とある建物の一室で、その行為は行われていた。
部屋の窓は締め切られ、外界との交流を一切遮断していた。

「ほら、力抜いて」

ベッドの上で体中を緊張させているMIYUの腕に優しく触れながら、MAIKOは言った。
MIYUは緊張と恐怖で涙目になり、身体を震わせていた。

「でも……」
「大丈夫だよ、痛いのは最初だけだから」

躊躇するMIYUを安心させるよう、MAIKOは微笑みかけた。
人を和ませると評判のその笑顔に、MIYUも少し落ち着きを取り戻したようだった。が――

「! そんな大きいの……!」

MAIKOが引き出しから取り出した物を見て、途端にその表情は恐怖で引き攣った。

「こんなの見かけ倒しだってば。大丈夫だから……ね?」
「うん……分かった。じゃあ、お願い」

覚悟を決め、MIYUはきゅっと目を瞑った。
MAIKOは頷き、別の引き出しから白い布を取り出し、MIYUのそこへとあてがった。
途端にその特徴的な香りが二人の鼻をつく。
そして、MAIKOは“それ”をゆっくりとMIYUの身体へと押し進めていった……



    * * *



「ウソつき……すっっっごく痛かった」

MIYUはベッドに腰掛け、恨めしそうな目でMAIKOを睨んだ。

「ごめんね、でも風邪はこじらすと大変だから……じゃあ、お薬出しておくね」
「もう注射なんかやだよ」
「はいはい、お大事に〜。次の方ドゾー」


 Dr.MAIKO診療所 ―完―