ヤドカリの一生
 
ホンヤドカリは、時期が来ると、まず雄と雌がいきなり交尾します。 
交尾の直前には、雌ヤドカリが脱皮します。
交尾が終わった雄と雌は、少しの間一緒にいますが、しばらくすると離れていきます。 
雌は殻の中に卵を産み、柔らかい腹部の外側についている腹肢に卵をくっつけて卵を守り、
その成熟するのを待ちます。 卵は約1ヶ月で、成熟します。
殻の中で卵が成熟してくる頃になると、雌ヤドカリは雄ヤドカリに持たれて暮らします。 
雄ヤドカリは雌をしっかり持ち歩き、滅多なことでは放そうとはしません。 
一般にホンヤドカリは、雌よりも雄ヤドカリの方が大きいので、
雌を持ったヤドカリは、ちょうど鞄を持って歩いているように見えます。
これが、「鞄ヤドカリ」です。

雄に持たれた雌の殻の中で卵が成熟すると、雌は大潮の満潮時を狙って、
ゾエア幼生を海に放します。

ゾエアは2ミリくらいの大きさで、約1カ月の間、海を漂うプランクトン生活をします。
この間、1週間に1回の割で脱皮をし、4回目の脱皮で「グラウコトエ」という幼生になります。
グラウコトエの時、まだ腹部はまっすぐで、まるでエビ(と言うよりザリガニ)の様な姿をしています。
グラウコトエの期間はそれほど長くなく、数日で脱皮して、小さなヤドカリとなり、
貝殻を手に入れていよいよ下宿生活が始まります。
ヤドカリは、約1年で十分に成長します。小さいときは、毎月脱皮をして大きくなりますが、
成長すると年に2、3回しか脱皮しなくなります。
ホンヤドカリの寿命は、3〜4年と言われています。
これに較べて、オカヤドカリの寿命は長く、15年とも30年とも言われています。