ ィンとツアーを回るなど、ライバル心は未だ旺盛のようです。

 あと残る4曲を飛び飛びに紹介。3位はパール・ジャム現在のところ最大のヒッ ト「Last Kiss」。これはJ.フランク・ウィルソンとキャヴァリアーズというグ ループが放ったヒット(1964年2位)のカバーで、当初彼らのファンクラブ会員 向けにシングルが配布されていたものが一般に発売となったもの。コソボ難民救 済を訴えるアルバムにも収録されていたこの曲は、オリジナル(自動車事故で恋 人が亡くなる)を戦争で命を落とした身内を歌う内容に変え、力強いメッセージ としました。当時正直いってかなり違和感のあったこの曲でしたが、その後何十 枚とリリースされた彼らのライブアルバムの殆どでこの曲が演奏されていること を知り、彼らのシリアスな主張がここに込められているのだなと改めて気づいた 次第。

 6位は前回に続いて登場バックストリート・ボーイズの「I Want It That Way」。アメリカで念願のブレイクを果たし、さらなる成功を目指してリリース したアルバム「Millennium(このアルバムタイトルの権利を獲得するのに、当時 かなりの争奪戦があったものと思われます)」は当時のリリース週売上げ記録を 更新する物凄いセールスを上げ、アメリカ音楽産業のトップに君臨しました。 が、今思えばこの時期が彼らのピークだったのかも知れません。その後彼らの記 録は後輩グループ、イン・シンクにことごとく破られていくこととなります。

 最後2曲は簡単に。9位の702は地味ながらもヒットを重ねたガールグループ で、当初は元ニュー・エデション/ベル・ビヴ・デヴォーのマイケル・ビヴン ス、その後はミッシー・エリオットとスタッフに恵まれ、現在に至るまでガール グループとしては息長く活躍を続けています。そういえば彼女たちが始めてヒッ トチャートに登場した曲「This Lil' Game We Play(95年15位)」を歌っていた “サブウェイ”ってのは、その後どうしたんでしょう?最後10位は“スマシュ マ”スマッシュ・マウスの「All Star」。ベン・スティーラー主演のコメディ映 画(なんか“アホアホマン”みたいなやつ)のテーマ曲で、お気楽な感じが彼ら にぴったりでした。


(2003.7.15)

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