決心
● はじめに。
インドへ。これが今回旅立った目的だった。よく”インドに行く”とか”旅に出る”とか言う人は決まって変わりもの呼ばわりの変人であるイメージがあるのだが、思い付いてから、私がそのことを友人や知人に話したところ、まったく大きなリアクションがなかった。
いったい、彼らはどういった目でわたしをみているのだろう?(笑)
がしかし、旅行に出たあとその意味はわかったのであった。
● きっかけ
今後の生き方というか自分の生きる意味をほんの少し考えていた矢先に、仕事のトラブルがあり、まる一ヶ月ほど暇になってしまったことで、
その間何をするか?を考えた時なぜかふと”旅行”と思い付いた。
でも、ここで誤解しないで欲しいのは海外旅行は私、興味がない上に、ドシロートなのである。
旅行も嫌いだ!メンドクサイのである。
昔、学生のころ(10年以上前になる)LA(ロサンジェルス)に団体ツアーでいったっきりなのである。すべて添乗員の言うとうりに従い、入国審査の時のみ付き添いなしのような旅行だった。(私は英語ができないので、入国審査の時にも添乗員さんはそばにいてくださいよーとの心ぼそい気分だったが、あとでその人も英語が大したことがないとわかる。)
そんな私が海外一人旅を思い付いたのである。
そこで、目的地を決める時に少し不思議なことが起きたのである。
それは幾つかあり、短期間のうちに起こった。
まず、すごくマイナーなマンガで”ねこぢる”というのがあり、それを割と前から知っていたのである。
それを携帯電話のストラップのマスコットにつけていた女の子がいた。
”あ、ねこぢるだ”と言うとその子が”えーっ!!ねこぢるしってんの?”という。
”知ってるエグくて、グロいマンガでしょ”と言うと、”えー?すごくおもしろいっよっ!”と言う。
びっくりした。けして絵の綺麗な漫画ではなく、主人公のねこもたいして可愛くない。特に残酷なシーンが多く首を切ったり、
踏み潰したり、体をバラバラにしたりといったバイオレンスな描写が淡々とえがかれているのである。それを女の子が気に入るなんて....。(あとで知ったのだが、L'arc〜en〜cielのhyde氏もねこぢるファンだったそうである。)
実はその子自身、変わった経歴をもっていて、びっくりしながらも僕はその子の感性に少し惹かれていたのだ。
そして、翌日か翌翌日にふらっと本屋によってみた。家の近所だがなかなかマニアックな漫画があるので見てみると、割と何冊か”ねこぢる”がある。
まあ、いいかと何気なく選んで買ったら(表紙が好みだった)それは、
”ぢるぢる旅行記(インド編)”
だった。(また言うが旅行に興味はない)(それにインド編以外はない/笑)
帰って読んでみると(けっこう私は本を買ってもすぐ読まない)グロテスクなシーンもなくおもしろい。
結構、具体的なガイドブックにもつかえる、行こうと思う人にはうってつけの本だった。
そこにはインドを神聖な見方をせず、淡々とした日本人の目でインドのヒンズー教の聖地バラナシが描かれていた。(ねこぢる氏は、1998年、この当時の1年ほど前に首つり自殺をされていて世を去っていた。なぜなのか?と思いとともに、氏の作品になお興味が涌いてしまった。その時、前出のhyde氏もショックを受けたそうである。)
非常に興味をそそられ読み終わったあと、出かけるために食事を作りながら、テレビをつけるとフジテレビで”TOKIOのなりゆき!”がやっていた。(99年9月30日にて番組終了)
この番組は数人の男女が一緒に海外の貧乏旅行にでて、お互いに助けあう内に恋が芽生えるかといった、ねるとんパーティみたいなバラエティーである。(僕はこの番組が好きである。しかし、さらにいうが旅行に興味はない)
それがたまたま”インド旅行編”
だった。
それを見終り出かけて、ある知人に紹介された店へ飲みにいったのである。その店は初めていくのだが、信用ある知人からいいところだと聞いて行ってみたのである。
そして、店に入るとなんと!ターバンまいた人がっ!?!?!?これを見て世界広しといえど、インドを思い浮かべない人はいまい。そして、ほかに客はなく、延々と、私とボックス席に1組のインド人の客だけだったのである。
その翌日なにか不思議だと思い、以前一ヶ月インドに滞在した経験のある子に会ってみようと思った。その子とは一年ほど連絡が絶えていたが、その子からテナーサックスを借りたままだったし
連絡をとらないとなー。とずっと思っていたのであった。そこでそこ子が働いている店へ直接出向いた。あいにく今日は休みで明日くるとのこと。翌日出直すことにする。
翌日、その子に会い、以前いったインドってどうだったかを聞いて、最近こんなことがあったと言ったら、”それはインドが呼んでるよ”とサクッと言われてしまった。
そんなこんなで、まあいいかあといった感じでパスポートを申請にいき、チケットの手配をかけてしまった。
しかし、まだ乗り気になれず、パスポートも取りにいかなければお金がかからない、チケットも予約してくれと言わなければ取消がきく状態で一週間の猶予のうちにいくか、いかないかを考えることとなった。
その間、ある子と話をした。その子はアマチュアだが、音楽をやっていて、歌がすごくうまい。そのため話題はそちらが多く、旅行はお互いに興味がなかったので話題にまず、上がることがなかった。
しかし、最近の状態を話すと、なんと他の国には行きたいとはいっさい思わないがインドだけは行ってみたいと言う。
そして、その子曰く”インドは呼ばれな行かれへんらしーなあ”と。
この言葉で決定した。おーし!インドでも何度でもいったろーやないかっ!!嘘か本当か知らんが、確かめにいったるっ!!
かくして、アジア1人旅は幕をあけることになってしまった。
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