金曜日

私は、週の中で水曜と金曜日が好きだった。「だった」というのは、私が現在仕事をしていないので曜日感覚にあまり左右されていないというのが理由なのだけれど。

でも、「曜日」といえば思い出すことがある。今か何年か前、私が大学生だった時のこと。当時付き合っていた人が、春に入学したばかりの新入生を誘って二人きりで遊びに行ったり、誕生日を二人で祝ったりしているが判明した。その衝撃はなんとも言えない感じだったのだけれど、なんとか関係を修復出来るように頑張っていた。付き合っていた相手にも、その浮気相手に対しても、私は表面上は逆上することなく通常どおりに接した。でも、やはり二人で一緒に居る時に、これ見よがしに「これ、返しに来ました」と山ほどCDなどを持ってこられると、部屋に入ってCDを選んだんだなぁ…なんて思ったし、手紙などを見つけてしまったときには、大きな打撃を受けた。

仕方ないので、その子と話し合いの機会も設けて、
「関係修復しつつあるから、もうジャマはしないでほしい」
「自分もちゃんと付き合っている人が居るのだから、元に戻るように」
と説得した。それでも聞く耳は持ってないみたいだったけれど。そんなある金曜日のこと。みんなのたまり場だった学内の部屋には、連絡ノートのようなものがあったのだが、そこにこういう書きこみがあった。文面全部はさすがに覚えていないけれど、大体こんな感じ。

「今までいろいろとあったのだけれど、今日決着をつけようかな、と思います。今日は、『決戦の金曜日』なんだ」

当時、ドリカムの曲で「決戦の金曜日」という曲が流行っていたような気がするが、それに合わせた内容の文面だったと記憶している。これは、自分に対する挑戦状なのだろうか?なんて、かなりドキドキした記憶があるので、間違いないと思う。

この「決戦」とはなんだろう?挑戦状なんだろうか?などと思い、その日は絶対に外に出ないで相手を外界と接触できないようにしたりもした。無事その日が終わり、週明けの月曜日。その子が「モトサヤに戻った」というウワサを聞いた。なんだ、「決戦」とはそういうことだったか…と安心したが、その後も二人に反省の色は見られず、仲良く話している姿も見かけたし、いつのまにか部屋に届けられていた写真も見た。集団で出かけるという時に、目の前で助手席にその子を乗せるなどの光景も目にした(私が原付に乗っているというのに!)

そして、結局相手とはその2週間後に相手の別な人への心変わりが原因で別れてしまったのだが。(なんてこった!)ま、今こんなことを思い出してムカムカしたところで、所詮は過去のこと。クマプーにも笑われそうな話である。ただ、「金曜日」と言えば「決戦は金曜日」を思い出し、そしてそこから、ふとそんなことを思い出してしまう。やっぱり、多少トラウマになったらしい。