職業病?


私は、大学を卒業後、消費者金融(注:1)に就職した。この業界は、とかく、ワイドショー等の番組で槍玉に挙げられることが多い。そのため、業務は細心の注意を持って行われ、関連法規も沢山で、大変だった。誤解のないように言っておくが、消費者金融というと「なにわ金融道」=「サラ金」の世界を想像される方が多いと思うが、実際は、単なる一企業に過ぎない。ただ、売っている商品が「物」ではなくて「お金」であるという点を除けば…。

私の居た会社は、業界でも大手言われる企業だったのだが、良く、友達などに 「本当は、影にヤ○ザとか居るでしょ?」 と聞かれたが、もちろん居るはずもなく…。勤めていた三年半の間、本当に一度もそういう方々にお会いする機会はなかった。ただし、隣のビルの同業他社さんがティッシュを配っているのを見たことがあるが、そこは赤や紫のスーツのコワモテのお兄さんが、怖い顔で配っていて隣に居ると仲間だと思われる!!と、焦って慌てて自分の配っている場所を移動したこともあった。

でも、絶対に、皆さんが思うよりも、本当はもっと 「な〜んだ、ただの会社じゃん」 って感じだと思う。 働いていて思ったことは、人間ってちょっとしたことから、その人のことが分かっちゃうものなんだなぁ…ってことだ。

例えば、 「枠内に文字がきちんと入るように記入できるか」 ってことも、かなり重要なこと。簡単なことだから、誰にでも出来るって思うかもしれないけど、実はそうじゃない。毎月、きちんと返済に来る人は、署名欄にちゃんと文字列の配分を考えて記名する。でも、返済が遅れたり、他からも沢山借りている人は、ほぼ全員バランスが悪かったり、文字が枠からはみだしだりしていた。

それは先入観だ!と言う人も居るだろうが、大抵の場合は当たっている。 だから、私は、初めての申込書をお客さまに記入してもらう段階で、枠からはみだして記入した人には、支払いのことをしつこく説明したし、貸す金額を下げたこともある。そして、その判断は、意外にも正解だったりするから、後輩に仕事を教えるときにも、「お客さまの態度のすべてを見るように」と指導した。

もちろん、文字がきちんと枠にはまらない人が、お金を必ず借りていて、ルーズだと決め付けて言っているのではないし、お金を借りることがダメというこを言いたいのではない。私は、借金自体は悪いことだとは思っていないから。そこからどうするのかが、その人の本質だから。 ま、仕事の裏話はともかくとして、だからこそ自分は、何か書類を書くときにかなり慎重。そして、辞めた今でも、銀行なんかでも、つい他の人の書いている書類をのぞきたくなる(笑)これも一つの職業病なんだろうか?皆さんも、自分はどうかな?と、一度見てみてはいかか?

注1:個人を相手に、お金を貸す仕事をしている業界。