No.4 -アンパンマン-
世の中、ヒーローと呼ばれるキャラクターがたくさんいる。その中でもひときわ異才を放つのが彼、そう、アンパンマンである。
お腹のすいて泣いている子を見れば自分の顔をちぎって食べさせる。ここまで身を削って一般人を助けようとするヒーローが果たして今までにいたであろうか。そしてそれだけでなく、もちろん宿敵バイキンマンとの死闘も演じる。必ず最初に一度やられるという欠点はあるものの、必ず最後には山の彼方で星になるほどバイキンマンをぶっとばしてしまう。勧善懲悪の代表とも言えるであろう。
しかし、である。このアンパンマン、もちろんのごとく多くの幼稚園児や小学生など、子供達にとってはピカチュウ、だんご3兄弟、ドラえもんなどと並んで人気はあるものの、時折ふさわしくない場面も登場する。例えば、アンパンマンは顔がアンパンであり、湿ってしまうとカラダから力が出なくなってしまうのだ。そのためにバイキンマンのとった戦法として、巨大な舌でベロベロ舐めまわすという、とても朝の10時の再放送とは言え、見るに耐えない場面を見せられた。これを見たときの支配人のショックは大きく、さすがに大爆笑をしてしまい、しばらく立ち直れなかったほどである。またバイキンマンのすることと言えば、明らかに悪者であるその外見にも関わらず、どこから見ても善人のアンパンマンを「悪者だから」、と言葉巧みにそこいらの新しいキャラをだます。そのキャラも毎回毎回何の疑いもなくすんなりとバイキンマンに騙され、アンパンマンに攻撃を加える。ここでバイキンマンも攻撃に加わり、アンパンマンは一度やられてしまうのがセオリーである。やがてジャムおじさんに誰かその場を見ていた者がアンパンマンの新しい顔を作ってもらうように連絡をする。すると見事に最 大のピンチの一歩手前で顔が新しくなって何故か前よりもパワーアップしてバイキンマンをぶっとばすという話の流れである。実に分かりやすい、水戸黄門に匹敵するストーリーである。
さて、ここで子供達はアンパンマンを見て、一体何を学ぶであろうか?バイキンマンのずるがしこさ、アンパンマンの再生能力、やさしさ・・・。
単にカワイイですまさないところが支配人の考えである。よくよく見てみるとバイキンマンの毎回のイタズラは、カツオやのび太とは比べ物にならないほどの犯罪である場合が多い。自分にはむかった子供を吊るし上げてベロベロ舐めまわしたり、お菓子でできた街を食べ荒らし、時には殺人未遂まで行う。改めてこの年になって見てみることで、バイキンマンの恐ろしさを確認できた気もする。実際にバイキンマンがいたら、毎週禁固20年くらいの刑は確定であろう。
しかしこのバイキンマンを毎週一度凝らしめるだけで、その後の監視をしないところにアンパンマンたちの甘さが見て取れる。まあそうでもしなければアンパンマン自体が最初の1話で終わってしまうからなのであろうが・・・。
そこの親御さん・・・、たった一人でアンパンマンを見ている子供さんは、一体何を感じ取っているでしょうねえ・・・・。
そんな支配人はアンパンマンを欠片だけでなく丸ごと一気に食べてしまいたい、と思うことがあるのだが・・・・そうすると彼はどうなってしまうのだろうか・・・?