駅       1994

               詩、曲 今村 克彦

いったい何本の電車を見送ったろう
君がおりてくるはずの冬の駅で

連れだって歩く恋人たちは
少し前の君と俺の姿

もう戻れるはずはないけれど
もう少しだけ待っているよ

コートの襟を立てて いつもの笑顔で
君がここにおりてくるまで

灯りも消えて 誰もいない駅で
最後の煙草に火をつけて消して

空を見上げれば 星が一つ
君がいない 俺を照らしている

忘れられるはずはないけれど
もう少しだけ ここにいるよ

いつか君と出会った この駅で
君のことを忘れられるまで

君を忘れることも 信じることも
今の俺には つらすぎて

帰ってきてほしいよ 俺のところへ
俺と出会った この駅へ